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2007年6月30日 (土)

弁護士相談料などの改訂

 平素は、いつもお世話になっております。

 しまなみ法律事務所の相談料などが、7月から大きく変わりますので、その旨、事前に告知いたします。

(法律相談)

 個人からの法律相談料については、45分まで、5000円(外税)としています。以降、15分ごとに、2500円(外税)を追加させていただきます。

 企業からの法律相談料については、45分まで、1万円(外税)としています。以降、15分ごとに、5000円(外税)を追加させていただきます。

 なお、刑事事件に関連するご相談、行政を相手方とするご相談、医療過誤のご相談、名誉毀損関連などのご相談は、受けておりません。

 但し、顧問先様(企業)からの法律相談料については、従来どおり、無料となっております。

 なお、恐れ入りますが、当事務所では、顧問契約を締結するに当たっては、当事務所の顧問先企業様からのご紹介及び当事務所による審査が必要になっております。

(任意整理)

 任意整理についても、計算しやすいよう、報酬規程を改めました。

 交渉着手金などについては、1件あたり、2万5000円と変更ありません。 10社ですと、25万円となります。

 過払金訴訟(消費者金融の場合)の着手金につても、請求額にかかわりなく、1社あたり10万円(外税)+実費としました。

 報酬金についても、負債が残存した場合には、原則として、一律、減額した負債に10%を掛けた金額が、成功報酬金となります。従来は、最低報酬金として、1社あたり、2万円(外税)を、加算していたのですが、原則として、廃止いたしました。

 過払金が生じた場合には、交渉報酬金の場合は、原則として、一律、返還を受けた金額の25%としました。従来は、最低報酬金+減額報酬(10%)+過払い報酬(20%)として、計算が複雑でしたが、これを廃止しました。

 過払金訴訟の場合には、少し手間がかかることから、一律、返還を受けた金額の30%としました。但し、完済後の過払金訴訟の場合は、25%にとどめています。

 改訂された報酬規程は、7月2日以降、受任したご契約が適用になります。

 詳しくは、7月上旬掲載予定の当事務所のHPをご覧下さい。

 今後とも宜しくお願い申し上げます。

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2007年6月29日 (金)

①62歳女子の9級低髄液圧症候群の請求は3年3か月の14級症状固定後の訴えとして否認した裁判例(横浜地裁平成18年9月25日)、②52歳女子の労働能力喪失80%の脳脊髄液減少症は軽微な受傷で3年後の診断等から否認し14級後遺障害を認めた裁判例(福岡地裁平成19年5月17日)

 自動車保険ジャーナルを定期的に購読しています。

 No1692(6月28日)号は、低髄液圧症候群(脳脊髄液減少症)に、消極的な判断を示した最近の裁判例を2つ紹介しています。

 横浜地裁の裁判例は、外傷性頸部症候群として、後遺障害は、14級相当と認定しました(自賠責では、非該当)。

 福岡地裁の裁判例も、頚椎捻挫として、後遺障害は、14級の認定をしていました(自賠責でも、14級)。

 福岡地裁の裁判例は、脳脊髄液圧減少症の検討について、横浜地裁の裁判例と異なり、丁寧に検討されているみたいです。

 判決文から引用すると、4つの理由を示して、脳脊髄液圧減少症の発生を否定しています。

 ①RI脳槽造影で腰椎部からアイソトープの漏出があったとしても、それのみで低髄液圧症候群の原因となる髄液漏出と断定することはできない。すなわち、脊椎腔穿刺の際にできた針穴から髄液が漏れている可能性があり、その可能性を除外しなければ髄液漏出がもともと生じていたか否か判断することができない。

 ②また、RI脳槽造影で用いられる放射性物質の血中濃度の推移については、個人差が極めて大きく、血中濃度の上昇と尿中排泄は密接に関連し、体内残存率とも密接に関連し、かなり多くの人が、かなり多い量の放射性同位元素を脊髄腔で吸収し、膀胱に早期に排出し終えるのであり、放射性同位元素の早期体外排出だけでは異常であるということはできないから、放射性物質の残存率が5時間で80%以下、又は、24時間で40%以下という基準では、髄液漏出を認定することができない。

 ③平成○年6月18日の腰椎MRミエログラムにおける傍脊柱の刷毛状の異常高信号像については、髄液漏出を示している可能性があるが、RI脳槽造影が同月15日に行われ、腰椎MRミエログラムにおける傍脊柱の刷毛状の異常高信号像は、穿刺時における髄液漏出を示しているにすぎない可能性がある。

 ④脊柱管の場合、頸椎、胸椎部は、腰椎部に比べて脊髄液は多くなく、頸椎、胸椎部は相対的に浅瀬であり、腰椎部は相対的に深い海ということになるから、津波のメカニズムとは逆に、腰痛に至って浅瀬から深みに到達することになって、津波のエネルギーは、増幅するのではなく減衰することになるから、津波エネルギーになる説明は、津波が深海から浅瀬に伝わるという本質を欠いている。←なかなかおもしろそうな議論ですね。(^_^;)

 これらの事情を考慮して、「原告が脳関髄液減少症の傷害を負っているとするには、なお合理的な疑問が残る」と判断しました。

 脳脊髄液圧減少症は、最近は、交通事故賠償事案では、認定について消極的な判例が多くなっているように思われます。

 医学的な事案については、司法試験に医学についての試験がないため、取り扱うについて、なかなか、難しいところがあります。

 私も弁護士になってから、交通事故賠償に限られてはいますが、損害保険協会などの医療セミナーに参加して、日頃から、医学的な知識を得るように努力はしています。

 弁護士会でも、夏期研修などに医療セミナーなどを開催していただけると助かりますね。

 民間で弁護士向けの医療セミナーがあるようですが、医療過誤等を対象にしているみたいです。

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2007年6月27日 (水)

光市母子殺害事件 差し戻し審

 本日の愛媛新聞によれば、差し戻し審の広島高裁で、元少年は、被害女性に対する殺意や乱暴目的だったことを否認しました。

 昨日の元少年の供述は、弁護側が記者会見で説明した内容に、そうものでした。

 しかし、元少年の供述は、不自然としかいいようのない内容です。差し戻し前の地裁や高裁では、殺意などについては争っておらず、やはり、いまさらという感をぬぐえません。

 殺意などについては、最高裁は肯定していますので、死刑を回避すべき特に酌むべき事情の有無の審理のために、高裁に差し戻されています。

 とすれば、精神的能力くらいしか、争点は考えられないのではないでしょうか? このあたりの弁護側の主張が報道されていないので、よくわかりませんが、そのくらいしか私には思いつきません。

