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2011年10月31日 (月)

【建築・不動産】 相隣関係をめぐる法律と実務 (ぎょうせい)

 ぎょうせいから、「相隣関係をめぐる法律と実務」が8月に出版されました。

 編者は、埼玉弁護士会です。

 通行をめぐる紛争、通行以外の隣地利用等をめぐる紛争、境界紛争、日照・眺望・騒音等をめぐる紛争、マンションに関する近隣紛争などについて、詳細に検討されているようです。

 実務的な書籍ですが、通読するのは重たいです。

 相隣関係のご相談があったときに、読むことにします coldsweats01

 なお、最近、よく、忙しいはずなのに、よくブログを書いたり、書籍を読む時間あるねと言われます。誰かに書いて貰っているのでは?と疑いの眼でみられることもあります。coldsweats01

 実は、書ける時に作成しておき、予約機能で毎日アップしているようにしているのです。

 それでも、毎日よくアップできるだけの時間があるねと言われます。

 最近は、市川先生が猛烈に仕事をしてくれるので、読書に時間をさくことができるようになっています。

 

2011年10月30日 (日)

【金融・企業法務】 第2版 個人情報管理ハンドブック (商事法務)

 2008年4月に、商事法務から発行された「第2版個人情報管理ハンドブック」です。

 個人情報保護というと、個人情報保護法しか、田舎弁護士には頭に浮かびませんが、本書によれば、同法以外にも、民法、プロバイダ責任制限法(発信者情報開示請求権)、不正競争防止法(営業秘密)、刑法(窃盗、横領および背任)、不正アクセス禁止法、著作権法(データベース)、会社法・金融商品取引法(内部統制システム)も、検討する必要がありそうです。

 主な章立てとしては、○情報取得時における問題点、○情報管理時における問題点、○情報の取扱体制の整備に関する評価基準、○情報利用時における問題点、○情報提供時における問題点、○情報の漏洩時・紛争時における問題点などです。

 個人情報保護については、最近、比較的よく相談を受けるために勉強が必要です!

2011年10月29日 (土)

【交通事故】 MTBI争論 毎日新聞

 毎日新聞の宍戸氏の立ち会いのもと、軽度外傷性脳損傷(MTBI)について、その原因を、脳の組織が傷ついている器質性とみている石橋徹医師と、多くは心因性だとする吉本智信医師とが、10月下旬に、対談された記事をインターネットで見ました。

 両先生の分岐点は、「画像」と「意識障害」をどの程度重視視するかどうかということだと思われます。

 石橋医師は、WHO基準は画像所見を求めていないこと、脳損傷の中には画像が映らないケースもあること、高次脳機能障害などがあれば精神的なものという考え方はできないことなどを理由に、画像についてはこだわらない考え方に立っているように思われます。

 他方で、吉本医師は、画像や意識障害もないものは、器質性とはいえない、非器質性と考えるべきだという考え方に立っておられます。

 MTBIについては、ここ数年議論がされるようになり、裁判例もぼつぼつ出てきております。

 私自身は、医学には知見がないことから的確なことが述べられませんが、賠償義務を生じさせるものについては、やはり客観的な資料が必要ではないか?と思っています。

 ただ、宍戸氏が言われるように、MTBIが原因で、苦しい生活を強いられている方が多いのであれば、やはり、政府の方で、患者を救済する仕組みを構築することが必要では?と思っています。

2011年10月28日 (金)

【金融・企業法務】 株式会社の取締役が、競業会社に移籍するに当たり、部下である従業員を勧誘し、競業会社に移籍させた場合に、取締役の不法行為責任が肯定され、競業会社の不法行為責任が否定された場合 東京地裁平成22年7月7日判決

 判例タイムズNo1354号(11月1日号)で紹介された東京地裁平成22年7月7日判決です。

 引き抜き行為を行った元取締役Aに対する不法行為責任については、

① 被告Aの加入を受け、被告会社に移籍した者には、原告の主要事業を担う本件事業部において、業務の中核を担っていたシステムエンジニアが多数含まれており、これらの者の移籍による原告の事業全体に対する影響は重大なものであったこと

② 移籍に先立つ時期に、原告の取締役間では経営状況の悪化に対する対応が検討されており、株主からの支援や増資の引受先を探すことにより、経営状況を乗り切る方針が決定され、その実行に向け努力が進められていたにもかかわらず、被告Aはこれに反して隠密裡に自ら及び本件事業部の従業員の移籍のための交渉を進め、原告の代表取締役らに不意打ちのような形でこれを打ち明けており、取締役として著しく誠実さを欠く背信的な行動をとったものであること

③ 被告Aが、事実に反して、従業員に対し、本件事業部が被告会社に事業譲渡されることが決定されているかのような説明をした上、現在の仕事を継続するには移籍が必要であるなどと告げ、従業員の不安を助長するような勧誘をしていることや、原告の内規に違反して、原告の従業員の雇用条件を被告会社に開示していることなど勧誘条件も悪質であったこと

 などを考慮すれば、被告Aによる原告従業員の移籍の勧誘は、社会的相当性を欠くものであって、不法行為を構成すると判断しました。

 解説によれば、従業員の引き抜きに関する損害賠償責任が肯定された場合、引抜行為と相当因果関係を有する損害の範囲をいかに解するかについては難しい問題を含んでいます。

 田舎弁護士に対するご相談でも、時折、事業者から、引き抜き行為等についての対応についての相談があります。

 個別具体的なケースにより結論が異なってくるところで、いつも悩むところです。(T_T)

2011年10月27日 (木)

【流通】 Xから冷凍食品を購入し、これをAに売却するという介入取引をしていたYについて、同取引に循環取引が含まれることを認識していたとして、循環取引に係る売買代金請求に対する同時履行の抗弁権の主張が排斥された事例 東京地裁平成22年6月30日判決

 判例タイムズNo1354号(11月1日号)で紹介された東京地裁平成22年6月30日判決です。

 この事案は、商社であるXが、冷凍食品を扱うYに対して、巨額の売買代金を請求したという事案です。

 これに対して、Yは、本件介入取引については、商品の存在を前提にしており、かつ、循環取引ではないと認識していたと主張して、商品の引渡しがあるまで支払を拒絶する旨の同時履行の抗弁を提出しました。

 裁判所は、まず、Yが、本件介入取引に循環取引が含まれていることを認識していた場合には、XY間においては当該循環取引について商品の引渡しを予定していないものと考えられるから、Yは、信義則上、Xに対し、同時履行の抗弁権を主張することができないものと解するべきである

 とした上、Yは、本件介入取引が相当量の循環取引を含むものであることを認識していたのであるから、信義則上、Xに対し、同時履行の抗弁権を主張することができないものと判断しました。

 約50億円の認容で、しかも、年6%の遅延損害金まで認められています。その上、仮執行宣言もふされています。

 控訴されているようですが、強制執行停止の手続をとっているのだとすれば、担保金も積んだのですかねえ???

