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2008年6月24日 (火)

【弁護士考】 金融機関は弁護士に何を期待しているのか

 旬刊金融法務事情No1838(6月25日)号に、「金融機関は弁護士に何を期待してるのか」と題して、大手都市銀行の法務部長が書かれた記事がのっていました。atm

 「ドキュメンテーションやリーガルリサーチ等を弁護士事務所に丸投げに近い形でアウトソーイングせざるを得ない事態も急増し、これに臨機応変に対応できる大手弁護士事務所との取引が拡大した。こういう請負業務的な役割は企業的組織としての弁護士事務所に期待する役割である。

 しかし、個人としての顧問弁護士に期待するのは、やはり先例も文献もないような論点についてのプロフェショナルなアドバイスである。長年こういう世界にいて、思わずひれ伏すほどの鋭い・強い・核心をつく・役にたつ」ご意見を伺えるのは年に何回あるかである。

 こういう意見は、企業法務と同じレベルで場数を踏み、意識的な経験と知識・見聞を有機的に帰納する努力の先にしか現れないのではなかろうか。

 逆に、乏しい経験や書物などから付け焼いた演繹的な見解では、目の肥えたクライアントは、弁護士の力量を見切るのではないだろうか。」 coldsweats01

 弁護士にとって耳の痛い言葉です。

 とはいえ、企業法務と同じレベルで場数を踏みというのは、なかなか特定の事件を扱わない弁護士にとって、とりわけ、田舎弁護士にとっては、難しいことです。

 ただ、田舎のマチ弁には、金融機関の顧問弁護士として、マチ弁なりの役割があります。それは、地方の支店の場合、業法的な質問はほとんどなく、専ら、債権回収や、預金の払戻等など、支店現場からの質問がほとんどです。cat

 このようなご質問に対しては、迅速に且つ正確に回答するよう心がけております(当然無料です。) (^_^;) happy01

 昨年、今治市内の顧問銀行の全支店に、法人化設立に伴う挨拶巡りをさせていただきましたが、業法の知識は支店幹部の方の方が詳しく、かえっていろいろ教えていただいたものです。

 さすがに大手都市銀行の法務部長が期待するようなレベルには達することはできませんが、第一線の現場の担当者の道しるべになれるよう、日々行員さんとの交流を深め、機敏に対応することができるよう努力していきたいと思います。pencil

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2008年6月23日 (月)

【消費者法】 継続的消費貸借取引から生じた過払金返還請求権の消滅時効について、過払金の発生のつど消滅時効が起算されるとされた原判決に対する上告・上告受理申立が退けられた事例

  金融法務事情No1837号(6月15日号)で紹介されていました判決速報です。

 継続的消費貸借取引から生じた過払金返還請求の消滅時効の起算点については、いくつかの考え方があります。

 最高裁平成19年12月25日(第3小法廷)は、広島高裁松江支部の、過払い金の発生の都度消滅時効が起算されるとした判決に対して、負けた借主側の上告・上告不受理の申立を退けました。

 金融法務事情の解説は、上告・上告不受理を退けたことについて、どちらかといえば、評価されているような印象を受けました。

 ただ、継続的消費貸借取引においては、消費者に、過払い金が発生しているとの認識を有することを期待できず、原審の判断は、机上の空論としか評価しようがありません。

 現に、この最高裁の決定がでてからも、名古屋高裁平成20年2月27日は、消滅時効の起算点を基本契約の終了時ないしこれに基づく1個の連続した貸付取引の終了時と判示しているため、今のところ、下級審判決に大きな影響を与えてはいないようです。

 ただ、この最高裁の決定前は、「その都度説」なんて、ほとんど意識をしていませんでしたが、判タ論文(名古屋地裁の裁判官)やこの最高裁決定以降は、10年を超える場合でも、「中には変な裁判官もいるから」(^_^;)ということで、クライアントに説明していかなければなりませんね。