 ただ、朝のテレビのワイドショウで、弁護人が元少年に対して不自然な弁解をそそのかしているかのようなゲストの発言がありましたが、安田弁護士は、刑事弁護のプロ中のプロであり、そのような事をすれば、刑事弁護にとってマイナスになることはおわかりでしょうから、そそのかしは、考えにくいです。

 以前もブログに書きましたが、被告人が不自然な弁解を行う場合には、弁護人としては説得はしますが、ご本人が納得しない以上、被告人の意向にそう主張をしなければ、逆に、その弁護士は、被告人から、懲戒されてしまいます。

 昔、刑事弁護人が、被告人が死刑を不服として控訴しているにも拘わらず、被告人の死刑は当然だという弁論(?)をしたところ、被告人から、当該弁護人が訴えられ、被告人の慰謝料が認められることがありました。

 裁判所は、被告人の言い分が裁判所に十分審理してもらえる利益を保護したわけです。

 本件事件の内容は、余りにも非道であり、多くの方が極刑を望むことは自然な感情だと思います。

 他方で、被告人の言い分が裁判所に十分審理してもらえる利益は、非常に大切だと思います。

 最高裁も、自判せず、高裁に差し戻したのも、そのことが背景にあるからだと思います。

 非常に激しい攻撃が弁護人に対してむけられるのは,同じ弁護士としてつらいものがあります。

 一方、元少年の手紙の内容は余りにも酷いものでした。また、今回の不自然な弁解も、同様です。個人的には、極刑は、当然だと思っています。

 被害者ご遺族のため、一日も早く決着がつきますよう、強く希望しております。

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  なお、このブログが旬の話題ブログにとりあげられていますが、なぜか、タイトルが、元少年の不自然な弁解が弁護人が教唆したかのようになっています。それは考えにくいと考えているのですが・・・・

2007年6月26日 (火)

人身傷害保険に基づく実損填補の請求 教えて下さい <(_ _)>

 人身傷害保険という保険があります。最近、自動車保険の特約についています。

 人身傷害保険の請求事案について、最近、大変痛ましい事件の相談を受けたため、少し、人身傷害保険について調べています。

 人身傷害保険の一般的な解説については、弁護士の小松先生が、ご自身のHPでわかりやすくご説明されています。

 また、人身傷害保険の問題点については、「Q&A交通事故診療ハンドブック改訂版」(ぎょうせい)にも、詳しく説明されていました。日弁連特別研修の交通事故研修(第一弾)の講師の先生が執筆されています。

  さて、人身傷害保険の定義ですが、例えば、某保険会社のHPでは、以下のように説明されています。

 「ご契約のお車に搭乗中の方が自動車事故で死傷してしまった時、実際の損害額をお支払いします。記名被保険者およびそのご家族については他のお車に搭乗中または歩行中の場合などほとんどの自動車事故についても補償の対象となります。
 保険金については、傷害の場合は治療費や休業損害、死亡した場合はもし生きていたら将来に得ることができたはずの利益 (逸失利益) などの実損害額を、ご自身の過失にかかわらず保険金額を限度に全額お支払いします。(○○損保の約款に定める「人身傷害条項損害額基準」に従ってお支払いします。) 」

 他の保険会社のHPもいくつか閲覧しましたが、ほぼ同じような記載がされていました。

 このように、わざわざ、「人身傷害条項損害保険基準(約款)」に従うことを明記しています。

 とすれば、人身傷害保険も、実損填補とはいいながらも、裁判所基準を下回る約款に基づく補償しか受けられないということになります。

 このブログでも以前にご紹介しましたが、平成18年の大阪地裁の判例は、人身傷害は実損填補の保険である旨明示しています。実損填補ということであれば、それを強調すれば、理屈上は、保険会社の約款を拒否して、保険金額まで、裁判所基準で請求できることになるはずです。

 例えば、ようこそほけん村のHPでは、これを認めている趣旨の記載があります。また、現時点では交通賠償について一番内容が詳しく説明されていると思われる交通事故110番のHPも、同様の記載があります。

 小松先生は、難しい問題だとしつつ、実損填補のための法律構成をいろいろとご検討されておられます。

 本件テーマについての裁判例はあるのでしょうか?

 私の力不足のため、残念ながら、裁判所の判例を発見するには至りません。

 どなたか、保険会社の約款を否定して裁判所基準にて、保険会社に対して、保険金限度額まで、実損填補の請求を認めた或いは否定した裁判例について、情報をお持ちの方は、ご教示していただければ、大変うれしいです。

 どうぞ、よろしくお願いいたします。<(_ _)>

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  追記

 交通事故110番の阿部氏のご説明(①人身傷害保険 ②破棄された支払基準)も、有益です。

 赤い本平成18年講演録には、「人傷保険会社における支払い基準(損害費目及び損害額)には裁判所に対する拘束力があるかとった問題も、今後の検討課題であろうと思われる」と、芝田裁判官が述べられております。

2007年6月25日 (月)

借金苦に一家心中した者が死の直前に近親者宛に差し出した手紙によって生命保険契約における保険金受取人の変更がなされたと認められた事例(福岡高裁平成18年12月21日)

 判例時報No1964(6月21日)号搭載の裁判例です。

 事案は、借金苦を理由に一家心中を図った者の死の直前に近親者宛に差し出した手紙によって保険金受取人変更がなされたかどうか否かが争われたケースです。

 太郎さんは、平成9年3月1日、生命保険会社との間で、被保険者を太郎さん、死亡保険金受取人を一郎(太郎さんの父親)とする生命保険を締結していました。

 太郎さんと一郎さん、太郎さんの母親である花子さんは、平成16年9月、岸壁から自動車もとろも海に飛び込み自殺しました。

 一郎さんは、花子さんの妹である和子さんに、生命保険金の受取人を、一郎さんから和子さんに変更する手紙を、自殺直前に、送っていたことから、和子さんは、保険会社に対して、保険金の請求をしました。

 第一審の福岡地裁は、和子さんの請求を認めませんでした。

 手紙の内容は、和子さんに保険金を帰属させる旨の意思表示がなされたものではなく、保険金の使途を指定してその実行を和子に委託するとともに、残余は、一家の祭祀に宛てることを欲する旨の意思表示であり、保険金受取人を、一郎から和子に変更する旨の意表表示があったとは認められないと判断しました。

