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2010年1月29日 (金)

【建築・不動産】 農地法5条の許可を条件とする土地売買契約につき、当該土地が非農地化したとして、右許可なしに売買契約による所有権の移転が認められた事例 横浜地裁平成21年4月17日判決

  判例時報No2059号(1月21日号)で紹介された横浜地裁平成21年4月17日判決です。

 転用目的で農地の売買がされた場合、都道府県知事または農林水産大臣の許可を受けなければ、その所有権は買主に移転しない(農地法5条)。

                     ↓もっとも

 農地を目的とする売買契約を締結した後、その土地が農地ではなくなった(非農地化された)場合、前記契約の効力について、最高裁判所は、買主の責めに帰すべき事情により、農地でなくなった等の特段の事情がない限り、契約を有効とする傾向にあります。

                    ↓本件においても、

 建物が建築されたり、恒久的に宅地となった等の事情はない

                    ↓しかし

① 本件土地に盛り土がされ、すでにコンクリートが敷き詰められ駐車場として利用されていること

② 本件土地の一部がインターチェンジ事業工事のために売却されたほか、本件土地を含む周辺地区一帯の公園化計画が進行し、農業振興地域農用地区域からの除外手続や公園とするための用地買収が進められていることが認定されており、本件土地を取り巻く環境が変化していること

                   ↓

 現状に於いては、すでに耕作の目的に供される土地ではないと判断

 農地については時折相談があるため、知っておきたい知識の1つですね。

2010年1月28日 (木)

債務整理事件を受任した公設事務所の弁護士が辞任に当たって説明義務に違反したとして、債務不履行に基づく損害賠償が認容された事例 鹿児島地裁名瀬支部平成21年10月30日判決

 判例時報No2059号(平成22年1月21日号)で紹介された裁判例です。

 裁判所は、事件の受任時における説明義務には違反していないが、事件の辞任時における説明義務については違反していると判断して、元依頼人の請求を一部認めました。

 即ち、裁判所は、事件の受任時における説明義務違反については、Xの命には何の値打ちもないなどと述べて生命保険契約を解約するよう指示するなど終始高圧的な態度でXの意向を一切考慮しなかったこと、困難な事由がないにも拘わらず弁護士報酬に関する事項を含む委任契約書を作成していないこと等、債務整理の事件処理としては不適切なところもあると言わざるを得ないものの、

 Yは、Xが主張するように、特定の債権者に対する支払いを求めるような説明をしているとまでは認められないこと、生活改善を図るために家計簿や陳述書を記載させることに重きをおいて指導してその提出を求めるとともに、弁護士費用につき一応明らかにした上で支払える範囲で分割で支払いを求めるなど、Xが今後行うべきことについて一応の説明をしていることから、受任時における説明義務には違反していないと判断しました。

 しかし、事件の辞任時における説明義務違反については、弁護士が、債務整理事件を受任している場合には、辞任通知を債権者に送付すれば、依頼者は、当該債権者から直接支払の請求を受けたり、又は訴訟を提起される等の不利益を被る可能性が極めて高くなるから、一般に期待される弁護士としては、辞任通知を債権者に送付するに当たっては、事前に、事件処理の状況及びその結果はもとより、辞任による不利益を依頼者に十分に説明する必要があるというべきであると判示しました。そして、Yは、Xに辞任予告通知を送付する際はもとより、辞任通知を送付するに当たっても、事前に事件処理の状況及びその結果並びに辞任による不利益を一切Xに説明しなかったから、一般に期待される弁護士としては、著しく不適切なものであるとして、事件の辞任時における説明義務に違反すると判断しました。

 もっとも、Yは、責めに帰することができない事由によって説明義務を履行することができなくなったと主張したものの、本判決は、Yは、辞任予告通知や辞任通知を送付するに当たって、いずれもXへの連絡を試みたとまで認めることは出来ない上、これらの重要な文書を送付するに当たっても、信書の送付を禁ずるクロネコメール便を利用してXの受領を確認する方法すら講じなかったものであるから、Yの責めに帰することができない事由によるものであるとまで認めることはできないと判断しました。

 判例時報で紹介されている判決文はかなりの分量があります。

 Y弁護士が、依頼者Xに対して、終始高圧的な態度で、Xの意向を一切考慮しなかったことが原因で、Yに対する不信感が大きくなったことに今回のトラブルの背景がありそうです。

 Y弁護士は、公設事務所に赴任した当時は、弁護士登録1年を経過した位の若手弁護士のようです。当時の事務職員は、「相談の雰囲気が和やかなことはほとんどありませんでした。乙山弁護士は机に肘をつき、あごの上で手を組み、下から睨みつけるように相談をしたりしていました。」と供述しています。また、Y弁護士の講演後の懇親会で、乙山先生は、多数の懇親会参加者の前で、「自分の方針に従わせるのに一番有効な方法は、奄美で弁護士が神様のように尊敬されている点を利用して、自分から見放されたら大変なことになってしまうことを思わせることだ」と、それを自分は神になるという言い方で表現していました」と述べていたと、懇親会に参加していた弁護士が供述しています。

 極めて個性的な弁護士さんのようですが、やはり全ての相談者に対して終始同様の高圧的な対応を行うことは、このようなリスクを生じさせる可能性を孕むものであり、注意をしないといけません。

 ただ、他方で、辞任関連の通知は、平成18年9月19日、平成19年7月23日、平成20年3月19日、同年4月17日に、複数回送付しており、これがXに届いているのであれば、辞任の方法として、余り問題はないように思いますが、クロネコメール便を利用してしまったため、Xが受領したという認定はされていません。受けとっていない以上、辞任された事実を依頼者が知ることはできないため、配達記録が残る郵便で送付すべきだったのでしょう。

 裁判所は、異例ともいえる付言でY弁護士に注文をつけています。即ち、債権者に債務免除その他の提案を通知したまま委任を実質的に終了させていないため、訴訟を提起される等の不利益を受ける可能性のある134人の依頼者、処理方針をいまだに定めていない49人の依頼者、破産手続開始の申立を怠っている67人の依頼者、合計351人の依頼者に対しては、1人1人と直接面談するなどして最優先で依頼者の現状を十分に把握した上で、委任事務の経過及びその遅滞による不利益につき丁寧な説明をして依頼者の意向に添う解決に改めて努めるなど、依頼者と誠実に向き合って、弁護士としての基本的な職務を遂行と述べています。

 裁判所の上記指摘については、私も注意しながら仕事をしていくようしていきたいと思います。

 対応できる範囲での仕事でなければ、消化不良となりますから。

 また、地方ではまだ弁護士が神とまではいかなくても尊敬されることが少なくない職業です。若いうちから「先生」と言われ、錯覚してしまうこともあります。いつの間にか井の中の蛙になってしまっていることもありえます・・・・

 一件一件丁寧に誠実に且つ温かく仕事をしていくに限ります。sun

2010年1月27日 (水)

フジグラン松山~リフト~松山城

 先日、子どもの学校が午前10時過ぎで終了したことから、子どもを連れて松山に遊びに出かけました。

 いつものように、電車に乗車しました。特急電車が出発したばかりだったので、駅内の喫茶店で小1時間すごしました。駅で昔の依頼者の方複数名に会うなど、やっぱり今治は狭いですね・・・・

 松山につくと、まずはフジグラン松山を目指しました。それは、子どもがポケモンのカードを買ってほしいというため、それを購入するために、3階を訪ねました。いろんなカードがたくさんあるある、子どもも少し興奮気味でした。ポケモンカードの棚の一つ上に、萌え系のカードもあったのはびっくりしましたが・・・ 思わず、萌え~ (冗談です)

 ついでに、ポケモンのパジャマやソックスもまとめがいしてしまいました。クリアランスセールとかで結構安くなっていました。新発売のパジャマですが、暗い所で、ピカチューが光るようです。

 1階ではブランドの値引き販売でたくさんの方が来集されていました。

 それからは、1DAYパスポート(大人400円子ども200円)を購入して伊予鉄の路面電車に乗車して、松山城に向かいました。

 松山城ロープウェイの近くに、おにぎりやさんがあります。子どもが大変気に入って、いつも「好古弁当」を注文します。私は、100円引きだったので、水軍弁当にしました。

 036

このお店です。riceball 

035 メニューの看板です。restaurant

それから、リフトを使って、登城です。

033

 リフト、気持ちよかったですね。少し寒かったけどsnow

 小学校1年生以上から乗れるようです。

 031_2 

 好古弁当です。おいしいです・・・・happy01

 029

 ここからは、松山を一望できます。flair

 026

 松山城です。さすが、15万石ですね。notes

025 梅の花が少し咲いていました。かわいらしいです。eye

 みんな、撮影していました。

 城を降りた後は、キスケの湯を訪ね、汗を流しました。個人的には、道後温泉の椿の湯がいいのですが、帰りの時間を考えると、キスケの湯が松山駅に近いので、利便性から何度か使っています。ものすごく混んでいました。子どもは、たくさんの湯船があるので、キャキャといいながら楽しんでいました。run