 とてつもなく大きな金額なのでびっくりです。

 田舎弁護士への相談は、売掛金としては、せいぜい数十万円から300万円程度のものが多く、金額が大きいなあ?と思われる時でも、数千万円くらいですねえ。

 売掛金が50億なんて見たことがない数字です。

 というわけで、小規模な売掛金でも、田舎弁護士の事務所では、ご相談は可能です。happy01

2011年10月26日 (水)

【建築・不動産】 土地を時効取得したと主張する者が、当該土地は所有者が不明であるから国庫に帰属していたとして、国に対し当該土地の所有権を有することの確認を求める訴えにつき、確認の利益を欠くとされた事例 最高裁平成23年6月3日判決

 判例タイムズNo1354号(11月1日号)で紹介された最高裁平成23年6月3日判決です。

 えっ、こんなケースってあるの?というような事例です。

 判タの判決要旨を引用します(同書P94)。

 表題部所有者の登記も所有権の登記もない土地を時効取得したと主張する者が、

 当該土地は所有者が不明であるから国庫に帰属していたとして、

 国に対して、当該土地の所有権を有することの確認を求める訴えは、

 次の(1)から(3)の事情の下では、確認の利益を欠く。

(1)国は、当該土地が国の所有に属していないことを自認している。

(2)国は、上記の者が主張する取得時効の起算点よりも前に当該土地の所有権を失った。

(3)上記の者において、当該土地につき自己を表題部所有者とする登記の申請をした上で保存登記の申請をする手続を尽くしたにもかかわらず所有名義を取得することができなかったなどの事情もうかがわれない。

 裁判所は、表題部所有者の登記も所有権の登記もなく、所有者が不明な土地を時効取得した者は、自己が当該土地を時効取得したことを証する情報等を登記所に提供して自己を表題部所有者とする登記の申請をし、その表示に関する登記を得た上で、当該土地につき保存登記の申請をすることができると述べています。

 但し、自己を表題部所有者とする表示登記を登記官が申請を認めてくれたらいいのですが、仮に、登記官が誤って申請を却下してしまった場合には、どうすればいいのか?については、応えてくれていません。

 今回の土地は、明治4年正月5日太政官布告第4号により官有地に区分され、次いで、明治7年11月7日太政官布告第120号により官有地第3種に区分された墳墓地で、明治8年7月8日地租改正事務局議定「地所処分仮規則」に従って民有地に編入されているようです。

 ???です。

2011年10月25日 (火)

【建築・不動産】 競売不動産の元所有者の買受人に対する固定資産税等の日割精算額の不当利得返還請求が否定された事例 大阪地裁平成23年2月7日判決

 判例時報No2122号(平成23年10月21日号)で紹介された大阪地裁平成23年2月7日判決です。

 争点は以下のとおりです。

 競売不動産に係る固定資産税等の賦課期日時点における所有者が、当該固定資産税等を納付した場合、賦課期日後に担保不動産競売手続により当該不動産を取得した買受人に対し、納付した固定資産税等のうち、当該不動産の所有権移転日の翌日以降の期間に対応する日割精算額について、不当利得として返還請求することができるかどうかです。

 裁判所は、否定しました。

 以下、判例時報の判決概要を引用します(同書P103)。

 「本判決は、地方税法の規定及び私人間の売買契約と不動産競売制度との違いについて指摘した上、競売不動産に係る固定資産税等の負担について、これを不動産競売手続において執行債務者と買受人との間の合意により調整することは制度上予定されておらず、また、同手続が終了した後に、別個の手続により固定資産税等の負担を調整することも基本的に想定されていないと判示した。」

 「現在の不動産競売手続実務においては、通常、競売不動産の評価や売却基準価額及び買受可能価額の決定に際し、固定資産税額等の税額及びその納付の有無が考慮されていないが、それは、固定資産税等の負担の調整が制度上予定されていないことに基づくものであるとし、このような不動産競売手続実務を前提に、後日、競売不動産に係る当該年度の固定資産税等の請求を受けることはないと期待して当該不動産の買受けの申出をすることをもって、不合理な行為であるということはできないし、それにより、結果的に買受人が最大で1年分の固定資産税等の経済的負担を免れることになったとしても、当該固定資産税等の賦課期日における不動産の所有者との間で不当な結果を招来するということもできない」

 なお、任意売却の場合は、「買主は、売主に対して当該年度の固定資産税等を所有期間に応じた日割をもって負担すべきとした裁判例」(東京高裁昭和41年7月28日判決)があるようです。

 また、最高裁昭和47年1月25日判決によれば、固定資産税等の賦課期日である1月1日時点の所有名義人とは異なる真の所有者が存在する場合には、所有名義人の真の所有者に対する固定資産税等相当の不当利得返還請求が認められている」(同書P103)ようです。

 いや~勉強になります!

2011年10月24日 (月)

【金融・企業法務】 バーチャルマネーと企業法務(民事法研究会)

 民事法研究会から、「バーチャルマネーと企業法務」という書籍が、先月出版されました。

 家電量販店、クレジットカード会社が発行しているポイントや航空会社が発行しているマイルなどに代表される企業ポイントは、日常生活においてよくみかけます。

 ただ、類似のものとして、電子マネーがありますが、ポイントと電子マネーとの区別が問題になります。

 論者によれば、その違いは、取得するために対価が支払われているか否かにあるとされています(同書P31)。

 ポイントについては、取得するために対価が支払われていないものを指します。

 本書は、電子マネー・ポイント・電子記録債権について、わかりやすくしかも最新の情報で説明されており、企業法務や消費者問題を取り扱う弁護士にとっては、必要な書籍の1つだと思われます。

 特に、企業ポイントについての説明は、現時点では、類書が他にないと思われることから、非常に参考になります。

 本書では、①具体的なポイント規約の条項の検討、②ポイントと倒産手続、③M&A、④個人情報保護法との関係など(消費者契約法や景品表示法、資金決済法についての解説もあります。)について、平易に説明されており、参考になります。

 これらの問題を検討するにあたり、ポイントが「法的権利」を有するかどうかが重要となります。

 解説者によれば、

① ポイント規約がある。

② ポイントを権利とうかがわせる規定(免責条項など)がある。

③ ポイントについて積極的に広告宣伝を行っている。

④ 電子機器を用いてポイントを発行する等組織的管理をしている。

⑤ ポイント発行の歴史が長く顧客に浸透している。

⑥ ポイントの発行数量が多い

⑦ ポイントの交換を通じて現金化できる等利用の幅が広い

⑧ ポイントプログラムに加入するときに消費者からの個別申込みが必要である。

 とその要素について説明されています(同書P149)。

 なお、企業ポイントに関する消費者保護のあり方(ガイドライン)については、平成20年12月に経産省から発表されています。

 ポイントについてのご相談は現在ではほとんどありませんが、大きなお店で買い物をすると、ほとんどのお店でポイントをためることができる制度を導入していることから、少しづつ増えてくるかもしれません。

 その時に、「なんじゃいかいなあ?」といわないよう、勉強をしておく必要がありそうです。

 

2011年10月23日 (日)

新田青雲の入試説明会がありました!

