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2006年12月28日 (木)

一年を振り返って (債務整理・離婚・交通事故)

           ~1年を振り返って~ 

 今年は、とにかく、債務整理事案が多い一年でした。その中で、特に、過払金請求が昨年と比較しても、案件が数倍近いのではないかと思えるほどでした。

 そのため、自己破産でご相談にこられた方も、過払金を原資に、任意整理に切り替えることが可能なケースも、少なくありませんでした。

 但し、過払金の請求について、遅延損害金を含めて消費者金融機関から満額取り返して欲しいと強く希望する方は、私の事務所では、ほとんどおられませんでした。

 申し訳なさそうに、少しでも返ってくるとうれしいだけどという方が、多かったように思います。

 数名の大都市の弁護士の話からだと、遅延損害金を含めて満額取り返したいということを希望するご相談者が少なくないようで、やはり、都会と田舎では、過払金に対する認識が少し違っているのかなと思いました。

 とはいっても、もともと経済的に困っている方なので、決して、お金はあって困ることはありませんから、私の事務所では、遅延損害金として年6%を付加したり、弁護士費用を付加したり、一部開示の場合には、慰謝料を付加した請求をしています。

 他方で、過払金の請求により、地場の中小の金融業者が倒産してしまうようなことも、いかがなものかなと思っておりますので、このあたりの調整が難しいです。

 交通事故案件は、損保からの依頼が多いため、案件としては、加害者側が多いのですが、死亡事故や重大な後遺障害が生じた案件の被害者側の代理人としての賠償交渉も、結構ありました。

 交通事故案件で日頃から思うのは、損保会社にて、対物賠償事案については、概ね、適正な賠償提示がなされていると思われるのですが、対人賠償事案で、死亡や重大な後遺障害事案については、必ずしも、適正な賠償提示がなされているとは限らないと思われることです。

 幸いなことに、私が関与している損保会社は、対物対人ともに、いわゆる赤い本に基づき適正な賠償を提示していますが、反対に、被害者側代理人で関与している案件について、赤い本を基準にしない会社があることについては、怒りすら感じることがあります。

 弁護士が代理人としてついている以上、損保会社は、赤い本を基準に、計算書を作成すべきだと考えております。

 次に、離婚紛争は、例年どおり、私の扱う事件の少なくない部分を占めます。調停や訴訟からの代理人案件も相当数ありました。離婚紛争は、1つ1つが手作りとなるため、費やす時間と労力も相当なものがありますが、元来、家族法関連の事件は、私自身、力を入れて取り組んでいる分野であることから、労をおしむことなく、全力で仕事をさせていただいております。

 遺産分割は少し減少し、その反面、遺言作成が少し増えたように思います。

 後見申立も、例年と比べて、倍増しました。高齢者社会が進行しているのでしょうね。

 債権回収は、銀行の法律顧問をさせていただいていることから、一時期は、相当な案件がありましたが、今年は、ほどんどありませんでした。景気が回復しているのでしょうか。余り実感できませんが・・・

 同族会社の紛争も、結構、ありました。親子、兄弟、親戚、仲良くしていただきたいものです。

 以上、1年の感想でした。

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2006年12月27日 (水)

年末年始のお知らせ

           ~年末年始のお知らせ~

  しまなみ法律事務所の年末年始の予定は、以下のとおりです。

  本日をもって、年内は、法律相談業務は終了します。

  平成18年12月29日から来年1月4日までは、完全休業となります。

  来年の執務時間は、9日からですが、通常の法律相談業務は、1月15日以降となります。

  12月28日、1月5日以降は、ご予約のお電話だけ、承ります。

  顧問先様に対するサービスは、1月9日からとさせていただいております。

  ご不明な点がございましたら、℡ 0898ー23ー2136にまで、お問い合わせ下さい。

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相続による所有権移転登記の更正と抹消

 旬刊金融法務事情NO1790号(12月25日)に、最新判例ダイジェストとして、最高裁平成17年12月15日のケースを紹介していました。

 この判例は、以前に、このブログでも紹介しましたが、金融機関担当者との視点で、この判例の考え方を前提に、おもしろい解説がなされていましたので、紹介します。

 最高裁のケースは、要は、Yさんがある不動産について遺産分割協議の成立を前提に、相続を原因とする所有権移転登記を、被相続人から直接Yさんに行われた事案で、遺産分割協議が成立していないことを前提に、相続人の1人であるXさんから、Yに対して、所有権移転登記の抹消を求める訴訟を提訴したところ、高裁は、本件登記の一部抹消のための更正登記手続を求めることができるに過ぎないとして、Xさんを敗訴させた判決を不服として、上告を行い、最高裁は、控訴審の判決を破棄差し戻しをさせた事案です。

 この判例を参考に、例えば、先代が亡くなったのを機に、先々代から直接若社長に相続を原因とする所有権移転登記をしたことにより、金融機関が債権を保全するため、当該不動産に抵当権を設定した場合に、先々代に他に相続人が存在し、登記の際に、この相続人の存在を無視して行われている場合には、登記に公信力がないことから、金融機関の抵当権設定登記も抹消されることになるので、相続案件はその調査が大切だということを上司が部下に教えている記事になっていました。

 なお、12月25日号には、ケーススタディ相続実務として、「遺言執行者からの相続預金の払い戻し請求」についても触れられており、マチ弁の私にとっては、有益でした。

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2006年12月26日 (火)

