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2009年4月15日 (水)

【消費者法】 過払金の消滅時効の起算点 最高裁判決

 判例タイムズNo1289(平成21年4月15日)号で紹介されている最高裁判例(平成21年1月22日第1小法廷)です。

 判例タイムズの判決要旨は、以下のとおりです。

 継続的な金銭消費貸借取引に関する基本契約が、借入金債務につき利息制限法1条1項所定の制限を超える利息の弁済により過払金が発生したときには、弁済当時他の借入金債務が存在しなければ上記過払金をその後に発生する新たな借入金債務に充当する旨の合意を含む場合は、上記取引により生じた過払金返還請求権の消滅時効は、特段の事情がない限り、上記取引が終了した時から進行する。

 最高裁は、その理由づけとして、一般に、過払金充当合意には、借主は基本契約に基づく新たな借入金債務の発生が見込まれなくなった時点、すなわち、基本契約に基づく継続的な金銭消費貸借取引が終了した時点で過払金が存在していればその返還請求権を行使することとし、それまでは過払金が発生してもその都度その返還を請求することはせず、これをそのままその後に発生する新たな借入金債務への充当の用に供するという趣旨が含まれているものと解するのが相当であると判断しています。

 キーワードは、過払金充当の合意の内容ということになろうかと思いますが、解説者は、「基本契約に基づく継続的な消費貸借取引が終了した時点」とは、結局、取引の個数の問題と同一視して考えているようです。

 ただ、たとえば、基本契約といっても、自動更新条項が盛り込まれているのが少なくないと思いますが、契約の切り替えを行わず、具体的な取引自体は終了させているが、その後、数か月、あるいは、数年後に、取引を再開した場合は、どのように考えればいいのでしょうか?

 これも、素朴な感覚として、取引の個数の場合の基準で判断されるような気がしますが、消費者側に立つ私としては、明示の切り替えがない場合には、再開した取引と、前の取引とは同じ取引と理解したいが、これは無理だろうか?

 過払い金の事件って、示談交渉の解決ばかりやっていると、あまり力がつかないような気がします。行政処分の申し立てをしたり、提訴して、判決もらって、控訴して、あるいは、文書提出命令を申し立てたり、さらに、訴訟費用確定の裁判も行い、加えて、強制執行も行う、私も力をつけますし、担当のスタッフも力をつけます。

 ただ、強制執行までやらなければいけない案件って、幸いなことに、現時点では、そんなにはないのですが・・・

 なお、今回の最高裁判例、第3小法廷は、平成21年3月3日、第2小法廷は、平成21年3月6日、取引終了時説に立つ判断をしました。

 

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