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2012年5月31日 (木)

5月は、今治市退職手当審査会委員(副会長)、今治市都市計画審議会委員(学識経験者)に、なりました。

 明日から6月で、夏です。

 5月も、いろいろありました。

 公職関係としては、今治市から、今治市退職手当審査会委員(副会長)、及び、今治市都市計画審議会委員(学識経験者)に、任命されました。また、公益財団法人えひめ産業振興財団からも、引き続き、ビジネスアドバイザーに委嘱されました。

 同じ事務所の市川聡毅弁護士は、弁理士登録しました。

 弁護士としての仕事も、最近は非常に難しい内容のご依頼事件が増えたように思えます。

 個人様からの依頼事件は、交通事故関係と離婚関係を中心に多く取り扱っておりますが、最近では、建築瑕疵紛争等専門性が高い事件も少しずつ増えているように思います。

 ただ、多重債務者絡みの相談は大激減しております。昨年暮れ以降、私の事務所では多重債務者絡みの広報活動は止めてしまったこともあるのでしょう。

 また、TVでの放映や、新聞折り込みチラシに配布される多重債務者の無料相談会などの影響もあるのだと思います。

 お電話での問い合わせは少しあるようですが、事務所に来て欲しいというと大抵切られてしまうようです。

 昨日、久しぶりに多重債務者の方の相談及びご依頼を受けましたが、あれ何ヶ月ぶりという感覚です。

 まあ、電話で相談ができ、来所せずに依頼可能というのが、相談者にとっては楽なのかもしれませんが、私はそのようなスタイルって好きではありません。やはり顔を見て、直接話しをうかがって、ご依頼という風にしたいですね。

【金融・企業法務】 信用保証協会の錯誤無効の主張を認めなかった判決

 金融法務事情No1946号(5月25日号)で紹介されたリーガルNAVIです。

 解説者によれば、最近、信用保証協会が、保証委託者の企業実体がないこと等を理由として、銀行に対し保証契約が錯誤で無効であると主張されることが散見されるようになっているみたいです。

 その根拠は、平成19年12月の東京高裁判決、つまり、保証委託者が、企業実体があることを装っての保証申込みをした事案について、協会の銀行に対する保証契約が無効であるとの主張を認容した裁判例が出てからだと推測されています。

 ところが、福岡高裁那覇支判平成23年9月判決は、同様の事案で、保証契約の錯誤無効の主張を排斥し、むしろ、こちらの判例の方が、銀行実務家からは歓迎されているようです。

 どっちがどうなのかは、田舎弁護士には難しいことですが、このような流れがあるということだけは理解できました。

2012年5月30日 (水)

【労働・労災】 退職金を新卒入社と同様の基準で支給する合意があったとする退職金及び在職中のパワハラを理由とする損害賠償請求がいずれも棄却された事例 横浜地裁平成23年12月22日判決

 判例時報No2144号(5月21日号)で紹介された横浜地裁平成23年12月22日判決です。

 争点は多いのですが、労働者からは、①入社するにあたり、退職時の退職金を新卒入社の勤続年数として算定する合意があったかどうか、②パワーハラスメントがあったかどうか、ですが、裁判所は、いずれも否定して、労働者の請求を認めませんでした。

 会社側も、③労働者が在職中に行った設計変更が雇用契約上の債務不履行となるかどうかについては、肯定し、且つ、信義則上制限されることもないとしつつも、消滅時効(5年)により、結論としては、請求を否定しました。

 双方の請求を否定しているわけですが、この判決文を読む限り、労働者の方に対応に問題があるのではないかと思わせるような内容になっています。

 控訴されているようなので結論が変わるのかどうか見ていきたいです。

2012年5月29日 (火)

【交通事故】 交通事故と死亡との因果関係

 自保ジャーナルNo1869号(5月10日号)で紹介された大阪地裁平成23年9月16日判決です。

 交通事故と事故後の死亡との因果関係が問題となりました。

 被告側の反論は以下のとおりです。

 「本件事故と亡太郎の死亡との間に因果関係はない。刑事手続においては、亡太郎の傷害までしか認定されておらず、死亡との因果関係は認定されていない。政府自動車損害賠償事業の手続でも、上記因果関係は否定されている。」

 これをきくと、どうでしょう?

