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2010年11月28日 (日)

【金融・企業法務】 農業協同組合の代表理事が補助金の交付を受けることにより同組合の資金的負担のない形で堆肥センター建設事業を進めることにつき理事会の承認を得たにもかかわらず、その交付申請につき理事会に虚偽の報告をするなどして同組合の費用負担のもとで同事業を進めた場合において、資金の調達方法を調査、確認することなく、同事業が進められるのを放置した同組合の監事に、任務の懈怠があるとされた事例 最高裁平成21年11月27日付判決

  金融法務事情No1909(11月10日)号の「判決速報」で紹介された事案(最高裁平成21年11月27日判決)です。

 事案は、地方の農協ではよくありがちと思える内容です。

 農協の代表理事Aが、補助金の交付を受けることにより同組合の資金的負担のない形で堆肥センター建設事業を進めることにつき理事会の承認を得たにもかかわらず、補助金の交付申請につき理事会に虚偽の報告をするなど同組合の費用負担のもとで同事業を進めたというケースです。

 この建設事情を進めたため、農協は約5700万円程度の損害を被ったようです。

 ところで、何で、監事の中の1名だけを責任追及したのか不思議に思いましたが、他の監事は農協の求めに応じて、受領済みの役員報酬を任意に返還していたようです。

 原審は、原告においては、唯一の常勤理事である代表理事が、自らの責任を負担することを前提として理事会の一任を取り付け、様々な事項を処理判断するとの慣行が存在し、Aはその慣行に沿った形でなし崩し的に堆肥センター建設工事を実行に移したとして、監事であった被告に義務違反があったということはできないと判断しました。

 ところが、最高裁判決は、理事の業務執行を監査する監事の職責は、たとえ組合に上記のような慣行が存在したとしてもそれによって軽減されるものではないとした上、Aの一連の言動は、Aに明らかな善管注意義務違反があることをうかがわせるに十分なものであったとし、そのような状況で建設資金の調査方法を調査確認しなかった被告には、監事としての任務懈怠があると判断しました。

 信じられないことに、以前は、農協法には、理事会や監事による業務執行監査の規定が置かれていなかったようです。

 そのために、組合の運営が一部の常勤理事中心のものになるなど業務執行理事にたいする牽制機能が十分発揮されていない組合があったことから、平成4年の改正により、理事会や監事による業務執行監査の規定が置かれることになりました。

 そして、監事は、中会社における監査役の権限責任と同様となっていることから、株式会社における監査役に関する法の解釈適用が参考になります。

 監事、監査役の皆様、業務執行監査には十分に注意を払う必要があります。

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