 また、過払い金請求については、様々な判例が全国で出ているので、追いかけるのが大変です。

 なお、消費者金融機関側は、答弁書などで、過払いなんて弁護士なんていらないと毎度のごとく主張されますが(なお、政府の規制改革の委員の1人も同じこといっていたと思います)、調査をしたり研究する必要のある「結構難しい裁判ですよ」といいたいです。

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2008年6月22日 (日)

司法修習生のブログ

 最近、長崎の司法修習生のブログが、話題になっています。

 アサヒコムでは、「司法修習生、取り調べや刑務所の様子 長崎」という形で、報道されています。

 これだけだと具体的ことがよくわかりませんが、黒猫先生のブログのコメント等で、具体的なブログの記事の一部が紹介されています。また、私も、閉鎖前に、2回程度、くだんのブログを訪問させていただいたこともあります。

 報道によれば、司法修習生に課せられている守秘義務違反が問題とされているようです。

 他方、弁護士のブログの中でも、相当程度具体的に業務内容を綴っているものがあります。

 この修習生のブログの記載内容は、感想が主体であり、事実自体については、年齢などは出ているものの、おおむねその記載内容は抽象的であるような印象を持っていましたので、守秘義務違反として大きく騒がれていることには、少し驚きました。

 ただ、翻って考えてみると、弁護士の守秘義務は、主として、依頼人等の当事者の間で問題となるものですが、司法修習生の守秘義務は、裁判所・検察庁・弁護士事務所等との間で問題となるものであり、この意味で、守秘義務の性質や範囲が弁護士と司法修習生との間で異なるのかもしれません(個人的見解です。)。

 当該ブログは、今風の若者の、法曹やその関係機関に対する感想という面が強いとは思います。

 ただ、個人的色彩の強いブログという形式をとっているためか、ブログの内容は、とても司法修習生とは思えぬほどの配慮のない内容であり、個人的には、その内容を読んですくなからぬ不愉快さを感じました。 

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2008年6月21日 (土)

【交通事故】 日本賠償科学会に入会しました。

 日本賠償学会という学会があります。損害賠償に関する諸問題を医学と法学の両側面から学際的に研究し、人身傷害の認定並びに民事責任の認定の適正化に資することを目的とする学会です。

 もともと、民事法研究会の、賠償科学概説―医学と法学との融合 という単行本を、読ませていただいたときに、この学会の存在を知りました。

 私の事務所では、もともと、複数の損保会社からのご依頼が多い(加害者側だけではなく、弁護士費用特約が付与された被害者側事案も多く扱っています。)ため、交通賠償事案を扱うケースが少なくないのですが、法学の知識だけではなく医学的な知識も習得したいという気持ちが以前からあり、渡りに船と思い、日本賠償学会への入会申込をしていました。

 本日、日本賠償学会から、正式に入会許可の連絡をいただき、これからは、私も、研究会などに積極的に参加していきたいと思います。

 学会の機関誌として、「賠償科学」が定期的に送られてきます。

 交通賠償関係の学会としては、私は、他に、(2)交通法学会に入会していますが、それ以外の学会研究会としては、(3)租税訴訟法学会、(4)欠陥住宅全国ネット、(5)43条会議(多重債務者救済の弁護士・司法書士・学者の集まり)、(6)全国倒産処理弁護士ネットワーク、(7)弁護士知財ネットに参加しています。

 ただ、日々の業務におわれ、なかなか勉強が追いつくことができない状態です。

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2008年6月18日 (水)

【消費者法】 伊予三島簡裁って・・・  

 判例タイムズNo1266(6月15日)号です。

 調停国家賠償訴訟判決(東京平成18年3月24日)の判決文を読んでいたら、なんと、伊予三島簡易裁判所(現四国中央簡易裁判所)が舞台だったのですね。

 私も、3,4回くらいしか、訪れたことはないのですが、かなり不便な場所にあります。

 事件は、平成10年に遡ります。

 消費者金融機関から多額の負債を負っている方が、平成10年7月に、債務弁済協定調停の申立を行ったところ、調停委員会が、(1)みなし弁済の要件を満たすかどうかは全くのフリーパスに近い事情聴取にとどめ、(2)過去の取引についても、相手方に熱心な提出要求をせず、(3)1回の遅滞で期限の利益を失いその後は遅延損害金の支払いを要すると考え(東京地裁は、「間違いであると認められる」と言い切っています。)、(4)引き直し計算をすれば過払い金が生じているにもかかわらずそれを怠り漫然と負債を残存させ、(5)負債が残っている事案であるものの、消滅時効が完成している債務について、それを教示することなく、(6)しかも、連帯保証人までつけさせたというとんでもない調停です。

