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2007年11月29日 (木)

過払金返還請求訴訟における一連計算の可否をめぐる問題点について 判例タイムズ1250号

 判タ1250号に、過払金の際の計算方法について、名古屋地裁の裁判官の記事が載せられいました。

 骨子として、

1 複数の借入金債務が同時併存している場合

  ① 基本契約が存在しない場合

    別口の債務に充当指定を肯定する見解

      理由 借り主(債務者)の合理的意思

    充当指定を否定する見解(原則)(解説者の見解)

      理由 債権者の立場も考慮すべき

  ② 基本契約が存在する場合

    充当指定を肯定する見解(解説者の見解)

    最高裁平成15年7月18日第2小法廷判決

2 過払金発生時に、他の債務が存在していない場合

 ① 基本契約が存在しない場合

    充当指定を否定する見解(解説者の見解)

     理由 弁済当時存在しない債務への弁済指定はありえない

    最高裁平成19年2月19日第3小法廷 

     特段の事情がある場合には、例外的に、充当可能

    最高裁平成19年7月19日第1小法廷

     前記最高裁の特段の事情の1場合を示した

 ② 基本契約が存在する場合

    充当指定を肯定する見解(解説者の見解)

    理由 基本契約の合意の中に黙示の合意を認める

    最高裁平成19年6月7日第1小法廷

     基本契約の解釈によって、充当の可能性を広く認めた。

 (まとめ)として、解説者は、「実務において散見される当事者の合理的意思(借主保護)というフレーズを協調するだけでは、当然に充当処理が肯定されるものではないと締めくくっています。

 ボツネタのコメントでは、今回の論文は、批判的な内容のコメントも載っていましたが、これまでの考え方を整理のために使うのであれば、役に立つ記事だと思います。

 ただ、債権者保護につながるような見解が少なくなかったのは、債務者から依頼を受ける立場としては、残念でした。

 なお、このあたりの最高裁判例を、ある司法修習生に質問したことがありますが、押さえられていませんでした(というより、知らなかったみたいです。(^^;) )。

 択一試験に出てきてもおかしくないような事例だと思うのですが、最近は、最高裁判例も、あまり勉強しなくなっているのでしょうか?

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2007年11月28日 (水)

光市母子殺害事件弁護団所属の弁護士に対する懲戒請求

 東京弁護士会所属の弁護士に対する懲戒申立に対して、懲戒せずとの判断がなされたことから、弁護士会には自浄作用がないとか、身内同士でかばい合いをしていとかの非難が、囂々でているみたいです。(T_T)

 橋下弁護士は、TVで懲戒申立が簡単にできるかのような発言をされていましたが、懲戒申立は、弁護士の資格を喪失させる場合もあり、理由のない申立は、虚偽告訴罪が成立する場合もあることから、簡単に考えて申立するような性質のものではありません。

 また、懲戒を判断する委員の中には、大学教授や検察官などの外部委員も含まれており、近時、懲戒される弁護士の数も決して少なくないことから、身内同士でかばい合いをしているとは思えません。懲戒される弁護士の数が少なくないかは、「自由と正義」という業界誌をみればわかります。

 光市の事件の弁護活動は、被告人の主張にそっているのであれば、弁護活動としては、問題がありません。客観的にみて、荒唐無稽だとしても、被告人の主張に沿わない弁護活動を行えば、それこそ、懲戒事由に該当します。

 昔、被告人は死刑が相当だという弁論をした弁護人がいましたが、裁判所は元被告人からの元弁護人に対する慰謝料請求を認めています。

 今回の光市の事件の弁護の内容は、荒唐無稽な要素も含んでいると思います。それは、そもそも被告人の主張自体に大きな無理を含んでいるためです。

 そして、それは不自然な弁解として、結果的には、被告人の量刑に跳ね返ってくるでしょう。

 ただ、刑事弁護は、国家権力から被告人の利益を守るということに目的があります。

 被告人の利益とは、裁判において、弁護人は被告人の主張をくみ取り、法的にきちんと構成してあげることを含みます。

 弁護人としては、被告人の主張が荒唐無稽であり不自然であったとしても、被告人が強くそれを主張する場合には、弁護人も拘束されます。

 差し戻し審での弁護団の弁護は、弁護人としては、通常のことをしただけです。

 とはいっても、光市の被告人の行為は、非道であり、ほとんどの者が極刑を望むでしょう。私もそうです。

 しかし、弁護人も、世論を気にして、「お前の行為は非道だから死刑が妥当だ。被害者のことを考えても、死刑判決がでてもそれを甘受すべきだ。」と述べることが適切でしょうか?

 極悪非道の犯罪を行ったとして起訴されている被告人の場合、仮に、えん罪事件の可能性がある場合でも、弁護人がその者の主張を聞き入れず、世論が死刑を望んでいるからと言って、弁護することになれば、中世の暗黒裁判に逆戻りします。

 被告人が犯人で100%間違いない事件の場合には、別だという反論もあるでしょう。

 しかし、富山の婦女暴行事件は、公判段階では、自白調書が作成され、公判でも自白しており、裁判官も100%間違いないとして有罪判決をしたものだと考えられますが、結果は、えん罪でした。

 「100%間違いない」とは、神でもなければいえないことです。

 差し戻し審から参加した弁護人に対しては、冷静にみていただければと思います。

 ただ、私自身は、犯罪をした人の弁護は、性分にあわないため、刑事弁護は、国選弁護を除き、原則としてやりません。

 また、最近の被告人の中には、自分のことばかり心配をして、真摯に反省しているのかどうか疑わしい者も少なくなく、そのような者に接すると、非常に不愉快になります。

 被告人を一喝することもありますが、あまり効果はありません。

 忘れた頃に、真摯に反省している者に遭遇することもありますが、逆に、新鮮で胸を打たれるものがあり、一生懸命弁護してあげようという気持ちになります。そのような方は、執行猶予がつき、釈放された後、職場が見つかったら、お礼の電話がかかるのですね。

