励みになります。クリックお願いします。<(_ _)>

  • にほんブログ村 士業ブログ 弁護士へ

<(_ _)>

  • 弁護士ドットコム|無料法律相談・弁護士/法律事務所検索ポータル

書籍紹介(企業法務・金融)

書籍紹介(不動産・建築)

« 【消費者法】 過払金の消滅時効の起算点 最高裁判決 | トップページ | 【金融・企業法務】 ①金融機関の預金者に対する預金口座の取引経過開示義務の有無、②共同相続人の1人が被相続人名義の預金口座の取引経過開示請求権を単独で行使することの可否 (最高裁平成21年1月22日) »

2009年4月17日 (金)

【医療事故】 急性心筋梗塞の患者が病院で診察を受けた後、他の病院に転送されたが、心室細動を発症して死亡した場合、病院側に転送義務違反による損害賠償責任が認められた事例(神戸地裁平成19年4月10日)

 判例時報No2031(4月11日)号で紹介された裁判例です。

 事案は以下のとおりです。

 訴外A(昭和13年生)が、平成15年3月30日、自宅で息苦しくなったため、Yの開設するB病院に赴き診察を受けたところ、急性心筋梗塞が疑われ、点滴を受けたが、その後、救急車で別のC病院に転送され、C病院において心室細動を発症して死亡しました。

 そこで、Aの遺族であるXらは、B病院の医師には、Aを直ちに心筋梗塞患者を専門的に治療することができる病院に転送すべき義務を怠った過失があるなどと主張して、Yに対して損害賠償を請求した事案です。

 神戸地裁は、

 B病院での診察による所見は、ほぼ間違いなく急性心筋梗塞であると診断するに足りたとして上、

 医師としては、最善の治療法である再灌流療法を実施することができ、かつ、救急患者の受け入れ態勢がある近隣の専門病院に早期に転送すべき注意義務があるのに、

 血液検査の結果を求めるなどしたため、転送装置の開始が約70分も遅れたとしてその過失を認めた上、

 早期に転送されて治療を受けていれば、90%以上の確率で生存していたと推認することが出来るとして、右過失とAの死亡との間の因果関係を肯定して、本件請求を全面的に認めました。

 心筋梗塞については、私も病院の措置に対して大きな不信感を抱いたことがありました。

 私の近親者が、プールで泳いでいた時に、胸の痛みをうったえて、救急車に救急病院に運ばれたことがあり、「心筋梗塞」ではないかと家族全員が心配し、病院に駆けつけたことがありました。心電図等の検査の結果、心筋梗塞ではなく、「筋肉痛」だとの説明を受け、一同安堵し、医師である弟が念のために、検査入院(いろんな所を調べて貰う)を病院にお願いし、しばらくの間検査入院することになりました。「筋肉痛」のわりには、患者は顔面蒼白であり、ヒア汗もかいていたことから、心配した弟が、検査入院を依頼したのでした。

 患者の方は、「筋肉痛」という説明を受けていたことから、軽く考えてしまい、なんと外出許可をとり、温泉にまでいく始末です。

 ところが、1週間たって、専門医に診て貰ったところ、「心筋梗塞」という説明を受けました。

 担当医師からの説明は、「超急性期だったので、気づかなかった」ということでした。また、その病院には、PCIを実施できる施設がないということで、急いで、別の転院手続をとることになりました。

 一命はとりとめましたが、後遺症が残ることになりました・・・

 通常の医療の水準で、救急車で運ばれた当時は超急性期であるため、心筋梗塞であることが気づかなかったというのであれば、運命だと思ってあきらめることもできそうですが、

 一週間にわたり検査入院しているにもかかわらず、専門医が訪ねるまで、患者が心筋梗塞であることに気づいてくれなったことに対して、大きな不満を感じ、釈然としない気持ちを抱いています。

 もっとも安心できる場所が安心できなかった・・・ 

 幸いなことに、転送先の病院では的確な治療を受けられ、次第に回復の兆しをみせていますが、失った代償も少なくありません。

 治療に専念したいので、事を大きくするつもりはありませんが、専門家責任の大きさを痛感した次第です。

 弁護士も、命こそは扱いませんが、法律専門家として、その人の人生にとっては極めて大きな問題の解決に関与することになりますので、1件1件を、誠実に対応していきたいと思います。

« 【消費者法】 過払金の消滅時効の起算点 最高裁判決 | トップページ | 【金融・企業法務】 ①金融機関の預金者に対する預金口座の取引経過開示義務の有無、②共同相続人の1人が被相続人名義の預金口座の取引経過開示請求権を単独で行使することの可否 (最高裁平成21年1月22日) »

2017年12月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31            

書籍紹介(労働・労災)

無料ブログはココログ