 それから特急電車に乗って、帰りましたが、うたた寝をして、思わず乗り過ごすところでした・・・coldsweats01

ハリソンよ(ハリソン東芝ライティング)、お前もか

  大変びっくりしました。

 今日の愛媛新聞に、今治のハリソン電気が、海外の光源メーカーとの競争激化のために、生産拠点を海外に移転し、580人を配置転換する内容の記事が載っていました。

 ハリソンは、数年前まで景気がいいという話を聞いていたので、驚きです。08年3月期の売上げは、過去最高の715億円を記録しています。

 平成20年の今治大丸の閉店に続き、今治を取り巻く経済環境は、悪化し続けているような印象を受けます。

 そのためか、最近では、ご相談の半分以上が、破産や任意整理などの借金についての案件となっています。

 ハリソンの本社工場は、私の事務所から徒歩で10分程度のところにもあり、子どもの同級生の親も、ハリソンに務めている方もいます。

 地域経済の振興に大きな貢献のあったハリソンですので、今治地域の経済・雇用情勢に深刻な影響を与えかねません。

 今治の超優良企業なので、大変残念です。

2010年1月26日 (火)

【交通事故】 弁護士医療セミナー (広島国際会議場) 頚椎捻挫の諸問題

 先日、(社)日本損害保険協会の主催で、弁護士医療セミナーが、広島の国際会議場で開催されましたので、参加してまいりました。

 このセミナーは、損保会社の顧問や提携弁護士が、損保会社のご紹介をいただいて参加できるものです。

 今回は、国立大学の整形外科教授で、大病院の副院長の医師の方が講師でした。

 研修のテーマは、「頚椎捻挫の諸問題」です。

 以下、私が先生から聞き取った内容の概略ですが、医学的な知見がないため、間違っているところもあるかもしれません。間違っているところがあれば、コメント下さい。

 「頚椎」捻挫は、頚部外傷で骨折や脱臼を伴わないものですが、「足首」の捻挫と異なり、明確な病態は不明とされているようです。どんな組織がどんな形で損傷を受けているのか、よくわかっていないようです。

 「上肢神経症状」は、自覚症状としては、シビレ、疼痛(神経痛)、脱力感、巧緻運動障害、他覚所見としては、腱反射の異常、知覚障害、筋力低下(筋萎縮)を呈するようです。

 但し、上肢神経症状と判断する前に、患者の訴えるシビレは多彩な症状を示すので正確な聴き取り、また、どの部位でシビレ感があるのか、他覚所見との整合性があるのかの確認が必要とされているようです。

 そして、上肢神経症状を訴えている患者の場合、まず、損傷(障害)の可能性がある組織を確定することが必要となるようです。平たくいえば、どこがやられているのか?ということです。

 末梢神経の障害か、神経根の障害が、脊髄の障害か?

 例えば、正中神経がやられると、1~3指のシビレ、母指球の萎縮、尺骨神経がやられると、3~5指のシビレ、小指球の萎縮を招来します。

 神経根の場合は、C4だと、鎖骨周辺のシビレます。

 脊髄の障害の場合、例えば、「中心性頸髄損傷」とは、脊髄の中央が主に損傷される障害ですが、中心部分は、血管が多い灰白質で出来ており、外は白質となっていますが、出血して浮腫が出来ると、中心に近いところから、上肢、体幹、下肢を掌っている神経があることから、最初に、手にいく神経がやられることになるようです。つまり、中心性頸髄損傷の場合、症状は、下肢よりも上肢に顕著であり、下肢機能は急速に回復されることが多いようです。

 例えば、脊髄で、C3/4を損傷された場合、前腕から全指にシビレが発生します。

 そこで、例えば、

 1~3指のシビレを訴えた場合、考えられる障害としては、

① C4/5での脊髄障害

② C5/6でのC6神経根障害

③ 手根管症候群による正中神経マヒが

疑われ、

 4・5指のシビレを訴えた場合には、考えられる障害としては、

① C5/6での脊髄障害

② C6/7でのC7神経根障害またはC7/T1でのC8神経根障害

③ 肘部管症候群による尺骨神経マヒが

疑われ、

 「鑑別診断」が必要となります。

 そして、画像所見(レントゲンやMRI)との整合性を検討することになります。

 ※脊柱管前後径についてもよくわかりました。お話によれば、脊柱管前後径に脊髄(9㎜程度)が通っており、脊柱管前後径が11㎜程度だと、脊柱管狭窄といわれるようです。

 ※加齢性変化により、後方骨棘ができると、脊柱管という神経の通り道の方に骨棘が飛び出てくるので、問題が生じる可能性があるようです。前方骨棘の場合は、通常の場合だと、嚥下障害にもならないので、余り心配することはないというお話でした。

 ※後方すべりによる動的脊柱管狭窄のレントゲン写真もよくわかりました。

 ※靱帯骨化も、前縦靱帯骨化は、通常の場合と嚥下障害にもならないので余り心配することはないようですが、「後縦靱帯骨化」の場合には、神経の通り道に生じてしまうことから、脊柱管が狭くなり、大きな問題を引き起こすことがあるようです。脊柱管占拠率は、骨格をみるのであれば使える指標ですが、有効脊柱管前後径の長さを測る方が、神経が通ることができるスペースがどの程度残っているのか?よくわかるために、こちらの数値の方を確認した方がいいようです。そして、7㎜を割ると、手足の神経症状が出てくることが多いようです。

 ※MRIの画像の見方も教えてくれました。T2強調画像だと、皮下脂肪と水のところは、白く写り、T1強調画像だと、水のところは、黒く写ります。

 他方で、画像判断の限界についても、言及されており、あくまで補助的な位置づけと考えられておられるようです。

 即ち、画像所見と症状は正確に一致しないこと、異常の程度と症状の程度は相関しないことに留意すべきであると説明されておられます。

 ※椎間板ヘルニアについて、専門医以外の医師がいうヘルニアと明らかに症状を出しているヘルニアとを明確に区別されるべきだと説明されていました。専門医以外の医師がいうヘルニアは、画像上だけで認められる椎間板突出をいう方がおられるが、症状を出しているヘルニアとは異なることに注意しなければならないようです。

 椎間板ヘルニア診療ガイドラインで提唱された診断基準として、①腰・下肢痛を有する、②安静時にも症状を有する、③SLRテストは70度以下陽性、④MRIなど画像所見で椎間板の突出がみられ、脊柱管狭窄を合併していない、⑤症状と画像が一致することが、必要だそうです。

 MRIでの突出がすべてヘルニアではないので、先ほどの基準をあてはめながら考えていく必要があり、そうすると、頚椎捻挫のほとんどの症例はヘルニアではないということになるようです。

 そして、椎間板ヘルニアが事故によって発生したかどうかにつき、新しいものと古いものとの鑑別は極めて困難だそうです。

 以下、それ以外にも、○上肢症状に対する素因の関与、○症状固定、○後遺障害等級の問題点、○問題となりやすい事案の類型(複数事故がらみ・複数医療機関の受診・過去の明確な既存障害や合併症・画像正常で原因不明のマヒ・精神科疾患の関与・脳脊髄液減少症)について、ご解説されました。

 なかなか田舎で弁護士をやっていると、日々の業務に追われて、保険賠償実務に必要な医学的知識を身につけることも難しい場合があるので、このような研修の機会を得ることは非常に重要なことです。

 特に画像を見ても、「さっぱりわからん」ことが少なくありませんが、このような研修に出席させていただくことで、医師が説明された画像分析については理解できる程度の力はつけたいと思いました。 

2010年1月25日 (月)

Chain Store Age 1.15

 チェーンストアエイジ1月15日が届きましたので、いつものように読んでみました。

 東京に本社のある株式会社さえきの佐伯行彦社長のインタビュー記事が載っていました。

 大変参考になりましたので、専門外ですが、インタビューの概要をご報告させていただきます。

 佐伯社長によれば、総合スーパーや食品スーパー各社の業績が非常に厳しい要因を2つ上げられています。

 1つめはいうまでもなく、デフレスパイラルで、食品の値段が非常に下がってしまったということです。これは、過剰な安売り競争が招いた結果といえます。

 2つめは実際に所得が減っている人も多数出るなど先の見えない将来に対する不安感に苛まれたことによる深刻な個人消費の落ち込みと分析されています。

 このような状況のもと、食品小売業はどうやって利益を確保し、生き残っていけるのかが、最大の焦点となります。

 そして、大手GMS企業各社がこぞって、DS(ディスカウントストア)業態を出店していることについて、はたして「仕組み」としてのDSが確立できている店はいくるあるのかとして疑問を呈しています。即ち、粗利益率を下げたのであれば、それに見合うだけの販管費率引き下げを実現しなければ、利益をひねり出すことなどできないと強調されています。

 さえきでは、経費の見直しや粗利益率の改善などあらゆることに取り組み、とくに値引きロスの削減によって、粗利益率を改善させようとされています。

 例えば、高知県にあるサンシャインチェーン本部では、陳列から一日たった日配品や生鮮品は5%引き、2日立ったら10%引きというように、1日単位で商品管理をして、少額値引きを行い、大体1日から2日で売り切って値引きロス額を大幅に減らすことと、売り場の鮮度を上げることに成功されているようです。

