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2009年10月12日 (月)

【交通事故】 交通事故の被害者について、低髄液圧症候群の後遺障害の発症が認められなかった事例(名古屋地裁平成21年3月19日判決)

 判例時報No2048号(10月1日号)で紹介された名古屋地裁平成21年3月18日の裁判例です。

 被害者は、交通事故により後遺障害等級7級に該当する後遺障害が生じたとして、約9300万円の損害賠償請求がされましたが、裁判所はこれを否定して、第14級に該当する神経症状として、約580万円程度を認めただけです。

 判決文の概要は以下のとおりです。

 低髄液圧症候群については、交通事故との因果関係を含めて議論のあるところであり、かかる場合現在の時点で学会等で一般的に認められている基準によるのが相当であり、日本神経外傷学会が公表している診断基準によることが妥当である。

                      ↓

 ①原告には、起立性頭痛はみられないし、体位による症状の変化を訴えたようなことも認められない

 ②診療録では明らかな髄液漏出は認められないと記載されている

 ③原告には、ブラッドパッチの効果が認められない

                      ↓

 日本神経外傷学会基準に該当せず(なお、ICHD-Ⅱの基準にも該当しない)、原告において低髄液圧症候群を発症したと認めることができない

 判例時報で、テイズイが紹介されたのは久しぶりのような気がします。

 いずれにしても、残念ながら、消極的な裁判例が続いています。

 但し、日本神経外傷学会の基準に該当すれば、テイズイであっても、交通事故との因果関係を認めてくれそうなので、この基準について調査研究する必要があります。 

 現在のところ、テイズイの基準としては、

① 日本神経外傷学会基準

② 国際頭痛分類第2版の診断基準

③ 脳脊髄液減少症研究会作成の脳脊髄液減少症ガイドライン2007

の3つがありますが、裁判所では①と②は基準としてOKだが、③は時期尚早としているものと思われます。 

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