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2009年10月 7日 (水)

【倒産】 主債務者の破産手続開始前に主債務者の委託を受けないで締結した保証契約に基づいて主債務者の破産手続開始後に弁済したことにおり取得した事後求償権を自働債権として主債務者の破産財団に属する債権と相殺することの可否 大阪高裁平成21年5月27日

 旬刊金融法務事情No1878号(9月25日号)で紹介された大阪高裁平成21年5月27日付け判決です。

 事案は以下のとおりです。

 破産者の破産管財人である控訴人が、銀行である被控訴人に対し、破産者と被控訴人との間の預金契約を解約したとして、解約金及び遅延損害金の支払いを求めた事案です。

 これに対して、被控訴人は、次のとおり反論しました。

 被控訴人は、破産者の破産手続開始前に、破産者の委託を受けないで、破産者のAに対する買掛債務及び手形債務について保証する旨の契約をAと締結し、この保証契約に基づき、破産手続開始後にAに弁済し、控訴人に対し、上記弁済により取得した事後求償権をもって破産者が被控訴人に対して有する預金債権とその対当額において相殺するとの意思表示を行いました。

 要は、被控訴人は、破産者の保証人になっていたことから、保証債務を履行した後に発生する事後求償権と、預金債権とを相殺したわけです。

 これに対して、控訴人は以下のとおり再反論しました。

 控訴人は、委託を受けない保証人が主債務者の破産手続開始決定後に弁済したことにより生じる事後求償権は、弁済という破産手続開始後の原因に基づくものであるから、破産法2条5項の破産債権には該当せず、それを自働債権とする相殺は許されないと再反論しました。

 高裁は、以下のとおり判断して、控訴を棄却しました。

 破産債権とは、破産者に対し破産手続開始前の原因に基づいて生じた財産上の請求権であって、財団債権に該当しないものをいう。

                     ↓

 「破産手続開始前の原因に基づいて生じた」とは、債権の発生原因の全部が破産手続開始前に備わっている必要はなく、主たる発生原因が備わっていれば足りると解するのが相当である

                     ↓

 保証人の主債務者に対する事後求償権は、債権者と保証人との保証債務に基づく保証債務の履行として、保証人が弁済をし、その他自己の財産をもって主債務を消滅させたときに発生するものであるから、上記事後求償権の主たる発生原因は保証契約であり、保証人による弁済等は上記事後求償権を発生させる法定の停止条件であって、上記事後求償権は、保証契約が破産手続開始前に締結されていれば、破産手続開始当時未だ保証人が弁済等をしていない場合でも、破産債権となると解するべきであり、

 主債務者の委託を受けたか否か、また主債務者の意思に反するか否かは、上記事後求償権の範囲及び限度を画する事実にすぎないと解するべきである旨判示し、

                   ↓

 破産法は、103条4項、104条3項からしても、上記事後求償権は、主たる債務者の委託の有無にかかわらず、保証人が弁済する前であっても、破産債権であることを当然の前提としていると解されるとして、原判決の結論を相当として、控訴を棄却しました。

 

 理屈からいえば、高裁のいうとおりですが、「委託を受けない保証人」の場合、管財人にしてみれば、相殺されるとは思わないため、びっくりです。

 管財人側から上告されているようですが、和議の最高裁判決違反を理由にされているのであれば、苦しいかなと思いますね。

 近々、大きな管財事件が終了する予定ですが、最近、私の方に廻ってくる管財事件は、規模が小さい割にはやや面倒な案件が多いため、勉強になるような大きな管財事件(そして報酬も )が廻ってくればいいなあと思っています。  

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