 この手動管理を、自働値引きシステムを導入することにより、莫大な廃棄ロス、値引きロスを削減されることを考えられておられるようです。

 佐伯社長は、売上げの減少に見合っただけの経費圧縮が必要不可欠であることを繰り返し述べられています。

 なお、1月15日号には、キンチョウの、第31回ゴンゴンVIPコンテストVIP大賞に、愛媛の株式会社レディ薬局の「くすりのレディ西条西店」が、受賞されたことが載っていました。

 西条の裁判所を訪ねる際には、いつもその店の横を通行しますので、今度通行するときには、立ち寄って見てみたいですね・・・

2010年1月24日 (日)

フジグラン 広島 に行ってきました。

 損保の研修が広島でありました。

 会場は原爆ドームの近くの国際会議場です。

 損保の研修の結果については別の日の日誌でご報告します。

 今治からですと、瀬戸内バスの広島行きの高速バスが便利です。

 バスセンターにつきます。

 バスセンターから、徒歩で国際会議場に向かいました。

005

 まずは、原爆ドームです。

 004

 誓いは守らないといけません。

せっかくなので、フジグラン広島を訪ねてきました。 

003 平和大通りの一等地にあります。国際会議場から出発して、徒歩で15分程度で、フジグラン広島に到達することは可能です。マップです。

 地元の憩いの場所になっているのか、たくさんのおじいさん、おばあさんが一階のロビーでくつろいでいました。

 私は、3階のおもちゃ売り場で、子どものおもちゃを買って帰りました。4階は、食堂になっていました。食べてみたかったですが、帰りの時間がなかったため、4階は、トイレだけを借りました。

 1階の食品売り場はたくさんのお客さんで混雑していました。

 広島でも、フジは、にぎわっていました。

 規模としては、少し小さい印象を受けましたが、近い将来改装されるようです。改装後にもう一度訪ねてみたいですね。

 帰りは、フジグラン広島横のタクシーを利用して、バスセンターに向かいましたが、車中では、自動車産業が不振なため、広島の景気も悪くて、生活が大変だという話を運転手の方がされていました。

 

2010年1月23日 (土)

【消費者法】 貸金業者に取引履歴開示義務違反があり、その結果、借主が貸金業者の借主に対する貸付け(貸付年月日、貸付金額、弁済期、利息の約定を含む)の事実を主張立証できない場合には、借主は、貸金業者に対する不当利得返還請求の要件事実として、借主から貸金業者への金員の交付(弁済)のみを主張立証すれば足り、これを争う貸金業者において、抗弁として、貸金業者の借主に対する貸付け(貸付年月日、貸付金額、弁済期、利息の約定を含む)及びこの貸付けに基づく弁済としてこの金員の交付が行われたことの主張立証責任を負うとされた

   判例タイムズNo1310号(1月15日号)で紹介された名古屋高裁金沢支部平成21年6月15日判決です。

  取引の全部が開示されないため、正確な推定計算ができず、過払金の請求を行うに際して、困る場面にはよく遭遇します。

  必ずといってよいほど、サラ金側の弁護士は、不当利得返還請求の要件事実の原則を主張してきます。つまり、不当利得返還請求の要件事実は、①請求者の損失、②相手方の利得、③①と②の因果関係、④相手方の利得が法律上の原因に基づかないことが必要である。従って、貸金業者に対して、不当利得返還請求権に基づき過払金を請求する借主は、請求原因として、借主から貸金業者への金員の交付(上記要件事実の①~③)のみならず、貸金業者の借主に対する貸付け(貸付年月日、貸付金額、弁済期、利息の約定を含む)(上記要件事実の④)の主張立証責任を負うことになるのだと。

 しかしながら、サラ金業者が取引履歴開示義務を負っているような場合にまで、上記原則を貫くことを是とすれば、サラ金業者としては、開示しない方が、支払う金額が少なくてすむこともありえます。

 これは、明らかにおかしすぎます。

 名古屋高裁金沢支部の判決は、頭書のように判示して、借り手の主張立証責任の軽減を図りました。

 とてもよい判決ですね。

 なお、相手方は、SFコーポレーションです・・・

2010年1月21日 (木)

フジグラン北島 (徳島)

 フジグラン北島(徳島)を訪問しました。アクセスは、このHPをご参照ください。県外から訪ねると、地理が不案内なところもありますが、鳴門からは、39号線の近くに、bus日産ディーゼルトラックスの徳島支店があり、それを目印にしながら、探しました。

 数分程度で、目的地に到着しました。

 フジグラン北島店の建物は、非常に大きく感じました。building

 そして、店内になんと汽車が走っていました。驚きです。train

 018

 フジグラン北島店のイベントは、このHPを見てください。

店内の様子です。

023

022_2

025_4

フジグラントレイン号です。「029.3gp」をダウンロード

 フジグラン今治と同規模程度かそれ以上の大型店です。買い物客などで大変賑わっていました。子どもたちが2階で風船をもらって大喜びしていました。sun

 衣類関係も3割引きが結構あり、安くなっているようでした。

 以前、同期の徳島の弁護士が北島店を利用しているという話をきいたことがありますが、思わず買いたくなる商品がたくさん並べられていました。私も、つい、家内の靴を購入してしまいました・・・moneybag

2010年1月20日 (水)

ZY北条店

 四国の大手GMSであるフジが、ディスカウント形態の店舗を2店出店しています。

 「絶対安い」ので、ZYといいます。高岡店が第1号で、北条店が第2号となっています。

 今治からは、北条店が近いので、子どもたちと一緒に、ZY北条店に行ってきました。

 アクセスは、このHPを参照してください。

 今治からは、少し場所がわかりにくいので、事前にルートを確認した方が道に迷わないです。大きな看板のあるダイキの近くです。

 Zy_025

Zy_024

Zy_023

Zy_022

 とにかく、安いです。毎日が特売日のような印象を受けました。近くにあれば、きっと毎日買い物に行っていたでしょう。

 1階は、食品売り場となっていますが、御覧のように、新鮮な食材が所せましと並んでいます。

 2階は、衣類、日用品、ダイソーが入っていました。

 ただ、店舗正面の駐車場が狭いのが改善点かな。フジのポイントは利用できないようです。

  「zy_021.3gp」をダウンロード

 ZYの音楽、テンポがいいため、思わず口ずさんだりしませんか?

2010年1月19日 (火)

【倒産】 公共工事の前払金保保証事業に関する法律に基づいて、福井県坂井市の発注した公共工事を受注した建設会社が前払金を金融機関に別口普通預金として預け入れていたところ、建設会社が破産した場合に、破産会社の破産管財人の前記別口普通預金の払戻しに対して金融機関は相殺をもって対抗できないとされた事例(名古屋高裁金沢支部平成21年7月22日判決)

 判例時報No2058号(平成22年1月11日号)で紹介された裁判例(名古屋高裁金沢支部平成21年7月22日判決)です。

 破産法77条1項1号(破産手続開始後に破産財団に対して債務を負担したとき)の相殺禁止に該当するかどうかが争われた事案です。

 事案は以下のとおりです。

1 A建築会社は、平成19年10月29日、B市との間で、C公園整備事業を請け負いました。その際に、A社は、「公共工事の前払金保証事業に関する法律」に基づいて、同日、D保証会社との間で、A社がその責により債務を履行しないためにB市が本件請負契約を解除したときにB市に対して前払金から工事の出来高を控除した額をD保証会社がA社に代わって支払うこととする契約を締結しました。

 A社は、同日、Yを前払い金の預託記入期間に選定し、別口普通預金を開設した。

 B市は、同年11月26日、本件請負金額の40%に相当額を前記別口普通預金に振り込み、その後、同口座からは保証料及び直用労務費等が払い出されたが、B市は、平成20年2月29日、A社による本件工事の続行が不可能になったとして、本件請負契約を解除した。

 これに伴い、D保証会社は、Yに対し、本件預金の払出中止の措置を依頼した。

 A社は、同年3月10日、破産手続開始の申立てをし、同月14日、Xが破産管財人に選任され、Yは、同月24日付けで貸金債権を有しているとして破産債権届出をした。

 B市は、同年4月1日、X及びD保証会社の立ち会いの下、出来高を確認し、出来高が前払金を超えていることを確認し、一方、D保証会社は、保証債務が発生しないことが確定したことから、同年8日、本件預金払出中止の措置を解除し、Xは、同月15日、本件工事の目的物を引き渡した。

 Yは、同月23日差出の書面で前記貸金債権と本件預金の払戻請求権を相殺する旨の意思表示をしました。

 そこで、Xが本件預金の払戻しを請求する本訴を提訴して、Yが相殺を主張して争いました。

 本件判決は、最高裁平成14年1月17日判決を引用の上、本件前払金について信託契約が成立していることを前提に、信託が終了した場合においても清算が結了するまでは信託は存続したものとみなされるところ、