リーガルマインド会社法講演会

 昨年10月に新会社法の公布に伴い、昨年来、各種の研修や講座が開催されました。

 私は、日弁連の研修以外に、伊藤塾の伊藤講師や呉講師の講座を通信で学習しましたが、最近、弥永真生教授の講演会のテープを手に入れたので、聞いてみました(8時間)。

 司法試験受験生向きでしたが、かなりわかりやすく改正のポイントを解説されていました。

 弥永先生といえば、そのご著書の有斐閣のリーガルマインドシリーズは有名で、私も、十数年前の受験生のころは、先生の会社法を、基本書にして勉強していたものです。

 私が使っていたのは、初版(平成5年)、改訂版(平成6年)でしたが、会社法の相次ぐ改正により、現在は、第10版まで発行されており、私が使っていた頃は、コンパクトな基本書ですが、現在では、結構、厚みのある教科書になっています。

 会社法関係は、顧問先企業からたびたびご相談を受けるため、重点的に勉強しなければならない分野の一つです。

 顧問先から受けるご相談は、現在は、機関の責任問題が多いですが、株式譲渡や組織再編を含む事業承継についても、近い将来取り組むべき分野の一つとして、勉強をしております。

 現在、幸いなことに、仕事は多忙ですが、それを理由に知識の研鑽を怠っていいわけではありません。

 また、会計や税務、登記などの知識も必要であり、今治市近郊の税理士や公認会計士、司法書士の先生方と、集まって勉強会でもできたらと思います。興味のある先生方は、メールください。

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2006年12月25日 (月)

ゲゲゲの鬼太郎

 ゲゲゲの鬼太郎が、映画になるそうです。

 子どものころに読んだ水木先生の漫画は、とても怖かった印象を今も持っています。

 鬼太郎も今のように正義の味方ということはなく、たとえば、人間を地獄にわざと誘い込んだりするなどたちの悪いいたずらをしていたように思います。

 鬼太郎自身、気味の悪い妖怪の一人でした。

 しかし、今では鬼太郎も正義の味方であり、性格も大変明るくなり、イメージも昔と大きく異なります。

 鬼太郎の世界は、ありえない魑魅魍魎の世界を描いたものですが、最近は、実は、私たちの世界も、鬼太郎の世界とあまり変わらないのではないかと思ったりしています。

 私は弁護士という仕事に従事していますが、弁護士こそ、人にとって最大の味方であるべきと思っております。

 人間社会には、妖怪顔負けの、どろどろした紛争があります。弁護士が、鬼太郎に代わり、悪い妖怪(紛争)を退治(解決)できたらと思います。

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2006年12月24日 (日)

今日はクリスマスイブです

 今日はクリスマスイブです。

 例年この時期になると、新年の準備に追われ、法律業務以外にも、時間をとられてしまいます。

 また、正月は、平穏に過ごそうという依頼者の方、とりわけ、消費者金融から多数の借り入れを受けている方からの相談が増えます。

 2,3年前は、ほとんど、自己破産や個人再生の通知を消費者金融機関に送ることが多かったですが、最近は、いわゆる過払い金が発生している方も多く、受任の段階で、破産申し立てを予告する通知が少なくなりました。

 ただ、過払い金については、結構、誤解されている方も多く、利息制限法以下の金利で融資を受けた方の場合には、過払い金どころか、元本すら、減少しません。

 そうはいっても、全体として、多額の負債が残るものの、一部の業者については、過払い金となっており、この過払い金を破産の弁護士費用などを捻出できる場合も、何度か、ありました。

 弁護士の受任通知により、直接、サラ金からの取立の電話がなくなります(とはいっても、弁護士のところに変わるだけですけどね)。

 平穏な年末年始を迎えたい方は、近くの弁護士さんのところに相談に訪れてください。債務整理の相談者の場合には、法テラスの無料法律相談で対応してくれると思います。

 私の事務所は、年内の相談は、27日で終了します。来年は、9日からあけていますが、相談が入るのは、15日くらいからじゃないかなと思います。

 今年も、精一杯、仕事をしてきました。これも、クライアントの皆様、相談者の方々、顧問先様、そして、スタッフの支えがあってのことでした。1年間、本当にありがとうございました。また、来年も、よろしくお願い申し上げます。

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2006年12月22日 (金)

またまた、書籍を買ってしまった

 経理担当からは、図書購入費が年々増加しているため、必要なものしか購入しないようにと言われていますが、ついつい、いい本があると購入しています。

 これって、免責不許可事由になってしまいますか?(冗談)

 先般も、新日本法規の担当者の方が、書籍の紹介に来所された際に、「同族会社の運営とトラブル対応の実務」という本を紹介されました。

 11月21日発行の書籍です。①取締役会の運営と取締役をめぐるトラブル、②監査役・会計参与、③株主総会の開催と決議をめぐるトラブル、④株主の権利をめぐるトラブル、⑤相続事業承継について、設問方式にて、わかりやすく説明されいたように思います。

 この種のトラブルは本当に多いです。兄弟とは他人の始まりを感じさせます。年に相談だけも数十件、訴訟に発展するケースも度々です。

 次に、農地法入門も購入してしまいました。12月7日発行です。

 農地がらみは、相談はありますが、事件に発展することはあまりありません。やはり、コストにみあわないせいでしょうか?

