励みになります。クリックお願いします。<(_ _)>

  • にほんブログ村 士業ブログ 弁護士へ

<(_ _)>

  • 弁護士ドットコム|無料法律相談・弁護士/法律事務所検索ポータル

書籍紹介(企業法務・金融)

書籍紹介(不動産・建築)

書籍紹介(法律)

« 【交通事故】 被害者が、裁判が始まってから3年6月以上経過して主張した損害について、時期に遅れた攻撃防御方法であるとして、当該主張を排斥した事例(高松高等裁判所平成20年4月17日、最高裁平成20年9月2日決定) | トップページ | 【弁護士考】 懲戒を受ける弁護士 »

2008年11月13日 (木)

【建築・不動産】 更新料支払いの約定が消費者契約法10条に違反することなどを理由として提起された支払済みの更新料の返還請求訴訟につき、当該約定が消費者契約法10条により無効であるというということはできないなどとして、請求が棄却された事例(京都地裁平成20年1月30日)

 判例時報No2015号(11月11日号)で紹介されている京都地裁平成20年1月30日の裁判例です。

 賃借人Xさんが、賃貸人Yさんとの間で締結した建物の平成12年8月15日から同13年8月30日までとする賃貸借契約において更新料の支払に係る本件約定(※)があったことから、当該約定に基づき、以後、平成13年8月から同17年8月まで5回にわたる、いずれも賃貸期間を1年とする合意更新の際、それぞれ更新料(5回分で合計50万円)を支払いました。

 ※本件約定は、「契約書記載の賃借期間満了時より、Yにあっては6ヶ月前、Xにあっては1ヶ月前までに各相手方に対して更新拒絶の申出をしない限り、本件契約は家賃・共益費などの金額に関する点を除き、更新継続されるものとする。但し契約書に別段の定めがある場合にはそれに従う。尚この場合、Xは、Yに対して契約書記載の更新料(10万円)を支払わなければならない」と規定されています。

 以上をふまえて、Xさんは、本件約定に係る更新料は、一般的に認められている更新料の①更新拒絶権放棄の対価、②賃借権強化の対価、③賃料の補充といった法的性質に照らし、そのいずれの性質も有していないとした上、本件約定によれば、契約期間が1年であるのに、更新料が10万円で、月額賃料(4万5000円)の約2・22倍という高額であることから、消費者契約法10条※により無効であると主張しました。

 ※消費者契約法10条

 民法、商法その他の法律の公の秩序に関しない規定の適用による場合に比し、消費者の権利を制限し、または消費者の義務を加重する消費者契約の条項であって、民法1条2項に規定する基本原則に反して消費者の利益を一方的に害するものは、無効とする。

 京都地裁は、結論として、消費者契約法10条の主張を認めませんでした。

 本件判決は、まず、本件更新料の法的性質につき、本件賃貸借契約における更新料は、主として賃料の補充(賃料の前払い)としての性質を有しており、併せて、その程度は希薄ではあるものの、なお、更新拒絶権放棄の対価及び賃借権強化の対価としての性質を有しているものと認められる」と分析した上、

 (公序良俗違反の主張について)本件約定の効力に言及し、まず、「本件賃貸借契約における更新料が主として賃料の補充(賃料の前払い)としての性質を有しているところ、その金額は10万円であり、契約期間(1年間)や月払いの賃料の金額(4万5000円)に照らし、直ちに相当性を欠くとまでいうことはできない」と判示した上、本件約定が公序良俗に違反するとまではいえない

 (消費者契約法10条の主張について)本件約定が消費者契約法10条前段の要件を具備していることを前提に、同条後段の要件を具備しているか否かについて検討した結果、

 ①本件約定に係る更新料の金額は過大なものとはいえないこと

 ②本件約定の内容は、明確であるうえ、Xに不測の損害あるいは不利益をもたらすものではないこと

 ③本件約定に係る更新料は、その程度は希薄であるものの、なお、更新拒絶権放棄の対価及び賃借権強化の対価としての性質を有しているものと認められることを併せ考慮すると

 本件約定が民法1条2項の規定する基本原則に反して消費者の利益を一方的に害するものとはいえないとして、消費者契約法10条の主張を認めませんでした。

 判時の解説者によれば、「本判決は、その額・程度などはともかく、賃貸借契約に一般的にみられる更新料支払の約定の効力をめぐって、もっぱら消費者契約法の適否という新しい見地から議論が展開された問題の嚆矢となる判断」と紹介されています。

 賃借人にとっては厳しい判断ですが、高裁の判決が待たれます。

  にほんブログ村 士業ブログ 弁護士へ

 

« 【交通事故】 被害者が、裁判が始まってから3年6月以上経過して主張した損害について、時期に遅れた攻撃防御方法であるとして、当該主張を排斥した事例(高松高等裁判所平成20年4月17日、最高裁平成20年9月2日決定) | トップページ | 【弁護士考】 懲戒を受ける弁護士 »

2018年7月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        

書籍紹介(労働・労災)

無料ブログはココログ