 信託契約の残余財産の移転時期については、信託が終了し、残余財産の帰属すべき者に対して帰属すべき財産が特定されれば権利移転が生じると判示した。

 その上で、本件判決は、出来高確認の時点でB市に返還されるべき前払金が存在しないことが確認されたから、この時点で破産財団に帰属したものといえると判示し、平成20年4月1日に行われた出来高確認より前の破産手続開始決定の段階では未だ本件預金は破産財団に帰属していないから、Yの相殺は破産法71条1項1号の相殺禁止条項に該当し、許されないと判示しました。

2010年1月18日 (月)

【交通事故】 自保ジャーナルが、ついに、雑誌形態になってしまいました

  私は、自保ジャーナルの定期購読を数年前からしていますが、なんとなんと、2010年1月14日号、つまり、No1813号から、自保ジャーナルは月2回の雑誌形態の書籍になってしまいました。

 かなり見やすく、かつ、保存管理しやすくなりました。

 情報量も、以前と比べて格段と厚くなり、かつ、実務ポイントなども明記されており、損調マン必携の書籍になるのではないかと思います。

 裁判例は、14例収録され、総頁は、200頁となっています。

 保存管理しやすくなりましたね。

【重要】 新人弁護士の採用について

  昨年12月1日付けブログで、新人弁護士の採用についての募集記事を載せました。

 昨年末に現行63期の司法修習生の方を採用することにして、内定を出し、その方の返事待ちとなっております。

 他方で、12月1日の記事をご覧になった方から、大変ありがたいことに問い合わせや履歴書の送付がありますが、上記のような状態ですので、一旦、新人弁護士の募集については、停止させていただきます。

 

 

2010年1月17日 (日)

訃報 小池秀敏先生(土地家屋調査士) お亡くなりに。

  1月12日、土地家屋調査士の小池秀敏先生が、急逝されました。

 小池先生とは、私が駆け出し弁護士のころからのお付き合いをさせていただき、また、最近でも、新事務所(昨年)の表示登記もお願いさせていただいております。

 現在も別件の分筆登記手続案件等をお願いしていた矢先でした。昨年お話させていただいたときには、お元気そうでしたので、大変驚いているところです。

 土地の境界がらみの案件の事件の時などは、先生からお知恵をいただいたことも度々でした。

 仕事も、丁寧で、且つ、早く処理していただき、その上、費用もかなりお安くしていただきました。

 明るい方で、まだまだ第一線でご活躍されていたのに、本当に残念です。

 私にとっては、兄のような方でしたので、ショックも大きいです。

 ご冥福をお祈り申し上げます。

2010年1月16日 (土)

【交通事故】 一審が肯定した低髄液圧症候群(鳥取地裁平成18年1月11日判決)を、控訴審が否定した事例(広島高裁松江支部平成21年11月4日判決)

 交通事故判例速報No523号で紹介された高裁判決(広島高裁松江支部平成21年11月4日判決)です。

 この高裁支部判決は、以前のブログでも紹介させていただいています。

 この地裁判決は、低髄液圧症候群が実質的に肯定された判決の2例目であり、社会的な注目を浴びた訴訟でもありました。

1、この高裁判決の概要は、以下のとおりです。

① 本件事故によりXが脳脊髄液減少症ないし低髄液圧症候群を発症したか?

   高裁判決 ×  (地裁判決 ○)

② Xの本件事故による症状はいつ固定したか?

   高裁判決 平成15年11月30日  (地裁判決 まだ固定せず)

③ Xの後遺障害

   高裁判決 14級

④ 認容金額

   高裁判決 約402万円 (地裁判決 約668万円)

2、低髄液圧症候群(脳脊髄液減少症)について

(1)鑑定人(篠永医師)が鑑定当時提唱していた脳脊髄液減少症の診断基準は、医学会において一般的なものと言い難く、脳脊髄液減少症ガイドライン2007と比較して見た場合でも、着目する症状が広範囲にわたること、画像診断について造影脳MRI、MRMを、RICと同等に扱っている点などで疑問があり、現段階では採用しがたい基準である。

(2)①鑑定のためのRIC検査時のXの髄液圧が23㎝水柱と正常範囲(6~15㎝水柱)を明らかに超えて高いこと

 ②鑑定人がXについて造影脳MRIにより、硬膜下腔の拡大、小脳扁桃下方偏移、頭蓋内静脈がやや拡張しているとし、MRI画像により下部腰椎から仙椎にかけて髄液腔に多量の髄液の貯留が見られる、MRMにより、腰椎部の神経根の先端に髄液漏出像が見られるとしている点については、美馬意見書とも、吉本意見書とも、評価が一致しないものであり重視できないこと

 ③ICHD-Ⅱの特発性低髄液性頭痛の診断基準においては起立性頭痛が必須とされ、日本神経外傷学会の作業部会が示した頭部外傷に伴う低髄液圧症候群の診断基準においては、起立性頭痛や起立による主要な症状の悪化などが外傷後30日以内に生ずることが必要とされているところ、前記認定の治療経過によれば、Xには事故から約1か月後(平成14年10月28日)から頭痛に関する訴えがみられるようになるのであり以後の頭痛の性質は起立性頭痛であるか明確でなく、Xの症状の推移からも低髄液圧症候群の特徴が現れているとはいえないこと

 ④EBPの結果を見ても、平成19年1月下旬にJセンター(精神科)を退院してまもなくのころXの症状が弱くなった時期があると見られる他は、治療(精神科の治療を除くもの)に顕著な効果があったとはいえず、精神科退院後の状況は、精神科での治療の副次的効果と区別がつかないこと

 を理由に、脳脊髄液減少症ないし低髄液圧症候群を発症したと認めるに足りる証拠はないと判断しました。

 

 

2010年1月15日 (金)

【交通事故】 椎間板ヘルニア、腰椎椎間板ヘルニアが既往症として主張される場合の素因減額

 交通事故判例速報No522(交通春秋社)の弁護士の西川先生の論文です。

 頚椎板ヘルニアなどの既往症がある場合、素因減額の主張が加害者側からされることが少なくありません。

 椎間板ヘルニアとは、椎間板の内部にある髄核が、これをとりまく繊維輪の弱い部分を破って突出し、神経根を圧迫した状態をいいます。

 椎間板の変化は、20歳代から始まるとされ、椎間板の弾力性が低下し、髄核が硬化する一方、繊維輪に大小様々な亀裂が入り始まります。この亀裂をとおって髄核が突出すると椎間板ヘルニアとなります。

 解説では13の判例を分析しています。

 「被害者に事故以前から頚部、腰部の症状があり、頚椎椎間板ないし腰椎椎間板のヘルニアが発見されていた場合」であれば、素因減額される可能性は高いと思いますが、私が取り扱う案件でよく遭遇するのが「被害者に事故以前に頚部、腰部の症状がなかった場合」に、素因減額が認められるのか?ということです。

 即ち、被害者の身体に、加齢によって、椎間板に変性や骨棘が存在することは、少なくありません。

 加害者側は、それをもって素因減額の主張を行うことが考えられます。

 しかしながら、最高裁平成8年の基準に従うのであれば、単に劣化がすすんでいたことのみならず劣化が疾患にあたる程度まで進んでいたことの証明を要することになります。

 解説の先生によれば、

 「事故前に症状がなかった事例では、事故前からの『疾患』の立証が難しく結果として素因減額の主張が認められないことが多いが、椎間板周辺の経年劣化を示す画像所見が存在し、しかも被害者に生じた受傷が事故により通常生じる程度のものを大きく超えるという場合には素因減額を認めるのが裁判例の傾向であると思われる」(同書P11)

 と分析されておられます。

  頚椎椎間板ヘルニア・頚椎脊柱管狭窄については、平成21年度版赤い本の中に、素因減額として、東京地裁民事27部の裁判官による解説が紹介されています。

 

2010年1月14日 (木)

【交通事故】 松山地裁今治支部平成20年12月25日判決

 松山地裁今治支部平成20年12月25日判決が、交通事故民事裁判例集第41巻第6号(平成20年11月・12月)(ぎょうせい)で紹介されていました。

 この判決は、交通事故民事裁判例集の他、自動車保険ジャーナル判例時報でも、既に紹介されています。

 交通事故民事判例集には、以下のとおり紹介されています。

 1 駐車場において、原告が軽四貨物自動車を後退発進させたところ、被告も普通乗用自動車を後退発進させたので、原告が停車したところ、被告が原告運転の車両に気づかず後退を続けたため、両車両の後部同士が衝突した事故につき、過失割合を原告30、被告70と認めた事例

 2 原告(女【男と記載されているのが誤り】・症状固定時64歳)が胸部、右足関節捻挫、頚椎捻挫の傷害を負い、頸部痛等の後遺障害(労働能力喪失程度3年間5%)を残した場合に、原告には事故前から右足の変形性足関節症、右足関節関節裂隙狭小化、頚椎の癒合等の身体的素因及び心理的素因が事故に比してより大きい影響を与えているとして、少なくとも70%の減額を相当とした事例