 先日、新田青雲(松山市)の入試説明会がありましたので、子どもを連れて行ってきました。 10_034  駐車スペースは2カ所でしたが、教職員の方の誘導でうまくとめることができました。説明会では、校長先生や教頭先生の挨拶があり、その後は、各受験科目の傾向と対策についての教示がありました。

 今治からなので早めに出たため、結構早くついてしまいました。

 図書館の書籍がいろんな本がきれいな状態で置かれていました。

 子どもも大変気に入った様子でした。

 その後は、学校見学ですが、どの子も挨拶していただき、大変礼儀正しい生徒さんだらけでした。  10_036_2

 子どもは大変気に入ったようです。

 その後は、パルティフジ・衣山を訪ねました。  10_037  その中にあるテナントで食事をいただきました。 10_038

 外からは静かな感じでしたが、中に入ると結構混在していました。  10_031 ジャーマンカレーです。 10_032

 オムライスです。とても美味しかったです。

 そういえば、新田学園の理事長は、弁護士会の大先輩の弁護士の方でした。

2011年10月22日 (土)

【交通事故】 会社役員の逸失利益

 自保ジャーナルNo1855号(10月13日号)で紹介された名古屋地裁平成23年5月27日判決です。

 零細企業の場合には、役員でも労務の対価部分と評価される場合には、逸失利益が認められることがあるのですが、ある程度大きい会社になると、労務の対価部分が否定されるのが原則となることから、逸失利益が否定されることも多いです。

 従って、法人の役員の方の相談は、労務の対価として認められるのかどうか?を考える必要があるので、一義的に、認められますとはいえないため、少々やっかいです。

 今回の判決も、「仮に、役員報酬が全額原告の労務の対価であるとしても、特段の事情がない限り、本件事故による後遺障害による逸失利益が生じたとは認められない。そして、このように、本件事故時と比べて減収がなく、むしろ、大幅に役員報酬が上昇しているにもかかわらず、後遺障害による逸失利益を認めるべき特段の事情は、本件においては認められない。かえって、原告本人の供述によれば、原告は、本件事故後、ますます長時間かつ多くの仕事をしていると認められるのであり、会社経営という職務の性質からしても、仮に、原告主張のような後遺障害が存在していたとしても、それが特段職務の妨げになっておらず、労働能力喪失そのものが生じていないと認めるのが相当である。」

 

 それと、被告(加害者)からの調停申立があっても、消滅時効の進行を妨げるものではないので、注意が必要です。加害者側からの調停の申立ては、債務承認と考えている方が少なくないのではないか?と思いますが、今回の裁判例は債務承認にはならないと判断していますので、注意が必要です。

 

2011年10月21日 (金)

フジグラン今治のフードコートに出かけてきました!

 最近は、子どもを連れて、フジグラン今治に出かけることが多くなりました(「えっ いつもじゃないの?」)。

 家内が上の子どもを連れて松山に出かけたため、下の子どもの食事に、フジグラン今治のフードコートにごはんを食べにいきました。

 10_028

 ここの「つるつる」という「うどん屋さん」のうどんが、とてもうまくて、うまくて、時々、食べに行っています。

 こしがあって、「つるつる」食することができます!

 私は、おろしぶっかけを注文しました。

 当然、たくさん、ねぎを入れました。

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 子どもは、まぐろどんぶりでした。

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 子どもも、やみつきになりそうです・・・

 値段が安いので、「財布にやさしいんだな」 moneybag

 みなさんも、一度、食して下さい。happy01

2011年10月20日 (木)

【金融・企業法務】 金融商品販売関連

 先日研修のために大阪に出かけました。

 テーマは、「金融商品の販売に関するトラブル対応及び態勢整備」でした。

 研修は、できるだけ理解できるよう、予習復習をできるだけするようにしています。

 金融商品販売関連の書籍ですが、田舎弁護士が入手した書籍の中で、読みやすい書籍をご紹介させていただきます。

 商事法務から出ている「わかりやすい金融商品販売・勧誘ルールブック」は、講義形式で書かれており、大変わかりやすかったです。

 また、「逐条解説新金融商品販売法」は、条文の解説書であり、手元に置きつつ、他の書籍を読んでいく必要があるなあと感じました。

 銀行研修社から出ている「金融商品販売時の説明義務・勧誘ルールと苦情対応事例集」も、平易に書かれており、参考になります。

 

 田舎弁護士って、広い範囲の知識がなければ、業務ができないので、ある意味大変です。

 交通事故、金融法務、企業法務等、特定の分野に特化できれば、いいなあと思いますが、田舎では無理ですねえ。それこそ、淘汰されてしまします。

 刑事から民事、家事、その他人生相談なども持ち込んでいただけますから。

 まさに「街の法律家」なんでしょうね。happy01

2011年10月19日 (水)

【金融・企業法務】 ホテルの大浴場の階段部分について、滑りによる転倒防止の安全対策が不十分であるとして債務不履行責任が認められた事例 盛岡地裁平成23年3月4日判決

 判例タイムズNo1353号(10月15日号)で紹介された盛岡地裁平成23年3月4日判決です。

 ホテルが原告となって提起した債務不存在確認の訴えであり、被告は、そのホテルの大浴場(温泉)へ日帰り入浴に訪れ、その階段で滑って転倒し、肋骨骨折等の傷害を負ったと主張されています。

 判タの解説(同書P158)によれば、本件で問題となった浴場は、普通の状態でもぬれていると滑りやすいという特性があり、そのような場所でどのような安全対策を講ずべきかが問題とされています。

 裁判所は、ホテルが負っている義務の具体的内容として、利用者に分かり易く転倒への注意喚起をしたり、利用者の動線上に手すりを設置したりするなど、利用者が注意を払うことと相まって、トータルとして転倒を防止することができる程度の対策を講じたりすべき義務があると判示しています。

 なお、裁判所は、「本件の事案の性質上、あえて付言しておくと、本判決が認める義務は、あくまでも本件階段部分に限ったものであり、これをあらゆる温泉施設において、あるいは、ホテルAの浴場のあらゆる場所(フラットな部分等)においても認める趣旨ではないし、本件階段部分において転倒したとしても、因果関係の判断は個々の事案ごとにされるべきことであり、本判決の内容を一般化すべきものではないと考えられる。」という付言を述べています。

