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2006年8月31日 (木)

弁護士業務の多様化

 弁護士数の増加に伴い、弁護士業務の多様化に一層拍車がかかることが予想されています。

 これとは別に、最近の法令などの改正により、弁護士業務は、より専門化しつつあります。

 都会の弁護士さんでは、交通事故専門、医療専門、債務整理専門、税務訴訟専門、海事専門、知財専門、渉外専門、労働専門などに分かれています。

 例えば、交通事故の場合、高次脳機能障害事案などでは、担当する弁護士さんの力量によって、裁判所が認めてくれる金額が大きく異なることが少なくないようです。

 債務整理は、専従の事務職員を大量に雇用して、マニュアル的に処理することにより、弁護士費用の単価を下げているようです。

 まだまだ、田舎では、「民事・刑事・家事一般」という極めて漠然としているようですが、そのうち、離婚専門、高齢者専門などに次第に分化してくるかもしれません。田舎でも、最近は、専門分野はなにかという問い合わせも増えつつありますので。

 従来、弁護士であれば誰でもできると言われていた債務整理、離婚、遺産分割などについても、裁判例や法令改正などにより、相当な研修を積まなければ、高品質のサービスを提供することは難しくなっております。

 今までは、司法試験という超難関な試験制度により、法曹の既得権が守られてきましたが、試験制度も大きく変わりましたので、弁護士もその動きに対応していかなければならないのでしょう。

 明治維新のころ、「武士の商法」として、失敗例の典型のような現象がありましたが、弁護士も、そのようなことにならないように、できる限りの努力していく必要があります。

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2006年8月30日 (水)

愛媛弁護士会紛争解決センター

 最近、士業の団体が、裁判外紛争処理機関を設ける取り組みが盛んです。

 弁護士会だけはなく、司法書士会、土地家屋調査士会にも、同じような裁判外紛争処理機関があるようです。

 愛媛弁護士会でも、愛媛弁護士会紛争解決センター(【受付】電話番号089ー941ー6279、午前10時から午後4時、月曜日から金曜日)を設け、愛媛新聞などで、紹介されていました。

 弁護士会が設置する裁判外紛争処理機関の対象紛争は、ほぼマルチで各種事故の損害賠償、金銭トラブル、借地借家、契約、家族関係の紛争、相続、授業員の解雇など広範囲の紛争を対象にしています。

 申立があると、経験豊富なベテランの弁護士が調停人となり、当事者双方の言い分をよく聞いた上、和解による解決を目指すとのことです。

 時間と費用は、3回程度を予定しており、3ヶ月以内の早期解決を目指し、申立費用は、2万1000円であり、調停成立した場合には、成立手数料がかかります。500万円位の紛争で、20万円位かかるとのことです。成約手数料は、当事者双方が折半することになっています。

 また、申立をするためには、弁護士による法律相談を経ていることが条件となっております(法律相談前置主義)。

 余り裁判所の調停手続と変わらないようなイメージがありますが、調停委員が必ずしも法律の専門家でないことからすれば、この制度によれば、必ず調停委員は弁護士ですから、この点で、調停とは異なっているのでしょうか。

 ただ、調停とは異なり、時効に関する措置は設けられおらず、注意が必要かと思います。

 また、調停委員である弁護士に支払われる報酬は、担当する弁護士のキャリアから考えると、極めて廉価であり、もっぱら、担当する弁護士の公益心によりかかっている制度であるため、これから、弁護士の数が飛躍的に増大する時代、即ち、弁護士間の競争が激しくなる時代に、担当できる弁護士が次第に減少していくのではないかと、少し心配していますが・・・・

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2006年8月29日 (火)

団体定期保険(いわゆるAグループ保険)に基づいて被保険者である従業員の死亡により保険金を受領した会社が生命保険会社との間の合意をもって社内規定に基づく給付額を超えて上記保険金の一部を死亡従業員の遺族に支払うことを約したと認めるべきであるとした原審(名古屋高裁平成14年4月24日)の判断に違法があるとされた事例(団体定期保険訴訟上告審判決)(最高裁平成18年4月11日)