 というわけで、購入してもコストに見合いませんが、浪費癖のある私は購入してしまいました。次からは気をつけよう。

 経理には、安くして貰ったからといって説明しておきました。

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2006年12月21日 (木)

最近の新人弁護士のお財布事情

 町弁のひとりごとというブログに、最近の新人弁護士のお財布事情が厳しくなっていることが紹介されていました。

 確かに、一昔前は、新人弁護士の数が500名前後であったことから、小規模な事務所でもそこそこの収入はあったように思います。

 ただし、社会保険や年金の負担、弁護士会費の支払いや交際費や図書費などが結構大きかったことから、それらを差し引くと、手取りで25万円くらいでした。それから、家賃とか家事関連費を差し引くと、月額15万円くらい残っていたかなあと思います。その時は、妻も、働いていたため、生活はできていましたが、事務所に設置したパソコン(昔は、パソコン代なども自己負担でした。)のクレジット代が払えず、生まれて初めて、信販会社から、催告書を受け取ったのを思い出します。

 そんなこんなで、給与所得者の控除よりも、経費の方が圧倒的に大きくて、今から思えば、業務委託契約の方がよかったと思っています。

 結局、事情があって、登録後、4ヶ月で独立しましたが、そのころは、愛媛で一番若い弁護士ということもあって、ベテランの先生方が事件を回してくれるために、すぐに、事務所経営も軌道に乗りました。

 現在は、弁護士が受任できるような訴訟案件も支部では全体的に減少していることから、今治でも開業すればすぐに軌道に乗るようなことにはなっていないようです。

 私の事務所も、新人弁護士の募集をしていますが、形態は、業務委託契約の方法によろうと考えております。

 また、仮に、新人弁護士に支払う経費が年間400万円くらいかかるのであれば、新人弁護士に1200万円程度以上の売り上げをあげてもらうことを期待してしまうのは、経営弁護士であれば当然でしょう。

 支部では、実は、国選事件も数をこなせば新人弁護士にとっては重要な収入源であり、私も多い年には、年間150万円ほどの国選収入がありました。今は、国選事件よりも単価の高い事件を優先していることや今治でも弁護士の数が急増していることから、かなり減っており、年間50万円くらいではないかと思います。

 新人弁護士の場合、家賃や従業員の給料などの大きな経費は、ボス弁が負担してくれるでしょうから、国選弁護料でも、新人弁護士にとっては大切な収入源となっています。

 経費負担を考えれば、独立するには大きな勇気が必要ですね。

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2006年12月20日 (水)

経営困難となった会社に対する銀行の多額の融資金が回収不能となったことについて、銀行の取締役の会社に対する損害賠償責任が認められた事例

  判例時報1946号(12月21日号)搭載の事案です(札幌高裁平成18年3月2日)。

 たぬき銀行は、平成3年4月から1年にわたり、きつねリースに、運転資金として、147億円を融資し、こぶた旅館に肩代わり資金として、39億円を融資しましたが、いずれも、経営破綻して、回収不能となりました。

 たぬき銀行から債権譲渡を受けたライオン回収機構は、融資を決済したたぬき銀行の取締役に対して、善管注意義務及び忠実義務に違反したとして、旧商法266条1項5号に基づき、40億円の損害賠償を提訴しました。

 札幌地裁では、ライオン回収機構は、全面的に敗訴しましたが、札幌高裁では、ライオン回収機構の請求のうち、30億円については認められました。

 1審と2審とで、結論が大きく異なりました。

 ちょっとまて。 そもそも、なんで、債権譲渡を受けたにすぎないライオンが、取締役の会社に対する損害賠償請求できるのか、不思議に思いませんか?

 判決の前提事実を読むと、たぬきとライオンは、資産買い取り契約書を締結して、たぬきが取締役に対する債務不履行に基づく損害賠償請求権を、ライオンに譲渡していることがわかりました。

  話を戻します。

 第1審は、きつねリースに対する貸付金については、決済の前提となった事実について著しい誤りがあり、又は意思決定の過程若しくは結果は不合理であるとは認められない、こぶた旅館については、消滅時効が完成しているとして、ライオンの請求を棄却しました。

 第2審は、きつねリースに対する貸付金については、きつねリースは融資当時既に破綻していたのに、無担保ないし担保不足で融資し、融資金の回収を予定しなかったのであるから、実質的には、贈与だ、任意整理を行うための融資だとしてもそれによるたぬき銀行が得られる利益が融資額よりも大きいということが認められないとして、きつねリースについて、ライオンの請求を認めました。

 第1審と第2審とで大きく結論が異なりました。

 30億円の支払い義務が認められましたが、巨額ですね。

 銀行としては、破綻している企業に対する貸付は、慎重に検討の上対応しなければ、重役も大変なことになることがわかる裁判例でした。

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2006年12月19日 (火)