 温浴施設で転倒というのはありがちな話しだと思います。

 解説によれば、従来の裁判例は、事故当時は床がぬれていたり汚れていたりという普通とは異なる状態にあったことについて義務違反があるかどうかが問題とされていたのに対して、今回は、普通の状態でもぬれていると滑りやすい特性があり、そのような場所でどのような安全対策を講ずべきかが問題とされたという点に着目すべきと記載されています。

 

2011年10月18日 (火)

【金融・企業法務】 金融機関間で締結された保証契約に基づく保証履行請求について免責事由の抗弁が排斥され保証履行請求が認容された事例 東京高裁平成23年5月18日判決

 金融法務事情No1931号(10月10日号)で紹介された東京高裁平成23年5月18日判決です。

 争点は、金融機関間の保証契約における「保証契約に違反したとき」という免責条項などの解釈・適用です。

 高裁は、金融機関の保証契約において「債権者が保証契約に違反したとき」という免責条項が設けられている場合、この「違反した」とは、その通常の用法によれば債務不履行を意味し、当該免責条項が適用されるのは債権者に保証契約上の債務不履行責任(帰責事由)が存在する場合に限られるものと解されると判断しています。

 解説によれば、参考になる裁判例としては、

① 東京高裁平成13年6月26日判決 金融機関が、信用保証協会による保証意思を超える金額の分割弁済契約を締結した事案において、保証契約違反を肯定

② 仙台高裁平成15年12月24日判決 保証条件とされていた連帯保証人・物上保証人との各契約がその後無効になった事案において、保証契約違反を肯定

 などを挙げています。

 第1審は、保証人の責任を否定し、高裁は、保証人の責任を肯定しました。

 このような事案って、特に、第1審で勝訴している代理人って、目が点になりますよね・・・・・

 

2011年10月17日 (月)

田舎弁護士 大阪に現れる

 研修のため、大阪に出かけてきました。

 いつもの大阪銀行協会です。 10_002  以前は、ランチは、新大阪駅構内の喫茶店かそば屋だったのですが、最近は、できるだけ店を変えるようにしています。その方が楽しいからです。

 とはいえ、ランチの候補は、せいぜい、大阪銀行協会のある谷町4丁目周辺にならざるをえませんが・・・

 今回は、大阪銀行協会の建物の裏通りにあるそば屋さんです。

 ずっと以前に1回だけいったことがあるのですが、思わず入ってしまいました。 10_003

 「なにわ」というそば屋さんです。 10_005

 700円位やったかな?  ここのおばさん、他のお客さんには、「おおきに!」と言っていたのですが、私には、「ありがとう」でした。東京人に見えたのかな???

 とてもそばがコシがあって美味しかったです。かきあげのエビもプチプチしていましたね。

 研修の後は、いつものように、梅田のジュンク堂大阪本店に立ち寄りました。

10_001

 ジュンク堂では、時間が短いのかあっという間に、新幹線の発車時間に近づいてしまいますね。

2011年10月16日 (日)

ハロウィンですねえ!

 1週間くらい前に、フジグラン今治に買い物に出かけました。

 やはり、10月は、ハロウィンですねえ~

 お化けの月です・・・ 10_015

 フジグラン今治の食品売場に、ハロウィン用のお菓子が所狭しに並べられていました。

 そういえば、フジグラン今治上空で、未確認飛行物体を発見しました・・・

 10_019

 子ども達も、ずっと空を見上げていました。

2011年10月15日 (土)

【金融・企業法務】 第三債務者である金融機関の支店を1つに特定することなく全支店を対象に順位付けをして債権差押命令を発する方式による本件申立ては、差押債権の特定を欠き不適法であるとされた事例 最高裁平成23年9月20日決定

 金融法務事情No1931号(10月10日号)で紹介された最高裁平成23年9月20日決定です。

 預金債権の差押えにつき、金融機関の支店を1つに特定することなく、全支店を対象として支店番号の若い順序により支店に順位付けをして差押命令を発する方式を認めるかどうか?については、

 高等裁判所でも争いがあるところでしたが、

 最高裁は、このような方式による差押命令の申立てが差押債権の特定を欠き、不適法であると判断しております。

 判決要旨は、以下のとおりです(同書P32)。

① 債権差押命令の申立てにおける差押債権の特定は、その送達を受けた第三債務者において、差押えの効力が上記送達の時点で生ずることにそぐわない事態とならない程度に速やかにかつ確実にその債権を識別することができるものであることを要する。

② 大規模な金融機関のすべての店舗または貯金事務センターを対象として順次付けをする方式による預貯金債権の差押命令の申立ては、差押債権の特定を欠き不適法である。

 田原裁判官の補足意見も参考になります。

 第三債務者が金融機関の場合に限らず、百貨店、流通業者、ゼネコン等の場合にも問題となることも視野に入れて、かかる方式による申立ての可否を検討する必要があること、差押債権の特定は種類および金額を具体的に識別できるものである必要があり、その観点から考えると、「第三債務者の債務管理の単位」を基準とすべきであることのほか、CIFシステムの件、債務者への支払許否が判然としない中での取引上の支障などの不利益等についても述べています。

 田舎弁護士の事務所では、このような申立てをしたい場合は、消費者金融機関が過払い債権を支払ってくれないような場合くらいです。現状の財産開示制度が、余り役に立っていないために、このような方法で差押えするしか方法がないのです。

 このような方法がとれないのであれば、せめて税務申告書の一部くらい閲覧できるような制度にでもしてくれないと、判決を得ても空振りに終わる場合が少なくないことから、困る場合が少なくないのです。 

 

2011年10月14日 (金)

【金融・企業法務】 金融庁の監督指針

 平成23年8月26日に示された金融庁の「中小・地域金融機関向け監督指針」をざっと読んだ感想です。

 中小企業向け融資の項目で、「経営者以外の第三者の個人連帯保証については、これを求めないことを原則とする融資慣行の確立や、保証履行時の保証人の履行能力等を踏まえた対応に関し、適切な取組みがなされているかを検証する。特に、経営に実質的に関与していない第三者と例外的に個人連帯保証契約を締結する場合、契約に客観的合理的理由があるか、契約は契約者本人の自発的意思に基づく申出によるものであって、金融機関からの慫慂・要求によるものでない旨を書面により確認しているか等を重点的に検証する。」と記載されている点は、以前報道されていたことから知っていましたが、実務に与える影響は大きいように思われますが、やむをえないように思われます。 

 また、同時期に発表された「金融商品取引業者等向け監督指針」には、「商品販売後の顧客管理」として、「金融機関と投資家との関係は、商品を販売してしまえば終わるというものではなく、商品の販売後の丁寧な顧客管理(アフターケア)も、投資家との信頼関係確保のためには不可欠である。とりわけ、投資商品の価格変動に影響を及ぼす市場動向や発行体の信用力の変化等について、顧客へ適時・的確にわかりやすい情報を提供し、投資家の理解を深め、投資判断をきめ細かくサポートしていくこと等も重要である。中でも、高齢の顧客については、短期間に投資判断能力が変化する場合もあり、顧客の立場に立ってこまめに相談にのるなど、特に丁寧なフォローアップが不可欠である。こうした観点から、顧客目線に立った適切な顧客管理が行われるように促す。」と記載されています。

 う~ん。今の時代の金融機関って、負担が大きくて大変です。

 法律事務についても無償のアフターケアを求められたらどの位の事務所が対応できるだろうか???