 Aグループ保険とは、会社が、保険金受取人となって、被保険者を、従業員全員とする団体定期保険のことをいいます。この保険は、保険契約者である会社が保険料を負担するのが通例です。

 死亡保険金は、一人あたり6000万円を超えるものでしたが、従業員の遺族に対しては、社内規定に基づき、1000万円程度の死亡時給付金を支払ったに過ぎませんでした。

 そこで、従業員の遺族が、会社に対して、支払われた保険金の全額に相当する金員の支払いを求め、その根拠として、会社は、死亡保険金の全部又は相当部分を遺族に支払う旨の明示又は黙示の合意をしたとの主張をしたのでした。

 この点、原審は、相当な金額にみつるまでの額を遺族補償として支払う旨の合意があった旨認定し、3000万円の支払いを認めました。

 最高裁は、この合意を否定して、遺族の主張を全面的に排斥しました。

 極めて残念な結果です。 (T_T) 

 ただ、生命保険業界は、団体定期保険の運用に対する社会的な批判に対処するため、平成8年11月以降、総合福祉団体定期保険という新しい商品に切り替えており、最近では、本件のような問題は沈静化しつつあるようです(判例時報1933号平成18年8月21号)。

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2006年8月28日 (月)

アクセス地域

  今年の5月1日から8月27日までのアクセス総数8403件のうち、第1位は、東京の2201件(約26%)、第2位は、大阪の855件(約10%)、第3位は、愛媛の832件(約10%)、第4位は、神奈川の486件、第5位は、愛知の436件であり、香川は、第27位(64件)、高知は、第28位(61件)、徳島は、第40位(26件)でした。

 やはり、IT先進地域である東京、大阪、神奈川からのアクセスが圧倒的でした。

 その中で、愛媛の832件は、頑張っており、大変心強い限りです。厚く御礼申し上げます。

 最近は、人気ブログの上位に食い込んでいます。応援してください。

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2006年8月24日 (木)

残暑お見舞い申し上げます

 残暑お見舞い申し上げます。

 まだまだ、大変に暑いですが、がんばっていきましょう。

 なお、しまなみ法律事務所は、23日をもって、17日から開始された夏季休業期間を終了し、本日(24日)から通常の執務体制に戻りました。ご不便をおかけしたことをお詫び申し上げます。

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 追伸

 夏休みの宿題(?)に追われて超多忙になっております。やっぱり、やる気満々の新人弁護士1名欲しいな~ 田舎で共に頑張りませんか?

2006年8月23日 (水)

法曹になるのはリスクはつきもの

 葉玉先生のブログが大変なことになっているようです。

 法曹なんてなりたい人がなればいいと思うのですが・・・

 私は、丙案(受験回数3回以内の人間を優先的にとる制度)導入された年に合格しましたが、さすがにショックは受けましたが、かえって、絶対に合格してやるぞと燃えたことを思い出しました。

 導入がきまった年に、中大の駿河台研究室(法職)に入室を許され、4年生や卒1の若い後輩からいい意味での刺激を受けました。

 約1年弱の研究員生活でしたが、充実した生活をおくることができました。

 今でも、中大の駿河台研究室(法職)には大変感謝しています。

 当時、私は27歳でしたが、4年生や卒1とばかりつるんでいたことから、周囲からは、私も卒1と誤解を受け、私よりも4つ下の方から、「くんづけ」で呼ばれていたことがありました。

 私の卒業の年は、まだまだ景気がよかったころで、周囲が大企業に就職していくのを横目に見ながらの受験決意でした。

 国家3種の資格がほしいなんて、いやしくも、大学院生が言うようなことではないと考えます。

 法科大学院生であれば、国家1種を合格するくらいのレベルがなくてどうするのでしょうか?