 3 原告の過失割合が30%、素因等による影響が70%を下らないと認められる場合に、前項を総合して公平の観点から、人身損害額に対して75%の減額に止めるのが相当とした事例

 結論としては、原告は、約4200万円強の支払いを求めていましたが、裁判所は、既払い金を考慮して、原告の請求を棄却し、確定しました。

 素因減額の割合が、70%となっています。

 素因減額、ことに身体的素因が存在する場合には、ケースにより、減額率が想像以上に大きくなることがあります。加害者側にたっても、被害者側にたっても、細心の配慮が必要な争点の1つです。

2010年1月13日 (水)

弁護士賠償責任保険事例集 第4集

 弁護士賠償責任保険事例集第4集が、全国弁護士協同組合連合会から送られてきました。

 私たち弁護士は、実にリスクの高い環境で業務を遂行しています。万が一、弁護士のミスにより、高額の賠償請求事案が発生した場合、クライアントに大きな経済的な負担をかけるばかりか、賠償義務を弁護士が負担することに伴い、破産等に追い込まれ登録抹消ということも考えられます。「弁護士賠償責任保険に入らず業務を行うことは、保険に入らず自動車を運転するような無鉄砲なものです」(同書巻頭挨拶)。

 小心者の私も、弁護士賠償責任保険に加入しています。

 事例集では、弁護過誤に明らかに該当するものから、クライアント等からの不当請求に属するものまで、多数紹介されていました。

 弁護士に対する賠償請求の要求だけではなく、懲戒申立もされているケースが少なくないことは、時代を感じさせます。

 幸いなことに、私の場合、保険会社に相談しなければならないケースに遭遇したことはありませんが、事例集のケースをみると、弁護士が通常の注意義務を払っても回避することが難しい案件も少なくないようです。

 このような案件に対するコメントとして、「そのような事件であればあるほど充分な努力を払うべきことと、それらが払われた事実を如実に明らかに出来るよう努めることが必要であるといえる」と記載されていました。

 頑張っていきたいと思います。 

2010年1月12日 (火)

【消費者法】 適格消費者団体が、貸金業者に対して、同業者が金銭貸与に際して実施している早期完済違約金条項は、消費者契約法に違反するとしてした、右条項の締結の停止及び右条項を含む借用証書の用紙の廃棄を求める請求が認容された事例 京都地裁平成21年4月23日判決

 判例時報No2055号(平成21年12月11日号)で紹介された京都地裁平成21年4月23日判決です。

 事案は、以下のとおりです。

 Yは、金融業等を目的とする株式会社ですが、貸金について、借主が期日前に貸付金を完済した場合、返済する残元金に対して3%の違約金を支払わせる旨の条項早期完済違約金条項)を設定していました。

 そこで、消費者契約法13条3項の適格消費者団体であるXは、右条項は同10条に該当し無効であると主張して、Yに対して、右条項を含む契約の締結の停止等を求めました。

 京都地裁は、早期完済違約金条項は、利息制限法上の制限利率を超える約定利息を定めた金銭消費貸借契約が存在する場合には、消費者の義務を加重するものといえ、消費者が法律上支払義務を負わない金員を支払うことを内容とする条項として、信義則に反して消費者の利益を一方的に害するものと評価せざるを得ず、法10条に該当すると判断しました。

 これまでの裁判例では、

 進学塾の受講契約等の中途解約の際の受講料等の不返還特約

 原状回復費用の敷金からの控除

 敷引特約

 が消費者契約法10条に違反していると判断されています。

 判例時報の解説(同書P123)には、「法12条3項によれば、適格消費者団体は、事業者に対し、法10条に掲げる条項を含む契約等の差止め等を請求することができるとされているが、本判決は、法12条3項に基づく差止請求を認めた初めての判断事例であり、理論的にはもとより、実務的にも注目すべき重要な裁判例である。」と記載されています。

 適格消費者団体には、一定の要件で、差し止め請求が認められていますが、ものすごい変化だなあ~と感じました。

2010年1月11日 (月)

タオルと知的財産権

 今治は、日本有数のタオルの生産地です。そのため、私の法律顧問先にも、タオル会社があります。

 タオルは、あまり知的財産権とは関係ないのかなと思っていましたが、今回、今治地方における知的財産権についての統計資料を偶然発見することができたので、少し紹介いたします。

 資料によれば、特許権については、正岡タオルと寄井織布が3件と1番多く、3番に、1件のオリムほか6社が続きます。実用新案については、オリムが4件でダントツ1番、2番に2件の七福タオルが続き、3番に楠橋紋織ほか3社が続いています(資料P22参照)。

 タオル会社の知的財産の取得の主な動機は、企業防衛と市場開拓に求められています。ただし、具体的なメリットについては、まだ評価がわかれそうです。

 今治でのタオル産業の構造的不況については、外部からみるかぎり、解消にはほど遠い状況です。

 安売り競争では、もはや中国などにはかなわないのですから、高付加価値のあるタオルをいかに売っていくかということが大切だと思います。

 これはどの産業にもいえることで、安売りによって利益を出せる会社であればいいのですが、そうではない会社の場合には、別の方法により利益を出していかなければなりません。

 弁護士の世界でも、5,6年前は、知的財産の研修が日弁連でかなり行われました。その時の研修の際に、講師の先生に誘われて知財ネットに入会いたしましたが、かなりご無沙汰しているような状況です。それは、今のところ、知財の相談の需要が地方弁護士にはないように思えるからです。現に、寄井織布は私の父の会社ですが、今治のタオル屋さんでダントツの数の特許権を有していたとは、知りませんでした。

 人の2倍3倍研究熱心の父が、周りから「発明家」のように思われていたのは、知っていましたが(テレビにも度々出ていたように思います)、複数の特許権まで取得していたとは・・・ 驚きです。

 研究熱心の血を父から受け継いだ私も、研修好きですが、なかなか父のようにはいきません。

 尊敬すべきお父さんです lovely

2010年1月10日 (日)

【労働・労災】 年末年始の生活

 今年は、2日、3日が、被疑者国選の休日当番にあたってしまったことから、事務所で待機して過ごしました。

 ただし、法テラスからは、2日・3日ともに電話連絡がなく、3日に、債務整理の相談の予約が1本あっただけでした.。休日待機当番手数料をいただかないと、やれませんね。

 その代わり、社団法人 全国労働基準関係団体連合会が出版しているケーススタディ労務相談事例集1巻、2巻、3巻を、模範六法を横に置きながら、読み込みました。

 そのついでにといっては変ですが、新標準就業規則・社内規程の作り方(日本法令)も参考しながら、事務所の就業規則案を作成いたしました。

 労働法関係の分野は、弁護士によって、その知識に、近見山(今治)と、石鎚山(西日本最高峰)位の差があります。都会では、労働法専門の弁護士が労使毎に存在する位ですから。田舎では、年間数件程度の相談に止まる程度です。

 私の事務所でも、開業したての頃は、従業員の方からの相談が圧倒的多数を占めていましたが、法律顧問先などが増えた今では、使用者側からの相談の方が若干多くなっています。とはいっても、田舎では、労働者側だとか、使用者側だとか旗色を示す必要は余りないように思います。ご相談にこられた方が、従業員の方であれば、たまたま労働者側に立ち、経営者であれば、使用者側に立つという程度です。労働組合のあるような大きな企業の場合と一緒にはできません。田舎では、経営者といっても、従業員が1名、2名という企業が少なくないからです。

 いずれにしても、田舎では、本格的な労働事件というのは数が少ないため、いざというときのために、勉強だけしておきたいです。

2010年1月 9日 (土)

フジ 尾崎英雄社長 年頭所感

 フジコミュニティ誌(フォーラム)(2010年1月1日号)を、いただきました。

 尾崎社長による年頭所感の他、スタッフの方のエミフル運動等の取り組みや抱負、新規店舗(ヴェスタ新南陽)やリューアルオープンした店舗(ヴェスタ松末)の紹介など、豊富な話題が盛り込まれていました。

 社長による年頭所感に、「業績は人がつくるもの、だからこそ自分なりのビジョンと行動を」という言葉がありました。また、「明確な目標、取り組み可能な課題、協働できる環境があってはじめて、良い仕事と成果(業績)が生まれます。」ということですが、確かにそのとおりです。

 「マーケット縮小が続く中でも、オーバストアの流れは変わりません。苛烈な競争を勝ち抜くには、フジを選んでいただけるフジならでの価値をどれくらいつくっていけるかにかかっています。」

 この社長の言葉は、私たち弁護士の業界にもあてはまることです。

 私たち弁護士の業界も、司法改革が進み、弁護士人口の拡大、隣接業種の法律事務への参入、ADRの発展、過払金を除く地裁民事事件の減少など、「マーケットの縮小が続く中で、オーバストアの流れ」が出てきました。

 私は、学生時代から法律の勉強しかしたことがなく、また、弁護士になっても、顧問先等の経営については関与したことがないため、 「経営的なセンス」には自信がありません。