 平成10年の事件ですが、ひどいなあという印象を持ちました。調停申し立ての平成10年ころ、私も、まだ、司法修習生(法曹の卵)でしたが、私が配属された高松地裁では、商工ローンなどの裁判が多数係属されており、みなし弁済の要件確認なんて、当たり前の作業だと思っていました。

 東京地裁は、結論としては、国に対する賠償は認めませんでしたが、伊予三島簡裁に対して、非常に厳しい注文がつけられています。参考のため、少し紹介します。

 「本件当時の社会の意識で判断しても、○○裁判官らの行為については、少なくとも不当であるとの批判が当てはまるものと考えられる。特定調停後法施行後の現時点における社会の意識に基づき判断すれば、○○裁判官らの行為、特にみなし弁済についての判断については、国家賠償法違法であるとの見方も成り立ちうるような大いに不当であるとの批判があてはまるものと考えられる。

 特定調停法の施行前から、全国の裁判官、調停委員及び書記官らは、多重債務者の経済的更生を図るため、サラ金各社と粘り強い交渉を重ね、利息制限法の趣旨に則った調停の成立に向けて日々努力してきたものであり、本件で問題とされた伊予三島簡易裁判所の取扱は、決して簡易裁判所の平均的取扱いではなかったものである。

 原告らは、本訴において、庶民のための裁判所が、庶民の期待・心情に対する配慮に欠け、庶民のための裁判所として機能していなかったことを訴えたかったものである。伊予三島簡易裁判所が真摯にこの訴えを受け止め、改めて簡易裁判所の果たすべき使命に想いを致し、民事調停の改善に努めることを希望するものである。」

 私は、平成11年に愛媛で弁護士登録しましたが、債務整理のための受任通知を送ったところ、中堅の貸金業者の中には、みなし弁済の検討に入るところか、取引履歴の開示が事実上拒絶されることもありました。

 松山では、債務整理の第一人者である甲先生の商工ローンなどのための勉強会が盛んでしたが(私も参加させていただき、大変勉強になりました。)、当時の今治では、まだまだ、債務整理に積極的且つ正確に取り組んでいる弁護士は少数でした。

 そのため、地場(今治)の金融屋からは、取引履歴の開示を求める通知を送付しても、「東京3会基準なんですか?それは。ここは四国でっせ」とか、「取引履歴。なんでそんなんださんといかんのか。そんなこと言っているの、お宅だけですよ。」とか、さんざんな言われようでした。

 なお、新米弁護士の時に、商工ローンの交渉を担当しましたが、弁護士の私にも、毎日のように督促の電話がかかってきて、しかも、「念書を入れろ」とか、「仮差押えするぞ」とか一方的に言われ、非常につらい思いをした時期がありました。また、変なたとえ話もされました。「(債務者が)カツカレーを食べるのは許さない。カツの部分は、債権者に残しておくべきだ。」とか言われたこともあります。今でしたら、このようなことを言われたとしたら、逆に、格好の餌食にしてしまうのですが・・・

 平成10年当時の伊予三島地方には、第一線で活躍されている弁護士さんはいなかったと思いますので、業者もびしばし文句をつけることもなかったのではないでしょうか。そのため、業者も増長していたのではないかと思います。  

 今では、四国中央市にも、立派な弁護士法人の支所があるので、だいぶ改善されていると思います。

2008年6月17日 (火)

【交通事故】 保険契約に適用される約款に基づく履行期が合意によって延期されたと認められ、保険金請求権の消滅時効の起算点がその翌日となるとされた事例(最高裁平成20年2月28日)