内縁の妻の損害賠償請求

 交通事故判例速報No486H18・12(交通春秋社)で、内縁の妻の損害賠償請求に関連した下級審の事例を紹介していました。

 交通事故により死亡した今治太郎さんには、法律上の妻和子さんと、内縁の妻花子さんがいました。

 今治太郎さんが死亡したため、花子さんは、太郎さんと一緒に経営していた焼き鳥店を閉店せざる得なくなったことによる損害、死亡逸失利益、慰謝料の支払いを求めました。

 これに対して、東京地裁(平成18年2月7日)は、以下のとおり判示しました。

 閉店せざるえなくなった損害については、本件交通事故の1年前から身体の不調により太郎さんが行っていた業務は少なく、代替性もあるとして、その請求を否定しました。

 死亡逸失利益についても、これ自体は花子さんは相続人でないことから請求できないが、扶養請求権の侵害による損害賠償は請求できるところ、内縁の配偶者がこれを請求できるためには、①太郎さんに扶養能力があること、②請求者が要扶養状態であることが必要であるところ、本件では、これらの要件を充足しないとしました。

 慰謝料についは、花子さんに、600万円の慰謝料を認めました(これは比較的高額だと思います)。

 しかし、結局、慰謝料以外には、花子さんの請求は退けられたのです。

 私もこのようなケースを何度も相談を受けたことがありますが、その都度、花子さん的立場の方からは、納得してもらえず、また、私の方も、難しい請求であることを了承していただけない限り、後でのトラブルをおそれるため(敗訴するとクレームがあることが多いです。)、受任することができないため、かなり気まずい思いをすることもたびたびでした。

 内縁の妻の方の場合には、やはり、公正証書遺言を太郎さんに書いてもらっておくべきなのでしょう。遺留分があるため、完全とはいえませんが、それでも、ダイブましにはなります。

 このようなことに気づかない男が悪いのかもしれませんが・・・

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2006年12月18日 (月)

就職問題

 「自由と正義」(12月号)という日弁連が発行している月刊誌が送付されてきました。

 この「自由と正義」という月刊誌には、懲戒を受けた弁護士の事案を紹介していましたが、個人的には、やや厳しい過ぎるなと思うケースがありました。

 甲弁護士さんは、Aさんが出入国管理及び難民認定法違反事件により逮捕されたことから、Aさんの婚約者であるBの依頼を受けて、Aと面会に訪れ、その弁護人のなりました。

 甲弁護士は、Aから解任されるまでに、5月23日から7月12日まで、10回以上、Aと接見し、かつ、Aのために在留特別許可の取得に向けて書類等の準備するなど、精力的な弁護活動を行いました。

 その後、Bは、Aと婚姻関係を破棄したため、Aは、Bに対して、慰謝料請求訴訟を提訴し、Bから受任を受け、訴訟上の和解を成立させました。Bからは弁護士費用を受領せず奉仕的に訴訟活動も行っているようです。

 Aは、甲弁護士の懲戒申立を行いました。

 Aは、弁護士の品位を害するという理由により、「戒告」処分を受けています。

 私の場合には、以前似たような事案の時に、Bの立場の方から、離婚の相談を受けた場合に、私は、離婚の相談まで国選弁護に含まれていないとして全く受付しない対応をしましたが、どうやら、私のような対応が、無難のようです。

 話は変わりますが、今月号の自由と正義ですが、これから増える新人弁護士の雇用や、弁護士の業務拡大関連の記事が多かったように思います。

 司法試験合格者は、45期までは、500名程度でしたが、57期、58期で、1200名、59期は、1500名、60期は、2500名になっています。

 2010年からは毎年3000名に増えます。

 今でさえ、就職困難な時代になっているのに、来年からは、全員が就職するのは不能な時代になりそうです。

 そこで、弁護士の業務拡大として、任期付き公務員、企業内弁護士、地方自治体関与業務の推進などがあげられていますが、いずれも、弁護士を大量に吸収できるようなものにはなっていないと思います。

 松山の弁護士からみると、今治支部などは、まだまだ需要があるように思われていますが、弁護士がつけるような訴訟事件数は減少しており、また、支部以外の弁護士が受任していることも多く、需要は必ずしも強いものではありません。

 需要を掘り起こす活動が必要ですが、この活動は、他面、事件拾いとも評価される可能性があります。

 難しいところです。

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2006年12月17日 (日)

新司法試験 選択科目速習完成 労働法

 私は、旧司法試験の選択科目で、国際公法を選択しました。国際公法は、受験者が極端に少なく、きわめてマイナーな科目として位置づけられていましたが、国際的な紛争を扱っているため、おもしろく学習していました。

 しかし、残念ですが・・・・   マチ弁の実務ではまず使わない法律科目です。

 当時の選択科目では、やはり、破産法がダントツに実務で使う法律科目でしょうね。

 それ以外は、労働法が次いで使い、行政法がたまに使うといったような具合です。

 新司法試験の科目にはあるようですが、租税法は、やはり、重要ですね。

 知財法、環境法は、これからという分野でしょうか?

 早稲田司法試験セミナーという司法試験予備校がありますが、そこでは、当然のことながら、司法試験の受験対策講座を設けております。

 昨年来、選択科目速習完成講座と題する通信講座を申し込みをして、破産法行政法、そして、ようやく、労働法の講座を学習し終わりました。

 菅野先生の、法律学講座双書 労働法のテキストを使っての学習でした。この労働法のテキストは、このブログの図書紹介でも紹介しています。ご一読ください。 

 実務にでてからは、体系的な勉強をする時間的余裕が少なくなりますから、法科大学院、司法修習の間で、未履修の選択科目を勉強すべきでしょうね。

 とはいっても、法科大学院(未習者)、司法修習も、勉強が大変みたいですから、そんな余裕はないかもしれませんね。

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2006年12月16日 (土)

弁護士の法律相談料って高いの?

