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2009年6月 6日 (土)

【倒産】 会社から自己破産の申立てを受任した弁護士が2年間申立てを放置した場合において、破産財団の損害につき弁護士の不法行為責任が肯定された事例(東京地裁平成21年2月13日)(控訴)

 判例時報No2036号(6月1日号)で紹介された裁判例です。

 事案は、以下のとおりです。

 平成17年12月2日、Y弁護士が、破産会社から自己破産の申立てを受任しました。同日、受任通知発送。

 平成19年12月、破産申立てを行い、平成20年1月16日、破産手続開始決定が言い渡されます。

 破産会社は、Y弁護士に依頼してから破産手続開始決定があるまでの間に、当時預金口座に存在した金員及びその後に預金口座に入金された金員の大半を使ってしまいました。 

 そこで、破産管財人が、Yに対して、不法行為に基づく損害賠償請求を提訴しました。

  Y弁護士は、破産申立てが遅れたのは、Yのもとに債権調査表がすべて届いたのが平成18年7月28日だったからであり、同年4月までに破産申立てをすることはできなかったと反論しています。

 この反論に対しては、債権者一覧表は申立ての後に遅滞なく提出することでも足りるのであるから、この主張をもって、破産申立ての遅滞に正当な理由があるとすることはできないと一蹴されています。

 東京地裁は、破産事件を受けその旨を通知した弁護士は、「可及的速やかに破産申立てを行うことが求められ、また、破産管財人に引き継がれるまで債務者の財産が散逸することのないよう措置することが求められる。これらは、法令上明文の規定に基づく要請ではないが、上述の破産制度の趣旨から当然に求められる法的義務というべきであり」、「破産管財人に対する不法行為を構成する」と判示しています。

 当然の理だと私も考えます。

 会社の場合で、2年は余りにもかかりすぎだと思います。

 この東京地裁の判決は、Y弁護士に支払った弁護士費用63万円についても、正当化されないとして、Yに対して、弁護士費用の返還を命じています。

 また、この判決は、預金口座からの自動引落しによる弁済を放置しておくことは、偏頗弁済や預金を受働債権とする相殺を防止できない結果となるから、破産申立てを受任した弁護士は、特段の事情がない限り、これらを防止するための措置を講じるべきと述べています。

 申立て代理人弁護士に対して、非常に重たい責任を負わしています。自己破産手続きを受任した弁護士は、債務者の行った行為の責任を取らされる可能性があります。同時廃止手続事案であればともかく、管財事件になる場合には、債務者のチェックが必要かと思います。

 私が自己破産手続きを申立てる場合には、管財事件見込みの場合には、かなり詳細な記録をつけておきます。管財人が調査しやすいようにするためです。ところが、申立て代理人の中には、きちんとした記録を添付してくれず、管財人が調査を行うと、次から次に財産が出てきて、本来は余納金もそこから捻出できたであろうと思われることから、結果的に債務者の不利益になってしまったケースがあります。

 とはいえ、私自身も、最近、あまりにも仕事が多忙になっていることに加え、法テラス経由の負担の重い事件も抱えてしまい、かなりオーバーワークになっています。明日、長期未済事件がないのか、確認したいと思います。

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