 個人的には、しんどいだけで割にあわない国選弁護から、早く、足を洗いたいと思っていますが・・・

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今年も残り少なくなってきました。

 今年もあと1ヶ月ほどになってしまいました。

 今年を振り返ると、①債務整理案件(任意整理+過払金請求)と、②離婚案件、そして、私の事務所は損保会社から委託を受けていることから、③交通事故案件の、3分野の案件が、全体の占める割合の約70%程度(印象)を占め、3分野の案件が、他の分野の案件を圧倒しています。

 他方で、貸金や土地境界などの一般民事事件が極端に減ったと思います。

 遺産分割や遺言作成・立ち会いは、多くはありませんが、継続的に依頼はきます。

 刑事事件では、悪いことをした人の弁護をしなければなりませんが、それは私の相性に合わないので、義務化されている国選事件のみを受けています。

   ルートとしては、顧問先様や元依頼人様のご紹介事件の他は、電話帳や、マイタウン(地元紙)、HPなどを見てという方がおられます。顧問先様や元依頼様のご紹介事件がかなりの割合を占めています。

 全体的に地裁レベルの一般民事事件が減少しているようです。弁護士の数が増えることで、一般民事事件も多少は増えていくかもしれません。

 最近の相談で感じたことは、テレビの影響でしょうか? 第三者からみると、些細な理由で、慰謝料請求や、名誉毀損で告訴したいという相談が増えています。

 現在の裁判所の慰謝料の相場からいうと、仮に認められても金額は小さく、コストがかかりすぎるのが少なくありませんが、ご相談にこられた方の希望の請求金額は、たいてい、相場よりも1桁は多いです。

 私は、宮澤賢治風に、「そんな裁判は、ばからしいから、やめろ」と、アドバイスしてあげたいですね。

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2007年11月27日 (火)

過払金 愛媛 今治

 債務整理の相談者で、過払金が発生する事案が最近下火になってきたような印象を受けます。

 反対に、負債が残るケースも少なくなく、消費者金融も経営が悪化しているのか、そのようなケースの場合には、一括払いを強く要求してくるところもあります。

 高齢者のご相談者の方の場合、1社だけで数百万円を取り戻せたこともありますが、若い方の場合には、取引期間が短いため、そううまくはいきません。

 取引期間が10年を超えるような場合には、着手金を後払いにしたりして、対応させていただくこともありますが、中には、取り寄せした取引履歴をみると、数年前に、低金利での和解をしていることもあり、ほとんど減額できず、ほとんどただ働きのような結果もありました。

 最近では、業者が倒産したり廃業するところもあり、また、経営悪化のため、過払い金の返還について、長期の分割払いを主張してくるところもあります(示談レベルではまだ理解できますが、裁判してもそのようなことを申し入れてこられるのにはまいります。)。

 さらには、完済後に、データを抹消したり、酷い場合には、取引継続中なのに、データを抹消し、利息制限法による再計算を妨害するような所もあります。

 そういえば、ニコスも退職者を募っているとか報道されていましたが、少し前までは、消費者金融は、儲け頭だったのに、その変化の大きさにびっくりします。

 世の中、何があるかわかりません。

 できることといえば、まじめに働き、きちんと貯金をしておくことでしょうか?

 話は戻りますが、なぜか、私の事務所に、西条市の方はあまり相談にこられませんが、新居浜市・四国中央市の方は、結構おいでになるのですね。いつも遠方から恐縮しています。ありがとうございます。<(_ _)>

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2007年11月26日 (月)

「 新人弁護士は 就職難 」 日本経済新聞11月25日

 日本経済新聞は、司法改革や弁護士事情を、記事として比較的よく取り上げますが、今回の新聞記事により、私が想像していた以上に、新人弁護士が就職難に陥っていることがわかりました。

 日弁連が把握している数字でも、昨年以降に、「タク弁」になった新人弁護士は、10数人、「ノキ弁」も、30人以上いることがわかっているようです。

 ※「タク弁」・・・自宅を事務所にして独立する弁護士のこと

   「ノキ弁」・・・先輩の事務所で机を借りるだけで固定給をもらわない弁護士のこと

 大阪弁護士会でも、12月登録予定の新人弁護士116人のうち3人は就職先が決まらず、「タク弁」になる見込みのようです。

 中には、弁護士登録どころか、弁護士会費(※月額4万5000円)すら支払えず、弁護士登録を先送りしている方もおられるようです。

 ※弁護士等会費は、それ以外に、特別会費(弁護士会紹介事件)、支部会費、負担金、懇親会費等々様々なものを含むと、年間100万円程度かかることがあります。

 他方、新人弁護士が、就職先のある地方に流入する動きは強くなっており、岡山県では、なんと昨年の4倍にあたる28人が県内の事務所に就職するようです。

 確かに、愛媛弁護士会でも、3年位前から、新人弁護士の登録数は激増しており、最近では、毎年、今治支部管内の弁護士にほぼ相当する弁護士数となっております。

 そのため、この数年で、新人弁護士を受け入れることができる事務所は、松山でもほぼ消化状態になっていると思われます。

 また、愛媛でも、これまで、弁護士過疎と言われてきた地域に、どんどん、弁護士が開業・派遣されるようになっています。5年もすれば、弁護士過疎と言われてきた地域の相当部分はなくなりそうな勢いです。

 法曹人口が年1500人の時代で、新人弁護士超氷河期時代を迎えているにもかかわらず、日弁連は、法曹人口年3000人は既定の方針として、修正しようとはしていません。

 軌道修正は、国民から、業界のエゴと評価されてしまうことを心配されているようです。

 今年9月に「タク弁」になった方は、「先輩弁護士らに仕事を紹介してもらい、その事務所の片隅を借りて依頼人と面談する。経費などは自腹だ。仕事も少なく、親からの借金や貯金を取り崩してしのぐ。」と紹介されています。