 死亡との因果関係、難しいような印象を受けますよね。

 ところが、裁判所は、以下のように述べて、死亡との因果関係を認めました。

 「亡太郎は、本件事故により相当程度の外傷を負ったことから、外傷性ストレスを受け、その影響により出血性十二指腸潰瘍を発症し、これを直接死因として死亡したことが認められ、以上の機序からは、本件事故と死亡との間には相当因果関係がある」

 もっとも、素因減額として、30%を控除しています。

 事故との死亡が問題となる事案は私が経験する限り高齢者の方が多いです。

 大阪地裁平成21年10月29日判決は、63歳男子が足先を乗用車にひかれ約2ヶ月後死亡したのは、心的ストレスと持病があいまって死亡に至ったとする自賠責16条請求事案につき、原告の主張は、一般論にすぎず、血栓症は体質的で本件事故との因果関係はないとの医師回答からも右足第3趾壊疽(不全切断後)の本件事故との因果関係を否定しました。

 関心の強い分野の1つです。

 

2012年5月28日 (月)

【交通事故】 駐車場内でのブロック塀衝突約1時間後の79歳男子の肝不全による死亡は事故が直接の効果ではないと人身傷害保険金請求を棄却した 京都地裁平成23年12月20日判決

 自保ジャーナルNo1870号(5月24日号)で紹介された京都地裁平成23年12月20日判決です。

 実務ポイントを引用します(同書P143)。

 「79歳男子A運転の被保険車両事故は、約1時間後に肝不全による死亡とどのように影響したか否かが最大の争点である。

 裁判所は、『本件事故の衝撃により肝細胞癌が破裂したものと推認することもできない。同様に、本件事故の衝撃が、Aの肝疾患に対し、肝細胞癌の破裂以外の病変を来たし、そのためにAが死亡したものと認めることもできない。本件事故前に肝不全による意識障害が出現していたとしても、本件事故により死期が早まったとの見解については、その可能性は否定できないとしても、そうである高度の蓋然性があることを認めるに足りる証拠はない。本件事故からAの死亡までの経過時間が約1時間であることを考慮しても、上記判断は変わらない。もっとも、死期の早まりを秒単位又は分単位で問題とするなら早まった可能性がより高まるという余地があるかもしれないが、あくまでも可能性にとどまり、原告らが発言したように『絶対』と言い切れるものではない。なお、仮に、数秒又は数分死期が早まったとしても、保険約款の解釈上、Aが急激かつ偶然な外来の事故により身体に傷害を被り、その直接の結果として死亡したものといえるか極めて疑問である。』と判示した。」

 事故と死亡との因果関係については、死期が早まったら因果関係を認める考え方が一般的なような気がしますが、今回のように保険金請求事案という事案では異なる視点からの検証が必要なようです。

 例えば、大阪地裁平成9年12月11日も、自動車保険約款自損事故条項で言う死亡が傷害の直接の結果とは、不法行為成立要件の相当因果関係より密接な因果関係を要求しており、主要な原因となっていることを必要とすると判断されています。

 ふ~ん、そうだったのか。

2012年5月27日 (日)

【交通事故】 被害者の損害は、なんと約5億3000万円 !

 自保ジャーナルNo1870号(5月24日号)で紹介された横浜地裁平成23年11月1日判決です。

 被害者は、41歳男子眼科医(死亡)ですが、過失相殺前の損害額は、約5億3000万円弱

 自保ジャーナルの高額対人賠償判決例では、堂々の1位にランクされました。

 41男子眼科医で、年収は約5500万円の方のようだったようです。

 随分、腕のよいお医者様だったと思われます。

 高額対人賠償判決例(32位まで)をみると、若い方の重度の後遺症がほとんどです。5位に死亡事案がありますが、やはり中堅の開業医の方のようです。

 2位が約3億9000万円、3位が約3億8000万円ですので、今回の判例は4億を通り越して5億ですから、当分の間1位を維持するのではないでしょうか?

 自動車の保険は、対人、対物とも無制限にして下さい、また、被害者の過失があってもある程度は対応できるよう、人身傷害補償特約をつけておく必要があります。それと、弁護士費用特約も!

 

2012年5月26日 (土)

【労働・労災】 労働契約上の安全配慮義務違反による損害と弁護士費用 最高裁平成24年2月24日判決

 判例時報No2144号(5月21日号)で紹介された最高裁平成24年2月24日判決です。

 第2審は、労働契約上の安全配慮義務違反による損害として弁護士費用を否定しましたが、最高裁は、これを肯定しております。

 労働者が、就労中の事故等につき、使用者に対し、その安全配慮義務違反を理由とする債務不履行に基づく損害賠償を請求する場合には、不法行為に基づく損害賠償を請求する場合と同様、その労働者において、具体的事案に応じ、損害の発生及びその額のみならず、使用者の安全配慮義務の内容を特定し、かつ、義務違反に該当する事実を主張立証する責任を負うのであって、