 判例時報2000号(6月11日号)搭載の最高裁判例です。

 この事案は、Xさんが、自家用自動車総合保険契約の契約車両が盗難にあったと主張して、保険会社であるYに対して、保険契約に基づき、車両保険金490万円及び遅延損害金の支払いを求めた事案です。この事案では、消滅時効の成否、とくに、消滅時効の起算点がいつかが問題となりました。

 時系列は以下のとおりです。

 平成14年8月11日 Xさんは、警察に対して車両盗難の被害届、Yに対して保険金請求手続を行いました。

 平成14年11月5日ころ、Y代理人弁護士が、Xに対して、「本件の盗難には理解できない点があり、今後の確認作業へのXの協力を求め、調査結果が出てば保険金支払に応じるか否かについて速やかに連絡する旨記載した書面(協力依頼書)をXに送付しました。

 平成14年12月12日 Y代理人弁護士が、Xに対して、免責通知書を送付しました。

 平成16年11月26日、提訴

 Yの約款では消滅時効については以下のとおりになっていました。

 すなわち、保険金の支払時期(履行期)については、保険金請求手続をした日から30日以内に支払うと規定され、保険金請求権の消滅時効について、保険金請求から30日を経過した時の翌日、すなわち、履行期の翌日から2年を経過した場合に時効が完成する旨規定されていました。

 これを本件事案にあてはめると、保険金請求手続がされた平成14年8月11日から30日を経過した時に履行期が到来し、その翌日から消滅時効の進行が開始することとなり、そこから2年以上経過している平成16年11月26日の時点では、既に消滅時効期間が完成していることになります。

 原審の東京高裁(平成19年1月31日)は、上記を形式的に適用して、消滅時効を認め、Xさんの請求を棄却しました。

 しかし、協力依頼書の内容からすれば、この結論は形式的過ぎる印象をぬぐえません。

 最高裁(平成20年2月28日)は、免責通知書がXさんに到達した日まで履行期延期の合意を認め、起算点を批正14年12月13日ころにまでずらすことにより、請求者の救済を図りました。

 判例時報の解説者も、保険金請求権の存否が争われる場合、提訴前に本件と同様の経過をたどる事案も少なくなく、実務にも一定の影響を与えるものと考えられると記載されています。

2008年6月14日 (土)

【弁護士研修】 金融法務例会(大阪)

 恒例の金融法務研究会(大阪)に出席してきました。

 昨日のテーマは、金融機関における近時の反社会的勢力への対応として、大阪弁護士会民暴委員会の所属の弁護士による研修でした。

 暴力団等の反社会的勢力対策への枠組みとして、犯罪捜査の摘発とともに、資金対策も、重視されるようになっています。

 ①マネーロンダリング対策としては、

(1)犯罪収益移転防止法(平成20年3月1日施行)※1、

(2)麻薬特例法・組織的犯罪処罰法

 により、犯罪組織の資金基盤に対する打撃を与えることをねらって整備されました。

 ②被害者の被害回復措置については、

 (1)没収・追徴した犯罪収益を被害者に給付するため、「組織的犯罪処罰法・犯罪財産等による犯罪被害回復給付金の支給に関する法律」、

 (2)金融機関に死蔵される犯罪収益を被害者に公平に分配するため、「犯罪利用預金口座等に係る資金による被害回復分配金の支払等に関する法律」(←金融機関の負担は大きいように思います。)、

 (3)トカゲのしっぽ切りを許さず組織トップへの民事責任追及については、改正暴力団対策法の威力利用資金獲得行為に関する指定暴力団代表者等の損害賠償制度があげられます。

 法規制以外の動きとしては、 

 (1)平成19年6月 犯罪対策閣僚会議幹事会申し合わせにより、企業が反社会的勢力による被害を防止するための指針が示され、

 (2)平成19年7月、全銀協が反社会的勢力介入排除に向けた取り組み強化についてが示され、

 (3)平成20年3月、金融庁の監督指針の一部改正※2が示されています。

※1 犯罪収益移転防止法(平成20年3月1日施行)