 このような状態に陥っている状況では、弁護士になりたいという希望者は、次第に、減少していくでしょう。

 司法研修所の教官の話として、法科大学院出身の司法修習生は、ビジネスロイヤーの志向が強いとのコメントが、法務省のHPに載っていましたが、そうであれば、弁護士になっても、希望した仕事にはつけず貧乏する可能性の高いということが次第にわかれば、そのような人たちも、弁護士を目指す意欲を喪失し、法科大学院自体人気が低迷していきます。コストに見合った収入を得られない業種に人気が続くわけがありません。

 また、法科大学院関係者からは、「1期はできがよかったが、2期以降は」という話をききます。これも、法科大学院の受験者数と無関係ではないと思います。

 法科大学院の人気を高め、新人弁護士の雇用を確保するためには、法科大学院の数を大幅に減らし、総定員を2500人程度として、司法試験の合格率を最低でも50%以上とする他ないと思います。

 現在の弁護士業界に、継続的に、3000人に近い新人弁護士を受け入れる能力はありません。

 私の事務所でも、事務職員の倍額以上に相当する報酬を支払って新人弁護士さんにきてもらう場合には、これまで蓄えた貯金をとり崩す相当な覚悟をしています。

 私の経験からも、実際、登録1年目だと、4、5年経験のある事務員さんの方が、使えるでしょう。イソ弁として3年くらいきっちり指導を受けた実務を経験せずに独り立ちするのは、周囲の協力がなければ難しいですが、ノキ弁はまだしも、タク弁になってしまった場合は、実務がよくわからず、弁護過誤の可能性もあり、弁護士賠償保険に加入しなければおそろしいことになります(但し、保険料も結構しますが・・・)。

 運良く、タク弁やノキ弁が避けられたとしても、最近は、新人弁護士の年収は、400万円程度のところもあります。その中から、弁護士会費、家賃、健康保険料や年金などを支払ったら、300万円にも満たないでしょう。弁護士のワーキングプアが、もう始まっているのです。

 そのような状況のもとで、日弁連は、新人弁護士の雇用をほとんど検討すらしていない地方の弁護士1人事務所にまで呼びかけていますが、むなしく感じるのは私だけでしょうか?

 ただ、日弁連の方針変更ということは考えにくいので、数年後には、コストにみあう利益を考えながら事件受任など、個々の弁護士も受任の基準を変更しなければならざるをえないと思います。

 なお、前述のとおり、法曹人口を見直しすることが業界のエゴと評価される可能性もあるため、良質なサービスを提供する見地から、弁護士資格に弁護士会による更新制を導入するなど資格付与後の事後チェックも必要なのではないかと思います。

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2007年11月25日 (日)

死亡した被相続人の祭祀承継者について、実母が排斥され、長男が指定された事例(福岡高決平成19年2月5日)

 判例時報平成19年11月21日(1980)号の搭載の裁判例です。

 平成14年10月19日に、Aさんが亡くなり、Aさんの母親であるXさんに、全遺産を包括遺贈するとの内容の遺言を作成していました。

 Aさんには、長男らYらがいましたが、平成10年に離婚してから、全く交流がありませんでした。

 そこで、Aさんの祭祀承継者として、家裁に、Xさんが相応しいとして申立をしたところ、反対に、長男であるYさんになってしまったことから、高裁に即時抗告した事案です。

 高裁は、甚だ微妙としながらも、長期に亘る祭祀承継の安定を重視して、長男にしたわけです。

 このような事案についてご相談された場合、祭祀承継者はXさんになると思うから、申立をされたらというアドバイスを行う弁護士も少なくないのではないかと思います。

 遺言は、公正証書のようですが、祭祀承継者の指定を盛り込まなかったのは何ででしょう?

 私は、3点セットと称して、①相続させる対象者及び遺産の範囲、②遺言執行者、③祭祀承継者については、特別な事情がない限り、②や③についても入れるようにしています。

 最近、遺言作成の相談が多くなっています。

 そのほとんどが、包括遺贈です。子どもを排斥するような場合などには、遺留分減殺請求が後日生じる可能性が少なくないのですが、なかなか遺留分に配慮した遺言を作成しようとされる方は少ないですね。

 パターン的には、前妻の子 対 後妻  か、妻 対 兄弟姉妹(親) というのが多いですね。

 後者の場合、子がない場合には、兄弟姉妹にも相続権があることから問題になるのですが、常識的には、なぜ、妻に全部いかないのか、不思議ですね。

 それはさておき、話が変わりますが、今回の判例時報にはもう1つ気になる判例が紹介されています。

 管財人報酬や、元従業員の退職金(配当)について、管財人に源泉徴収義務があるとする裁判例(大阪地裁平成18年10月25日)が紹介されていました。

 裁判例は、肯定説をとっていますが、これは、これまでの破産管財実務とは整合するものではありません。

 判示は極めて詳細に論じておられますが、破産管財人の報酬はともかく、元従業員に対する「配当」についてまで、源泉せよというのであれば、管財人の業務は煩雑となります。

 仮に労働債権について源泉せよというのであれば、その負担にみあう報酬をいただけなければやれないと思います。

 現在、控訴中ですが、控訴審の判断に注目したいです。

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2007年11月24日 (土)

過払金 の 最高裁判例、関連する下級裁判所判例 消費者法ニュース 73

 全国クレジット・サラ金問題対策協議会から、「消費者法ニュース」という定期刊行物が発行されています。

 今回は、消費者法ニュース73号です。

 消費者法ニュースは、サラ金や商工ローンだけではなく、銀行、医療、欠陥住宅、宗教など消費者が関わる事例を幅広く取り扱っています。

 消費者問題は田舎弁護士の私にとっても身近な相談分野であり、消費者法ニュースは、最新の動きを体系的に知ることの出来る便利なツールでもあります。

 下級審の裁判例としては、

 ①期限の利益喪失後も長期間、多数回にわたって多額の弁済を受け続けること等により期限の利益を宥恕し再度期限の利益を与えたとして、シティズの貸金請求本訴を棄却し、不当利得返還請求反訴を認容した原判決を維持した事例(東京高判平成19年3月8日・消費者法ニュース51頁)

