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2010年1月 2日 (土)

【消費者法】 貸金業者が借主に貸金の支払を請求し借主から弁済を受ける行為が不法行為を構成する場合(最高裁平成21年9月4日第二小法廷)

 判例タイムズNo1308号(平成21年12月15日号)で紹介された裁判例(最高裁第二小法廷平成21年9月4日判決)です。

 昨年ご紹介させていただきましたが、昨年の重要判例の1つですので、再度ご紹介させていただきます。

 事案は、結構悩ましいケースとなっています。

 取引の内容は、昭和55年11月から平成9年、平成16年から平成19年の取引です。

 両者の取引を一連で計算すると、約300万円の過払金

 個別で計算し、かつ、当初の取引を不法行為で構成すると、約260万円の過払金

 個別で計算し、第1取引が消滅時効にかかる場合は、過払金とはならず、負債が残る

 という時々あるような事案です。

 中断期間が「7年」もあるため、一般的に一連計算は難しく、とはいっても、第1取引の過払金を無視することもできず、事件のご依頼を受ける度毎に、頭の毛が100本くらい抜けてしまうくらい悩ましい案件です。

 原審の広島高裁は、(1)一連計算を否定し、(2)第2取引の不法行為も否定するという、オーソドックスな判断を示しています。

 ただ、最近までの高松高裁などは、貸金業法施行前の取引が含まれていることから、架空請求類似の請求として、不法行為を認めてくれていました。

 しかしながら、最高裁は、以下のように述べて、不法行為が成立する範囲を限定してしまいました。

 一般に、貸金業者が、借主に対し貸金の支払を請求し、借主から弁済を受ける行為それ自体は

 当該貸金債権が存在しないと事後的に判断されたことや、長期間にわたり制限超過部分を含む弁済を受けたことにより結果的に過払金が多額となったことのみをもって

 直ちに不法行為を構成するということはできず

 これが不法行為を構成するのは、上記請求ないし受領が暴行、脅迫等を伴うものであったり、貸金業者が当該貸金債権が事実的、法律的根拠を欠くものであることを知りながら、又は通常の貸金業者であれば容易にそのことを知り得たのに、あえてその請求をしたりしたなど、

 その行為の態様が社会通念に照らして著しく相当性を欠く場合に限られるものと解される。

 この理は、当該貸金業者が過払金の受領につき、民法704条所定の悪意の受益者であると推定される場合においても異なるところはない

 この判決については、大変残念だと言うほかありませんが、判例タイムズの解説を参考にしながら分析していきたいと思います。

 第1点は、「貸金業者が当該貸金債権が事実的、法律的根拠を欠くものであることを知りながら、又は通常の貸金業者であれば容易にそのことを知り得たのに、あえてその請求をした」という点です。

 第1取引は、昭和55年11月から開始されているため、第1取引については、みなし弁済の根拠法である貸金業の規制等に関する法律の施行(昭和58年11月1日)前ではないかが問題となります。

 この点については、解説は、「不法行為を構成しないとされたのは、第1取引の取引開始後も借入と弁済が繰り返され、過払金の発生が同法施行後(昭和60年9月2日以降)であったなど、同法施行前の取引開始との一事をもってみなし弁済規定の適用を一義的に否定し得る事案ではなかったことが考慮されたものと思われる」と説明されています。

 このことからすれば、過払金発生後に、みなし弁済規定の適用がおよそない場合には、最高裁判決を前提にしても、不法行為を構成するのではないかと個人的に考えております。

 第2点は、「この理は、当該貸金業者が過払金の受領につき、民法704条所定の悪意の受益者と推定される場合においても異なるところはない」という点です。

 解説には、「不当利得の場面で、当該貸金業者が悪意の受益者と推定されるとしても、そのような規範的評価は不法行為の適用場面にまで妥当するものではなく、不法行為を当然に構成することにはならない」と説明されています。

 この立場からすると、過払金返還請求訴訟の弁護士費用の発生根拠を不法行為におくならば、弁護士費用の発生は消極的に解されることになります。

 私の事務所の場合でも、このようなケースの場合には、最高裁判決がでるまでは、高松高裁は不法行為の成立を比較的緩やかに認めてくださっていたことから、提訴することが少なくなかったですが、この判決以降、非常に困った状況に陥っています。

 皆さんどうしていますか?

 ところで、現在1月2日の午後5時ですが、法テラスからは被疑者国選の連絡ありませんでした。

 

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