 控訴審の福岡高裁は、和子さんの請求を総額3000万円の限度で認めました。

 (理由)本件手紙の作成者は、一郎さんではあるが、一郎さん夫婦及び太郎は、太郎の命の代償に得られる保険金をもって、一郎さん夫婦及び太郎さんの債務を清算し、残余のうちから死亡した者の永代供養料を支払ってもらいたい旨を和子に依頼したものであるとした上、この依頼により、保険金の受取人を、一郎から和子に変更する旨の太郎の意思表示がなされたものと解する。

 判決書には、「本件は、極めて特殊異例な部類に属する事案」と記載されていますが、まさにドラマのような事案です。

 本件は、極めて悲惨な事案です。

 太郎さんは、一郎さん夫婦の一人息子であり、大変かわいがって育ててきました。ところが、太郎さんは、勤務先の会社のお金650万円を使い込み、解雇され、また、サラ金からも合計350万円程度の借金もありました。

 太郎さんは使い込み金やサラ金からの借入に対する返済に行き詰まり、自殺未遂をしました。

 太郎さんと連絡がとれない一郎さん夫婦は一睡もせず、太郎さんの行方を捜し回り、ようやく2日後に発見し、太郎さんから事情をききました。

 総額1000万円以上にのぼる負債を支払う財力はなく、3人で相談した結果、死亡保険金で、使い込み金やサラ金への支払いにあてることにしました。

 そして、3人で一家心中をしました。

 負債は、人を自殺にまで追い込みます。この場合でも、弁護士に相談していれば、最悪の結果は防げたと思います。

 負債で自殺することはありません。最寄りの弁護士会か弁護士に電話してみてください。

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2007年6月24日 (日)

とうとう起こってしまった 新司法試験 類題説明

 23日の日経新聞に、司法試験(新旧)の合格者数の見通しについて、司法試験委員会が発表した内容の記事が載っていました。

 これによると、

 平成19年 新 2100人~2500人 旧 200人

 平成20年 新 2500人~2900人 旧 100人

 平成21年 新 2900人~3000人 旧 100人未満

 とのようです。

 平成20年からは、3000人規模の合格者が誕生しそうです。

 私の時代は、800人程度だったため、想像ができません。

 しかし、現在ですら、旧60期は、100人弱、新60期は、250人位就職先が決まっていないとの情報が、どこかのブログで紹介されていたと思います。

 裁判官や検察官にならない者の主要な就職先は、法律事務所であり、現時点で、新人弁護士を受け入れることができる法律事務所は、都会だけではなく、愛媛(松山市)でも、すでに飽和状態に近くなっています。支部は、現在余裕がありますが、すぐに飽和状態になるでしょう。

 他に就職先を探すといっても、自治体なども受け入れについては消極的です。

 このように司法試験に合格しても、すべての弁護士希望者が法律事務所に就職できるわけではない時代が到来しました。法科大学院試験や新司法試験、研修所での2回試験という難関を乗り越えても、法律事務所に希望者全員が採用されないという淘汰の時代がやってきました。

 他方で、弁護士になるための登竜門である新司法試験の受験自体も、法科大学院が乱立したことに伴い、法科大学院間の競争も相当に激しいようで、ついにやってはいけないことが生じてしまいました。司法試験始まって以来の不祥事ではないでしょうか?

 23日の読売新聞によると、

 行政法のある教授(試験の考査委員でもある)主催の答案練習会や学生に対する一斉メールで類題説明をしたこと

 試験の採点基準は非公開とされているにもかかわらず採点してあげるとの一斉メールを送信したこと

が問題視されています。

 その動機は、教授の所属する大学院出身の合格者数を減らしたくないということのようです。

 そもそも、考査委員が、私的に答案練習会を主催するなど、前代未聞です。教授の指導を受けた受験生から校外に漏れる可能性を考えなかったのでしょうか。

 この教授の行動により、新司法試験の公正性が著しく傷つけられたことは間違いないでしょう。

 できるのであれば、行政法については再試験を実施してもらいたいです。

 また、学生にも動揺が広がっているでしょう。

 読売新聞の解説によると、問題の背景には、法科大学院の乱立により、合格率が下がったことがあると指摘されています。司法試験の実績のない大学までが法科大学院を設置したことから、法科大学院は、実に、全国津々浦々にあります。

 (弁護士もそうですが、)そのため、法科大学院も自由競争の波にさらされ、廃校する学校も少なくないでしょう。

 ただ、某教授が所属されている学校は、超有力校なのでそんな心配をする必要は全くないと思いますが、現場での危機意識は相当なものなのかもしれません。

 法科大学院の理念は、旧司法試験の合格率が異常に低かったことから、実社会の法的紛争に対応できない(人物が合格する)弊害を取り除き(読売新聞にそのように書いています。それって、私も、あてはまるの? 悲しいです (T_T) )、試験対策に偏らない教育を目的にされたものであるならば、その手段は、合格率をたかめ、かつ、水準を維持することが必要ですが、そのためには、法科大学院を有力校10数校にまで削減されるしか方法がありません。

 ただ、それでも、合格者3000人は多すぎです。既存法律事務所は、そこまで、毎年、人員を吸収できる能力がありません。そうなると、いきなり独立しなければなりませんが、高い弁護士会費などの負担を考えると、多くの人は、生活にすら困ることになるのではないかと思います。

 ただ、勤務弁護士への報酬は相当に減額されることになりますから、商売っ気のある経営弁護士にとっては、安く弁護士を雇い入れをできるため、大きなビジネスチャンスかもしれませんが。

 弁護士の数が増えることによって、どのような変化が起こるのかは具体的なことはわかりませんが、訴訟自体は、増加することが予想されます。

 そして、専門性が乏しい分野の専門性のない弁護士の場合には、自由競争のため、1件あたりの単価も安くなるでしょう。これは利用者側にとって望ましいことだと考えられます。現に債務整理は、一般的に昔を比べて安くなったのではないでしょうか?

