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2013年4月18日 (木)

【消費者法】 債務整理で時効待ちはアウト!

 債務整理の際に時効待ちという手段を弁護士が講じることができるかについて、最高裁平成25年4月16日判決がでました。

 最高裁の判決文を引用します。

 「本件において被上告人が採った時効待ち方針は,DがAに対して何らの措置も採らないことを一方的に期待して残債権の消滅時効の完成を待つというものであり,債務整理の最終的な解決が遅延するという不利益があるばかりか,

 当時の状況に鑑みてDがAに対する残債権の回収を断念し,消滅時効が完成することを期待し得る合理的な根拠があったことはうかがえないのであるから,

 Dから提訴される可能性を残し,一旦提訴されると法定利率を超える高い利率による遅延損害金も含めた敗訴判決を受ける公算が高いというリスクをも伴うものであった。

 また,被上告人は,Aに対し,Dに対する未払分として29万7840円が残ったと通知していたところ,回収した過払金から被上告人の報酬等を控除してもなお48万円を超える残金があったのであるから,これを用いてDに対する残債務を弁済するという一般的に採られている債務整理の方法によって最終的な解決を図ることも現実的な選択肢として十分に考えられたといえる。

 このような事情の下においては,債務整理に係る法律事務を受任した被上告人は,委任契約に基づく善管注意義務の一環として,時効待ち方針を採るのであれば,Aに対し,時効待ち方針に伴う上記の不利益やリスクを説明するとともに,回収した過払金をもってDに対する債務を弁済するという選択肢があることも説明すべき義務を負っていたというべきである。

 しかるに,被上告人は,平成18年7月31日頃,Aに対し,裁判所やDから連絡があった場合には被上告人に伝えてくれれば対処すること,Dとの交渉に際して必要になるかもしれないので返還する預り金は保管しておいた方が良いことなどは説明しているものの,時効待ち方針を採ることによる上記の不利益やリスクをAに理解させるに足りる説明をしたとは認め難く,また,Dに対する債務を弁済すると
いう選択肢について説明したことはうかがわれないのであるから,上記の説明義務を尽くしたということはできない。

 そうである以上,仮に,Aが時効待ち方針を承諾していたとしても,それによって説明義務違反の責任を免れるものではない。」

 また、この最高裁判決を受けて、日弁連は、以下のようなコメントをしています。

 「本日、最高裁判所において、当連合会らが支援して設立された奄美ひまわり基金法律事務所(公設事務所)初代所長の債務整理事件の処理方針(いわゆる時効待ち方針)に関して説明義務違反が問われた事件につき、上記所長が損害賠償義務を負うことを認め、損害の点等について審理を尽くすために福岡高等裁判所に差し戻す判決が言い渡された。

 当連合会は、上記所長について、多数の依頼者の方々から苦情が出ていることに鑑み、本件問題が発覚した後、奄美ひまわり基金法律事務所の依頼者の方々に対して、奄美ひまわり日弁連ホットラインを設置するとともに、調査票を発送の上、奄美市において現地相談会を開催するなどして、その対応に努めてきた。

 また、当連合会は公設事務所の運営に関して、受任件数の確認、支援委員会における指導等の措置を定めるなど再発防止のための各種規定を整備し、さらには、債務整理事件処理の規律を定める規程を制定するなどして、再発防止に努めてきたところである。

 当連合会としては、弁護士過疎・偏在地域における公設事務所所長の活動に関し、最高裁判所において判断が下されたことを厳粛に受け止め、今後も関係者の方々への対応と再発防止のために活動し、引き続き、弁護士過疎・偏在地域における市民の法的サービスの向上と弁護士、弁護士会に対する信頼の回復に向け、努力を続ける所存である。」

 私自身は、依頼された債務整理事件において、時効待ちのようなリスクの大きい解決策?をとったことはありませんが、おそらくは、債務整理を取り扱う弁護士の中には、時効待ちという手法をとった弁護士も一定数は存在するのではないかと思います。

 時効待ちという手法をとった弁護士は、過去の記録を読み返して、依頼人に対してリスクなどを再度説明する必要があろうかと思います。

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