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2010年5月17日 (月)

【行政】 県知事が所定の要件を満たしていないのにこれを看過して一般建設業の許可をしたために、当該許可を受けた業者が瑕疵ある工事をして損害が発生したとして、当該業者に住宅の建設を注文した者が県に対してした損害賠償請求が棄却された事例 東京高裁平成21年12月17日判決

 判例タイムズNo1319号(5月15日号)で紹介された裁判例です。

 建設会社Zが一般建設業の許可申請に当たり、建設業法7条2号所定の専任技術者をおいていないにもかかわらず、専任技術者が20日前から勤務している旨記載した虚偽の出勤簿を申請書に添付して県知事に提出し、県知事が同出勤簿が虚偽のものであることを看過してZ会社に許可を与えました。

 即ち、建設業法は、建設業を営もうとする者は、軽微な建設工事(木造の場合には、代金1500万円未満の工事又は延べ面積150㎡未満の工事)のみを請け負うことと目的とするものでない限り、建設業法に基づく許可を得なければならないと規定しています。

 Xさんは、本件許可後にZに住宅の建設(但し、軽微な工事に該当)を発注したが、工事に瑕疵が多かったため、契約を解除し、また、許可をしたY県を相手に、国家賠償法1条1項に基づき損害賠償を求めました。

 第1審は、建設業の許可事務について、国土交通省が作成したガイドラインや県が作成した手引きには、専任技術者をおいていることを示す添付資料として、出勤簿のほか、住民票、給与台帳及び健康保険証等の書類が記載されていることを指摘し、この点の審査に当たっては、これらの書類に基づきその者の勤務状況、給料の支払状況及びその者に対する人事権の状況等の要素を考慮して判断すべきものであって、

 出勤簿のみによってこの要件を満たしているものと判断したことは、要件の審査を尽くしたものとはいえず、国家賠償法1条1項の違法性が認められると判断しました。

 高裁は、

 まず一般論として、建設業法7条2号は専任技術者が許可申請前に一定期間常勤していることを要求してはおらず、単に許可申請時に専任技術者が常勤していることを要求しているにとどまり、申請者はこのことを証明する書面を申請書に添付しなければならないが、

 その書類の種類については特に定めがないから、県知事は、申請者にその事案に即した適切な書類を申請書に添付させ、その記載等からして常勤の専任技術者がおかれていると認めることができれば、当該申請を許可しなければならないと解するべきであり、

 県知事及び許可申請を受理する担当者には、このような法の趣旨を遵守すべき行為規範が与えられているとしました。

 その上で、本件の事実関係の下では、提示を求めうるのは出勤簿のみであり、これと申請者の説明のみによって上記要件については判断したことは、法の趣旨に沿った扱いであったと認めるのが相当であり、国家賠償法1条1項にいう違法な行為があったとは認めがたいとしました。

 行政処分の違法と国家賠償法1条1項にいう違法との関係については、

 A説 行政処分の違法=国家賠償法1条1項の違法

と、

 B説 行政処分の違法+職務上の行為規範に違反している=国家賠償法1条1項の違法

とが対立しているようですが、第1審も第2審も、B説に立ちつつ、県知事又は処理担当者に与えられた行為規範の解釈により、判断を異にしたようです。

 

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