 しかし、どの程度まで安くできるのかは、定型化できる裁判かどうかが重要です。また、労働単価が弁護士に比べて安いパラリーガルや事務員さんの裁判資料作成補助能力にもよると思います。

 離婚の訴状1本作成するにも、24時間以上かかりました。訴訟は、過払い金等の裁判を除き、個々で事案が多様に異なるため、定型化するのは難しいですね。

 私の場合、過払い金の裁判(消費者金融)については、数種類に定型化できたので、請求金額にかかわらず、着手金1件10万5000円で引き受けています。

 定型化できれば、着手金も安くできるのだけど、前述のとおり離婚事件などは夫婦によって生活の状況が異なるため、定型化できませんね。

 書面には最低限度の簡単な主張だけ(①原告と被告は夫婦である。②被告は不貞行為をしたので、離婚を求める ③慰謝料及び弁護士費用合計330万円 ④財産分与 相当額 )で、後は、当事者の主張は、録音反訳で、裁判所が整理をしてもらえたら、着手金10万円でもできるかもしれません。え、それじゃ 弁護士つけている意味がない なるほど 本当ですね (^_^;)

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2007年6月23日 (土)

貸金業者の取引履歴開示拒否について、開示義務を負わない特段の事情があると認められないとして、取引履歴開示義務違反が認められた事例(東京高裁平成19年1月25日)(確定)

 旬刊金融法務事情No1805(6月15日)号搭載の判例速報です。

 平成17年7月ころ、債務者から債務整理の委任を受けた代理人弁護士が貸金業者に対して取引履歴の開示を行いました。

 この開示に対して、貸金業者が個人情報保護法等の規定を根拠として、債務者の委任状や印鑑登録証明書などの提出がないことを理由に、取引履歴の開示を拒みました。

 (う~ん 昔 こんな理由で拒絶されたことがあったなあ)

 (押し問答があったけど)

 (でも、結局、出してくれたけどなあ)

 東京高裁は、貸金業者には開示義務を負わない特段の事情があるとはいえず、取引履歴開示義務違反が認められるとの判断をしめし、慰謝料等として、15万円の支払いを認めました。

 解説には、「現在、実務的には、文書が破棄されるなど、取引履歴が存在しない場合を除いて、貸金業者が取引履歴の開示を拒否することはほとんどない」と記載されていますが、現在でも、中小の貸金業者は、取引履歴を出してこないところも少なくありません。

 文書の破棄は結構争点になります。私も裁判で争ったことがありました。破棄したことを証明するいろんな書類が相手方から出てきました。

 私の事務所では、このような場合、ほとんど、慰謝料の裁判を提訴しています。しかも、地裁にです。手間がかかるので、譲歩してあげたくても、譲歩ができなくなります。(^_^;)

 貸金業者の方々には、保存しているのであれば、全て開示していただけますようお願いする次第です。<(_ _)>

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2007年6月22日 (金)

光市母子殺害事件

 光市母子殺害事件の担当弁護士に対して懲戒申立や脅迫行為などが行われているようです。

 担当弁護士の説明する事件の内容が極めて不自然であることから、相当な反発を受けているのだと思います。

 私自身も、ニュースで、弁護人の説明をきいて、正直、憤りを感じました。まず、腹を立てない人はいないでしょう。

 ただ、弁護人の使命は、被告人の権利を擁護することにあります。被告人の権利を擁護とは、結局、被告人が言いたいことを裁判所に伝えるということになります。そして、弁護人は法律家ですから、被告人が主張していることを法律構成をしなければなりません。

 しかし、被告人が極めて不自然な主張をしている限り、どうしても法律構成も技巧的にならざるをえず、不自然なものになりがちです。

 私は、刑事事件の弁護は余り好きではないので、弁護士会で義務づけられている国選事件しか担当しませんが、それでも、被告人が不自然な主張をしている時には、説得はするものの(かえって量刑が重くなるとかいいます)、本人がどうしても納得しない場合には、本人の主張をきちんと法律構成してあげます。

 被告人の味方は、唯一、刑事弁護人だけであることが少なくないからです。

 弁護人が被告人の主張に沿わない主張を行えば、これこそ、被告人から懲戒申立が行われる場合もあります。

 当然のように、裁判所からみれば、弁護人の主張は、不自然であり到底信用できないということになりますが・・・・

 しかし、法律構成はできても、やはり不自然な弁解です。

 最高裁は、本件事案は、原則として、死刑相当事案であるが、無期懲役に減軽されるべき情状があるのかどうかを審理するため、高裁に差し戻した事案だと思います。

 認定された犯罪行為自体を動かすことはもやは困難だと思います。

 従って、私としては、情状立証を中心に弁護した方がいいのではないかと思います。

  しかし、被告人が知人宛に送ったとされる手紙や、今の不自然な弁解をきく限り、逆に、死刑を回避できるような情状は乏しいのではないかと思います。

 とはいっても、被告人側が不自然な弁解をしているからと言って、弁護人に対して、懲戒申立などの攻撃を行うのは、問題があると思います。

 私などは、非常に気の小さい人間ですから、世論の反発を受けるような刑事弁護は受けることはできないと、萎縮しております。

 何とぞ、刑事弁護人の使命をご理解していただき、冷静な目で見ていただければと思います。伏してよろしくお願い申し上げます。

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2007年6月21日 (木)

普通預金口座(総合口座)を開設して普通預金取引を継続している個人に対し、銀行が警察署からの依頼に基づいて普通預金規定の定めを根拠として預金取引を停止し、かつ、1年6か月(但し、第1審口頭弁論終結時を基準)にわたって同停止措置を継続した場合に於いて、本件認定事情のもとでは、同停止措置及びその継続が ①不法行為に該当せず、②債務不履行に該当せず、さらに、③預金返還請求権の行使もできないとされた事例(平成19年2月14日東京地裁)(控訴)

 いきなり、長いタイトル、大変申し訳ありません。<(_ _)>

 旬刊金融法務事情NO1806(6月25日)号に搭載されていた判決速報からの引用記事です。

 事案は、以下のとおりです。

 たぬきさんが、きつね銀行今治支店に普通預金口座を開設して、普通預金取引を継続していました。所轄の警察署から同支店宛てに、本件口座の凍結を検討していただきたい旨の依頼がなされたため、きつね銀行は所轄警察署から電話で事情を聴取し、確認するなどをした上で、本件依頼に応じる旨の判断をして、普通預金規定に基づいて本件口座の預金取引を停止したというケースです。

  東京地裁は、概ね以下のとおりの判断を示しました。

 ① 普通預金規定は、その性質上、銀行と預金者との間の大量定型取引である普通預金取引に等しく適用される、いわゆる普通取引約款であると解するのが相当であり、普通預金取引を開始したことで、以後の取引について当事者を拘束する効力を有する

 ② 警察署から文書によって預金口座凍結検討依頼を受け、さらに電話によって事案の概要等について説明を受けるなどしている本件の事実関係のもとでは、普通預金規定に該当するものとして取引停止措置をとったことについてとくに違法と評価される点は認められず、停止措置が普通預金規定に反するものと言うこともできない。

 ③ 預金取引停止措置が果たしている社会的機能および本件で被疑事実とされる罪名および罰条(貸金業の規制等に関する法律3条違反等)ならびに対象となる預金口座の出入金の状況などに照らせば、現時点においても、なお取引停止措置の必要性を否定することはできず、同措置の継続を違法と認めることはできず、同措置の継続が普通預金規定に反するものということもできない。

