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2009年8月30日 (日)

【金融・企業法務】 期限の利益の再度付与が認められないとした裁判例 最高裁平成21年4月14日

 旬刊金融法務事情No1875号(8月25日号)で紹介された裁判例(最高裁平成21年4月14日第三小法廷)です。

 No1875号には、①「期限の利益の再度付与が認められないとした裁判例」として現役の裁判官による記事と、②最高裁平成21年4月14日判決の判決速報の2本立てで紹介されていました。

 私は今回の最高裁判決は、消費者保護の趨勢に逆行するとんでもない判決だと思います。

 事案は、単純です。

 Yさんが、サラ金X社から平成11年6月11日にお金を借りました。

 平成13年1月5日に、支払いを怠りました。

 しかし、Yさんは、3年以上にわたり、回数にして、100回、金額にして合計約370万円支払いました。

 ところが、X社は、Yさんが平成13年1月5日に支払いを怠ったことを理由に、当然に期限の利益を喪失して、以降、利息ではなく、遅延損害金としてYさんからの支払いを収受していたとして、利息制限法所定の金利で引き直すことは許されないと主張した事案です。

 第1審、第2審ともに、X社は、期限の利益の喪失を宥恕し、再度の期限の利益を与えたものとして、X社の主張を認めませんでした。

 ところが、最高裁は、とんでもない理屈で、X社の主張を認めたのです。

 貸金業者が、貸付に係る債務につき、借主が期限の利益を喪失した後に、借主に対して残元利金の一括払を請求せず、借主から長期間多数回にわたって分割弁済を受けていた場合において、貸金業者が、債務の弁済を受ける度に受領した金員を利息ではなく損害金へ充当した旨の記載した領収書兼利用明細書を交付していたから、期限の利益の喪失を宥恕し、再度期限の利益を付与する意思はなかったと主張し、これに沿う証拠も提出していたにもかかわらず、

 上記主張について審理することなく、貸金業者が、借主に対し、期限の利益の喪失を宥恕し、再度期限の利益を付与したとの原審の判断には違法がある

 今までは、

 期限の利益が当然に喪失する特約があったとしても、

 信義則違反、或いは、宥恕という法律構成で、

 期限の利益の再度付与を認めている裁判例が多かったのです。

 しかし、最高裁は、

 期限の利益が当然に喪失する特約がある場合には、

 期限の利益を喪失したことを前提とする書面を交付している限りは

 X社が別途同書面の記載内容とは異なる内容の請求をしていたなど特段の事情のない限り

 X社が同書面の記載内容と矛盾する宥恕や期限の利益の再度付与の意思表示をしたとは認められない

 と判断したのです。

 そうすると、遅延損害金に充当したとの書面を交付している場合には、事実上、利息制限法による引き直しが認められないことにほぼ等しくなるというほかありません。

 なお、判例タイムズNo1300(9月1日)号にも、この最高裁判決は紹介されていましたが、旬刊金融法務事情の判例速報解説と、判タの解説がうり二つのような気がしました。出版社が違うのですが、どうしてなんでしょうね・・・

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