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2007年5月15日 (火)

交通事故の被害者の後遺障害逸失利益について、原告が求めていても、定期金賠償を認めるのは相当でないとされた事例(東京地裁平成18年3月2日)

 判例時報5月11日(1960)号に搭載されていた事案です。

 交通事故の被害者が、後遺障害逸失利益等について、症状固定後15年間の定期金、その後一時金による支払いを求めた事案です。

 定期金賠償については、原告が定期金賠償を求めていない場合には、裁判所は裁量により定期金賠償を命じることはできません(最高裁)。

 しかし、原告が定期金賠償を求めている場合には、定期金賠償を命じることができるかどうかについては、問題になっています。

 東京地裁は、結論とし、定期金賠償を認めませんでした。

 その理由については、以下のとおりです。

 後遺障害逸失利益については、民訴法117条1項の規定があるので定期金賠償を認めうる場合があることは否定できないが、一時金賠償の場合に、被害者が事後的に交通事故とは別の原因で死亡した場合でも損害は継続すること(継続説)、

 本件の場合原告の後遺障害の内容程度に照らして、将来の介護費用と一体のものとして定期金賠償を認めうる場合でないこと

 原告が定期金賠償を求めているのが症状固定後15年間のみであり、その後については一時金による支払いを求めているがその合理的理由が明らかでないこと

 被告らが定期金による支払いを求めていないこと

 を総合考慮して、定期金による支払いを認めませんでした。

 定期金賠償については、私も、昔、一度だけ検討したことがありますが、支払いが継続してしまうために、保険会社付きの事案でもなければ、なかなか踏み切れませんでした。

 余り勉強しない分野ですが、判例時報の解説者が指摘されるように、一度、理論面と実務面の双方から検討してみるとおもしろいかもしれません。

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