 ④ 預金取引停止措置及びその継続が普通預金規定に基づいた適法なものと解される場合は、普通預金債権の行使はできない。

 裁判の間も預金は凍結されているようですが、凍結解除のためには、原告が警察に相談するなどの方法を講じることもできるはずであり、被告銀行が漫然と凍結を継続していたとはいえないのではないかと思います。

 他方で、預金口座の利用停止、本件のような総合口座の場合には、長期にわたると預金者に対する不利益も相当程度大きいものもあります。

 控訴審がどのような判断を示すのか、興味をもってみていきたいと思います。

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2007年6月20日 (水)

消費者金融機関受難時代

 消費者金融機関の株価が低迷しています。少し前まで空前の利益を上げていたことを考えれば、大きな変化に驚いています。

 これは、最高裁が取引履歴の不開示が不法行為を構成するとの判断を行ったことに伴い、取引履歴の入手が容易になったことにより、グレーゾーン金利の部分の返還を求めることができるようになったことによります。

 地場の消費者金融もどんどん店を閉めたりしています。元々、仇敵?なような間柄ですが、交渉のため何度も連絡をしていたりすると、閉じるとなると、なんとなく寂しい限りです。○○さん、再就職決まったりするのかなと、いらない心配をしたりします。

 一部、それでも取引履歴を開示しないなどの抵抗を示しているところもありますが、そのような業者には訴訟が集中しているようです。

 最近、消費者金融も審査を厳しくしているようで、成約率がかなり下がっているようです。そのため、借りられない債務者は、闇金に走るのではないかと危惧もされており、国のセーフティーネットの構築も必要かと思います。

 また、最近は、「過払い金」という用語も広く知れ渡っているいるためか、任意整理というよりも、過払い金を取り戻したいと明確に示される相談者も少なくありません。

 ただ、消費者金融機関も、個別貸付や消滅時効の主張などをしたりして抵抗を示したりしています。

 私自身は、取引履歴を全部開示してくる業者に対しては、依頼者の了承のもと、ある程度、譲歩したりしていますが、取引履歴を開示してこない業者に対しては、原則として、慰謝料請求訴訟を提訴したり、告発状を送付したりしています。

 とはいっても、私は、消費者金融機関だけが悪いとの考え方はとっていません。多重債務者の方の中には、残念ながら、お金に無頓着な方も少なくないと思われるからです。

 過払い金で自動車を購入したいという方は、必要なのかもしれませんが、複数おられました。

 せっかく、返還された過払い金ですから、使うのも計画的に使って欲しいものです。

  なお、当事務所では、任意整理は、原則として、面談が可能な今治市に居住されている方を対象にしています。それ以外の方は、お近くの法律事務所にご相談してください。

 任意整理を弁護士や司法書士に依頼された方は、必ず、業者との示談書の原本をもらうようにして下さい。また、報告が十分でないと感じたら、その説明を受任している弁護士や司法書士に求めて下さい。私の事務所では、報告書と回答書を作成して、自宅にご送付し、不明点がある場合には、面談で説明しています。

 

 私の事務所では、現在、過払い金等の任意整理事案も相当数ありますが、最近の顧問先の打診や増加に伴い、「中小企業のための企業法務」分野に比重を移していきたいと考えております。

 司法修習生の間では、企業法務に興味がある方が多いようですが、田舎でも、企業法務はありますから、興味がある方は、きてみて下さい。もっとも、仕事は、顧問料の範囲内ですが・・・

 

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2007年6月19日 (火)

交通事故に関する研修会ほか

 私の事務所では、交通事故案件の比率が高いために、日弁連特別研修会 交通事故に関する研修会 第2弾 ①交通賠償における損害額の算定の基礎、②交通賠償における後遺障害の基礎というテーマでの研修を受けました。

 ライブで、愛媛弁護士会館(松山)でも受講することができました。

 内容的には、第1弾の研修と変わらず、いささか失望した感じです。基礎知識の整理にはいいかもしれませんが・・・

 もう少し、ミクロ的な研修を希望します。

 3時に終了したため、急いで、特急に乗り込みました。その間、伊藤塾の呉先生の新会社法のテープをきいていたら、あやうく、今治駅を素通りしそうでした。(^_^;)

 事務所に戻ると、スケジュールに、法テラス経由の無料法律相談が入っていました。

 予約者の名前をみると、「あれ、法人の代表者の人じゃないの」と思い、某調査会社の資料をみると、やっぱり、法人の代表者でした。

 法テラスは法人の無料相談は受け付けられないので、その確認のために、相談者に何度も電話したところ、案の定、つながらない。

 対応を法テラスに相談したところ、予約日に相談者がきたら、有料の法律相談になる旨説明してくださいとのこと。

 しかし、訪ねてこられていきなりこんな説明をしたら、気分の害する人が少なくないため、やむなく、当方にて、連絡欲しい旨の手紙を書いて対応することにしました。

 法テラスも相談を廻すのはいいけど、法人の無料法律相談がだめなら、法人関連の相談か否かをきちんと聴き取りをして欲しいものです。

  (しかし、法人が関連する場合の相談がだめとは法テラスのHP上には明確には記載されていないように思いますが。。。)

 また、最近、感じていることですが、本来、弁護士会経由の有料法律相談が、法テラスの無料法律相談に転化されているものも少なくないのではないでしょうか?

 弁護士会からのファックスもめっきり減少し、国選事件含めると法テラスからのファックスばっかりです。

 無料法律相談にかかる弁護士等に支払われる相談料は、税金から支出されるのだから、無料法律相談にふさわしいのかどうか、資力条件などを相談の入り口でチェックしてほしいものです。

 今日も国選事件の記録をみていたら、預金が50万円程度ある被告人でした。財産が50万円あったら、確か、私選事件になるのではなかったのでは??? 