 ②連帯保証人は、自分が連帯保証人になる以前の貸金業者と主債務者との取引履歴についても開示請求ができ、その開示請求が濫用にわたるなど特段の理由がない限り、開示拒否は違法として損害賠償を認めた事案(大阪高判平成19年6月8日・消費者法ニュース53頁)

 ③商業帳簿の保存期間は、商法によって10年と定められている。保存期間を経過しないで商業帳簿を破棄することは違法であり、民訴法224条2項の証明妨害に該当するので民訴法224条3項を適用して相手方の主張を真実と認めた事案(本庄簡易裁判所平成19年6月14日・消費者法ニュース55頁224頁)

 ④第一取引と第二取引の空白期間が約1年、第二取引と第三取引の空白期間が約5ヶ月ある取引について、各基本契約における契約番号並びにカード番号は異なるが、これらは一連取引であり、通算計算するのが相当とした事案(大阪簡易裁判所平成19年7月18日・消費者法ニュース58頁)

 ⑤第一の取引の最終日(昭和63年1月)から第二の取引開示日(平成9年7月)まで、9年6ヶ月の空白期間がある場合でも、一連取引と認めた事例(相模原簡易裁判所平成19年5月10日・消費者法ニュース60頁)

 ⑥特定調停において、申立人が分割で残債務を支払う調停に代わる決定が確定した後、特定調停の錯誤無効により過払金を容認した事例(浜松簡易裁判所平成19年7月11日・消費者法ニュース62頁)

 ※債務整理とは関係はありませんが、某大手生命保険会社を相手に、1人で闘っておられる方の手記が載っていました。事案は、貯金のつもりで、養老保険に加入していたのに、定期保険を養老保険につけるということで、元の養老保険が85%も減額された転換契約が締結されていることになっており、その際の説明は、20分程度で、不利益事項は一切知らされていなかったという事案でした。

 そういえば、私も、生命保険を切り替えを勧められた際に、月々の保険料が安くなるなど専ら利益の説明だけで、予定利率が大きく減額するという説明は、口頭では全く受けなかったことを思い出します。

 それ以来、生保会社に対しては、私も、極めて懐疑になり、不利益を含めて十分な説明を受けない限り、購入しないことにしています。商品説明に、プラスの説明だけに終始する営業担当者の方がいますが、私には通じませんよ。そういえば、昔、この手記にのっている生保会社、知人がその会社にいたのですが、一杯飲んだ翌日には、高額な保険料の支払いの設計書を持参して営業に来ていたことがあります。あまりものずうずうしさに、半分、あきれてしまいましたが・・・・

 保険会社でも、損害保険会社の場合には、代理店の方から、きちんとした説明をしてくれるので、説明の中身という点からは、同じ保険会社でも、その対応に、大きな差を感じました(あくまで、私の場合に限ってですが・・・ 私は損保の仕事が多いので、ある程度の知識があり、ここの約款の説明をして欲しいなどと言うため、代理店もきちんと説明しないと、ヤバイと思うのかもしれませんが)。

 職業上、いいことばっかり説明している営業担当者の方の話は、反射的に信用しないという思考になっていますので、悉く、追い返しています。

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2007年11月22日 (木)

怪しい弁護士、司法書士  (^_^;)

 インターネット経由で、依頼される弁護士さんや司法書士さんを探されている方がおられます。

 インターネット経由で、弁護士さんや司法書士さん(以下、まとめて弁護士さんといいます)に依頼しようと思い、思い切って、電話をかけたところ、様子が変であるため、心配のあまり、地元の法律事務所(※今治市の方ではありません)に駆け込んでこられることが時々あります。

 インターネットで、或いは携帯電話のサイトで、NPOやボランティアと称する団体から、弁護士さんを紹介されることがあります。

 インターネット経由の場合でも、信頼できる弁護士さんにたどり着くことができる場合もありますが、そうでない場合も、あります。

 そして、お話をうかがうと、怪しい弁護士さんには、いくつか、共通するものがあります。

 まず、最初から弁護士さんが対応せず、男性の事務員さんが聴き取りをはじめます(①)。

 また、引き直しの話をせずに、金利を0%にしてあげるからといって、業者主張の金額を、単純に36で割った金額を毎月支払うよう指示してきます(②)。

 弁護士さんは1名の事務所で、弁護士登録番号は、4桁台(○○○○)が多いです。つまり、お年寄りの方が多いです(③)。

 とにかく、弁護士との面談の時間がほとんどない。これは極めて危険です(④)。

 そして、懲戒歴がある方もおられます。

 おまけに、費用が、めちゃくちゃ高い。 或いは、安いけど、示談が成立してもいないのに、一定額毎月振り込むよう指示があったりします。しかも、金額の決め方が適当です。

 例えば、過払い金の着手金として、債権者主張金額の10%です。債権者の主張している金額が500万円だと、1社でも、50万円になります。それに、経費として、最低5万円以上追加請求されます。

 過払い金の成功報酬金も高い。減額10%+返還金40%になっていました。

 私の事務所も決して安いとは思っていませんが、適宜、着手金を後払いにしたり、また、成功報酬金も全体の金額を考慮して、値引いたりしています。少なくとも、HPに表示されている金額よりも、高くなることはありません。

 相談のあったホームページは、検索してみると、立派なものが作成されており、とても、その先生が作成されたものとは思えません。HPの料金(良心的な価格設定)と、契約書の料金(過大な価格設定)とが全く異なっていました。

  しかも、事務所からの報告がほとんどない(⑤)。

 相談者からのお話を伺う限り、引き直しをしてもくれそうのない印象を受けましたので、ひょっとすれば、費用が高くても、過払い金で多少の返還があったり、きちんと破産手続をしてくれれば、まだましなのかもしれませんが・・・・

 下手をすれば、受任通知だけをだして、その間の弁済金を横領する者もいるかもしれません。依頼人は取立がとまるために、示談ができたと錯覚される方もおられます。

 東京などの都会には、悪徳業者と提携している弁護士も残念ながらいます。インターネット経由で相談を受けるよりも、地元の弁護士会から紹介を受けた方が、無難だと思います。

 例えば、弁護士が懲戒処分を過去に受けたことがあるのかどうか、弁護士会の窓口に問い合わせれば、わかるくらいの情報開示は行うべきではないでしょうか?

