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2010年10月 3日 (日)

【法律その他】 銀行口座・証券顧客口座開設、生命保険契約の締結に他人の氏名を無断使用したことが人格的利益を侵害する不法行為に当たるとして3万円の慰謝料が認められた事例 東京高裁平成22年4月7日判決

 判例時報No2083号(9月21日号)で紹介された東京高裁平成22年4月7日判決です。

 姉が、義妹・義弟の名義を冒用して、同人ら名義の銀行預金口座開設・解約、証券顧客口座の開設、生命保険契約の締結等を行ったことを理由に、義妹らが姉に対して慰謝料請求をしたものです。

 第1審判決は、義妹らの請求を認めませんでした。

 しかし、控訴審の東京高裁は、義妹らの請求を認め、慰謝料として各自「3万円」の支払い義務があることを認めました。控訴審の裁判長は、あの「釧路失言」で有名な加藤新太郎先生です。

 以下その理由を引用します(同書P81)。

 本判決は、

①氏名は、人が個人として尊重される基礎であり、その個人にとって人格の一部になっているものであるから、人格権の一内容として、人は他人に自己の氏名を無断で使用されないことについて不法行為法上の保護を受けることのできる人格的な利益を有する

②Yは、Xらの承諾なく、銀行口座等開設のための必要書類にXら名義を冒用して、Xら名義の口座を開設し、預金等をして利殖を行っていたのであるから、Xらの人格的利益の一内容たる氏名を他人に無断使用されない利益を侵害する不法行為を構成する

③ただ、その違法性の評価は幅のあるもので、Yに害意がなく、むしろ、Xらの利益が配慮されているなど、氏名の無断使用の違法性の評価を低める特段の事情がある場合には、氏名を無断使用されたことによる不快の念を償うべき慰謝料の額の算定について一定の影響を及ぼすものであるところ、Yの意図は、主として母から借りたXら名義の預金の返済を確実に実現するためであり、Xらに経済的精神的な損害を与えようとするものではなく、法的には正当化されないが、相応の理由があり、その違法性は決して高いものではないから、慰謝料の額としては、3万円が相当である。

 わずか3万円の慰謝料であれば、思い切って、認めない方が後処理が楽な気がします。

 ただし、最高裁判所に上告されています。

 氏名冒用については、推定的承諾がある場合などでない限り、違法と評価されることになります。

 注意しましょう。 

 

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