2011年10月13日 (木)

【金融・企業法務】 金融商品の販売に関するトラブル対応と態勢整備

 きんざいが主催している第157回金融法務研究会例会(大阪銀行協会)に出席いたしました。

 テーマは、「金融商品の販売に関するトラブル対応と態勢整備」と題して、金融庁にて金融ADR制度の立案・運営、金融機関に対する苦情事例の分析等を担当した弁護士の講師による解説でした。

 行政の視点から求められる態勢整備と、近時の裁判例から検討する態勢整備に分けて、解説が行われました。

 後者については、適合性原則違反、説明義務違反、断定的判断の提供、過当取引、指導・助言義務違反、錯誤無効などについて、さらりとした解説がありました。

 とりわけ適合性原則違反については、田舎弁護士も知っている最高裁平成17年7月14日判決に触れつつ、近時の参考裁判例がいくつか紹介されました。

 賠償などの私法分野の問題であれば、専門分野ではありませんが、理解可能な範囲です。

 問題は、業法関連です。

 金融庁が平成23年8月26日に発表した①平成23事務年度中小・地域金融機関向け監督指針、②平成23年事務年度金融商品取引業者向け監督指針、③平成23年検査事務年度検査基本方針については、HPで入手可能なようですが、業法絡みはさすがに田舎弁護士では緻密な対応が困難な内容です。

 監督指針ですが、分厚くて、その内容は「・・・・」です。

 いわんや、④日本証券業協会が平成23年2月1日に発表したデリバティブ取引等に係る投資勧誘規制の見直しに伴う本協会規則、⑤全銀協のデリバティブを内包する預金に関するガイドラインまで、細かくフォローするのは、田舎弁護士には到底無理だろうと考えました。

 実際、解説者の弁護士の経歴をみると、弁護士登録後、証券会社や金融庁(監督局総務課課長補佐)に勤務し、現在は、証券訴訟等を専門的に取り扱っておられるようです。

 このくらいの経験がなければ、堂々と取り扱っていますなんていえません。

 また、地方の金融機関が、田舎弁護士に対して、前述の専門的な弁護士と同じようにこのような業務を問題なくこなすことを期待しているとは思えません。

 田舎弁護士に対して、民事訴訟等の私法分野を軸にしつつも、業法の考え方に抵触しない大所高所?のアドバイスを期待しているのではないか?と勝手に想像しています。

 例えば、顧客からクレームがあった場合の、金融ADR等の紛争解決機関の教示を含む適切な対応などが、現場の弁護士に求められていると考えています。

 その意味で、監督指針の大ざっぱな理解を得ることができるこのような研修は、田舎弁護士にとっても、重要な意義があることです。

 ただ、1ヶ月もすると忘れてしまいますが・・・

 

2011年10月12日 (水)

【建築・不動産】 建物を購入してから長期間居住した後に建物が接道義務を満たしていないため建替えができないことを理由とする買主の売主及び仲介業者に対する説明義務違反を理由とする不法行為に基づく損害賠償請求が認容された事例 千葉地裁平成23年2月17日判決

 判例時報No2121号(10月11日号)で紹介された千葉地裁平成23年2月17日判決です。

 平成5年ころに購入された土地・建物ですが、売買契約の当時に、売主及び仲介業者から、本件土地が接道要件を満たしていないとか、本件建物の建替えには、本件土地の隣地の所有者の同意が必要であるとか、当該同意がなければ建替えができないとかの説明を受けていなかったようです。 

 そこで、買主が損害賠償を求めて提訴したわけですが、裁判所は不法行為責任を認めて、原告の請求を一部認めたわけです。

 う~ん

 消滅時効の可能性はなかったのかな?

 被告が主張していないのでよくわかりませんが、原告が瑕疵を知った日から起算しているのでしょうね。20年経過していれば、除斥期間でアウトだったのでしょう。

【建築・不動産】 賃貸借契約書に一義的かつ具体的に記載された更新料条項は、更新料の額が高額にすぎるなどの特段の事情がない限り、消費者契約法10条にいう「民法第1条第2項に規定する基本原則に反して消費者の利益を一方的に害するもの」には当たらないとされた事例 最高裁平成23年7月15日判決

 いわゆる更新料裁判の最高裁判決です。

 更新料については、消費者契約法10条に反して無効かどうかが争われていましたが、最高裁は、原則として、無効とはならないと判断しました。

 判旨の概要が銀行法務21・10(No736)で紹介されていましたので、一部を引用します(同書P70)。

 更新料は、賃料と共に賃貸人の事業の収益の一部を構成するのが通常であり、その支払により賃借人は円満に物件の使用を継続することができることからすると、更新料は、一般に、賃料の補充ないし前払、賃貸借契約を継続するための対価等の趣旨を含む複合的な性質を有するものと解するのが相当である。

 更新料条項についてみると、更新料が・・・複合的な性質を有することは、前記に説示したとおりであり、更新料の支払にはおよそ経済的合理性がないなどということはできない。

 また、一定の地域において、期間満了の際、賃借人が賃貸人に対し更新料の支払をする例が少なからず存在することは公知であることや、従前、裁判上の和解手続等においても、更新料条項は公序良俗に反するなどとして、これを当然に無効とする取扱いがされてこなかったことは裁判所に顕著であることからすると、更新料条項が賃貸借契約書に一義的かつ具体的に記載され、賃借人と賃貸人との間に更新料支払に関する明確な合意が成立している場合に、更新料条項に関する情報の質及び量並びに交渉力について、看過し得ないほどの格差が存するとみることもできない。

 そうすると、賃貸借に一義的かつ具体的に記載された更新料条項は、更新料の額が賃料の額、賃貸借契約が更新される期間等に照らし高額に過ぎるなどの特段の事情がない限り消費者契約法10条にいう「民法第1条第2項に規定する基本原則に反して消費者の利益を一方的に害するもの」には当たらないと解するのが相当である。

 

 特段の事情って、具体的にどんな場合をいうのでしょう!