 税金で維持される以上、対象者の資力条件をきちんと点検してもらいたいものです。<(_ _)> 

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2007年6月18日 (月)

負け筋事件 勝ち筋事件

 弁護士もある程度経験を積むようになると、相談事件が、訴訟を提訴した場合に勝訴できるのかどうかの目安がつくようになります。

 まず勝訴できる事件を勝ち筋、まず敗訴する事件を負け筋(或いはむり筋)とか呼ぶことが多いようです。

 勝ち筋の事件を原告として受任する場合には気が楽な場合が多いです。もっとも、貸金や求償等の事件は、勝訴しても、執行できない場合が少なくないですが・・・・

 問題は、負け筋の事件です。

 負け筋の事件の被告がご相談にこられた場合には、受ける場合が多いです。負け筋の事件でも、事件の内容によれば、和解にて、負けの度合いを小さくできる可能性はあるからです。また、被告事件の場合には、依頼人にも、自己に勝訴の見込みが高くないことをある程度認識されている場合が多いように思われます。

 この場合には、私は、弁護士費用については、標準料金よりも安くしています。なぜなら、負け筋の事件の場合、依頼人の説得が重要であるため、たくさんお金をもらっていると心理的に説得できぬくいからです。

 但し、このような場合に、報酬金が期待できないという理由で、むしろ、着手金が通常よりも高く設定する方もおられるようなので、注意が必要かもしれません。

 問題なのは、負け筋の事件を、原告として受任する場合です。

 私は、このような場合には、原則として、お断りしています。

 なぜなら、負け筋の事件を、積極的に訴訟提訴したいと相談者の方の中には、むしろ、絶対に負けることはないと強く認識している方が少なくなく、後日、トラブルになる可能性が高いからです。また、負け筋の事件の原告代理人としての依頼された場合、弁護士費用の算出方法も頭を悩ますことになります。

 それでも、ごくまれに、負け筋の事件を敢えて受ける時は、依頼人の気持ちに強く共感できるような場合です。このような場合には、依頼人と二人三脚で頑張っています。

 私のこのような姿勢は、多くの弁護士に共有されているものではないでしょうか?

 しかし、今後は、弁護士の数が増えるに伴い、負け筋の事件の提訴が増えるのではないかと危惧しています。生活のために、着手金を稼ぐためです。

 このような乱訴社会、国民にとってプラスでしょうか? そういえば、最近、小学校でも、父兄から、「よく訴えてやる」などと言われるという記事が紹介されていました。

 道を歩いて石を踏みつけて転んでも、私有地だと所有者を訴え、市町村道だと自治体を訴える社会には、私は住みたくないですね。

 乱訴社会については、 PIEN先生のブログでおもしろい記事が紹介されていましたのを思い出します。

 しかし、確実に、訴訟社会は私たちの身近に到来しているような気がいたします。

 ホームドクターだけではなく、もしもの時に備えて、ホームロイヤーも、備えておく必要があるのではないでしょうか?(冗談)

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2007年6月16日 (土)

私道(いわゆる2項道路)の所有者から近隣土地所有者等に対する通行権不存在確認・通行禁止請求が棄却された事例(東京地裁平成19年2月22日)(控訴)

 判例時報NO1963(6月11日)号搭載の事案です。

 私道をある特定の人物の通行を禁止したいという相談は、よく受けます。感情的な問題を孕んでいる事案が多いように思います。

 本件事案は、2項道路の所有者が原告となり、近隣の者が通行できないよう求めたものです。

 東京地方裁判所(平成19年2月22日)は、原告の請求が権利濫用にあたるとして、棄却しました。

 即ち、自己の所有地がいわゆる2項道路として指定され、当該2項道路に接することにより自己所有建物が建築基準法上の接道義務を満たしている場合には、その土地の所有者は、私法上、他人の通行権を一般的に否定したり、一般的な通行禁止を命ずる裁判を求めたりすることは、特段の事情のない限り、権利の濫用であって許されないと判示しました。

 その理由としては、

 道路は、本来公共の需要を満たすために存在するものであり、自己が建築確認を受けることができたのも、自己のみならず、他人の通行も許容し、その結果年の安全さ快適さを確保することを社会一般に対して許容したからなのであって、そのような者は、自己所有の2項道路を他人が通行することも受忍すべき地位にある

 と説明いたしました。

 なかなかおもしろい理由づけですが、控訴されているようです。

 話が変わりますが、ココログには、どういう検索で、このブログにたどり着いたのかがわかる機能がついています。

 今日は、「しまなみ 過払利息」、「過払利息 しまなみ」という検索が多くなっています。過払い金請求でも考えている人がいるのかな? 私の事務所では、計算書では、年5%としていますが、示談交渉では、過払い利息は勘弁して欲しいと言ってくる消費者金融機関も多いですね。過払い利息がかなり貯まっている事案では、うちも、なかなか妥協できませんが・・・・

 債務整理は、地元の弁護士に相談した方がいいとは思います。

 どんな法律相談も、直接面談が原則です。電話による相談可能というのは、手軽ですが、いろいろ問題を含んでいます。

 他方で、依頼者も、この弁護士さんがきちんとした知識をもっているのかどうかわからない、料金もよくわからないなどとの不安を抱いている方も少なくありません。地方の弁護士さんは、あまり広告やHPなどで宣伝をしませんから、なおさらでしょう。

 しかし、それでも、通常、相談料は、30分5250円ですが、直接弁護士と面談して納得の上、依頼される方がいいのではないかと思います。

 ただ、債務整理希望の方は、相談料の捻出も大変な方が多いですが、この場合には、市役所や裁判所で行われる無料法律相談を利用する方法もあります。

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2007年6月15日 (金)

懲戒される弁護士が増えたなあ

 6月号の「自由と正義」という業界誌(月刊)が、本日、送られてきました。

 なんと、19名の弁護士が懲戒を受けていました。

 少し驚いたのは、弁護士会にて倫理研修が義務づけられていますが、長期間、倫理研修を受けなかったを理由に戒告処分を受けている弁護士が、2名おられました。

 また、同じ事務所に所属する弁護士が4名も懲戒されていました。珍しいのではないでしょうか?

 少し怖いなあと思ったのは、依頼人に競売妨害行為に利用されていることを認識しながらその妨害行為の外形を「確実に」排除することを怠って訴訟を追行し、結果的に、競売妨害行為に荷担したと非難されている事案です。このような行為にでる依頼人は自己の行為が許されると認識している方が多く、弁護士の説得にも耳を貸さない方が少なくありません。確実に排除まで求められるとすれば、結果責任を問われるのに等しくなる場合もあるのではないでしょうか?