 労働者が主張立証すべき事実は、不法行為に基づく損害賠償を請求する場合とほとんど変わるところがない。

 そうすると、使用者の安全配慮義務違反を理由とする債務不履行に基づく損害賠償請求権は、労働者がこれを訴訟上行使するためには弁護士に委任しなければ十分な訴訟活動をすることが困難な類型に属する請求権であるということができる。

 したがって、労働者が、使用者の安全配慮義務違反を理由とする債務不履行に基づく損害賠償を請求するため訴えを提起することを余儀なくされ、訴訟追行を弁護士に委任した場合には、その弁護士費用は、事案の難易、請求額、認容された額その他諸般の事情を斟酌して相当と認められる額の範囲内のものに限り、上記安全配慮義務違反と相当因果関係に立つという損害というべきである。

 昔から、弁護士費用については、不法行為はOKだけど、債務不履行は×と、言われています。

 債務履行でも労働契約上の安全配慮義務違反はOKだし、解説によれば、労働契約以外の法律関係において安全配慮義務違反の債務不履行責任があった場合には、その射程が及ぶと解説されています。

 ただ、今回の最高裁判決って、あまり理屈が立っていないような感じがしたんだけど・・・・

2012年5月25日 (金)

【交通事故】 実務家のための交通事故の責任と損害賠償(三協法規)

 昨年7月に出版された本ですが、1年近く、積ん読状態でした。

 読まんといかん!と思っていたのですが、机の肥やしになっているような状態です。

 最近、法律や事実関係等で難しい事件が続いているために、なかなか読む時間がないのです。

 出張があれば、1冊から3冊くらい斜め読みできる場合もあるのですが、どうしても、判例時報、判例タイムズ、金融法務事情、銀行法務21、自保ジャーナル、家裁裁判月報、月刊監査役等が次から次に届くために、後回しになってしまうのです。

 愚痴が長くなりました。

 本書は、4章で構成されています。①交通事故をめぐる現状と法律家の役割、②民事賠償手続、③損害賠償実例Q&A、④刑事手続・行政手続です。

 Q&Aは読みやすかったです。

 いつかこんな本を書いてみたいけど無理だなあ~

2012年5月24日 (木)

【金融・企業法務】 執行役員に関する裁判例の動向

 月刊監査役5月号(No599)で、四大法律事務所の弁護士さんが執行役員に関する裁判例の動向というタイトルの論文を発表されていました。

 論点的には、①執行役員は労災保険法上の労働者か、②執行役員の退職慰労金支払請求書、③退職した執行役員によるストックオプションの行使、④執行役員の退職後の競業避止義務について、関連する裁判例などを紹介しながら、要領よく説明されていました。

 執行役員制度って、昔は、なんのことだがよくわかりませんでした。執行役と混同したりしていました。いつの間に、会社法に導入されたの?と、阿呆なことを思ったりしていました。

 次第に、お客さんが個人の方から企業の方が増えるようになってから、少しずつ企業法務を勉強するようになり、また、お客さんの名刺には執行役員という肩書が付されていることも見かけるようになり、ようやく脳みそに認知されるようになりました。

 ある会社の執行役員規程の作成に関与する際に、浜辺陽一郎先生の執行役員制度を購入して少し勉強しました。

 今では、大昔から知っていたかのように偉そうに説明したりしていますが・・・

 田舎弁護士の業務って、範囲が広すぎて、大変です。 

2012年5月23日 (水)

【流通】 経済法

 当事務所の市川弁弁護士は、神戸大学法学部で経済法のゼミを履修されていたようですが、私は、少し前では経済法とは無関係な業務ばかりしていたため、経済法、何?、弁護士になんか関係あるの?という状態でした。

 そのために、家内の姉が公正取引委員会に勤務していたことがありましたが(今は経済学の大学の先生)、義姉が取り扱っていた経済法の代表格である独占禁止法なんて雲の上の話だと思っていました。

 ところが、ここ数年前から、独占禁止法や下請法違反等の経済法を勉強する必要が生じ、そのため、あれこれ経済法絡みの書籍を購入するようになっています。

 独占禁止法関係では、

 ①村上正弘の独占禁止法(第三版)(弘文堂)

 ②金井外2名編著の独占禁止法(第三版)(弘文堂)

 ③独占禁止法の知識と実務(ぎょうせい)

 ④優越的地位濫用規制と下請法の解説と分析(長澤哲也)

 ⑤大規模小売業告示の解説(商事法務)

 ⑥優越的地位濫用規制の解説

 などを、

 下請法関係では、

 ①粕渕外1名編著下請法の実務(第三版)