 私の事務所もHPを出していますが、このような弁護士が実際に存在する以上、立派なHPに惑わされることなく、弁護士会、或いは、法テラスの紹介を受けて、面談可能な弁護士さんを探された方がいいと思います。

  多くの弁護士が、多重債務者の救済のために、尽力している中で、一部に、事件屋や整理屋と提携し、多重債務者を食い物にする弁護士が存在することは大変残念です。

 業者が利息制限法を超えて金利を収受している以上、貴方の負債は、特別なことがない限り、業者が主張する負債金額から減額されます。

 取引期間が長ければ、減額率も大きくなり、逆に、業者から、お金を戻してもらうことも可能です。

 繰り返しますが、愛媛であれば、愛媛弁護士会か、法テラスに、電話をして、近くの弁護士さんを紹介してもらって下さい。

 私の事務所でも対応はしますが、住んでおられる場所の近くの弁護士に頼んだ方が、打ち合わせには便利です。

 弁護士という職業は、大変心強い存在ですが、いったん、悪魔に魂を売ってしまえば、こんなに恐ろしい存在はありません。

 弁護士は自営業者であるため、年をとったり病気をしたりすれば、どうしても事務所維持の経費などの捻出のために、悪魔から声がかかってきたときに、誘惑に負けることがあります。

 ある日、突然、お金に困ってそうな弁護士に対して、電話がかかり、「私は多重債務者救済の志があります。」、「先生には顧問料として月額○○万円支払うので、是非、協力して欲しい。」などといって、事務長などとして、事務所に乗り込んできます。

 さて、近い将来、法曹人口を年間3000人に増員することが予定されています。私が合格したころは、年間700人位だったと記憶していますが、現在では、2000人以上が合格しています。

 合格者が1500人位になってから、新人弁護士が、法律事務所に就職できないため、自宅で開業する宅弁や、先輩弁護士のスペースを借りて開業する軒弁が登場するようになりました。

 これらの弁護士は収入が小さいため、日弁連もついに、新人弁護士の会費を半分にすることにしました。

 問題は、きちんとした形で、就職できない弁護士が、悪魔に魂を売ってしまうことがないのか?ということです。

 法曹人口3000人に反対する弁護士の多くは、その問題が生じることを憂慮しています(これまでのように、700人や800人に戻せということではありません。どの位の人数が適正かについては個々の弁護士によって異なるように思われます。)。

 悪魔に魂を売らざるえない弁護士も哀れですが、そのような弁護士に依頼した一般市民の被害はどのように救済されるのでしょうか?

 市場原理ということで、依頼した市民が悪いということで、切り捨てられる問題ではないと思います。

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2007年11月20日 (火)

弁護士過疎地を解消(愛媛新聞朝刊)

 本日の愛媛新聞の朝刊に、愛媛県大洲の弁護士法人が、宇和島市と四国中央市に、支所をもうけ、これにより、弁護士過疎地の解消に役立つことから、市民から歓迎されていることが、紹介されていました。

 弁護士法人にすることにより、支所を設置することが可能となりますが、弁護士過疎地域に支所を設置することにより、過疎の解消につながることになります。

 同新聞の記事には、愛媛弁護士会によると現在、県内の弁護士法人は、伊予と、しまなみ法律事務所(今治市)があるほか、東京都の同法人が今治市に事務所を開設していると書かれており、わずかですが、当事務所も紹介されていました。

 私の事務所も、島しょう部に、支所を出したいとは考えていますが、伊予と異なり、1人事務所であるため、まだまだ将来のことのようです。

 漁師と兼業できる新人弁護士を募集しています。(^o^)

 先日、新61期の司法修習生の方が、遠方から事務所に訪問していただきました。修習期間は、1年しかなく、しかも、いきなり、実務修習から入るみたいです。

 また、事務所訪問なども精力的に行っているみたいです。

 私たちの時代とは大きく異なり、全員が就職できる時代ではないため、大変みたいです。

 そういえば、公認会計士も、4000人くらい合格しましたね。

 そんなに増やして、就職先があるのかいなと心配してしまいます。

 母校の法科大学院出身でもあり、また、友人(弁護士)の弟にあたる方でもあるため、初対面でしたが、そのようには思えないくらい話が弾みました。

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2007年11月17日 (土)

認知症等で入院中の91歳の老人がした公正証書による遺言について、遺言者が遺言能力を有していたと認められず、無効であるとされた事例(大阪高判平成19年4月26日)

 判例時報No1979(11月11日)号搭載の裁判例です。

 公正証書遺言でも、遺言者が高齢であり、認知症の症状が進み、しかも、体調が悪化したことを理由に、遺言能力がないと判断された事例です。

 公正証書遺言といっても、無効になることもあるため、病院等で入院している高齢者の方の遺言は、要注意です。

 事務所や公証人役場に来られるような方の場合は、あまり心配いらないと思いますが、病院などで作成するときは、注意しないといけません。

 また、遺言を作成しても、内容が抽象的だったり、時には、押印や作成日付がないため、遺言としての効力が認められない場合も少なくありません。

 せっかくの遺言ですので、作成については、お近くの弁護士に相談するのが一番だと思います。

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2007年11月15日 (木)