 また、依頼人(妻)から、相手方(夫)の弁護士に対して、夫の源泉徴収票の取付依頼をされた事案で、税務上必要だとする依頼人の説明が虚偽であることを信じて、取付要求した事案も、私もやりそうで怖かったです。

 さらに、依頼人に、紹介者のマイナスな情報をぺらぺら喋った事案もあります。おしゃべりは禁物ということでしょう。

 愛媛弁護士会でも、昨年は、新規入会者10名、登録換え入会者2名を迎え、登録会員は、100名を超えました。これからは、どんどん弁護士の数も、都会、地方問わず増えていきますが、それに従って、懲戒される弁護士も増えていくのでしょうか・・・・。

 そのうち、弁護過誤を得意分野とする弁護士も現れてくるかもしれませんね。(T_T)

 私の事務所も、新人弁護士を募集しています。新旧問いませんので、興味がある方はご連絡下さい。

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2007年6月11日 (月)

交通事故後に全身が痛むようになり、後に「繊維筋痛症」と診断された原告の損害につき、事故との因果関係を認めた上で事故との与因の程度を25%とした事案

 交通事故判例速報NO492(H19・6)(交通春秋社)で紹介されていた下級審の判例についてです(山口地方裁判所岩国支部 平成18年10月13日)。

 解説者の先生によれば、「本判決は、交通事故と繊維筋痛症との因果関係を認めた初めての判決であると思われる」とされています。

 繊維筋痛症は、最近、マスコミなどで取り上げられるようになりましたが、圧痛以外の他覚所見がないにもかかわらず、全身に疼痛を来す疾患とされています。3か月以上広範囲の疼痛が継続し、かつ、指による触診で所定の18カ所のうち、11カ所に圧痛が有る場合に、繊維筋痛症と診断されるようです。

 繊維筋痛症の原因については、医学的に明らかにされておらず、治療法も確立されていません。

 事案は以下のとおりです。

 平成12年7月17日 交通事故発生。被害者は赤信号停止中、加害者運転車両に時速約60キロで追突され、被害者は、前方約24メートルはじきだされました。

 7月18日、受診。明らかな骨折なし

 7月31日 頸椎MRI検査 加齢性の変形指摘

 8月  仕事にいくため、頸部を固定したカラーを外すした。そのことから、痛みがでるようになった

 平成13年7月 症状固定診断

           他の病院で、繊維筋痛症、脳脊髄液圧減少症の疑い指摘

 というような事案だったようです。

 判例は、本件事故により被害者が頸椎等に受けた物理的衝撃の大きさなどを考慮すれば、繊維筋痛症と交通事故との因果関係があると認めました。

 他方で、頸椎の加齢性変化や心的要素も考慮して、交通事故が繊維筋痛症を発症させた与因は、25%と認定しました。

 この判例の認定の仕方にはいろいろな問題点があるようですが、その点については、解説がものすごくわかりやすいので、興味がある方は、購読されたらいかがでしょうか?

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2007年6月 9日 (土)

新司法試験の短答式の結果

 5月の司法試験(択一式)を受験した4607人のうち、約76%に当たる3479人が短答式試験に合格しました。

 まずは、おめでとうございます。

 法務省のデータやマスコミの報道によると、概ね以下のとおりです。

 合格者の平均年齢は、30.2歳で、女性は、4分の1を占めます。

 その後、論文式試験の採点を経て、今年の9月13日に発表される最終合格者は1800~2200人程度に絞られる見込みのようです。

 合格者数の上位5校は、

 東京大258人(受験者304人)

 中央大254人(同292人)

 慶応義塾大237人(同271人)

 京都大192人(211人)

 早稲田大175人(同223人)

 合格者数上位の出身校のメンバーは、旧司法試験の時とかわりばえがしないようです。

 四国ロースクールは、出願者数17人 受験者9人 合格者5人という、惨憺たる結果のようです。

 神戸大ロースクールは、出願者数100人、受験者91人、合格者80人という結果で、まずまずと言ったところでしょうか。

 黒猫先生のブログなどのコメントをみると、母体が異なる以上、新司法試験の方が旧司法試験よりも難しいという趣旨の内容が書き込まれていますが、私の出身大学である中央大学も、受験者292人で、合格者が252人であることから考えても、旧司法試験(択一式)よりは格段に通りやすくなった試験だとはいえると思います。中央大学の精鋭部隊であった駿河台や多摩法職研究室のメンバーでも、ここまでの高さの択一合格率はなかったのではないかと思います。

 とはいっても、私自身は、別にマイナスな評価をしていませんが、「新試験では、逆に「受からないだろう」という人が受かってしまっていることがあります」ということは、そのようなことが事実とすれば、問題かもしれません。

 しかし、最低の不合格者の方を卒業させたロースクールは、大いに反省すべきでしょう。これではロースクールに対する信頼は保つことができないでしょう。

 なお、最終合格者は、1800人から2200人ということですが、この調子で弁護士の数だけが増え続けることになれば、新人弁護士の給料も、一層、低下していくことになります。また、支出の面でも、東京の弁護士会では、会館建設協力金として、多額の負担を強いられることを所属していた弁護士から聞いたことがありますが、地方でも、毎月、少なくないお金が会館建設協力金の名のもと徴収されています。弁護士という資格は、維持していくだけで、負担がかかることになっています。

 司法試験という制度が通りやすくなった制度に変化したことに伴い、今後、採用する方としては、大学やロースクールの出身校、そこでの成績表などを重視することになると思います。特に出身LSは、能力判断にあたって、大きな意味を持ってくると思います。

 しかし、このようなことが生じれば学歴差別につながってくるでしょう。私たちの時代は、学歴はほとんど意識したことはなかったですが・・・

  なお、顧問先様には、本ブログの、3月、4月、5月分のブログ集を、近々発送させていただきます。6月中旬にはお手元にとどくと思いますので、ご確認下さい。 <(_ _)>

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2007年6月 8日 (金)

電子記録債権法案の概要

 先ほど、大阪から戻ってきました。

 今回の、金融法務研究会例会のテーマは、今国会で上程されている電子記録債権法案の概要についてですが、法制審議会の委員であった弁護士の先生から、わかりやすく説明していただきました。

 電子記録債権って、かなり、手形に近い性質をもっているんだなという印象を受けました。他方で、事業者でない個人には適用されない規程もあるなど、消費者保護も配慮しているようです。

 電子記録債権は、その発生又は譲渡について電子記録債権法による電子記録を要件とする金銭債権をいいます(2条)。

 電子記録は、電子債権記録期間が記録原簿によって記録事項を記録することによって行います(3条)。

 電子記録の請求は、当事者の双方がしなければなりません(4条、5条)。

 同一の電子記録の複数の請求がなされた場合には、請求の順序に従って電子記録をしなければなりません。同時に複数の請求がなされた場合には、いずれの請求に基づく電子記録もしてはならないとされています(8条)。2重譲渡による弊害を防止するためです。

 また、電子記録債権の内容は、債権記録の記録により定まるものとされています。そして、電子記録名義人には、資格授与的効力が与えられる結果(9条)、善意取得が認められています(19条)。

 不実の電子記録等や、権限のない者の請求による電子記録については、過失がある場合に限り、電子記録債権記録機関の責任が問われますが、無過失の立証は、電子記録債権記録機関が負担します(10条、14条)。