 ②下請け取引の法務

 ③下請の法律実務

 ④新下請法マニュアル

 ⑤下請企業の法律実務

 などを、

 景表法関係では、

 ① 景品表示法の実務対策

 ② 景品表示法(第二版)(商事法務)

 などを購入して、必要なところを時間があるときに読むようにしています。

 読んでいてわからないことが少なくないのですが、生き字引?の市川弁護士に教えを請うています。

 弁護士複数というのは不足する知識を補うことも可能なので大助かりです。

 

2012年5月22日 (火)

【行政】 公立中学校の教員らが女子生徒の頭髪を黒色に染色した行為について、同中学校を設置管理する地方公共団体の国家賠償責任が否定された事例 大阪地裁平成23年3月28日判決

 判例時報No2143号(5月11日号)で紹介された大阪地裁平成23年3月28日判決です。

 タイトルだけからいえば、一瞬、学校がやりすぎと思えましたが、判決文からすれば、至極妥当な判決のようです。

 判決要旨を紹介いたします(同書P105から引用)。

 本判決は、

 当該中学校においては、平成13年度以降、生徒が逮捕されるなどの事件が発生し、頭髪や服装に係る指導に力を入れるようになっていたところ、これらの指導目的は、学校教育法等の趣旨に照らして正当なものであるとした上で、

 ①X1は、平成18年4月(2学年1学期)ころから服装が乱れ始め、まゆ毛を細く剃ったり、化粧をしたり、頭髪を脱色するなどして同中学校の校則に違反し始め、これに対し、教員らは口頭指導を続けたが、X1は指導に応じず長期間にわたって校則違反をし続け、X1の両親も、X1の校則違反を指導改善させることができなかった

 ②X1は、本件染髪行為の当日、本件染髪行為が実施されることを認識しながら自ら保健室を訪ね、特に抵抗することなく本件染髪行為を受け入れ

 ③本件染髪行為の方法や態様を見ても、X1の身体を拘束したり肉体的苦痛を与えたりするものではなかったなどの事情をあげ、

 本件染髪行為は、教員の生徒に対する有形力の行使ではあっても、その趣旨・目的、方法・態様、継続時間などに照らし、教員が生徒に対して行うことが許される教育的指導の範囲を逸脱したものとはいえず、国家賠償法1条所定の違法性を認めることはできないとして、Xらの請求を棄却しました。

 判決文を前提とする限り、学校側は、Xらの要求に対して、誠実に対応されたようですが、Xらはかなり執拗なクレームを繰り返し、本訴提起に至ったようです。 

2012年5月21日 (月)

 自由と正義5月号 今月も懲戒が多いなあ!

 日弁連が発行している月刊誌(自由と正義)5月号が届きました。

 今月も、10件の懲戒が公告されていました。

 その中には、田舎弁護士の地域の弁護士も含まれており、再びびっくりです。

 また、今月は、法テラスの事務所相談の際に、間違った説明をしてしまった弁護士が、懲戒されていました。

 第2審で負けた判決の判決書を誤解して誤った説明をしてしまったということのようですが、当事者を逆にしてしまったのでしょうか?

 不思議に思うのは、第2審の時には、本人訴訟だったのでしょうか?

 また、控訴審判決だけを持参して、第1審判決を持参してこなかった等ということがあったのでしょうか?

 或いは、法律問題も含んでいる事案なのに事実認定で負けていると誤解して、最高裁は法律審だから難しいという説明をしたのでしょうか?

 どんな説明をされたのかがよくわかりません。

 田舎弁護士の地域の事案は、紹介者からのみ法律相談を行い、事実関係を直接本人に確認して調査活動を行わなかったことが問題とされているようです。

 時折、相談者は遠方なので、親戚や友人等が代わりに相談にくるというのはありますよね。

 よくあるのが、両親が、息子や娘の離婚の相談にくるというケースです。結局よくわからないので、本人を直接連れてくるようお願いすることになります。

 「友人」というのは、本当に「友人」?というのが昔あったことがあります。予約の際に直接本人と話しをしたいというと電話を切られたことがあります。

 特に開業したてのころは、そんな電話が時折ありました。

 他方で、相談に慣れてくると、単純ミスを発生しやすいので注意していきたいと思います。

2012年5月20日 (日)