 平成11年から、事務所を経営し、平成19年には、事務所を法人化し、現在まで業務量の拡張は続いていますが、これは、私の努力というよりも、今までは、需要>供給ということに恵まれていただけと思っています。

 今後、益々苛烈になる競争に勝ち抜くには、「しまなみ法律事務所」を選んでいただける「しまなみ法律事務所」ならではの価値をどれだけつくっていけるかにかかっていると言えます。

 顧問先様をはじめご依頼人様ご相談者様の充分な満足を得られるよう、考えていきたいと思いました。 

 

2010年1月 8日 (金)

【交通事故】 自動車総合保険契約の被保険自動車が第三者により傷つけられたとして求めた保険金請求につき、第三者による損傷事故の可能性は低く、保険者が惹起した可能性が高く、保険者の故意が推定されるとして請求が棄却された事例 千葉地裁平成f20年12月22日判決

 判例時報No2057号(平成22年1月1日号)で紹介された千葉地裁平成20年12月22日判決です。

 事案は、Xが駐車していた車両の運転席のドアがこじ開けられ車載物が盗難にあったほか本件車両が損傷されたとして、自動車保険契約を締結しているY保険会社に対して、保険金等の支払いを求めたものです。

 本判決は、本件駐車場に駐車していた本件車両に被害があったことが認められ、保険事故があったと認めるのが相当であると判断しました。

 しかし、本件判決は、

 ①本件事故を第三者が惹起したと考えることには不自然があること

 ② Xの経済的状況、本件事故が本件駐車場で発生したと認めることができないこと、Xの供述には合理的に説明がつかない変遷があり不自然不合理な点が多々ありその信用性が低いこと

 などから、本件事故は、Xの故意によるものと推認するのが相当であると判断しました。

 免責の主張及び立証については、事故の不自然性や被保険者の悪性などの間接事実の積み重ねにより立証するしかありませんが、本件判決はこれらの点を詳細に認定しています。

 (1)第三者の本件事故惹起の可能性

  ア 第三者が本件事故を惹起した場合の不自然性

  イ 本件駐車場周辺における類似事故の発生について

 (2)原告による本件事故惹起の可能性

  ア 原告の経済状況

  イ 本件駐車場以外の場所における本件事故の惹起の可能性

  ウ 原告の供述の信用性 

2010年1月 7日 (木)

【建築・不動産】 土地の売買による所有権移転登記手続を受任した司法書士が売主本人につき謝った確認情報を買主に提供したことによる売買代金相当額等の損害の不法行為責任が肯定された事例(東京地裁平成20年11月27日)

 判例時報No2057号(平成22年1月1日号)で紹介された裁判例です(東京地裁平成20年11月27日判決)。

 些か司法書士に酷な結果となった判決です。

 原告Xは、訴外Bを売主、Xを買主として、Bの父である訴外Cの土地を、代金2億円で購入したものの、登記官による審査の過程で、何者かがCになりましていたことが発覚したため、登記申請が却下され、Bにお金を騙し取られたとして、本人確認を行ったY司法書士に損害賠償を請求した案件です。

 Y司法書士は、本人確認の際に、Cと称する人物と面談を行い、印鑑証明書と運転免許証の提示を受けたものの、運転免許証はケース入りのままで確認し材質や厚みを確認しなかったため、偽造免許証であることを発見できなかったというものです。

 その代償として、裁判所は、Y司法書士に1億7000万円を越える賠償義務を認めました。

 Bは、売買契約当時、特定郵便局の局長で、地元の名士の方だったようです。

 ま、ま、まさか、そんな方が人をだますはずはないと思ってしまいそうです。

 また、Y司法書士自身、本人確認を行っておりますが、ケースから取り出して免許証の真偽を確かめなかったという落ち度が大きかったようです。

 Y司法書士は、平成15年2月に司法書士として登録、平成18年に今回の事件に巻き込まれています。

 反面教師として注意しなければならない事案です。

 

2010年1月 6日 (水)

【交通事故】 交通事故にあった中学生の約23年後の高次脳機能障害について、事故との因果関係を認め、加害運転者の不法行為責任が認められた事例(東京地裁平成21年4月16日判決)

 判例時報No2056号(平成21年12月21日号)で紹介された裁判例(東京地裁平成21年4月16日判決)です。

 事案の概要は、以下のとおりです。

 14歳だった被害者が昭和61年に交通事故に遭遇した(昭和62年11月5日付けで怪我については示談済み「原告に後日後遺症が発生し公立病院の医師が本件事故によるものと診断したときは、双方協議して処理する。」)ものの、

 その後、中学、高校、大学を卒業して、平成7年に就職し、平成11年に結婚、平成14年に離婚、平成17年4月に再婚し、主婦になっていましたが、

 脳外傷後の器質性精神障害が残ったとして、加害者や保険会社に対して、損害賠償請求を行った事案です。

 平成15年に、被害者請求や異議申立を行っているようですが、自賠責保険(共済)高次脳機能障害審査会も、自賠責保険(共済)審査会高次脳機能障害専門部会は、ともに、本件事故との因果関係を否定しています。

 私がこのような事案の相談を受けたとした場合、きちんと適切なアドバイスを行うことができるだろうか?被害者側の代理人弁護士の先生に見習いたいと思いました。

 判決の概要(同書P88)は、以下のとおりです。

 本判決は、被害者の現在の症状について、易疲労性・認知障害が認められるとして、労働能力喪失率67%(後遺障害等級6級)とするのが相当であると判断しました。

(因果関係) 

 その上、本判決は、大学教授等の医学的意見書と画像所見等により、本件事故後、被害者に脳外傷による高次脳機能障害が生じたことを認めた上、

 被害者の現在の症状は高次脳機能障害を原因とするものであるとして、本件事故との因果関係を認めたが、

(素因減額)

 高次脳機能障害は一般的に受傷直後に症状が最も重くその後悪化することはないとされているところ、被害者の症状は悪化しており、その原因が専ら本件事故による脳外傷にあるとはいえず、被害者の素因、家庭その他の生活環境等といった要因も存在すること、被害者は事故後高校大学を卒業して就職をしていること等を考慮すると、損害の50%を減額

 判時の解説にも(同書P88)、「本判決は、交通事故後、高校、大学を卒業し、結婚している女性の高次脳機能障害について、約23年前の事故との因果関係を認めた極めて特異なケースの判断事例であるので、実務上の参考として紹介する」と書かれています。

 確かに希有なケースだと思います。時系列にまとめると以下のとおりです。

 昭和61年07月 交通事故

 昭和62年11月 示談成立

 昭和62年04月 高校進学 

 平成02年03月 高校卒業 予備校通学、有名大学3校合格

 平成03年04月 大学進学 アルバイト

  なお、平成3年4月まで自治医科大学の精神科に通院、その後、防衛医科大学校の精神科に平成18年3月まで通院(精神分裂症の疑い)

 平成07年03月 大学卒業

 平成07年04月 就職

 平成08年01月 退職 以降、転職を繰り返す

 平成11年04月 婚姻して主婦に

 平成13年02月 抑うつ、易疲労で入院

 平成14年05月 離婚

 平成15年01月 入院

 平成17年04月 結婚して主婦になるが、易疲労性・認知障害あり。

 

 最初に示談したころは、高次脳機能障害というのが一般的ではなく、見逃されていたのではないかと思います。医師がその段階で気づくことができていれば、被害者の人生ももう少し変わっていたのかもしれません。

 現在でも、高次脳機能障害は見落としがちです。受傷直後の昏睡状態になっており、易疲労性や認知障害がある案件については、高次脳機能障害の可能性を指摘するように最近はしています。

 万が一、高次脳機能障害だったら、受けられるべき補償が受けられないという不当なことになりますから。

2010年1月 5日 (火)

【金融・企業法務】 借地上建物の競売後に借地契約が解除された場合の競売による売買契約解除の可否 大阪高裁平成20年11月7日判決

 旬刊金融法務事情No1885(12月15日)号で紹介された大阪高裁平成21年5月28日判決です。

1、事案は、以下のとおりです。

   借地上の建物について、抵当権に基づく競売申立てがあり、買受人Xが競落したが、売却許可決定後代金納付期日前に、土地所有者が建物所有者Zの賃料不払いを理由に賃貸借契約解除の意思表示をしました。

 その後、Xが代金納付し、抵当権者Yに配当された後、土地所有者からXに対する土地明渡請求訴訟が認容されました。building

 Xは、競落での売買契約を瑕疵担保責任の類推適用により解除したとして、債務者Z(建物所有者)の無資力を理由に、民法568条2項により、配当を受けたYに対して、競売代金納付額の返還を求めた事案です。

2、この事案の争点は、以下のとおりです。

 最高裁平成8年1月26日判決は、

 建物に対する競売において、借地権の存在を前提として売却が実施されたことが明らかであるにもかかわらず、代金納付の時点で借地権が存在しなかった場合、買受人は、そのために建物買受けの目的を達することができず、かつ、債務者が無資力であるときは、民法568条1項・2項、566条1項・2項の類推適用により、強制競売による建物の売買契約を解除した上、売却代金の配当を受けた債権者に対し、その返還を請求することができるとしています。