 経済的に余裕のある方から、「弁護士の法律相談料が、1時間 1万円は高い」という趣旨のことを言われたことがあります。

 まず、弁護士の法律相談を受けることにより、適切な解決方法が教示されることから、その有益性については、誰も異論を唱える人はいないと思います。例えば、消費者金融に対して毎月多額の返済を強いられている方が、実際には、過払いだったり、また、負債が残っても、返済可能な範囲で契約の内容を変更できる方法を知ることによって、相談者自身が大きな利益を得ることができます。

 問題は、1時間1万円が高いかです。これは、給与所得者と自営業者との金銭感覚の違いが大きいのではないかと思います。

  こんなことはまずありえませんが、通常、弁護士1人事務所が多いことから、1人の弁護士が1日8時間全て相談するとして、1日の売り上げが8万円とします。月に20日働くとして、月の売り上げは、160万円、年間1920万円となります。

 しかし、経費として、例えば、事務所や駐車場の賃料が年間360万円、スタッフの給料などが年間1200万円、リース代が年間100万円 もうこれだけで、1660万円です。

 また、弁護士資格を取得するため、難関であった司法試験に合格するための予備校代などのために、多額の費用と時間を費やしています。新司法試験の場合には、法科大学院、司法修習にかかる費用を費やすことになります。資格を取得するために、かなりのコストがかかっています。

 従って、私からみれば、1時間1万円の法律相談料だけでは、事務所を維持することはできず、それだけだと、赤字になります。

 そして、実際、国選事件の被告人、情状証人との打ち合わせ、ホウテラス経由での無料法律相談など、相談自体が、無料 若しくは 低廉にとどまるものも少なくありません。

 法律事務所が維持できるのは、顧問先からの依頼事件、顧問先や知人からの紹介などから、事件を受任し、その事件を依頼人のために有利な解決を図ることによって得られる多額?の成功報酬金をいただけるからです。

 前述の方の話によれば、ある弁護士さんは、高級車を3台も持ち、家も大豪邸とか。

 この財産を形成できたのが、弁護士業からの収入だけであることであれば、この弁護士さんの法律相談料が、1時間 1万円であることは、およそ考えられません。

 TVに出ていた弁護士さんは、10万円とかいっていたと記憶しています。

 とはいっても、多重債務者などの社会的弱者的な立場にある方が、30分5000円の相談料を捻出するのは大変だということは充分わかります。このような方の場合には、多くの弁護士は、無料法律相談で対応しています。

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2006年12月15日 (金)

買戻し特約付き売買契約と譲渡担保

 旬刊金融法務事情NO1789・12月15日号に掲載された事案です。

 事案は、以下のとおりです。

 今治太郎さんは、狸物産㈱の子狸社長個人に、1000万円(金利月3分)にて、貸付をして、きつねさん所有の不動産について、譲渡担保契約を設定しました。

 しかし、子狸社長は、利息損害金を30万円を支払ったのみで、それ以降の弁済を怠りました。

 そこで、今治太郎さんは、狸物産㈱が所有する土地・建物について、以下のような内容の買い戻し特約付き売買契約を締結しました。

 本件土地の売買代金を650万円、本件建物の売買代金を100万円として、狸物産㈱は、3か月先の買い戻し期限までに、売買代金相当額と契約費用を提供して、本件土地建物を買い戻すことができるという内容です。

 今治太郎さんは、売買代金750万円のうち、契約締結日に、400万円を支払うことにし、登記手続完了日に、350万円を支払うことにしました。

 そして、400万円のうち、①買戻権付与の対価として、67万5000円、②別件貸付金利息9か月分として、270万円、③登記費用などとして、41万円を、全て控除し、残金21万5000円を、狸物産㈱に交付しました。

 狸物産㈱が買戻期間内に買い戻しをしなかったため、今治太郎さんは、狸物産㈱や子狸社長に対して、本件建物の所有権を取得したとして、明け渡しを求めて提訴しました。

 これに対して、狸物産㈱側は、本件契約は、譲渡担保契約だと反論しました。

 最高裁(平成18年2月7日)は、

 真正な買い戻し特約つき売買契約の場合には、譲渡担保であれば認められる清算金の支払い義務を負わない

 目的不動産を何らかの債権の担保とする目的で締結された契約は、譲渡担保契約と考えるべきだ

 目的不動産の占有を伴わない契約は、特段の事情がない限り、債権担保の目的で締結されたものと推認されるべきだ

 今治太郎が本件契約を締結した主たる動機は、別件貸付の利息を回収することにあり、これは、債権担保の目的を有する事情だ

 として、今治太郎さんの請求を棄却しました。

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2006年12月13日 (水)

取立訴訟において差押債権者と第三債務者との間で訴訟上の和解が成立しても、債務者の再生手続開始決定後には、差押債権者は和解による解決金の受領権限を有しないとされた事例(大阪地裁平成17年11月29日)