【交通事故】 最高裁、人身傷害保険の損保求償範囲は、いわゆる裁判基準差額説 かつ 遅延損害金は代位できないとした 最高裁平成24年2月20日判決

 自保ジャーナルNo1869号で紹介された最高裁平成24年2月20日判決です。

 以前のブログでも紹介いたしましたが、自保ジャーナルで紹介されましたので、判決要旨を引用します。

① 人身傷害保険金を支払った保険会社は、保険金請求権者に裁判基準損害額に相当する額が確保されるように、上記保険金の額と被害者の加害者に対する過失相殺後の損害賠償請求権の額との合計額が裁判基準損害額を上回る場合に限り、その上回る部分に相当する額の範囲で保険金請求権者の加害者に対する損害賠償請求権を代位取得する。

② 人身傷害保険金を支払った保険会社は、その支払時に、上記保険金に相当する額の保険金請求権者の加害者に対する損害金元本の支払請求権を代位取得するものであって、損害金元本に対する遅延損害金の支払請求権を代位取得するものではない。

③ 第一審原告らの固有の損害の賠償債務は本件事故時に発生し、かつ、何らの催告を要することなく、遅滞に陥ったものであるから、第一審原告らの固有の損害金元本に対する本件事故日から本件保険金支払日までの遅延損害金の支払い請求が否定される理由はない。

2012年5月19日 (土)

西日本観光 田中節太氏 ご逝去

 今届いた今治商工会議所の会報を見て大変驚きました。

 会報には、4月4日に、西日本観光の田中節太さんが亡くなられているという追悼の記事が載せられていました。

 田中さんも私の父親も、ライオンズクラブのメンバーだったので、その関係で、子どものころからお名前と顔は存じ上げていたのですが、私が中央大学に進学すると、田中さんも中央大学出身者なので、中央大学の同窓会(白門会)で度々お会いすることが多くなりました。

 10数年前の事務所の開業の際には、開業パーティの発起人にもなっていただき、数年前の10周年のパーティも元気なお姿をお見せになられていました。

 また、数年前からスポーツクラブに通っているのですが、田中さんもそのメンバーで、月に1、2回顔を合わせることがあり、最近、田中さんに会うことがないなあと思っていたところでした。

 そんな関係で、私の事務所のホームページも、息子さんが経営されている会社にお願いして、綺麗に仕上げて貰いました。

 そのことを田中さんに伝えると、「そうか、そうか」と言って喜んでくれていました。

 80歳ということですが、そんなお歳には見えませんでした。

 スポーツクラブで会うと、逆に、私の身体(メタボ)を気遣ってくれるくらいでした。

 本当に、びっくりしました。

 謹んでご冥福をお祈り申し上げます。

2012年5月18日 (金)

【知的財産権】 ピンク・レディー事件判決 最高裁平成24年2月2日

 判例タイムズNo1367号(5月15日号)で紹介された最高裁平成24年2月2日判決です。

 判決要旨は以下のとおりです。

1 人の氏名、肖像等を無断で使用する行為は、

 ①氏名、肖像等それ自体を独立して鑑賞の対象となる商品等として使用し、

 ②商品等の差別化を図る目的で氏名、肖像等を商品等に付し、

 ③氏名、肖像等を商品の広告として使用するなど

 専ら氏名、肖像等の有する顧客吸引力の利用を目的とするいえる場合に、

 当該顧客吸引力を排他的に利用する権利(いわゆるパブリシティ権)を侵害するものとして、不法行為法上違法となる。

2 歌手を被写体とする写真を同人に無断で週刊誌の記事に使用してこれを掲載する行為は、次の(1)、(2)など判示の事実関係の下においては、専ら上記歌手の肖像の有する顧客吸引力の利用を目的とするものとはいえず、当該顧客吸引力を排他的に利用する権利(いわゆるパブリシティ権)を侵害するものとして不法行為法上違法であるということはできない。

(1)上記記事の内容は、上記週刊誌発行の前年秋頃流行していた、上記歌手の曲の振り付けを利用したダイエット法を解説するとともに、子供の頃に上記歌手の曲の振り付けをまねていたタレントの思い出等を紹介するというものである

(2)上記写真は、約200頁の上記週刊誌全体の3頁の中で使用されたにすぎず、いずれも白黒写真であって、その大きさも、縦2.8㎝、横3.6㎝ないし縦8㎝、横10㎝程度のものであった。

 不法行為法上違法となる3類型が整理されています。今後、この類型に関連して、裁判例が集積していくのでしょうね。

2012年5月17日 (木)

【建築・不動産】 建築した建物に瑕疵がある場合、補修で足りるが、その補修費としては安価な建替費用と同額とすべきであるとした事例 神戸地判平成23年1月18日判決

 判例タイムズNo1367号(5月15日号)で紹介された神戸地判平成23年1月18日判決です。

 この裁判例は、建築した建物に瑕疵がある場合の補修に関して、補修で足りる(約2680万円)としながら、その損害については、安価な建て替え費用(約2420万円)と同額にすべきと判断しました。

 裁判所の理屈がよくわかりませんが、交通事故で言うならば、経済的全損の議論と軌を一にするような話しなのかな????