 本件は、借地権の存在を前提として競売が実施されたことが明らかであるか否かが争われたものです。

3、大阪高裁判決は、3点セットの記載などから、地代滞納による契約解除のリスクが警告され、それが売却価額にも反映されていたものということができるとし、買受可能価額が当初の半額以下であることについて、入札時までに地代滞納期間が2年以上に長期化していることは容易に推測でき、地代滞納の長期化によるリスクの増加も影響していると評価することが自然である等として、借地権の存在を前提として売却を実施されたことが明らかな場合には該当しないと判断しました。

4、買受人は業者さんのようですが、解除状況について特に調査することはなかったようです。怖いですね。競売物件は、玄人の方でも失敗することがありますので、注意が必要です。weep

2010年1月 4日 (月)

エミフルに出かけてきました

 今日は事務所休みの最後になりましたので、妻と二人でエミフル(松前)に車で出かけてきました。

 今治からエミフルを訪ねるアクセス方法としては、やはり、松山自動車道伊予ICで降りて、車で10分くらいのところにあります。片道1時間程度であり、思ったより、時間がかかりません。

 お昼ごはんを、一汁五穀というお店で食べました。五穀米を大変おいしくいただくことができました。

 今日の主たる目的は、ルピシアというお茶専門店を訪ねることにありました。世界各地のお茶の葉っぱがたくさん陳列されており、匂いも嗅ぐこともできます。子どもがお茶を習っているので、連れてくればよかったなあと思いました。

 とにかく広すぎて2、3時間では全部見るのは難しいです。

 衣服関係のショップが多かったですが、10代後半から20代前半の若い子対象のものが結構占めているように思います。そのためか、若い子だらけでしたね。

 近いうちに、大きな映画館もできるようです。楽しみです。

日弁連会長選 と 新人弁護士の採用

 日弁連会長選が白熱しているようで、最近では、候補者の各陣営から、月に数回程度の割合で、FAXや郵便で、カンパの依頼や書類が送られてきます。

 私自身は、日弁連会長選にはほとんど興味がないため、そのままゴミ箱に捨ててしまっていますが、少しだけ読む限り、どの陣営も、若手弁護士の票集めようと必死なのが伝わってきました。

 会長候補者は、主流派のY陣営と、クレサラ系のU陣営、反主流派のT陣営の3すくみだと思いますが、前回奮闘されたT弁護士は懲戒処分にかかり立候補ができないようなことになっているようです。

 最近、就職活動に苦労するばかりか、法律事務所に入れない新人弁護士が大量に生じてきていることから、これ以上、弁護士の数は増やさないでもらいたいと思いますが、この法曹人口拡大については、T弁護士は昔から一貫して反対していたと記憶しています。

 他方で、日弁連は、新人弁護士を採用するよう、何度もFAXを送ってきます。しかし、個々の弁護士の売上げが減少傾向にあるにもかかわらず、事務職員と異なり高額な給料の支払いが必要な新人弁護士を採用する事務所が数多く出てくるとは限りません。私の事務所の場合でも、新人弁護士の給料(見込み)は、事務職員の2倍くらいになります。当然、その給料に見合った活躍(例えば、給料の3倍くらいの売上げ増)を期待するわけですが、実際には「期待するほどには・・・」という話を新人弁護士を採用された先輩弁護士から聞くことがあります。

 従来は、2年~3年程度先輩の弁護士の事務所で働いた後、独立するケースが多かったように思います。ですが、最近は、そのままアソシエイトとして雇用を継続するケースも増えているように思います。この理由として、独立すると、事務所を維持するための経費の支払いという壁が近時高くなっていることに起因するものと考える人もいます。

 確かに、私も勤務弁護士のころは、毎月の手取り金額30万円程度に、(当時は)月額15万円程度の国選報酬の併せて45万円程度の収入があり(当時は国選報酬は本当にありがたいお金でした。)、他方で、大きな経費等は、弁護士会費と健康保険(裁判所共済)、税金、国民年金、家賃・光熱費、ガソリン代程度だったので、これらを差し引いても、手取りで月25万円位の収入がありました。妻も働いていたので、夫婦あわせると総額では、市役所の同級生程度の収入はあったのではないかと思います。まあ、駆け出し弁護士であり、実力も充分にはなかったので、むしろ、勉強しながらお金を貰っていたという感覚に近かったように思います。今から思うと、あのころのアパート時代は、部屋は狭いけどほのぼのして幸せだったかもしれません。coldsweats01 2人でタオル持参で近くの銭湯にいっていました。「神田川」みたいな世界でしたね。heart04

 もっとも、私の勤務弁護士時代は、10年以上前のことなので、今のように、過払金事件の回収の困難化、過払金を除く事件数の減少、弁護士数の増加、隣接業種特に司法書士の参入、都会の法律事務所の広告の氾濫、被疑者国選制度導入により私選弁護の激減という「地方弁護士冬の時代」を迎えた今とでは、時代が大きく変わっているように思います。

 経営弁護士として、(1)リスクを負担して事務所を拡大すべきか、(2)リスクを負わないで自分で処理できる範囲でやっていくのか、もうそろそろ選択をしなければならない時期を迎えています。

 (1)を選択した場合、昔と異なり、後進を育てるというよりも、「弁護士冬の時代」の冬支度のために、新人弁護士を採用するという気持ちが強くなっています。新人弁護士といえども、1年を目処に事務所が期待している程度の弁護士として能力を習得されているかどうか厳しく判断され、雇用契約を更新されないこともあると思われます。

 実際、新人弁護士を採用しても、能力などの点からすぐにやめてもらったという話を聞きました。

 法律事務所自体が市場原理にさらされている昨今の情勢からいえば、やむをえないことなのかもしれません。

 今回、日弁連会長候補者の誰に投票すべきかは、情実にとらわれることなく、以上の事情なども考慮しながら決めたいと思います。

2010年1月 3日 (日)

サンライフ/プロミス「契約切替」事案 ~平成21年12月22日西条簡易裁判所~

1、(はじめに)

 平成21年12月22日に言い渡された西条簡易裁判所判決(大西健裁判官)についてのお問い合わせが全国津々浦々から来ています。大変ありがたいお話ですが、逐一お問い合わせに応じるのが少し負担気味になってきましたので、お問い合わせに対してまとめて回答する意味で、以下、簡単なご説明をさせていただきます。

2、(平成21年12月22日付西条簡裁判決)

 事案は、「債権譲渡」ではなく、「契約切替」のケースです。これを前提に、プロミスに対して、サンライフ時代の取引も併せてプロミスとの取引と一連計算し、プロミスに対して、サンライフ時代の過払金も含めて、その返還を認めたものです。

 判旨(平成21年12月22日付西条簡裁判決)の概要を一部紹介します。

 被告は、原告とS社とは別個の独立した会社であり、吸収合併したり、営業譲渡した事実もなく、原告に具体的な内容を説明し、契約の切替の意思を確認して新たな基本契約を締結し、被告カードを交付して平成19年9月2日に新たな会員番号の取引が開始したのであって、債権譲渡ないし契約上の地位の譲渡ではなく、契約切替である旨を主張する。

 検討するに、(中略)被告主張の契約切替は、被告が、S社との事前の約定に基づき、S社取引で生じた約定利率の計算による債権額(約定債権額)を引き継ぐことを目的としてなされたものであることは明らかであり、被告からの借入金でS社取引を清算する形式ではあるものの、金員の流れは債権譲渡という名称で行われた場合と同様であり、残高振込申込書は貸主の変更を承諾する趣旨であり、原被告間の基本契約は事後の契約条件等の変更と捉えることができ、その取引実体からして、被告がS社取引での貸主の地位(権利)を所受け敷いた債権譲渡と解するのが相当である。

 なお、被告とS社とは別個の法人であり、契約切替時に作成された残高振込申込書等の書類の文言によれば、形式的には原被告間で新たな金銭消費貸借契約を締結した体裁となっている。

 しかし、契約切替時は、期限の利益喪失条項の特約の下では制限超過部分の支払の任意性を否定した最高裁第1小法廷平成18年1月19日判決の後であるから、貸金業者であり、S社取引での約定債権額を知っていた被告は、S社取引には貸金業法43条1項の適用が認められないことを認識していたと推認されるにもかかわらず、完全子会社であったS社の有する約定債権額を確保するために、一般市民であり、法律的知識に乏しい原告に対し、S社取引では制限利率を超える約定債権額が適法に存在すると誤解させたり、単に貸主が変更になるにすぎないと認識させる対応をし、契約切替に導いたものであり、かような被告を形式的に契約が異なることをもって保護すべき理由はなく、 被告が上記主張をして原告の本訴請求を争うことは信義誠実の原則に反し許されないものというべきである。

3、(プロミス勝訴判決) 

   これに対して、プロミス側が勝訴した裁判例(いずれも旧タンポート)は以下のとおりです。

 ① 浜松簡易裁判所平成21年9月24日(司法書士関与)