 例えば、賃料月額10万円、賃貸借契約期間を半年とした場合、更新料が100万円だったら、特段の事情ありといえるのかな?

 高額の更新料を支払うのがいやであれば、そもそも賃借人が契約を締結しないのではないか?と思うので、どんな場合を想定できるのか私にはよくわかりません。

 

2011年10月11日 (火)

【金融・企業法務】 個人が診療所に設置したエレベータの保守管理契約につき製造会社による契約の解除が信義則に反して許されないとされた事例 東京地裁平成23年4月15日判決

 判例時報No2120号(10月1日号)で紹介された東京地裁平成23年4月15日判決です。

 裁判所は、

① 契約の当事者の一方からこれを解除することができるとする解除権の留保は、契約自由の原則から許容されるというべきであるから、各当事者は、解除権を行使することが信義則に反するなど特段の事情のない限り、いつでも本件契約を解除することができる

② Yが、本件解除の意思表示をするまでに、XY間の信頼関係には支障が生じていたことが認められる

③ XY間の信頼関係に支障が生ずるに至った発端は、本件遠隔監視装置が正常に機能しないというYの責めに帰すべき事由によるものであったと認められるから、Yが本件契約を解除することは、信義則に反し、許されない、などと判断し、Xの本訴請求を認容しました。

 XからYのクレームも結構きつい内容のクレームだったようだったようです。

 裁判所は、Yの解除は信義則に反すると判断していますが、個人的には結構微妙な判決ではないかなあと勝手に想像しています。控訴されているようなので、判例時報さん、フォローお願いしますね。

2011年10月10日 (月)

松山小旅行~猿の惑星、7つの文明展等

 今日は、被疑者当番弁護の休日当番だったため、事務所の電話は家内に委ねて、子どもを連れて松山に遊びに出かけました。

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 いつものように特急電車に乗って、まず、パルティ衣山にある映画館を訪ねました。

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 字幕ではなく吹き替え版があるので、衣山の映画館にしました。

 吹き替え版のためか、結構、子どもたちが見に来ていました。

 その後は、愛媛県美術館を訪ねて、古代7つの文明展を見ました。

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 チケット売場です。 

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 古代ローマの勇者になってみました。 

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 2階の常設展では、今治関係者の書画がけっこう飾られていました。 10_008

その後は、フジグラン松山で、秋冬用の子ども服を購入し、また、4階にある子ども用のゲーム機で遊びました。

 最後は、1階でパンを買って帰りました。

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 帰りの電車で、むしゃむしゃです・・・・bread  

松山に出かけてきました

    先月、松山の国際ホテル近くの「いづみ」というお店で、ご飯をいただきました。

 税理士の先生から、「良いお酒が入ったので」という声がかかったので、急遽、食事会を開催することになりました。

 基本的に宇和島の郷土料理のお店です。

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 入口です。

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 和辛子が入った味噌と一緒に、ふかと豆腐を食しました。  

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 紅きららという焼酎です。

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 黒麹の芋は黄金千貫の鮮度が決め手という焼酎だそうです。

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 限定ものの日本酒で、名前がありません・・・・

 二次会は、2番町のシャレーというお店に出かけました。なかなか落ち着いたお店で良かったです。

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 3次会はなしで、タクシーで山の手ホテルにまで帰りました。インターネット経由だと、安く泊まれますねえ。

2011年10月 9日 (日)

インターポット
 結構、綺麗な庭になりました。そういえば、今、フジグラン今治で、ハローウィンの商品の展示がありました。恐いぞー wobbly 

【倒産】 担保のために成された金融業者の留保所有権は、販売業者を所有権とする登録がされていても、金融業者を所有者とする登録がされていない限り、再生手続上別除権として行使できないとして、自動車の引渡請求を棄却した事例 最高裁平成22年6月4日判決

 金融法務事情No1929号(9月10日号)で紹介された最高裁平成22年6月4日判決です。

 最高裁は、

 自動車の個品割賦購入あっせんにつき、信販会社による売買代金の立替払いがなされたが、登録名義を販売業者にとどめ、信販会社名義としない事案において、

 ①その被担保債権が売買代金債権ではなく立替払代金等債権であること、

 ②対抗要件として、登記・登録の必要な物権変動については、再生手続開始前に登記・登録を備えていなければ、別除権としての権利行使をなし得ないこと

 を明らかにしました。

 販売会社から、信販を利用して、自動車を購入した場合に、登録所有者を販売会社のままに残すことはよくあります。

 まあ、弁済による代位ではなく、3者間で立替金等債権を担保するために、自動車の所有権を信販会社が移転を受け、これを留保することを合意したものと考えて、再生手続開始前に登録が必要だと判断したものです。

 3者間の合意で法定代位構成を採用することが明確になっている場合にどのように考えるか?については、議論があるようです。

2011年10月 8日 (土)

【倒産】 X社の取立委任手形につき商事留置権を有するY銀行が、X社の民事再生手続開始決定後に同手形を取り立て、後に民事再生手続が破産手続に以降した場合に、X社に対して有する貸付債権について、手形取立金を弁済充当あるいはX社の不当利得返還請求権と相殺することの可否 東京地裁平成23年8月8日判決(控訴中)

 金融法務事情No1930(9月25日)号で紹介された平成23年8月8日東京地裁判決です。

 民事再生手続から破産手続に移行する過程で、取立委任手形により取り立てられた手形金を不当利得として返還を請求することができるか?という論点についての判決です。

 金融法務にも大きく関連する重要な争点の1つです。

 参考に、判決要旨を示します(同書P117)。

 ① 手形取立金の所有権はY銀行に帰属し、「債務者の所有する者又は有価証券」(商法521条本文)に当たらず、Y銀行がX社から預かっていた手形に対して有していた商事留置権は、手形取立金には及ばない。

 また、Y銀行が手形を取り立てる時点で当該手形について優先弁済権を有する場合ではなく、本件充当を商事留置権に基づく弁済充当とみることもできないから、手形取立金を貸付債権に弁済充当することは、破産法100条1項に反し、無効である。

 ②牽連破産の場合における「前に生じた原因」(破産法71条2項2号)の解釈にあたっては、

 再生手続、破産手続を通じて相殺の担保的機能に対する債権者の期待が合理的であったか否かにより判断すべきであり、

 手形開始後の相殺が禁止されている民事再生手続において、手続が開始された後に取り立てた手形金について取立受任者が有する返還債務との相殺の期待は合理的な保護に値しないから、Y銀行にX社に対する手形取立金相当額の返還債務は、「前に生じた原因」に基づき負担した債務にあたらず、相殺は、破産法71条1項4号により無効である。

2011年10月 7日 (金)