 少しわかりにくい事案ですが、重要なので紹介します(判例時報1945号)。

 今治太郎さんは、ゴルフクラブに対して、預託金300万円の返還を認容する判決を得ていました。

 この判決に基づき、ゴルフクラブの、たぬき商事に対する売掛金返還請求権を差押えをした上で、これに基づいて取立訴訟を提起しました。この訴訟にて、被差押債権についての一部免除、猶予、債権差押命令申し立ての取り下げを内容とする訴訟上の和解が成立しました。

 その後、ゴルフクラブの再生手続開始決定に伴い、たぬき商事は、今治太郎又はゴルフクラブを被供託者として、右和解に基づく解決金210万円を供託しました。

 そこで、今治太郎が、ゴルフクラブの管財人に対して、供託金還付請求権が今治太郎に存することの確認を求めました。

 大阪地裁は、

 ①ゴルフクラブが和解手続に参加していない限り、その効力が債務者に及ぶものではない、

 ②本件和解は、取立権行使の方法を定めたものにすぎない、

 ③和解によって換価手続が終了したものとはいえない、

 ④再生手続開始決定がなされたことによって継続中の強制執行は中止し、今治太郎は取立権を失うことになるので、和解に基づく解決金を受領する権限を有しないことになる、

 ⑤従って、たぬき商事がなした供託にかかる供託金を受領する権限も有しない

 として、今治太郎さんの請求を棄却しました。

 今治太郎さんは、様々な努力をしましたが、せっかく、押さえたお金を受け取ることはできなくなりました。

 弁護士として、このような結果になる事件は、受けたくありませんね。何も、担当の弁護士が悪いわけではなく、ゴルフクラブが民事再生手続開始決定を受けたことが原因なのですが、なんとなく、後味の悪い事件です。

 ですが、いろいろ努力しても、実らない事件って、少なくありません。なかなか、債権者の方は、理解してくれない(理解したくないのかも)方が多いですね。無理に説得すると、「結局、泣き寝入りですか?」、「だました方がとくなのか?」などと、逆切れする人もいます。私に怒鳴ってもどうしようもないと思うのですが・・・・ 

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2006年12月11日 (月)

事業承継シンポジウムイン愛媛

 本日午後2時から、松山全日空ホテルにて、独立行政法人小企業基盤整備機構主催の「事業承継シンポジウムイン愛媛」~中小企業の継続した事業円滑化をめざす事業承継ガイドラインの活用~が開催されました。

 「中小企業のための企業法務」を主たる取り扱いの1つとしている私の法律事務所にとっても、事業承継について、顧問先の社長さんから、相談を受けることがあります。

 しかし、事業承継自体、司法研修所などによる研修があるわけでもなく、また、税務や財務などの問題も含んでいるため、弁護士一人で対応できるものでもなく、日頃から、改善しなければならない分野の1つとして、検討していました。

 事業承継については、①親族内承継、②従業員等への承継、③M&Aの3とおりの方法がありますが、今までは、断然、①による承継が圧倒的でした。

 しかし、最近では、③M&Aによる事業承継の話も聞くようになりました。

 地方銀行も、事業承継については、積極的に取り組んでいる分野のようで、本日のシンポジウムでも、地場の地方銀行の担当部長がパネリストとして参加されていました。

 某銀行では、M&Aのアドバイザリー手数料として、企業価値が5億円以下の企業の場合には、着手金が26万5000円、報酬金は、5.25%と定めているようです。

 事業承継を考える企業の場合には、ある程度の大きさがあるでしょうから、仮に、5億円程度の企業の場合には、報酬金は、260万円程度ですから、銀行に支払う費用は、ざっと合計で300万円くらいでしょうか? これ以外に、調査費が別途かかるとのことです。

 これを高いと考える人がいるかもしれませんが、事業を円滑に承継できるのであれば、決して、高いものではないでしょう。

 整備機構から、事業承継ガイドラインも発表されているようですから、これにそった形での事業承継が中心になるものと思います。

 しかし、適切な事業承継を行うためには、弁護士だけでは対応できるものではなく、公認会計士、税理士とのネットワークの構築が必要になります。

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2006年12月 9日 (土)

金融実務と独占禁止法コンプライアンス

 先日に続いて、独占禁止法のお話です。銀行法務21(2006年12月号)にも、特別論考として、「金融実務と独占禁止法コンプライアンス」という記事がくまれていました。

 公正取引委員会は、平成17年12月、三井住友銀行が融資先に強制的に金融デリバティブ商品を購入させたとして、排除勧告をだし、平成18年8月、みずほ銀行の住宅ローンの金利表示が景品表示法違反(有利誤認)に該当するとして警告が行われました。

 論者によれば、金融機関の通常業務に関連して独占禁止法の適用に関して注意すべき分野は、3つの類型に分けて考えることができるとされています。

 第1は、中小企業等の融資先との取引、または、融資先と第三者との取引に関する問題で、優越的地位の濫用と言われる場合が多いと思われます。

 融資にあたって金融商品の購入を強制させたり、役員等の派遣・役員選任などの経営への干渉などがその例です。

 第2は、一般消費者との取引の問題で、不当な顧客誘引が中心的な問題とされるでしょう。

 第3は、取引先一般消費者を問わない問題として、価格協定などのカルテルの問題があります。

 ここでは、大手銀行4社が土曜日のATM手数料を順次有料化することなどがその可能性のある例としてあげられております。

 非常にわかりやすく説明されており、大変勉強になる記事でした。

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 (大阪感想)