 葉玉先生が指摘するような勉強方法をとっておれば、必然的に合格すると思います。

前述の4年生卒1のグループは6人いましたが、1名を除き、全員司法試験に合格しました。

 また、弁護士の仕事なんて、国のフォローなんてありませんよ。すべて、自己責任の世界です。

 新司法試験と旧司法試験、どちらが難しいか、新司法試験の結果がでていないのでわかりませんが、現時点では、在野法曹の多くは、旧司法試験に対する信頼感から、旧司法試験合格者の方を優先的に採用したいと考えているようです。

 ただ、法科大学院1期生の社会人出身者は優秀な方が多いと法科大学院関係者から聞いていますので、有名校のキャリアのある社会人出身者は相当に優遇されると思います。

 最終的には、能力+人物しだいなんですね。旧司法試験合格者であるはずの司法修習生の少なくない人数の方が就職に相当に苦労しているとうかがっております。同期の大手法律事務所の弁護士から聞いた話だと、給料を半分でいいから、大手法律事務所に入所したいと言っている司法修習生がおられるようですから・・・・

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2006年8月21日 (月)

これも懲戒(戒告)なのか・・・(自由と正義8月号)

 東京の弁護士会(自由と正義8月号)によって戒告処分とされた事例です。

 ケースは、以下のとおりです。

 甲弁護士は、区分所有建物であるマンションにつき管理委託を受けていた管理会社A社の代理人として、新たに管理組合の設立を目指す区分所有者であるB、Cらから、集会招集請求等の提出を受けました。

 この集会招集請求は、実は、2回目であり、初回の集会招集請求は、法定人数に満たないという指摘を甲弁護士から受けたものでした。

 ところが、2回目の集会招集請求も法定人数に満たないものでした。

 Bらは、この集会招集請求が適法という認識の下、新たな管理組合の成立を決議して、A社に対して、管理委託契約の解除と管理事務の引継を求めてきたのに対して、甲弁護士は、2回目の招集請求も法定人数に満たないため無効であると考え、管理事務の引継ぎを拒否したのでした。

 そこで、Bらから、懲戒申し立てが弁護士会になされました。

 弁護士会は、

 「一般に、弁護士が事件の相手方の手続不備にきづいた場合は遅滞なくそれを指摘すべき義務があるということはできないが、」としつつも、

 「弁護士は事件の相手方との関係においても職務を誠実にかつ公平に行い、信用を維持するようにしなければならないのであり、(略) 被懲戒者が不備を認識しながら集会終了後まで補正の指示をしなかったことは、不親切の域を超えて、弁護士倫理に触れ」と判断しております。

 しかし、本件事案において、仮に、甲弁護士が補正の指示をしたとすれば、甲弁護士とA社との関係はどうなるでしょうか?補正の指示は、明らかに、A社にとって不利益な内容を伴うものであり、補正の指示により、A社から、懲戒申し立てをされる可能性もあるのではないでしょうか。

 そもそも、Bらは、その責任において、集会を開いているのであり、その手続きに瑕疵があったとしても、それは、本来、甲弁護士とは関係がありません。集会に瑕疵があるのかどうか、A社と対立するBら自身が、甲弁護士とは異なる別の弁護士に相談すればいいだけではないかと思います。

 決定書には、「不親切の域をこえ」とありますが、一般論として、当事者が激しく対立している案件においては、通常の場合、相手方当事者の不利益までを配慮しなければならない法律上の義務はないのではないかと思います。

 決定書も原則は同様に考えていますが、例外が適用される基準が具体的ではなく、例外が拡大的に適用される可能性があります。

 とはいっても、私の扱う事案でも、弁護士に対する信用からか、逆に、対立当事者の一方からアドバイスを求められることも少なくないですが、一般論の範囲で回答するにとどめ、具体的なことは異なる弁護士に相談してほしい旨お願いしていますが・・・・ 

 ただし、こんな場合どうなんでしょうか? 

 たとえば、消滅時効期間が経過した貸金請求を受任した場合、相手方に対して、消滅時効期間が経過していることを告知する義務が弁護士にあるでしょうか?

 このあたり、ロースクールでの弁護士倫理の講義でも使われているテーマではないでしょうか? ロー生がおられたら、ご教示ください。 

 懲戒申し立てが対立する当事者からなされることは少なくありません。その多くは、不当な場合がほとんですが、中には、弁護士に大きな落ち度があるものもあります。

 ただ、本件事案の場合、懲戒に相当する落ち度が甲弁護士にあったのでしょうか? 