弁護士の折り込み広告

 最近、連日のように、過払金などを勧誘する都会の弁護士の折り込みチラシをよく目にします。

 日弁連の指針により、直接面談が要求されるようになっていますが、未だに、電話だけの処理で対応することを謳っているチラシも、見受けられます。

 このようなチラシをみる度毎に、こんな田舎の案件まで受けたりしなければならないのだとすると、都会で仕事にあぶれている弁護士さんなのかな~と思ったりしています。

 現に、事務所経営が厳しいことを理由に、暴力団関係者と提携してしまった都会の弁護士さんもいました。

 昨今、弁護士による不祥事は多く報道され、今では弁護士が逮捕されても、余り驚かれないようになっています。

 弁護士の数が増えすぎて、昔と異なり、地方でもお互いの顔を知らない弁護士も増えました。

 況や、都会の弁護士なんて、名前すら知らないのが当たり前のような状況です。

 「借金の悩み」を解決しようとして、さらに新しい悩みが発生しないよう、弁護士選びには留意が必要です。

 まあ、チラシの弁護士は避けた方がよいのではないかと思います。紛争が生じてしまった場合、遠方なので、苦情が言いにくいからです。

 弁護士を知らない方は、法律相談は、地元の弁護士会を通じて、ご相談されるのが、無難だろうと思います。

2011年10月 6日 (木)

【IT関連】 独占禁止法2条5項にいう「他の事業者の事業活動を排除」する行為に該当するとされた事例 最高裁平成22年12月17日

 金融法務事情No1930(9月25日)号で紹介された最高裁平成22年12月17日判決です。

 独占禁止法3条が問題となった事案ですが、判旨の概要を説明します。

 自ら設置した加入者光ファイバ設備を用いて戸建て住宅向けの通信サービスを加入者に提供している第1種電気通信事業者Xが、

 他の電気通信事業者に対して上記設備を接続させて利用させる法令上の義務を負っていた場合において、

 自ら提供する上記サービスの加入者から利用の対価として徴収するユーザー料金の届出にあたっては、光ファイバ1芯を複数の加入者で共用する安価な方式を用いることを前提としながら、

 実際の加入者への上記サービスの提供に際しては光ファイバ1芯を1人の加入者で専用する高価な方式を用いる一方で、その方式による上記設備への接続の対価として他の電気通信事業者から取得すべき接続料金については自らユーザー料金を上回る金額の認可を受けてこれを提示し、自らのユーザー料金が当該接続料金を下回るようになるものとした行為が、

 独禁法2条5項にいう「他の事業者の事業を排除」する行為に該当すると判断しました。

 これだと、競争事業者が、Xのファイア設備に接続する以上、価格の上では、赤字を覚悟しなければXと競争できないということになります。

 独禁法絡みの判決ですが、田舎弁護士でも参考になると思い紹介しました。

2011年10月 5日 (水)

【法律その他】 即時抗告申立書の写しを即時抗告の相手方に送付するなどして相手方に攻撃防御の機会を与えることなく、相手方の申立てに係る文書提出命令を取り消し、同申立てを却下した抗告裁判所の審理手続に違法があるとして、職権により破棄された事例 最高裁平成23年4月13日決定

 判例時報No2119号(9月21日号)で紹介された最高裁平成23年4月13日決定です。

 Xは、Yに対して残業代の支払いを求めたところ、タイムカードが必要であると考え、文書提出命令を申し立てたところ、原々審は、文書提出命令を認めたところ、Yが即時抗告したところ、原審は、Xに即時抗告申立書の写しを送付することも、即時抗告があったことも知らせることなく、原々決定後に提出された書証をも用い、本件文書が存在していると認めるに足りないとして、原々決定を取り消して、本件申立てを却下しました。

 最高裁平成23年4月13日決定は、

 原審の手続の法令違反の有無につき職権で検討し、原審が即時抗告申立書の写しをXに送付するなどしてXに攻撃防御の機会を与えることのないまま、文書提出命令を取り消し、本件申立てを却下したことは、明らかに民事訴訟における手続的正義の要求に反するというべきであり、その審理手続には、裁量の範囲を逸脱した違法があると判断し、

 原決定を破棄し、本件を原審に差し戻しました。

 

 民訴法331条本文は、抗告及び抗告裁判所の訴訟手続には、その性質に反しない限り、控訴の規定を準用する

                   ↓しかし

 抗告状の送達を必要的とすることは、迅速性を要求される即時抗告の手続にそわないことなどから、同項の規定は準用されない

                   ↓とはいっても

 裁判所は、訴訟手続法規に定められている手続以外に何もできないのではなく、訴訟遂行目的に照らして有用な事柄については、他の手続規制との均衡を逸脱しない限り、これを実施することができるが、基本的には、裁判所の裁量に委ねられる。

                   ↓ただし

 裁量の逸脱がある場合には、その手続が違法になる場合がありうる。

 「論証パターン」にしてみました!

 裁判例としては、

 婚姻費用分担の審判に対する抗告審が、抗告の相手方に対して、抗告状等の副本を送達せず、反論の機会を与えることなく不利益な判断をしてしまったケース(最高裁平成20年5月8日決定)

 遺産分割審判に対する抗告審が、抗告の相手方に対し抗告状の副本の送達又はその写しを送付することなく、原審判を相手方に不利益に変更した原決定に対する許可抗告事件(最高裁平成21年12月1日)

 などがあるようです。

 類似事案について参考になりそうです。

2011年10月 4日 (火)

【労働・労災】 定年に達した後の有期の雇用契約の更新がされずに雇い止めがされたことにつき、従業員の希望に応じて契約を更新する労使慣行が存在していたとはいえず、従業員において契約が更新されることについて合理的な期待を有していたということもできないとして、雇い止めが有効とされた事例 東京高裁平成23年2月15日判決

 判例時報No2119号(9月21日号)で紹介された東京高裁平成23年2月15日判決です。

 この判決は、65歳に達した従業員が使用者との間で締結した有期の雇用契約の期間満了による雇止めについて、当該雇用契約の内容・運用に関する具体的な事情を前提として、従業員の希望どおりに特別嘱託社員として、従業員の希望どおりに特別嘱託社員として採用等をする一般的な取扱い(労使慣行)が長期間反復継続して行われ、使用者及び従業員双方に対して事実上の行為準則として機能していた事実はなく、また、当該従業員らについて雇用継続に対する合理的な期待があったとはいえないとしたものであり、

 同じ結論を示す原判決と併せて、雇止め(有期労働契約の更新拒否)が適法と判断された事例として、実務上参考になる裁判例であると紹介されています。

 定年を過ぎて、雇用してしまった場合、まず、期限の定めのない雇用契約と誤解されないよう、きちんと嘱託就業規則を定めるべきです。

 そして、嘱託就業規則には、有期であり不更新条項も定められていることをきちんと盛り込む必要があります。そして、労働者に、雇用継続に対する期待を抱かせないよう様々な配慮が必要です。

