【流通】 優越的地位濫用規制と下請法の解説と分析(商事法務)
「優越的地位濫用規制と下請法の解説と分析」(商事法務)です。
下請法についてはたくさんの実務書が出ています。が、独禁法の優越的地位の濫用規制と下請法を網羅的に鳥瞰しているような書籍は、これまでなかったように思われますが、昨年、長澤哲也先生(弁護士)が出版し、直ちに購入しました。
目次としては、①優越的地位の濫用規制の基本的考え方、②適用対象取引、③適用対象当事者、④契約を反故にする行為の禁止、⑤著しく不利益な取引の禁止、⑥下請法に基づく書面交付・保存義務、⑦エンフォースメントにわかれています。
独禁法の規制と下請法の規制が微妙に異なっており、読んでいて難しいところです。
例えば、「返品」について、独禁法規制では、返品することにつきあらかじめ取引相手方の同意を得て、かつ、商品の返品によって取引相手方に通常生ずべき損失を優越事業者が負担する場合には、それによって取引相手方に正常な商慣習に照らして不当な不利益を与えることにならず、濫用行為には該当しない。
ところが、下請法規制においては、返品は、下請事業者の責に帰すべき理由がある場合を除いて、例外なく禁止行為に該当してしまうのです。
う~ん
今どきの試験、こんな問題も出るかもしれませんね。
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