 なお、この裁判例には、別紙として、欠陥に関する主張対比表(欠陥、原告の主張【あるべき状態、根拠、現状】、被告の反論)、修補計画の問題点主張対比表(問題点、原告の主張、被告の主張)も、紹介されています。

 参考になります。

 

2012年5月16日 (水)

【消費者法】 第20回 クレサラ実務研究会 in 京都2012

 先日、京都市勧業館みやこめっせで開催された第20回クレサラ実務研究会(全国クレジット・サラ金問題対策協議会)に参加してきました。

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 平安神宮の近くです。 120512_125401_2  

 研修会のテキストです。

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 電車の関係で、私は午後からの参加となりましたが、市川先生は朝早くから参加されておられたようです。

 学者の先生による「取締役の対第三者責任の理論と判例」というテーマで、記念講演がありました。

 クレジットサラ金問題の最新論点として、①決済代行業者に対する法的責任追及、②クレジット会社のマンスリークリアー取引など個別貸付の主張について、③サンライフないしクオークローン→プロミスの債権移行について等々、多数の最近話題になっている論点について要領よく解説されていました。

2012年5月15日 (火)

京都に出かけてきました 続き

    全日空京都ホテルに宿泊しました。

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 ホテル前にはせとうちバスが停車していました(撮影されているバスではありません)。今治から来ているのかな~なんて思いました。

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 朝食です(2300円)。美味しかったです。美味しいといえば、東山駅近くに、枡富というおそばやさんがありました。

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 家族経営のような小さなお店でした。そば点心を注文しました。  

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 ゆばなどの前菜です。

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 てんどんそばです。

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お芋のごはんです。ごはんをいただいたいる最中に、娘さん(中学生くらい)が帰宅されましたが、家族が「おかえり」と言っていたのが、ほほえましかったです。

 今回は神社仏閣を少し訪ねたのですが、学生が多い街でした。私も中学校の修学旅行(30年前)は京都・大阪でしたが、本能寺会館にとまり、新京極、清水寺を散策したのは記憶に残っています。

 京都駅近くに大きなイオンモールがありました。以前から気になっていたのですが、30分程度お邪魔しました。

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 中に入ってみると、さすがに競争の激しい場所に相応しいような内容のお店のように感じました。今後来るときがあれば、時間をかけて見てみようかなと思っています。

  

2012年5月14日 (月)

 京都に出かけてきました

   先日、クレサラの研究会のために京都に出かけてきました。

 せっかくなので、京都の寺院等も視察(笑)してきました。

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 金閣寺です。間近でみるとこんな感じです。

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 金閣寺には、25年ぶりの訪問となります。大学2年生のころ、高校のクラスメイト(今は岡山大学の准教授をしています)が京大にいたため、数日間遊びにいきました。それから、はや25年経過しました。あのころは、入場料はお布施という形式だったのを思い出しました。

 金閣寺の後は、平野神社を訪ねました。

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 お産の神様のようです。平野神社の後は、北野天満宮です。

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 学問の神様ですが、GWには太宰府天満宮に詣ったことから、天満宮詣りが続いています。

  

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 大将軍神社です。この参道は、妖怪ストリートと呼ばれているらしく、商店の前には妖怪が立っていました。

 

2012年5月11日 (金)

【倒産】 会社分割に対する否認権を行使した分割会社の破産管財人による新設会社に対する価格償還請求に理由があるとされた事例 東京地裁平成24年1月26日判決

 金融法務事情No1945号(5月10日号)の判決速報で紹介された東京地裁平成24年1月26日判決です。

 否認の対象となった会社分割の概要は以下のとおりです。

 Zは、平成21年11月13日、本件会社分割を実施し、これに伴い、Y1が設立された。

 Zは、当時、債務超過の状態にあったところ、本件会社分割は、不渡手形等を除き、事業継続に必要な預貯金、売掛金、在庫商品、機械、設備、工場等の資産の全部および得意先との取引関係、雇用契約、賃貸借契約、リース契約、保険契約等を含めた事業、営業権の全部をY1に移転するものであって、Y1に移転した資産の額は、貸借対照表上、約4950万円となった。

 他方、負債については、取引先等の買掛金はY1に移転したが、金融債務は移転されず、Zに残った。その全額が破産債権であって、その額は約1億4000万円となった。なお、Y1に移転された負債についても、Zが重畳的に債務引受けをしている。