 最近は、地方の企業でも、労使紛争が多くなっているので、要注意です。

2011年10月 3日 (月)

【法律その他】 顧客がヘアカタログのデザインを見せてカットを依頼したが、当該カタログどおりの髪型とならなかった場合において、美容師に美容契約上の債務不履行はないとされた事例 神戸地判平成22年10月7日判決

 判例時報No2119号(9月21日号)で紹介された裁判例(神戸地判平成22年10月7日判決)です。

 こんなことが裁判沙汰になる時代がきたようです。

 事案は、Yの経営する美容院を訪れた客Xが、Yに対してヘアカタログどおりの髪型とならなかったことを理由に、美容契約上の債務不履行責任(慰謝料)を追及した(本訴)のに対して、YがX側から脅迫を受けたとして、不法行為責任(慰謝料)を請求した(反訴)事案です。

 判決文記載の事実を前提にするのであれば、Xは、まさにモンスタークレーマーと評価されて仕方がない行動に及んでいます。

 本訴自体については、Yは、Xの依頼に応じて、美容契約上の裁量を逸脱しない範囲で施術したと認められ、また、説明義務違反もないとして、Xの請求を棄却しています。

 逆に、Xに対しては、店内で大声で強く謝罪を求め、その後も営業時間内に執拗に電話をかけ、Yの妻の髪を半分丸刈りにしろとか、200万円の休業損害を請求するとか、社会的相当性を逸脱する行為に及んでいることを理由に、慰謝料請求が認められました。

 最近、この種のトラブルが増えているように思います。しんどいですね。

 美容師関係の裁判例としては、ほかに、キャバクラ孃が、美容院において希望するデザインと異なるカットをされたことについて、美容師の債務不履行責任を認めて慰謝料等の支払いを命じたものがあります(東京地判平成17年11月16日)。

2011年10月 2日 (日)

【交通事故】 直進A自動二輪車対右折Y軽四自動車の過失割合は、転倒滑走後衝突も、Aの100㎞走行の加算等によるAの過失30%と認定した 松山地裁西条支部平成23年3月24日判決

 自保ジャーナルNo1854号(2011.9.22号)に、当事務所が関与した松山地裁西条支部平成23年3月24日判決が紹介されました。

(1)片側2車線道路に接するT字路交差点での右折Y軽四輪車と直進A自動二輪車の衝突の過失割合につき、「転倒を回避できなかった全面的過失がある」としてYは転倒後衝突のAの過失100%主張につき、裁判所は、Aの転倒は「衝突回避」目的で、非難は「決死の試みに対する冒涜である」とし、先の信号不確認、対向車線の異変「動静に注意を払うことなく」右折のY車に対し、幹線道路の直進とはいえ、50㎞制限道路を、100~110㎞で走行していたA自動二輪車の過失割合は、Aが30%と認定した。

(2)48歳男子の男子慰謝料2800万円の他、自らは無過失であり、Aに全面的な過失がある旨主張してはばからないのであり、かかる真反対の判断を公言しているYには、車両運転手としての認識能力、判断能力に重大な問題があるとして、妻に200万円の固有慰謝料を認めた。

(3)約4年前購入のロレックスの腕時計損害につき、修理見積額は95万2350円であり、これに本件事故損傷に伴う評価損として修理代の2割を加えた114万2820円をもって、損害額と認めると認定した。

 自保ジャーナルに、「直進自動二輪車と右折四輪車の事故態様につき、注目される判示と思われる事案である。」というコメントが紹介されていました。

  

2011年10月 1日 (土)

【流通】 チェーンストアエイジ 9月15日号

 チェーンストアエイジ9月15日号に、福山市を拠点とするエブリイというスーパーが採り上げられていました。

 ここ5年間で、160億円の売上から324億円の売上を伸ばしたという驚異のスーパーです。

 元々は業績は良くなくそのため一時はSM部門の事業の清算も考えたことがあるようですが、各地域にある繁盛店から様々なアイデアを得て、売上を伸ばしていったようです。

 このような流通専門誌からは、小売業の厳しい競争の現場を感じることができます。

 私が属している弁護士業界では、厳しい競争が感じるようになったのは、ここ数年です。

 これからは、弁護士業界でも、競争がさらに激化してくることが予想されます。

 9月15日号のチェーンストアでは、日本の小売業1000社ランキング(売上)が紹介されていましたが、そのうち、日本の法律事務所100社ランキングなるものが発表されるのも近いかもしれません。

 地域で一番必要とされる法律事務所を目指して頑張っていきたいと考えております。

 ちなみに、売上1000社ランキング、愛媛県関係を紹介すると、

  40位  フジ         約3036億円

 325位  伊予鉄高島屋    約366億円

 334位  レディ薬局      約350億円

 393位  コープえひめ     約291億円

 422位  サークルケイ四国  約266億円

 529位  ママイ          約197億円

 600位  セブンスター      約173億円

 638位  松山三越        約158億円

 815位  エーコープえひめ   約116億円

 825位  大屋           約114億円

 966位  今治デパート       約88億円

 これ以外にもあるかもしれませんが、私がざっと確認できたのは以上です。

【消費者法】 クラヴィス 契約切替事案 プロミス 敗訴 最高裁平成23年9月30日判決

 ついに、プロミスのクラヴィス契約切替ケースにおいて、最高裁が、プロミス敗訴の判決を言い渡しました。

 第1審、第2審ともに、プロミスが勝訴していたようですが、最高裁にて、プロミスは逆転敗訴ということになりました。

 インターネットのニュースでも報道されていました。

 田舎弁護士でも、クラヴィス契約切替事案、或いは同種のサンライフ契約切替事案において、多数取り扱ってきました。

 西条簡裁、今治簡裁、松山地裁今治支部、松山地裁、高松高裁にて、プロミス敗訴の判決をいただいてきました。

 西条簡裁の判決は、この種のケースの判決では、先駆的な判決の1つだったと思っています。

 以前もお伝えしましたが、高松高裁や松山地裁では、少し前までは、必ずしも、プロミスが敗訴する状態でなかったこともあったことから、実は、はらはらドキドキしながら、裁判をしていました。

 愛媛では、クラヴィス事案は少なく、サンライフ事案が多いですが、プロミスに契約切替されてしまった方は、今すぐに弁護士や司法書士にご相談されることをお勧めいたします。

 この種の事案では運?が良いことに負けたことがないため、結局、最高裁の判決を仰ぐことはなかったのが、少し寂しいです。高松高裁に係属してしまった事案は、最高裁への上告受理を覚悟していたのですが・・・・

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