ついにでた! 伊藤眞 破産法民事再生法

 有斐閣から、本日、伊藤先生による「破産法・民事再生法」の体系書が出版されました。

 先日、破産法第4版補訂版(平成18年1月発行)を読んだばかりなので、「えっ」と思ってしまいました。

 まあ、破産法第5版というわけではないので、まだそれよりはましかなとは思いますが・・・・

 ところで、今日は、午前は、交通事故の現場を調査に新居浜市を訪ね、午後1番は、遠方の裁判所で交通事故の裁判に出席し、午後3時過ぎには、別の交通事故の現場を調査に四国中央市を訪ねました。

 全て損保会社(複数)ご依頼の案件ですが、加害者被害者問わず、やはり、現場調査は必要不可欠だと思います。写真や実況見分調書だけでは把握できないことが、現場に行くといろいろわかってきます。

試される司法 15日日経新聞

 日経新聞が、1面で、「試される司法」と題して特集記事を連載しています。

 本日の記事は、「法曹人口拡大に反旗」、「身内の抵抗、理念かすむ」として、法曹人口拡大に反対している勢力が何か司法改革の抵抗勢力のように捉えられているかのような内容になっていました。

 例えば、「増員反対の声が上がった地方で、司法の救済が及ばない悲劇がいまもある」とか、「一部の地方の弁護士会は法テラスの進出に神経をとがらせる」とか、「法曹人口の拡大や地方の進出を阻む弁護士のエゴに厳しい視線を向ける」とか記載されていました。

 また、四国弁連の会員用メーリングリストの内容も紹介され、愛媛弁護士会の副会長の声として、弁護士の大増員に抵抗をみせると紹介されていました。

日経新聞で、抵抗勢力のように揶揄されている弁護士の多くも、法曹人口が拡大すること自体に反対しているわけではないと思います。

 法曹人口の拡大は経済界からの強い要請でしたが、ただ、強く反対しているのは、何ら検証することもなく、政治的な妥協として決まった3000人という人数なのです。

 司法修習生の数が1500人位になってから、新人弁護士の就職難を引き起こすようになりました。また、司法研修所の2回試験で、大量の不合格者や合格留保者が出るようになりました。

 法曹養成については、従来は、司法試験合格後、2年間の司法修習を経た上、弁護士登録をして、3,4年のいそ弁を経て、独立や共同経営者になるのが一般的でした。

 いそ弁の間は、実務的な知識はほとんどないため、3、4年は、むしろ、親弁から、仕事を教えて貰うという期間の意味合いが強かったと思います。

 しかし、1500人時代になってから、司法修習の期間は短縮され、また、就職先がないことから、いきなり自宅で開業する弁護士もでるような状況に至っています。

 つまり、弁護士として独り立ちができるような十分な育成期間を与えられず、いきなり、競争社会に放り出されているような状況になっているのです。

 このような状況が現場で生じていることから、法曹人口3000人に対して、反旗が生じるようになったのです。

 今回の日経新聞の記事の内容は、少し偏りがあるのではないかと思い、残念でした。

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2007年11月12日 (月)

チャイルドシート未装着により被害が拡大した幼児の損害について、母親の監督責任を理由に5%の過失相殺が認められた事例(大阪地裁平成15年9月24日)

  シートベルトの未装着については、不装着が損害拡大につながった場合には、過失と評価され、5~10%程度の過失が認められる場合があります。

 交通事故判例速報NO457にて紹介されていた事案は、チャイルドシート未装着のケースです。

 チャイルドシートですから、被害者は子どもですが、裁判所は、母親の監督義務違反を、被害者側の過失として構成して、5%の過失を子どもに認めています。

 子ども、本件では、2歳の男の子だったため、被害者に事理弁識能力はないため、被害者自身の過失として評価することはできないため、どうしても、被害者側の過失という構成をとらざるをえません。

 しかし、この法律構成では、身分上生活関係上のいったい関係のない者、例えば、保母の過失で未装着した場合には、過失として斟酌できないという批判がされています。

 なお、解説者によれば、行政上の装着義務違反と、過失を考える際の装着義務違反とは、論理必然的には影響を及ぼすことがないと指摘されています。

 すなわち、「監督責任者は幼児をチャイルドシートの装着された車両に乗車させるように監督指導する責任があるというべきであるから、原則として、行政的なチャイルドシート装着義務の有無にかかわらず、幼児をチャイルドシート未装着車両に乗車させた時点で、監督責任者の監督義務違反が問われることとなろう」と説明されています。

 基本的にはこのように考えられますが、保険賠償の実務(あくまで私がたずさわる限度での印象ですが)では、行政的にシートベルト装着が要求されていない場合には、損保会社も、過失を主張することはそれほど多くないのではと思います。

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2007年11月11日 (日)

合格率 新司法試験 40.1% vs 旧司法試験 1.06%

 今年の旧司法試験の合格発表が、11月8日にあったようです(毎日新聞)。

 約2万3000人が受験して、248人が合格したようです。旧司法試験の合格率は、約1%になるみたいです。

 他方、新司法試験の合格率は、約40%だったようですが、新司法試験の合格者(1851人)と合わせると、全体の合格者は、2099人になります。

 ずいぶん数が増えましたね。

 旧司法試験は、受験の間口が広いといっても、ここまで合格率が異なると、修習生を受け入れる方も扱いにとまどうのではないでしょうか。

 いずれのルートを経るにせよ、今の弁護士業界は、大競争社会に突入していますから、新人弁護士も生き残りに大変だと思いますが、新司法試験合格者は、幅広い知識を有しいるでしょうし、また、旧司法試験合格者は、針の穴のような試験を合格しているのでしょうから、自信をもって、研修に励んでください。