 Y1は、本件会社分割の対価として、Y1の全部の株式60株およびY1を発行会社とする額面2000万円の社債を交付した。当該株式は、その後、300万円でY1の代表取締役の1人であるA(Zの取締役であったBの弟)に譲渡されている。

 判決要旨は以下のとおりです。

① 会社分割に対する否認権を行使した分割会社の破産管財人による新設会社に対する価格償還請求は、会社分割からは相当の期間が経過し、資産の変動等が生じている可能性があり、個別の資産を特定して返還を求めることは困難であると認められる判示の事実関係のもとにおいては、資産の返還に代えて、その価格として算定した金員の支払いを求める限度で、その理由がある。

② 詐害性のある会社分割に係るコンサルタント業務に対する否認権を行使した分割会社の破産管財人による当該契約に基づく報酬の支払を受けた第三者に対する当該報酬の返還請求は、当該契約自体に詐害性があって、当該第三者が悪意であると認められる判示の事実関係のもとにおいては、その理由がある。

 会社分割については、2,3年前から、濫用的な会社分割が問題となっており、詐害行為取消や否認が認められている裁判例も少なくありません。

 田舎でも時折このような話しはきくことがあり、私自身も一度、詐害行為取消や否認権行使請求訴訟を担当したいなあと思っています。勉強になりますから。

2012年5月10日 (木)

【倒産】 NISグループ 民事再生申立て

 ついに、NISグループも、民事再生の申立てをしました。

 NISグループは、元々愛媛県発祥の会社であるため、田舎弁護士が住んでいる地域にも、多数の取引をされている(いた)方がおられます。

 そのため、同社を相手とする事案は、私の事務所でも多数係属しており、ついに来るときがきた!という衝撃を受けました。

 過払金返還請求の相手方は、倒産や廃業等でどんどん減少し、数年前と大きく状況を異にするに至っております。

 都会では過払金返還請求事件を主として多数の弁護士やスタッフを抱えている法律事務所がありますが、数年後には非常に厳しい経営状況に陥るところもあるのではないでしょうか?

 私の事務所でも、過払い金返還請求事件は激減しており、今年に入って受任したのは、ほとんどありません。

 コンサルからは、FAXで、一方的な、過払金返還の無料相談会開催の勧誘がきますが、効果はどうなんでしょう?

  

 

2012年5月 9日 (水)

【金融・企業法務】 預金契約解約後の取引経過開示義務

 銀行法務21・5月号(No744)の銀行法務フォーラムで紹介された記事です。

 預金口座の取引経過の開示義務については、最高裁平成21年1月22日判決は、積極的に判断しましたが、預金口座の解約後の開示義務については争いがあるようです。

 預金契約解約後の取引経過開示について、否定した東京高裁平成23年8月3日判決が出ているようです。

 原告が求めた取引履歴の照会内容は以下のとおりです。

 ⅰ 全ての取引関係について取引開始以後の記録開示

 ⅱ 平成17年4月の解約日にAがYから振り込んだ取引の開示

 ⅲ これらのほか500万円以上の資金移動の全明細

 その理由は以下のとおりです。

① Aとの取引が存続していることを前提とする開示請求は取引が終了しているので認められない

② 平成21年最判のいう委任事務処理状況の把握の必要性等は、確定した解約残高に至る過去の契約期間についてのみ存続するから、その後いつでも事務処理状況を報告しなければならない必要性があるとはいいがたい。解約後に報告が完了した後も解約前と同等の開示義務を負うとはいえない。

③ 信義則上、元預金者が取引経過開示義務を負う必要があるとしても、元預金者の必要に応ずべき義務であって、相続人の必要に応ずべき義務ではない。共同相続人のための利益は、銀行の事務処理の適否を判断するという預金者が預金契約上有する利益とは性質を異にする。

④ 預金契約終了後の取引経過の開示は金融機関の負担が重く、本件では相続関係の確認も必要であり、またすべての取引の開示を求める本件請求は事務負担があまりにも過大なものといわざるを得ず、権利濫用というべきである。 

 原告が求めた照会内容は、極めて包括的なものです。例えば、平成10年以降から平成17年4月末日までとか、限定しておれば、金融機関も開示に応じていたのではないかと想像しています。

 せっかく、平成21年の最高裁判決が取引履歴の開示を認めてくれたのですから、裁判所から権利濫用と言われないような取引履歴の開示の方法が必要ではないかと思います。

 最高裁に上告されているようなので、どのような結果になるのか関心をもってみたいと思います。

2012年5月 8日 (火)

【交通事故】 過去のストーカー経験等からのPTSDにZ医師の言動危害による想起等発症余地はないと受診者Xの症状発症との相当因果関係を否定した事例 平成23年4月26日判決

