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2011年7月 6日 (水)

【法律その他】 判例雑誌に掲載された判決文中の当事者名が実名のまま表示されたことについて、プライバシー侵害による不法行為は成立しないとされた事例 さいたま地裁平成23年1月26日判決

 判例タイムズNo1346号(7月1日号)で紹介されたさいたま地裁平成23年1月26日判決です。

 なかなか興味深い判決です。

 プライバシー侵害による不法行為が成立するためには、①開示された情報のプライバシー該当性をまず検討し、②それが肯定された場合に、当該情報の開示行為が違法な侵害といえるか否かを検討することになります。

 ②については裁判所は、「不法行為における違法性は、被侵害利益の性質と侵害態様との相関関係において判定すべきであるから、プライバシー侵害の違法性については、開示されるプライバシーの性質、開示の目的並びに方法、及び開示による不利益の程度等を総合的に考慮することが必要である。その結果、プライバシーに該当する情報が一般人の感受性を基準として私生活上の平穏を害するような態様で開示されたといえる場合には、違法なプライバシー侵害として不法行為を構成することとなる。」

 具体的な当てはめとしては、

(1)裁判の公開の原則に照らせば、原告はいったん原告として訴訟を提起した以上、一定の限度でこれを他者に知られることは当然受忍すべきもの

(2)別件訴訟は知的財産に関する訴訟であって、経済的活動としての性質を有するものであり、私事性・秘匿性が低い。原告自身、ホームページ上で別件控訴審判決の判決文を実名とともい公開していることからも、その秘匿性は低い

(3)被告による本件各掲載行為の目的は、判決文を紹介することにより法曹界の学問的資料を提供することであって公益性があり、また、掲載態様に関しても、原告の請求が認められた事例として別件各判決文をそのまま掲載したに過ぎないものであり、原告が別件訴訟を提起したことを暴露したり批判の対象とすることを目的としていない。本件各雑誌は法律専門誌であって、一般人が見る機会は新聞やインターネットに比べて低く、開示の相手方はある程度限定されている

 まあ、公開の原則が妥当する裁判での判決なので、実名で掲載されたとしても、違法と評価するのはおよそ困難と思いますが、ただ、このような理由により提訴されることもあるので、トラブルを回避するという見地からは慎重にならざるを得ないかもしれませんね。

 

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