大阪地方裁判所における破産事件の運用状況
旬刊金融法務事情1799号(4月5日)に、大阪地裁の現役の裁判官から、大阪地裁における破産事件の運用状況について、解説する記事がのっていました。
大阪地裁でも、破産事件の申し立ては、平成15年(1万6436件)をピークに年々減少し、平成17年は、1万3617件、同18年は、1万1921件に減少しています。
破産事件の減少は、全国的な傾向にあるようです。
他方で、管財事件は若干増える傾向にありますが、自由財産拡張を主たる目的として管財手続を選択する事案や、貸金業者等に対する過払金返還請求によって一定の財団形成が見込まれる事案が増えていることによるものだそうです。
「否認の請求の申し立て」の件数は、平成17年には、25件、平成18年には、55件と倍増しています。平成18年中にされた認容決定に対して、異議の訴えが提起されたものは、1件もないようです。
「役員の責任の査定申し立て」の件数は、平成17年には、5件、平成18年には、0件だったそうです。
「担保権消滅許可の申し立て」の件数については、平成17年には、6件、平成18年には、7件で、余り利用されていないようです。
「引渡命令の申し立て」の件数についても、平成17年、平成18年ともに、1件ずつになっています。
「破産債権査定の申し立て」の件数についても、平成17年が16件、平成18年が25件と意外と多くはありません。
配当手続については、平成18年中に新法により終結した475件のうち、簡易配当が約90%、同意配当が約5,5%、最後配当が約4.2%になっているようです。
なお、今回の旬刊金融法務事情は、他に、気になる判例として、預金顧客を特定する情報を報告対象とする弁護士法23条の2に基づく照会や民事訴訟法186条に基づく調査嘱託に対して、銀行の報告義務を認めつつ、当該義務の違反は不法行為を構成しないとした大阪高裁平成19年1月30日(上告及び上告受理申し立て中)も紹介していました。
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