 自保ジャーナルNo1868号(4月26日号)で紹介された最高裁判決(最高裁平成23年4月26日判決)です。

 判決要旨は以下のとおりです。

 Y病院Z医師を受診した女子Xは、Z医師の「人格障害」との誤信、「帰りなさい」の言動からPTSDを発症、損害を負ったという事案につき、

 X医師の言動が「XがPTSD発症のそもそもの原因となった外傷体験であると主張する本件ストーカー等の被害と類似し、又はこれを想起させるものであるとみることもできない」等、「Z医師の本件言動とXに本件症状が生じたこととの間に相当因果関係があるということもできない」として、「Xの請求を棄却した第1審の判断は正当である」と判決しました。

 このブログでも控訴審判決については紹介させていただいてことがあると思いますが、その内容には大変驚いたものです。

 最高裁判決は、「診療受付時刻を過ぎても本件面接を行うことになった当初の目的を超えて、自らの症状についての訴えや質問を繰り返す被上告人に応対する過程での言動であることを考慮すると、これをもって、直ちに精神神経科を受診する患者に対応する医師としての注意義務に反する行為であるとと評価するについては疑問を入れる余地がある上、これが被上告人の生命身体に危害が及ぶことを想起させるような内容のものではないことは明らかであって、前記のPTSDの診断基準に照らすならば、それ自体がPTSDの発症原因となり得る外傷的な出来事に当たるとみる余地はない。」として、指摘しております。

 なお、自保ジャーナルには杉田雅彦先生のわかりやすい解説記事がありました。

 

2012年5月 7日 (月)

【交通事故】 他車運転危険担保特約免責条項

 交通事故民事裁判例集第44巻第2号(ぎょうせい)で紹介された裁判例(東京地裁平成23年3月30日判決)です。

 他車運転危険担保特約免責条項の「正当な権利を有する者の承諾をえないで他の自動車を運転しているとき」にあたるとして、同免責条項の適用を認めた事例

 自動車運転ローンの契約の貸主である所有者の承諾を得ず、無断で他の金融の担保にし、返済ができないために流通におかれるという「金融流れ」の場合、正当な権利を有する者の承諾を得たとは認められず、これに関わる当事者として、他車運転危険担保契約が適用されることはありえない。

 被告運転手は、被告損保会社との間で、加害車両以外の車両について、自動車保険契約を締結しており、原告は被告運転手が他車運転危険担保特約をつけていたのですが、被告損保会社は、「被保険者が、他の自動車の使用について、正当な権利者を有する者の承諾を得ないで他の自動車を運転しているとき」に該当するとして、免責を主張していました。

 被害者の遺族である原告は、自賠責保険金は受領しているようですが、それ以外の支払いを加害者側から受けておりません。

 被害者が、無保険車や人身傷害補償特約等の保険に入っておれば、被害者側の損保会社から相応の金銭が支払いがされるでしょうが、何も入っていないとすれば、踏んだり蹴ったりという結果になります。

 せめてこんな場合加害者運転手が実刑に処せられるのであればよいのですが、加害者運転手に相応の前科がない場合には、執行猶予判決が言い渡されることが少なくありません。

 もうそろそろ、自賠責保険の金額をもっと上げてもいいのではないかと思います。

2012年5月 6日 (日)

【法律その他】 共有に係るモディリアーニの絵画「ユダヤの女」の分割請求につき、競売による分割が命じられた事例 神戸地裁尼崎支部平成23年12月27日

 判例時報No2142号(5月1日号)です。

 有名な絵画が共有になっていたことから、共有者の1人であるXが単独所有を求めるために、代償分割の方法による分割を求めたところ、競売による分割になってしまったという事例です。

 裁判所は、

 Xが本件絵画の共有持ち分の78%強を有するとともに、本件絵画を占有、保管しているし、現物分割は不可能であるから、Xに本件絵画の所有権を取得させることは相当でないとはいえないとしましたが、

 本件絵画の適正価格の立証が認められない以上、共有物分割の方法としては、これを競売に付した上で売却代金を分割するほかないと判断して、競売を命じてしまいました。

 共有物分割の相談は、田舎弁護士の地域でも相当数あります。

 ほとんど土地や建物の分割に関するものですが、本件絵画のように、適正価格の立証が認められないものについては、代償分割が不可となる場合もありうるので、アドバイスをする場合には注意をする必要があります。

 Xは、オークション会社のエスティメート(落札予想額)や、梅田画廊の私的鑑定を使って、適正価格の立証としたわけですが、裁判所は認めてくれていません。

 

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