 特定事業者(金融機関等+新規対象事業者)による本人確認、本人確認記録の作成保存、取引記録等の作成保存、疑わしい取引の届け出が義務づけられた。

※2 金融庁の新たな監督指針

 主要行等向けの総合的な監督指針のほか、コメントの概要及びコメントに対する考え方についても、資料として配付されている。

※3 座談会・地域金融機関は弁護士に何を求めているのか(金法No1834)も配布された。その中で、金融機関の部長さんから、「従来の顧問弁護士の先生にどのように相談したらいいのか、あるいは、相談しても従来の考え方からなかなか出ていただけなくて、業法という観点からのアドバイスをいただけない」、「金商法についてご意見をいただくて地元の顧問弁護士の先生に聞いてもよくわからない」などとの発言がありました。私も、地元の顧問弁護士の範疇に属しますが、出席弁護士からも指摘されていましたが、「新法への対応は、やはり地域の弁護士には難しい」と思います。なぜなら、ほとんど相談のない事例についてまで、勉強する時間的余裕はなかなかないからです。

2008年6月 9日 (月)

【金融・企業法務】 調査照会に対する金融機関の対応

 顧問先である金融機関から、顧客情報に対して、調査・照会があった場合に、どのように対応したらいいのかという相談を受けることが年に1回程度あります(通常は、作成されているマニュアルにそって処理されているので、ご相談があるケースは結構微妙な問題点を含んでいる事案です。)

 銀行法務21の2008年5月号では、公的機関等から調査照会があった場合と、他の金融機関や相続人等から照会があった場合について、大手都市銀行の法務部の担当者が、その対応を具体的に解説されています。

 弁護士会照会や裁判所からの調査嘱託に関する事案、他の相続人からの照会事案が、相談内容としては、ほとんどですね。

 弁護士会照会については、原則としては、取引先の同意が必要というアドバイスであり、弁護士としては、不満が残りますね。

 また、5月号は、「振込の組戻依頼と留意点」について、解説されています。どこの金融機関かは忘れましたが、昔、数万円程度、私が管理する口座に振り込まれたことがあり、間違いということで、組戻しに対する同意を求められたことがあります。その時は、私に、「書類を、担当窓口までに取りに来て欲しいとか言われた」ので、なんと横柄な態度と思い、私も少し腹を立てたことがありました。

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2008年6月 8日 (日)

【訃報】 二宮早志先生

 6日、元市会議員の二宮早志先生がお亡くなりになり(80歳)、本日午後1時から、告別式が、市内の会場で、しめやかに執り行われました。

 二宮先生と私とは、平成11年に私が法律事務所を開設してからのおつきあいで、半年に1回くらいの割合で、先生が作っておられた大根や白菜などを、事務所に届けてもらったりしていました。

 先生は、大変温厚なお人柄であり、先生が事務所に立ち寄られた際には、私も、コーヒーとケーキなどを用意して、昔話などを聞かせていただいていました。

 私が事務所を開設した時も、いろいろ心配してくださり、また、ご配慮もいただき、その時のご恩は、今でも忘れられません。

 先生は数年前から体調を崩され、電話のお声もしんどそうだったので、心配していました。

 一度ご様子をうかがいにと思っておりましたので、本当に残念でなりません。

 ご冥福をお祈り申し上げます。

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2008年6月 7日 (土)

【消費者法】 ディック(CFJ) お前もか

 本日の日本経済新聞によれば、サブプライムローンで巨額の赤字を計上したシティが、グループ会社であるディック(CFJ)の全店閉鎖を決めたようです。

 報道によれば、CFJは今後1年以内に32の有人店舗とATMを置いた540の無人店舗を廃止するようです。

 高利金融については、日弁連や消費者団体がその規制を強めるよう、政府に要求し、その結果、貸金業法が改正され、グレーゾーンを廃止するなど貸金業者に対する規制を大幅に強化されました。

 グレーゾーン金利をついて、その返還を求めるという不当利得返還請求は、昔から、弁護士の仕事の1つでしたが、日弁連や弁護士の団体は、その仕事を将来的には喪失させてしまったわけです。