 ただ、大競争社会にともない、不採算分野である刑事弁護については、「とてもじゃないが、法テラス経由の刑事弁護なんてやってられるか」という認識を持つ弁護士も、残念ながら、次第に増加していくものと思われます。

 私は、経済的に余裕がある間は、国選刑事弁護を受けようと思っていますが、数年後には、どうなることやら。

 最近は、世間の声を配慮した弁護活動でしなければ、懲戒請求を煽る方もおられますから。

 私は今まで幸いなことに懲戒請求をされたことがありませんが、濫用的な懲戒請求も増えているようで、請求された弁護士は、その応対に時間の負担や精神的な苦労を強いられ、大変のようです。

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2007年11月10日 (土)

頚椎弯曲と交通事故との因果関係が争われた事例(高松高裁平成19年5月29日)

 頚椎の弯曲異常と交通事故との因果関係については、正面から判断した裁判例は少なく、頚椎異常と交通事故との因果関係を否定した高松高裁平成19年5月29日の判決は、事例的価値を有するものです。

 事案の詳細は、交通事故判例速報No497(交通春秋社)に、載っています。

 それによると、交通事故の約3週間後に撮影されたレントゲン写真に写し出されていたC3/4部分の角状後弯変形が、交通事故によって発症した他覚所見といえるかどうかです。

 高裁は、正常人頚椎弯曲に関するX線学的研究(財団法人姿勢研究所編集発行)や、外傷によって頚椎の弯曲異常などの頚椎柱の形態変化が生じた場合には、靱帯損傷に伴って局所の腫張、皮下血腫、運動痛等の所見が見られなければならず、そのような所見がないことなどから、他覚所見を否定し、12級から、14級に後遺症等級を変更しました。

 興味のある方は、交通事故判例速報NO497をご覧下さい。

 それはさておき、来週、法科大学院出身の司法修習生の方が、事務所見学にこられます。裁判官になれるような優秀なキャリアの方のようですが、地方で弁護士になることを考えているみたいです。このような優秀な方が、地方で弁護士になることは歓迎したいです。

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2007年11月 9日 (金)

法律相談

 10月31日付けブログでも告知させていただいておりますが、当事務所では、交通事故案件を除き、今治市に居住・勤務されている方以外の事件については、原則として、受任しておりません。

 但し、法律相談は、受任を前提としないことや1回の相談で終了することが多いことから、事務局では受付はしておりますが、受任の際には、特別な事情がない限り、お断りさせていただいておりますので、お近くの法律事務所に、ご相談されることをお勧めいたします。

 最近、ご相談やご依頼事件が増えており、相談に対応できる時間が少なくなり、そのため、今治市に関係のある方の相談が入りにくくなっていることから、当面、このようにさせていただきました。

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2007年11月 8日 (木)

最近の過払金返還請求を巡る最高裁の一連の判決

 JA金融法務11月号に、宇津木先生のグレーゾーン金利などについてのご解説が載っていましたが、非常にわかりやすいので、少し紹介します。

 ご承知のように、貸金業者は、少し前までは、貸金業法43条のみなし弁済の主張を執拗に行ってきました(今でも、後述する最高裁判例が出ているにも拘わらず、無意味な主張をする貸金業者は存在しますが・・・・・・ (>_<)  )

 平成16年2月20日の最高裁判決は、貸金業法17条1項の書面、同法18条1項の書面について厳格に解し、不完全な金銭消費貸借契約書、また、弁済後20日あまり経過した受取証書には、同法の適用はないと判断しました。

 平成18年1月13日の最高裁判決は、期限の利益喪失条項特約が存在する場合には、任意性自体を否定しました。

 これらの最高裁判決がでたことに伴い、借り主側に、過払金が発生することが多くなりました。

 問題は、過払金の返還方法についての大法廷での統一的な見解がないことから、計算方法を巡って、実務がやや混乱しています。

 平成19年2月13日の最高裁判決(第3小法廷)は、基本契約が存在しない場合、第一の貸付に関わる過払金が発生した後になされた第二の貸付債務には、特段の事情がない限り、第一の過払金は、第二の貸付に関わる債務には充当されないと判示しました。

 この判例がでたとき、私は、(T_T) と感じました。

 平成19年6月7日の最高裁判決(第1小法廷)は、基本契約により継続的に貸付が繰り返されている場合にはある借入債務の過払金は、特段の事情がない限り、弁済当時存在する他の借入債務にも充当されると判示しました。

 この判例には、私は、(^o^) と感じました。

 次いで、平成19年7月19日の最高裁判決(第1小法廷)は、基本契約は存在しないが、切替・貸増を何回も行った金銭消費貸借契約は、ある借入債務から発生した過払金をその後発生する借入金に、充当する旨の合意を含むものと判示しました。

 平成19年2月13日の最高裁判決を狭めるもので、好意的に理解できます。(^_^)

 貸金業者に濫用されがちな平成19年2月13日の最高裁判決の射程範囲を狭めため、最高裁の統一見解が必要だろうと思っています。

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2007年11月 7日 (水)

活字になっていました。

 9月14日に、大阪銀行協会で行われた、きんざい主催の金融法務例会に参加したことについては、15日のブログにて、ご報告させていただいています。

 旬刊金融法務事情1818(11月5日、15日)号に、元最高裁裁判官の特別論稿として、なんと、講演録が活字になって紹介されていました。

 講演録を改めて読ませていただくと、耳ではわかったつもりになっていたところが、実は、あまり理解できていなかったことがわかりました。

 また、同号では、信用保証協会保証の保証免責条項についての特集もくまれていました。金融機関から相談がある前に、読んでおかなければならないのですが、目の前の処理に時間がとられ、多分無理でしょうね。

 今度、きんざいの、研究会で取り上げてくれないかな?