 意思表示の無効や取り消しに関する民法の規定は、善意かつ無重過失の第三者には対抗できませんが、事業者でない個人の場合には適用がありません(12条)。

 電子記録債権の発生については、16条にて、必要的記載事項や、任意的記載事項が定められています。将来の債権では金額が確定しないため、だめですが、分割払いであっても可能です。

 電子記録債権の譲渡は、譲渡記録をしなければ効力が生じないとされています(17条)。効力要件になっています。

 手形の場合、裏書きすれば、遡及義務を負担しますが、譲渡人に支払い義務を負担させたければ、譲渡人が保証記録をおこなえばいいことになります。

 人的抗弁については、害意がなければ、切断されます(20条)。但し、電子記録債務者が事業者でない個人である場合には適用がありません。

 電子記録債権の消滅については、支払い等記録をしなければなりません。

 弁済したのに、支払い等記録をせずに、譲渡された場合には大変です。人的抗弁として切断されてしますからです。

 この手当として、弁済者は、支払いするのと引き換えに、承諾請求をすることができるとされています(25条)。

 でもなんか面倒だな?

 この点については、簡略化できる手段を講じています。

 すなわち、電子債権記録機関は、債務者及び銀行等と口座間送金決済に関する契約を締結することができます(62条)。この際に、口座間送金決済があった旨の通知を銀行から電子債権記録機関が受けた場合には、支払等記録をしなければならない(63条)とされており、同期的に対応することが可能になっています。

 電子記録保証については、附従性がなく、主たる債務から独立した債務となっています(33条)。電子記録保証人が出えんした場合には、その旨の支払等記録がされた場合には、電子記録債権を取得できます(特別求償権)(35条)。

 他にも変更や分割などについての説明がありましたが、不覚にも、予期せぬ睡魔に襲われ、割愛させていただきます。

 なお、消滅時効は3年です(23条)。

 今後、手形に変わっていくようになるのではないかと思いますが、今国会で通るかどうか微妙だそうです。附則により公布された日から起算して1年6ヶ月以内に施行されるみたいですが、必要な制令や規則などはまだないようです。

 しかし、どんどん法律や制度が変わりますね。勉強しないと、ふりおとされそうな感じです。(^_^;)

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2007年6月 7日 (木)

東京地方裁判所執行部における財産開示の運用状況

 旬刊金融法務事情1804(6月5日)号に、東京地裁執行部における財産開示の運用状況について、現役の裁判官による記事が載っていました。

 財産開示制度は、平成15年の民事執行法改正により創設されたものですが、あまり芳しい成果はあげられていないようです。

 開示義務者の不出頭率は、約46%に上り、また、現実に財産が開示されてもこれを端緒として強制執行の申し立てがなされたケースはほとんどないようです。

 この制度は、不出頭の場合や虚偽の陳述をしても、30万円以下の過料に処せられるだけで、やはり、制裁の効果が小さすぎるのが欠点だと思います。

 悪質な債務者の場合には、刑事処分でのぞむ位でなければ、効果はあがらないのではないかと思います。

 裁判所はこのような中で努力はされておられるようで、不出頭案件の既済69件のうち、66件については、過料決定されているようです。

 裁判所で勝ち得た判決や、或いは、和解調書にて、強制執行の実があがらないとすれば、司法システムに対する国民の信頼も損なうことになります。

 将来の立法の改正に期待します。

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2007年6月 6日 (水)

債権者が物上保証の設定を受けていること等は、詐害行為取消権行使の際の債務者の無資力の判断に影響しないとされた事例(大阪高判平成18年10月26日)

 銀行法務21(6月号)の「金融商事実務判例紹介」にて、谷本誠司弁護士が紹介されている判例です。

 こんな話です・・・・

 きつねさんは、たぬき銀行から多額の借入債務がありました。

 きつねさんが平成7年に死亡したことに伴い、きつねさんの相続人である妻・花子さんや、子・太郎さんが借金も相続することになりました。

 平成8年に、きつねさんの相続人は、銀行宛に、「債務承継及び根抵当権設定契約書(兼相続届)」と題する書面を交付しています。

 ところが、花子さんは、和子さんに、花子さんが所有する不動産を売却しました。

 たぬき銀行は、この売却が詐害行為にあたるとして、その取り消し及び同契約に基づいてなされて持ち分移転登記の抹消登記手続を、和子さんに求めました。

 第1審は、相連帯債務者がその負担部分を超える価値の不動産に債権者のために根抵当権を設定している事実を重視し、相連帯保証債務者の負担部分相当額を債務者の債務額から控除しました。

 大阪高裁は、物上保証や相連帯債務者の存在にもかかわらず、債権者は債務者の債権全部の履行を請求できることを根拠に、債務者の負担する債務全額に基づいて無資力要件を判断すべきとしました。

 詐害行為の相談は、よくありますが、特に、債務者側のご相談の場合には、気をつけなければなりませんね。

 受益者や転得者にも多大な迷惑がかかりますから。

 第1審と控訴審とで結論が変わる可能性があるような場合には、回答については断定できませんね。

 ただ、ここまで研究されている弁護士さんは(私を含めて)多くありませんが・・・・ (^^;)

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2007年6月 5日 (火)

債権回収会社と資力の乏しい連帯保証人間の求償債務の弁済交渉において、不動産の売却等により債務の一部を弁済し、その余の債務については自然債務とする旨の合意が成立したと認められた事例(東京地裁平成18年9月7日)(控訴)

 判例時報NO1962(6月1日)に搭載されていた判例です。

 きつねは、たぬきに対して、求償債権を有し、うち、1億円を、たぬきに対して、請求しました。

 たぬきは、所有不動産を売却し、総額9200万円程度で売却し、きつねに対して、弁済しました。

 たぬきがきつね宅を訪問した際、債権放棄を求めたところ、きつねは、税務上の問題があることから拒否したが、請求はしないと回答しました。

 自然債務とする内容の書面をきつねの前で読み上げたが、きつねは相違ないと回答しました。

 その後、きつねは、求償債権を、ライオンに売却し、ライオンは、たぬきに対して、支払いを求めてきました。

 東京地裁は、たぬきときつねとの間で求償債権を自然債務とする合意が成立したとして、また、ライオンは、債権譲渡を受けた際に、その合意を知っていたもの(不起訴の合意も含む)と認定し、ライオンの請求を却下しました。

 ライオンは、現在、控訴中です。

 ライオンは、自然債務とする合意の存在を知っていたのに何故債権を買ったのでしょうか?

 最近、債権譲渡などで債権者が頻繁に変わることが多く、その対応に頭を悩ませているところです。

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