また、最高裁判例が取引履歴の開示を認める判断などを示してから、過払い金の返還が増加し、高利金融機関の経営をさらに圧迫していきました。

 記事には、業界では生き残るのは3社程度ともささやかれているという声を紹介しています。

 さて、債務整理についての相談ですが、高金利の借金があるとは家族には言えない方が多いためか、特にお年寄りの方は、債務整理の相談には心理的になかなかいきにくい方が少なくないように思えます。

 しかし、過払い金返還の相手方が、倒産してしまったり、廃業してしまった場合などには、返還を受けるのが難しく、他に借金(負債が残る場合)があった場合の返済原資として期待できない場合が、最近、増えています。

 お年寄りの方は律儀な方が多いため、なけなしの年金の中から遅れずに返済されている方が多いですが、弁護士に相談されることをお勧めいたします。毎月の返済は、今よりも楽になります。

 ただ、弁護士の中にもいろいろな方がおられるので、最低限のチェック事項を説明したいと思います。

 ①弁護士費用の説明があり、その内容が書面化されていること

 ②業者から取り寄せしたデータの内容を確認してくれること

 ③再計算をきちんと行い、見通しを述べてくれること

 ④計算書(過払金・負債)を交付してくれること

 ⑤示談書を返還してくれること

 ⑥解決まで半年以上かからないこと(業者の中にはデーターを開示しない、電話にもなかなかでない会社もありますので、例外もあります)

 他方、私がご依頼を受けたくない人のチェック項目は、以下のとおりです。

 ① 弁護士費用を払ってくれない人

 ② 事務所に来てくれない人

 ③ 事実と異なることをいう人

 なぜか、①と②と③は重なる人が多いのですね。

2008年6月 6日 (金)

【交通事故】 専門訴訟講座 交通事故訴訟 民事法研究会

 民事法研究会から、専門訴訟講座①として、「交通事故訴訟が4月23日に出版されました。

 本の構成としては、3部構成となっており、第1部が交通事故訴訟の法理、第2部が交通事故訴訟の実務、第3部が交通事故訴訟の要件事実と裁判となっています。

 しかし、論点については、かなり重複部分が多く、くどい印象を受けました。

 内容的には、平易な調子で書かれており、読みやすかったです。交通事故を扱う弁護士にとっては、基本的な書籍として、一読しておく必要は感じられました。なお、資料は、ほとんど赤い本の参考資料とかぶります。

 なお、以下、いくつか気になった点をあげておきます。民事法研究会の方が見られるようなことがあれば、検討しておいてください。

 P30の逸失利益算定方式の統一(任意保険) は、(共同提言)の誤記と思われます。

 P47では、責任設定的因果関係と責任充足的因果関係について論じられていますが、文章が難解なため、結果的にわかりにくい内容になっています。同じことが論じられていますが、P509の解説者の方がわかりやすいです。

 P139では、調停申立に民事調停法19条を引用して、申立人がその旨の通知を受けた日から2週間以内に提訴した場合には、調停時に時効中断効が認められると紹介しつつも、最高裁平成5年3月26日の調停申立てに民法151条を類推適用した裁判例を紹介しているため、民事調停法19条と民法151条との関係がわかりにくくなっています。P229の解説者は、民事調停法19条が民法151条の特別法と考える見解を紹介し、これを否定した前述の最高裁判例を紹介した書き方をしているが、この書き方の方がわかりやすいです。

 P105以下では、自賠法2条の「自動車を当該装置の用い方に従い用いること」について、学説及び個々の判例を紹介しているが、まさに紹介しているだけである。P325でも同様の説明があるが、判例学説の変遷をきちんと述べているため、こちらの説明の方がわかりやすいです。

 P113では、駐停車中の自動車への事故での裁判例の紹介で、B車の駐車状態と記載されているが、B車は駐車していたのかどうか、これだけの記載ではよくわからなかったです。