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2007年11月 5日 (月)

小沢代表辞任表明

 民主党の小沢代表が、自民党の連立話を持ち帰り、役員会で否決されてしまったことから、代表を辞任したいと表明されたようです。

 福田さんも記者会見で述べていましたが、本当にびっくりです。

 自分で連立の話をしてきたわけではなく、しかも、党に持ち帰って検討ということですから、本来は、辞任するような問題ではないかと思うのですが・・・・

 ひょっとして、辞任すると言って、連立話をまとめようとする裏技なのかなと勘ぐったりしています。

 ただ、民主党が自民党と連立なんて、戦前の大政翼賛会のようで、何か怖いです。

 また、前回、選挙で民主党に票を入れた方の多くは、自民党の対抗馬としての役割に期待していたはずです。

 民主党主体で政権をとるというのであれば、まだ理解されやすいですが、今回の連立は、自民党の延命に手を貸すだけではないかと、多くの人は思うと思いますが・・・・

 また、自らが代表をつとめる党を批判するのは、代表者としていかがなものかなとも思いました。結局、自己批判と同じことに帰着するのではないかと思います。

 二大政党制のために、民主党にももっと頑張ってもらいたいものです。

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2007年11月 3日 (土)

「高学歴ワーキングプア」水月昭道 光文社新書

 私の大学時代、といってももう20年前ころからと思いますが、大学院進学を司法試験等の受験のモラトリアムとして利用していた人がいました。

 そのころから、どうやら、院生からの授業料等の収入増をねらう大学側の思惑と、政府の大学院重点化政策とが競合したことから、平成のはじめころから、大学院生の数が飛躍的に増加していったようです。

 平成14年の新聞記事によれば、ここ10年で22万人に倍増された院生が現在就職難に苦しんでいることが紹介されていたようです。

 政府が大学院を修了した余剰博士を、産業界や報道機関に対して雇用してくれるよう呼びかけていく方針を平成16年には打ち出したようです。

 それでも平成17年現在、定職に就けていない博士が1万2500人にのぼるようです。

 院生が増加するに従い、平成13年には、大学院生、深刻な学力低下という報道がなされました。

 このようなことを、この書籍はわかりやすく紹介していました。

 「なんだか弁護士の業界が直面していることと同じようなことが書かれているな」と思ったところ、案の定、「ノラ博士が弱者を救う」として、法科大学院についての紹介がされていました。

 「いつか辿ってきた道が、今また、ここに現れようとしていることがお解りだろうか。そうだ。ノラ博士が、またここに、大量に生まれようとしているのである。多くの時間とお金そして税金をかけて、どこにも活躍の場を求めることができない、高学歴無職者を、またもや生産しようとしているわけだ。こんなことは、無駄以外の何ものでもあるまい」(同書P141)

 まさにその指摘のとおりです。弊害が大きく生ずる前に、何らかの対応を講じなければならないと思います。

 法科大学院制度の存続を前提にするのであれば、首都圏、近畿圏を中心に、10数校程度に絞った上、定員を2000人として、そのうち、1500人程度は合格できるような体制にすべきです。

 法科大学院制度を前提とするのであれば、やはり、平均70%以上の合格率はなければ、法科大学院に進学する意欲は生じません。

 他方、乱立した現在の状態で、高い合格率とすることは、やはり、質の上で、大きな問題が生じることは明らかです。

 法科大学院生、司法修習生、新人弁護士を、ワーキングプアとさせるべきではありません。

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2007年11月 1日 (木)

破産法の勉強(入門編)

 弁護士になって、苦労するのは、司法試験で学習しなかった法律科目についての習得です。

 特に選択科目が廃止され、刑事訴訟法と民事訴訟法が必要科目となったことから、司法試験予備校でも、破産法などの選択科目の講義が廃止され、知識の習得に苦労させられます。

  とはいっても多くの弁護士は、仕事でまとまった時間を学習にあてることができず、例えば、破産管財事件を処理するにあたり、民事法研究会や新日本法規などからでている書式やマニュアル的な書籍、裁判所でいただく資料などで、その都度、対応しているものを思います。

 以前、このブログでも、早稲田セミナーから出されている「新司法試験選択科目破産法」のテープを購入した話をさせていただきましたが、2年前に聴いた時は流した感じで聴いたため、あまり頭に残りませんでした。

 今度はじっくり時間をかけて聴き、また、基礎倒産法(早稲田経営出版)に書き込みながら、学習を開始しました。入門的な本であり、内容的にはわかりやすいと思いました(但し、なぜか、最近の判例は載っていません)。一度でも管財人をされた弁護士には、砂に水が吸い込まれるような感じで、読み進めていくことができます。

  テープを聴き終わった後、つまり、入門的な学習を行った後には、やはり、定評のある伊藤眞教授の破産法(有斐閣)を、じっくり読み進めました。基本書って感じで、安心しながら読み進めることができます(なお、P503の 3破産の終結は、第7項破産の終結、P505の 4破産手続終結決定は、第8項破産手続終結決定の誤りではないかと思います)。

 なお、法曹会の条解破産規則も、破産規則も結構参照条文として出てくることから、購入しておいた方がいいです。

 商事法務から出ている新破産法(東弁弁護士研修センター運営委員会)の、新破産法の解説、破産規則の解説は、立法担当者の講演であり、実務的な視点で読み進めることができました。

 ただ、破産法の論点については、伊藤眞教授の破産法で一読はしましたが、本当に理解できているかどうか、不安な面もあるため、論点的なチェックを行うため、論点講義シリーズ04破産法(第3版)弘文堂を購入して、一読しました。

 論点講義シリーズ04破産法は、解説がそのまま旧司法試験の破産法の論文解答に使えそうな良質の論証的なタッチで書かれており、受験生には使えやすいのではないかと思いました。

 論点講義シリーズ、基礎倒産法を読んでわかったのですが、あまり論点がないなあと感じました。新破産法で、旧破産法自体の論点に終止符をうったところが少なくないせいかもしれませんが・・・

 次回は、機会があれば、もっと、実務的な書籍をまとめて紹介したいと思います。 

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