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2010年7月 6日 (火)

【消費者法】 貸金業者が貸金業法43条1項の適用があると認識を有するに至ったことについてやむを得ないといえる特段の事情があるとされた事例 東京高裁平成22年1月15日判決

 判例タイムズNo1322(7月1日)号で紹介された控訴審判決です。

 南コートでの判断ですが、職業裁判官らしい分析的(形式的)な判決です。

 破産管財人からの請求によるものですが、破産者の取引は、昭和56年8月から平成17年4月まで継続していました。

 第1審の宇都宮地裁は、全期間を通じて、Yが悪意の受益者であったことを認定しました。

 第2審の東京高裁は、原判決を一部変更しました。

 即ち、(1)昭和56年8月から昭和60年7月25日より前の取引は、悪意推定されるが、(2)昭和60年7月25日から平成11年1月20日以前の取引は、善意、(3)平成11年1月21日以降の取引は、悪意推定と判断しました。

 過払い請求に多少詳しい弁護士や司法書士であれば、上記結果を読んだだけで、高裁の理屈は想像できると思います。

 判タの解説者は、「本判決は、平成19年判決等にいうみなし弁済が成立すると認識したことがやむを得ないといえる『特段の事情』についての事例的意義を有するものと思われる。平成19年判決以降も、悪意について独自の主張を展開し、あるいは的確な立証をしないまま敗訴する貸金業者が多々見られる中、本件は、平成19年判決を踏まえたYの詳細な主張・立証が奏功した事案であるということができよう。」と、イヤナコメントが付されています。

 少し、詳しくみていきたいと思います。上記(2)の取引期間で何故悪意推定されなかったのか、みていきます。

 Yが貸金業法施行後の昭和60年7月25日に、Aと金銭消費貸借契約を締結して以来、Aに対し各基本契約書を交付し、Yの店舗又はY設置のAYMにより、個別貸付書面及び18条書面が交付される体制をとり、これらの書面を交付したと認識していたと認定

 「特段の事情」については、

 Yの個別貸付証書が基本契約書による補完を前提としていた点について、最高裁平成2年1月22日判決・最高裁平成16年2月20日判決を挙げて、判例がこれを否定していたとは解されないこと

 Yの基本契約書にリボルビング方式の返済期間・返済回数についての記載がなされるようになった時点が平成13年4月24日である点について、17条書面に同条1項所定事項について確定的な記載をすることが不可能な場合に、当該事項に準じた事項を記載すべきである旨の判断がなされたのは、最高裁平成17年12月15日判決が最初であること

 Yが銀行振込等の場合に18条書面を交付していなかった点について、銀行振込等の場合も18条書面の交付が必要である旨明示したのは、最高裁平成11年1月21日判決が最初であること

 などを指摘して、

 Yにおいて、店頭又はY設置のATMにより17条書面又は18条書面を交付したものとしていたこと

 また、平成11年判決までは、銀行振込又は提携CDによる支払について、利用明細書の交付がなくとも、貸金業法43条1項の適用があると認識を有していたことについて、やむをえない特段の事情があったものというべきであると判断しました。

 最近、過払金返還の争点は、悪意の受益者を争ってくる業者も増えており、その対応に負われています。現在のところ、悪意推定を否定されたことはありませんが、大手貸金業者の準備書面や書証の量は膨大であり、油断できないところです。

 

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