 P390では、交通事故対策センターからの介護料支給についての記載がありますが、同センターについての説明が欲しかったです。

 P574では、「判決が確定すると、訴訟費用については、多くの場合、双方の代理人間で金額を確認し、支払がなされている」と記載されています。この記載を書かれた先生は、42期のベテランの先生のようなので、東京ではこのような慣行があるのかもしれません。ただ、田舎では、勝訴しても、訴訟費用を請求したことはありませんし、敗訴しても、請求されたことはありません。「多くの場合」と記載されているため、心配になりました。P679では、「訴訟費用の精算をせず、そのままにしている例もかなりあるようである」と記載されています。この記載はやめ判の先生が書かれているようです。

 P779では、①交差点の出会い頭の衝突「の」関するものは、「に」が正しいでしょう。P781では、中段付近の「や」が変な場所に入っています。

 P926の塩崎先生の昭和4年3月 函館地家裁所長は、平成の誤記でしょう。 

2008年6月 5日 (木)

【弁護士考】 修習生の就職難

 今日は、仕事で、高松地裁に行ってきました。朝は、雨がしんしんと降り続きましたが、夕方からは晴れ間がでてきました。

 高松は私が実務修習時代を過ごした地であるため、面識のある地元の弁護士の先生や事務員さん、裁判所の職員さんと、遭遇することが少なくなく、その度に、修習生であった10年前を思い出します。

 今回はラウンド法廷でしたが、傍聴されている修習生の方の数が妙に多く感じました。高松は、ロー出身の修習生であるため、修習期間が1年しかなく大変なようです。

 以前、高松の修習生の方が事務所訪問にきていただいたことがありますが、今年の就職活動は、なかなか大変だったようです。

 毎日新聞では、司法修習生:弁護士の卵、就職難 受け入れ態勢整わず、4割「決まらず」--北海道 という記事が載っていました。

 無造作に余りにも合格者を増やしすぎた結果です。これじゃ、就職が気になって修習に身が入らなくなりますね。苦労して就職しても、年300万円程度の給与のところもあるようですので、上位校出身者でない限り、就職活動は明るいとはいえなくなっているみたいです。世間と異なり新人弁護士は、就職氷河期といえるでしょう。

 そのためかどうかわかりませんか、地裁本庁所在地だけではなく、支部にも、新人弁護士が登録されるようなことになり、ついに、弁護士がいない地域は解消されたようです。

 なお、今治支部は、ここ2、3年、過払い金以外の事件がかなり減少しているため、それほどは需要はないような印象を受けます。事件を今治支部だけに事実上限定してしまうと、先行きはくらいと思います。事務所に所属する弁護士の複数化を果たし、積極的に、松山や西条、観音寺、丸亀、高松に進出する必要があります。

 吾こそはと思う人は、今治にこられたらいかが。

2008年6月 4日 (水)

【交通事故】 レンタカーサービス会社から自動車を賃借した者が運転中に人身事故を起こした場合、同社に自賠法3条の責任が認められた事例(東京地判平成19年7月5日)

 判例時報No1999(平成20年6月1日)号に搭載されている東京地裁の裁判例です。

  事案は、太郎さんが、レンタカー会社から、車を借りて、運転していたところ、24歳の歩行者をはねて死亡させてしまった案件です。

 この事案では、レンタカー会社では、太郎は、借り受け当初から、車の燃料と発煙筒を使い、焼身自殺をする目的があったことなどを理由に、運行供用者責任を否定していました。

 東京地裁は、

 自賠法3条の運行供用者責任の有無を判断するにあたっては、車両の使用に対する支配の有無及び利益の帰属を客観的外形的に検討すれば足りる、

 使用方法、借主の運転者の過失の軽重や故意過失の別という主観的事情などによっては、貸主の運行支配ないし運行利益の有無が異なると解することに合理的な理由がないと判断しています。

 う~ん。これは、レンタカーだけではなく、友人に貸した場合にも該当するので、車は貸さないのに限ります。

 レンタカー会社にとっては、車は壊されるわ、多額の賠償を支払わされるわで、踏んだり蹴ったりですが、被害者保護のため、やむをえないのかもしれません。 

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2008年6月 2日 (月)