 それはさておき、大阪は古来天下の台所と言われた場所でもあり、人、人、人、でした。月1回、大阪の研究会に参加していますが、田舎とは違った熱気がありますね。

 大阪では、堂島のジュング堂という本屋さんに立ち寄ることが多いですが、これよりも、法律書が充実している書店があれば、誰か教えてください。東京では、八重洲ブックセンターか、ジュング堂の池袋店によく出没していました。いずれも、1万円以上の本を購入すると、喫茶券がもらえるのがうれしいです。

 ただし、縦列歩行する人、赤信号を無視する歩行者が多いのはびっくりです。梅田だけなのかもしれませんが。

 雑談です。 

2006年12月 8日 (金)

金融実務における独占禁止法上の留意点(第113回金融法務研究会)

 タイトルの内容の第113回金融法務研究会例会が、(社)大阪銀行協会別館会議室で開催されました。

 独占禁止法と、金融実務との関係は、一昔前の護送船団方式のころはあまり問題とされていなかったようですが、最近は、公正取引委員会の活動について、マスコミなどでもよくとりあげられるようになりました。

 金融機関でよく問題になるのは、優越的地位の濫用や、抱き合わせ販売及び取引強制というような事案です。

 たとえば、某大手都市銀行は、融資先事業者から新規の融資の申し込み又は既存の融資の更新の申し込みを受けた場合に、融資にかかる手続きをすすめる過程において、融資先事業者に対して、金利スワップの購入を提案し、融資先事業者が同提案に応じない場合には、金利スワップの購入が融資を行うことの条件であること、又は、金利スワップを購入しなければ融資に関して通常設定される融資の条件よりも不利な取り扱いをする旨明示するなどのことを行いました。

 この大手都市銀行は、公正取引委員会から、勧告を受けることになりました。

 優越的地位の濫用事例は、金融機関に限られず、某大手スーパーも、自社の店舗の新規オープンなどの際して、出入りの納入業者に、商品の陳列補充のために、従業員を派遣させたことについて、勧告を受けております。

 また、金融機関の場合でいえば、定期預金の期限前解約を拒否することが、独占禁止法との関係で問題になります。たとえば、融資先の定期預金の場合、金融機関としては、実質的に、担保として考え、その結果、期限前解約を拒否することも考えられるからです。

 景品表示法の有利誤認との関係では、たとえば、1年間の受け取り利息として合計35万円と記載しておきながら、手数料控除後の手取りの利息は12万円であることが問題とされ、公正取引委員会から、警告を受けた金融機関があります。

 四国の複数の金融機関が、学校関連の口座振替手数料について、今まで無料としていたのを、協議して、有料にした事案が、カルテルとされ、公正取引委員会から、勧告を受けております。

 独占禁止法は、一般の弁護士にとっても、なんとなく、縁遠い法律でしたが、地方でも、これからは独占禁止法関連の相談も受けることになるでしょう。

 私自身、独占禁止法について本格的に研究したことはありませんが、時間があれば、少し、勉強したいと思いました。

 しかし、弁護士って、勉強する範囲が広すぎますね。頭が、3つか、4つくらいないとできません(それじゃ、お化けですね。)。

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2006年12月 5日 (火)

本人確認法の改正

 平成18年1月4日から、改正本人確認法が施行されることになりました。

 これは、犯罪から得た資金の洗浄(マネー・ローンダリング)を防止することを目的にするものです。

 このため、本人確認が必要な取引は、現在では、以下のとおりです(JA金融法務2006年12月号NO423に紹介されているJA共済のパンフレットから引用)。

 ① 口座開設、貸金庫、保護預かりなどの取引を開始させるとき

 ② 新規に共済に加入されるとき、共済契約による年金・満期共済金・解約返戻金の支払いのとき

 ③ 200万円を超える現金の受入れ又は払出しに係る取引をされるとき

 ④ 10万円をこえる現金の振り込みをされるとき(ATMでは、10万円を超える現金の振込みができなくなりました)

 この場合、本人確認の方法としては

 個人の場合には、氏名、住所、生年月日

 法人の場合には、名称、本店などの所在地 代表者など来店した人の氏名、住所、生年月日

 を尋ねられることになりました。

 確認方法としては、個人の場合には、運転免許証など公的な身分証明書が必要になります。

 金融機関での窓口での事務作業の負担は増加すると思いますが、仕方ないことでしょう。

 なお、先日、ご紹介した最高裁判例(平成18年7月20日)ですが、銀行法務21・2006年12月号(P44~P49)にも、わかりやすく説明されていました。

 ポイント1について、解説者によれば、譲渡担保について、所有権的構成をとれば、占有改定と即時取得の問題に帰着するが、担保的構成をとれば、多重的な譲渡担保権の成立を認めることになるが、その優劣の判断には対立があります。解説者によれば、本件判決によって、最高裁が担保的構成から、後順位譲渡担保権の成立を認めた点は重要であると説明されています。

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2006年12月 3日 (日)

いけす内の魚を対象とする集合動産譲渡担保の設定

 判例時報1944号(平成18年12月1日号)に搭載された最高裁判例のケースを紹介します。

 魚の養殖業者であるタラコさんは、タラコさんの債権者である明太子さんに対して、いけす内の魚を対象とする集合譲渡担保を設定し、占有改定による方法により引き渡しを行いました。

