【流通】 「しまむら」で床滑り転倒…570万円賠償命令 読売新聞
読売新聞のインターネットニュースに気になるニュースがありました。
このブログでも、時々紹介させていただいている店舗内での転倒事故についての裁判例です。
ニュースが消えるといけませんので、一部引用します。
「判決によると、女性は2009年7月24日、北九州市戸畑区の「ファッションセンターしまむら一枝店」を訪れ、入り口の自動ドア付近に置いてあった傘袋のスタンド近くで転倒し、右太ももを骨折。人工の骨で補強する手術を受け、後遺障害で右股関節が動かしにくくなった。
女性は「転倒したのは床が雨水でぬれていたためで、傘袋スタンド付近に滑り止め用マットを敷くなどの事故防止策を怠った」と主張。同社は「自動ドアの外側などにマットを敷くなど対策を講じていた」と反論していた。
岡田裁判官は女性の損害額を約1486万円としたうえで、「滑らかな床面で、滑りやすくなっていたことは原告も容易に推察できた」として過失割合は原告65%、被告35%と判断。弁護士費用を加えて賠償額を算定した。」
傘袋スタンド付近は、雨が降ったら雨水でよくぬれます。また、床も滑りやすい素材を使っていたようです。とはいえ、店側も、マットを敷くなどして対策を講じていたようです。
判決文の詳細が不明なため、コメントしにくいですが、傘袋スタンド付近には、滑りにくい素材を使うなどの配慮が必要なようです。
小林組が作成された「転倒事故の傾向と施設の対策」はこのケースの問題を考えるに際して参考になります。
この裁判例は、判例専門誌に登載される可能性があると思いますので、その時にまたコメントしたいと思います。
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