【消費者法】 ライフに対して更生手続開始決定前の過払金の返還を求めた判決

 日弁連消費者法ニュースNO124(2008・5)号に、興味深い下級審の裁判例が紹介されていました。

 ライフについては、過払金返還請求を行う場合に、更生手続開始決定(平成12年6月)以前の過払金については、旧会社更生法241条本文に基づき、免責の主張をされます。

 神戸地裁平成20年2月13日の判決(ライフ控訴)は、更生手続開始決定前の過払金の返還を認めた判決です。

 同判決は、

 継続されたカード会員契約に含まれる充当の合意も更生手続開始による影響を受けないこと

 過払金返還請求権は取引終了時に顕在化し権利行使可能となること

 ライフの更生手続の実質はアイフルに対する営業譲渡であるが、利息制限法超過の高利貸付による利得の収受を容認することはできないこと

 等を理由に、更生手続開始決定前の過払金の返還を認めました。

 なお、平成20年3月13日の熊本地裁でも、ライフの免責は、最低弁済率の範囲で信義に反するという判決もでているようです。

 解説者の先生は、先例となるライフの会社更生手続が果たして法的正義にかなうものであったかどうか、更生裁判所たる東京地裁や更生管財人の法的処理に問題点が存しなかったのか吟味する必要があると厳しく当時の対応について批判をされています。

 閑話休題

 それはそうとして、当番弁護の依頼が弁護士会からあったので、早速、超多忙の間を調整して、面会にうかがったところ、「相談したいことはない」とのお言葉でした。過去、何十回当番弁護で出動していますが、未だ、「私無実です。助けてください。」という方にお目にかかったことがありません。玄人さんが多く、「量刑どのくらいやろか」とか、「罪名おちんやろか」とか、「家族に連絡つけてくれ」などです。

 当番弁護は、本来、無実の容疑者が、えん罪で裁かれることのないよう、早めに弁護士が出動して、えん罪が生じるのを防ぐということにあったかと思いますが、私は、1度もお目にかかったことがありません。

 富山のえん罪事件のような事もあるので、必要な制度だとは思いますが(但し、えん罪が防げるかどうかは、面会に訪れる個々の弁護士の意識に大きく依存しているのではないかと思います。)、今のように、希望者全員というのは、「さすがにどうかな」と思います。

 当番弁護制度は、各弁護士が資金を出し合って運営しているものですが、規制改革会議のように市場主義至上主義がはびこるのであれば、たこが己の足を食べるような制度は、廃止してもらいたいものです(どうしても必要であれば、国費でまかなうべきでしょう。)。

2008年6月 1日 (日)

【弁護士考】 法曹の質低下懸念

 今日の読売新聞朝刊に、文科相の諮問機関である中央教育審議会にて、法科大学院の教育内容が水準を満たしていないところが少なくないために、ワーキンググループを設置し、検討を進め、今後2年間くらいで結論を出すようです。

 法科大学院の教育の質が伝統校を除き必ずしも十分なものにならないことは当初から予想されていましたので、いまさらという印象をぬぐえません。

 それでも、文科省の方でも、現在の修習生の質に大きな問題を感じたため、法科大学院に対して最低限の学習内容を作成する作業に入ったようです、

 他方、政府の規制改革会議の中には、学業上の成績の質は落としても良い、弁護士の資格は本来はなくてもよい、TOEICでよい、基本的な知識もなくてもよい、司法研修所は海軍兵学校だ、離婚事件は定型的な仕事だなどと、暴論をはいている委員もいます。

 海軍兵学校は私の義理の祖父が卒業しているため少し知識として持っていますが、海軍兵学校は司法研修所とは全く異なる存在であり、海軍兵学校の教育理念により戦争に負け、司法研修所の教育理念はそれと同じだなんて、海軍兵学校や司法研修所にも失礼な話です。

 このような自由市場至上主義者たちが、日本の司法制度のあり方について、重要な地位にいることこそが、大きな問題だと思います。 

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