 他方で、タラコさんは、譲渡担保の目的となっている養殖魚を、甲契約(2契約あり)(契約の法的性質については争いあり)に基づき、タイタイさんに譲渡して、占有改定による方法により引き渡しを行いました。

 タラコさんに対して、民事再生手続開始が開始されました。

 タイタイさんが、タラコさんに対して、所有権に基づき、引き渡しを求めました。

 これに対して、タラコさんは、次のとおり反論しました。

 ①甲契約は、譲渡担保契約であるから、所有権取得原因とはならない。

 ②甲契約が、売買だとしても、養殖魚は、タイタイさんに先行する明太子さんの譲渡担保の目的物となっていることから、所有権を取得することはできない。

 第1審(宮崎地裁日南支部)は、②の主張を採用して、タイタイさんの請求を棄却しました(タイタイさんの負け)。

 第2審(福岡高裁宮崎支部)は、甲契約自体は売買契約としながらも、明太子さんの譲渡担保の目的物になっていたとしても、所有権に基づく引き渡し請求を妨げる理由にはならないとして、タイタイさんの請求を認めました(タイタイさんの勝ち)。

 タラコさんが上告しました。

 最高裁は、

 甲契約の1つについては、タイタイさんとタラコさんとの契約は、譲渡担保契約であると解した上、売買を前提とする引き渡し請求は理由がなく、また、タイタイさんの請求が、譲渡担保の実行に基づく引き渡し請求の趣旨を含むものであるとしても、後順位担保権者のタイタイさんは、私的実行をすることはできないとして、タイタイさんの請求を否定しました(この部分は、タイタイさんの負け)。

 甲契約のもう1つについては、売買契約と解した上で、流動集合譲渡担保の設定者がその目的物につき、通常の営業の範囲を超える売却処分をした場合、譲渡担保契約に定められた保管場所から搬出されるなどして当該譲渡担保の目的である集合物から離脱したと認められる場合でない限り、当該処分の相手方は目的物の所有権を承継取得することはできないと解すべきだとして、当該売却処分が通常の営業の範囲内のものかどうかを確定することなく、タイタイさんの請求を認容した第2審の判断は法令違反があるとして、この部分を原審に差し戻しをしました(この部分については、差し戻し審で、通常の営業の範囲内ではないということになれば、タイタイさんの負けになります。)。

 この最高裁の判例については、実務上、2つの大きな意味があるとされています。

 まず、動産譲渡担保の重複設定という学説上議論のある法律問題につて、その概念を承認しつつも、先行する譲渡担保権者が本来有すべき優先権の実効性の確保という観点から、後順位担保権者による私的実行の権限を否定しました(ポイント1)。

 次に、設定者には、通常の営業の範囲内において、個別の動産を集合物から分離して処分する権限が与えられており、その権限内で行われた処分の相手方は、目的物につき完全な所有権を取得して、譲渡担保権の追及効は及ばないことには異論がありません。

 問題は、通常の営業の範囲を超える処分(不適正処分といいます)が行われた場合です(ポイント2)。

 第1審は、処分の相手方は、即時取得が認められない限り、所有権を取得できないと判示していますが、これは、所有権的構成に親和的です。

 第2審は、不適正処分であったとしても、譲渡担保権の負担つきで目的物の所有権が移転することを内容としていますが、これは、担保的構成と親和的です。

 最高裁は、第2審の考えを否定しました。

 つまり、目的物が集合物から離脱していない現状では、処分の相手方が目的物を承継取得することはできないという判断を示したのです。

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2006年12月 2日 (土)

第60期司法修習生 

 愛媛弁護士会から、第60期司法修習生の弁護実務修習日程表が送られてきました。

 司法修習生の人数が、なんと27名になっていたのは驚きでした。

 私のころ、10年程前ですが、そのころは、松山は、6人でした。

 受け容れる裁判所や、検察庁も大変ですが、法律事務所も大変です。

 グループを2つにわけるようです。

 私のころは、弁護修習は、なんとなくのんびりしていたような感じでしたが、今の修習生は、修習期間も短くなり、2回試験は厳しく?なり、就職は大変になっており、のんびりなんかしておられないのでしょうね。

 私の場合は、弁護修習はアフターファイブが自由に使えたので、簿記学校に通ったり、フィットネスクラブに通ったりしていました。ゴルフの打ち放しに毎日のように通っている人もいました。

 合格者1500人体制で、27人になっているのですが、合格者3000人体制だと、どうなってしまうのでしょうね。

 そのうち、実務修習は廃止されるのではないでしょうか?

 閑話休題

 都会の弁護士会では、国選業務や当番弁護、ホウテラス経由の法律相談、扶助事件など公益的活動を行わない弁護士に、負担金をとる制度をもうけたらしいですが、強制加入団体がそのような事ができるのか少々疑問に感じます。

 公益的活動は、個々の個人の自由な意思に基づくべきものだと思います。

 私自身は、先ほども、当番弁護のため、留置場にいってきました。現在、国選事件は、4件受けています。

 しかし、このような活動が強制されるのであれば、逆に、受ける意思を失う弁護士は多いのでは危惧しています。

 とはいえ、松山の先生は、弁護士会の委員会活動の主役でもあり、ただただ、頭の下がるおもいです。 

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