  「この点、原告は、被告が訴外会社の100%親会社となったことから、被告が原告と訴外会社との間の取引を引き継いだとして、①契約上の地位の移転、②信義則違反ないし権利濫用等の理論構成で、被告が債務を引き受けたと主張するが、そのように債務を引き受けたこと、あるいは、訴外会社から原告に返還されるべき過払金が被告に引き渡されていることを認めるに足る証拠はないし、また、親会社と子会社の関係になったことから、事実上、被告に対して事業あるいは契約上の地位の移転の譲渡がなされたものと推認することもできないから、被告には、訴外会社の下で発生していた過払金の返還義務はないというべきである。」

   なお、「理由」中に引用されている原告側提出書証は、甲1~甲4のみです。

 ② 福岡地裁平成21年10月15日(本人訴訟)

 「原告が訴外会社と取引を開始した平成元年6月13日当時、訴外会社は被告とは全く別会社だったのであり、その後平成12年5月19日に訴外会社が被告の子会社となったというものの、訴外会社と被告とは別個の法人格を有していたものといわざるを得ない。」

 なお、「理由」中に引用されている原告側提出書証は、甲1のみです

4、(分析)

 形式的に考えれば、法人格が異なる「契約の切替」事案ですから、契約上の地位の承継とは直ちにはなりません。

 消費者側が敗訴した事案は、いずれも形式論で裁判所にけられている形になっています。

 プロミスが勝訴している事案は、消費者側からいずれも具体的な主張と立証が的確になされていない案件のように思われます。

 サンライフからプロミスに「契約切替」した動機や、契約切替の際のプロミスの説明などを書証や原告本人尋問などで具体的に裏付けていく必要があろうかと思います。

 同種訴訟について有益な情報を他にお持ちである方がおられましたら、コメントでご教示下さい。happy01

 なお、時折、多数の判決書を書証として提出することが、消費者側・サラ金側ともに見受けられますが、原則としては、余り意味がないように思われます(一時期はやっていましたね。私も判決書の写しを30号証くらいまでつけて出したことがあります)。同種事案であったとしても、上述したように当事者の具体的な主張や立証の拙劣により裁判官の心証は大きく異なるものと思われるからです(但し、クライアントに対する説明のために提出することはあります。)。ただ、当該裁判所の上級審の判決書の場合は、同種事案であれば、一定の効果はありそうです。

  (なお、この頁を裁判等で書証などとして提出することについては固くお断りさせていただきます。)

 ~閑話休題~

 今日も、被疑者国選の休日当番でしたが、やはり法テラスからは電話はありませんでした。

2010年1月 2日 (土)

【消費者法】 貸金業者が借主に貸金の支払を請求し借主から弁済を受ける行為が不法行為を構成する場合(最高裁平成21年9月4日第二小法廷)

 判例タイムズNo1308号(平成21年12月15日号)で紹介された裁判例(最高裁第二小法廷平成21年9月4日判決)です。

 昨年ご紹介させていただきましたが、昨年の重要判例の1つですので、再度ご紹介させていただきます。

 事案は、結構悩ましいケースとなっています。

 取引の内容は、昭和55年11月から平成9年、平成16年から平成19年の取引です。

 両者の取引を一連で計算すると、約300万円の過払金

 個別で計算し、かつ、当初の取引を不法行為で構成すると、約260万円の過払金

 個別で計算し、第1取引が消滅時効にかかる場合は、過払金とはならず、負債が残る

 という時々あるような事案です。

 中断期間が「7年」もあるため、一般的に一連計算は難しく、とはいっても、第1取引の過払金を無視することもできず、事件のご依頼を受ける度毎に、頭の毛が100本くらい抜けてしまうくらい悩ましい案件です。

 原審の広島高裁は、(1)一連計算を否定し、(2)第2取引の不法行為も否定するという、オーソドックスな判断を示しています。

 ただ、最近までの高松高裁などは、貸金業法施行前の取引が含まれていることから、架空請求類似の請求として、不法行為を認めてくれていました。

 しかしながら、最高裁は、以下のように述べて、不法行為が成立する範囲を限定してしまいました。

 一般に、貸金業者が、借主に対し貸金の支払を請求し、借主から弁済を受ける行為それ自体は

 当該貸金債権が存在しないと事後的に判断されたことや、長期間にわたり制限超過部分を含む弁済を受けたことにより結果的に過払金が多額となったことのみをもって

 直ちに不法行為を構成するということはできず

 これが不法行為を構成するのは、上記請求ないし受領が暴行、脅迫等を伴うものであったり、貸金業者が当該貸金債権が事実的、法律的根拠を欠くものであることを知りながら、又は通常の貸金業者であれば容易にそのことを知り得たのに、あえてその請求をしたりしたなど、

 その行為の態様が社会通念に照らして著しく相当性を欠く場合に限られるものと解される。

 この理は、当該貸金業者が過払金の受領につき、民法704条所定の悪意の受益者であると推定される場合においても異なるところはない

 この判決については、大変残念だと言うほかありませんが、判例タイムズの解説を参考にしながら分析していきたいと思います。

 第1点は、「貸金業者が当該貸金債権が事実的、法律的根拠を欠くものであることを知りながら、又は通常の貸金業者であれば容易にそのことを知り得たのに、あえてその請求をした」という点です。

 第1取引は、昭和55年11月から開始されているため、第1取引については、みなし弁済の根拠法である貸金業の規制等に関する法律の施行(昭和58年11月1日)前ではないかが問題となります。

 この点については、解説は、「不法行為を構成しないとされたのは、第1取引の取引開始後も借入と弁済が繰り返され、過払金の発生が同法施行後(昭和60年9月2日以降)であったなど、同法施行前の取引開始との一事をもってみなし弁済規定の適用を一義的に否定し得る事案ではなかったことが考慮されたものと思われる」と説明されています。

 このことからすれば、過払金発生後に、みなし弁済規定の適用がおよそない場合には、最高裁判決を前提にしても、不法行為を構成するのではないかと個人的に考えております。

 第2点は、「この理は、当該貸金業者が過払金の受領につき、民法704条所定の悪意の受益者と推定される場合においても異なるところはない」という点です。

 解説には、「不当利得の場面で、当該貸金業者が悪意の受益者と推定されるとしても、そのような規範的評価は不法行為の適用場面にまで妥当するものではなく、不法行為を当然に構成することにはならない」と説明されています。

 この立場からすると、過払金返還請求訴訟の弁護士費用の発生根拠を不法行為におくならば、弁護士費用の発生は消極的に解されることになります。

 私の事務所の場合でも、このようなケースの場合には、最高裁判決がでるまでは、高松高裁は不法行為の成立を比較的緩やかに認めてくださっていたことから、提訴することが少なくなかったですが、この判決以降、非常に困った状況に陥っています。

 皆さんどうしていますか?

 ところで、現在1月2日の午後5時ですが、法テラスからは被疑者国選の連絡ありませんでした。

 

2010年1月 1日 (金)

新年あけましておめでとうございます

 sun新年あけましておめでとうございますsun

 fuji今年も宜しくお願いいたしますfuji

                平成22年元旦

 新事務所に移転して1年が経過しました。現在、弁護士1名、スタッフ5名の体制ですが、人的にも物的にもさらに拡充を図っていき、利用者様の利便に資するよう邁進していきたいと考えておりますので、今年1年も、応援の程宜しくお願いいたします。

 また、現在、当事務所では、交通事故案件債務整理案件(過払い含む企業法務関係(中小企業中心)でのご相談及びご依頼が非常に多くなっていますが、それ以外の、夫婦問題、遺産分割問題、建築事案、破産管財案件などについても、積極的に取り組んでいきたいと考えております。

 そして、現在、ご相談のお電話をいただいても、ご相談の日時を入れることができるのがかなり先になることが少なくないため(受任中及び顧問先のご相談を優先的に入れてしまうため)、ご利用者様には大変ご迷惑をおかけしております。今年は、ご相談の予約については出来るだけ早く入れることができるよう新人弁護士を採用するなどシステムの改善を考えていきたいと思います。

  昨年は、株券電子化に関する法律、改正消費者契約法、特定商取引法、改正金融商品取引法、金融円滑化法、住宅瑕疵担保履行法などの施行が行われ、その知識の習得に時間をとられてしまいました。

 今年も、改正貸金業法、改正利息制限法、保険法、改正労働基準法などの施行もあり、お正月に学習しなければならないことが山積みとなっています(但し、どこまで学習できるのかは自信ありませんが。正直、これ以上改正せんでくれという気持ちです。crying)。

 なぜか、1月2日及び3日は、被疑者国選の休日当番に当たってしまっているため、事務所での待機を余儀なくされるので、この時間を使って、学習しようかなと思ったりしています。休日当番は、電話がかかってこないことも多く、負担感が大きいです。なお、苦労をかけている妻からは、エミフルにいきたいと言われています。妻に酬いるため、4日にでもエミフルにでかけようかなwine

 そして、「今年こそ」「今年こそ」は、体重を85キロにしたいと思います。

 今年も昨年同様ご指導とご鞭撻の程宜しくお願い申し上げます。

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