 懲戒の申し立てが乱用的に行われ弁護士に対する圧力的な手段になっている事案もあるため、本件事案において、甲弁護士が、なぜ、「不親切の範囲をこえて」いるのか、もっと具体的なことがわかるよう、記載していただなければ、今後の教訓としてどのように活用すればいいのかわかりません。

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2006年8月20日 (日)

駐車場の草抜き

 事務所の専用駐車場、いつのまにか、草だらけで、気にはなっていました。

 いつもは、親戚のおじさんに頼んで、草を刈ってもらっていたのですが、今回は、おじさんが病気のため入院したため、草刈作業に着手したのでした。

 今日は、台風一過の炎天下のため、汗だくになりましたが、80%くらいの雑草は取り除くことができたのではないでしょうか。前日、雨が降ってくれていたため、草が抜きやすくなっていたのは、幸いでした。

 本当は、アスファルトで舗装すればいいのですが、借り物ですので、そこまではできませんしね。90分くらいで作業は終了しました。

 この作業のタイムチャージ、いくらくらいになるのかなとか、考えてしまいました。

 タイムチャージとは、事務処理に要した時間で報酬を定める方法であり、米国の法律事務所では通常その方法をとっています。

 昨日、司法修習同期の友人(渉外弁護士)(米国の弁護士資格ももっています)と話をしたのですが、アソシエイトの段階では、給与という形での支給であり、仕事の量・質と報酬とがあまり見合っていないような印象をなんとなく受けました。

 午前2時まで、仕事しているなんて、田舎弁護士の私には信じられない世界です。私なんか、午前7時30分起床、午後11時30分就寝ですから。せっぷく。

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2006年8月19日 (土)

弁護士である遺言執行者が、遺留分減殺請求事件について特定の相続人の代理人となることは、弁護士倫理に反し懲戒事由にあたるとされた事例(東京高裁平成15年4月24日)

 愛媛弁護士会所属の弁護士に対する懲戒事案(判例時報1932号)です。

 ケースは、以下のとおりです。

 生前、Aさんは、丙に相続させる公正証書遺言を作成しましたが、Aさんは、B弁護士を遺言執行者に指定しました。

 その後、Aさんはなくなり、相続人間で、紛争が生じ、相続人である甲や乙の代理人弁護士は、B弁護士に対して、遺言執行者として相続財産目録の交付を請求し、B弁護士は、調査中のため、猶予を求める通知をしていました。

 その後、甲乙は、丙に対して、遺留分減殺請求の申立を、松山家庭裁判所今治支部に申し立てたところ、B弁護士は、丙の代理人になりました。

 そこで、甲は、愛媛弁護士会に対して、Bが遺言執行者でありながら、特定の相続人(丙)の代理人になったことを理由に、懲戒の申立をしたところ、愛媛弁護士会は、Bが遺言執行者に就職したとは認められないとして、懲戒にふさない旨の決定をしました。

 この決定に対して、甲は、日弁連に対して、異議の申し立てをしたところ、日弁連は、黙示的に遺言執行者に就職していたとして、Bを戒告処分としました。

 これに対して、B弁護士は、東京高裁に対して、日弁連の処分の取り消しを求めた事案です(私も、弁護団の一員です。)。

 まず、この事案を知ったときに、こんなケースで懲戒されるのかという想いです。

 遺言者Aの希望は、丙に全て相続させたいということにあり、その考えから、弁護士Bを遺言執行者に指定しているはずだからです。つまり、本件遺言は、全ての財産を、丙に相続させる内容になっており、遺言執行者の立場と、丙代理人の立場とは、実質的には一致しているのではないでしょうか? 遺言者Aの気持ちを重視すると、B弁護士が丙の代理人に就職することは、問題がないように思えます。

 しかし、東京高裁は、遺言執行者の中立的立場を重視しています。つまり、遺言執行者は、全ての相続人のために職務を遂行する義務があり、このことは、一人の相続人に遺産の全部を相続させる場合も異ならないというのです。

 この判断は確定してしまったので、今後は、教訓として活かされなければなりません。

 最終的にいえるのは、代理人の立場と、中立的立場が強く要請される立場とを、厳しく峻別しなければならないということです。なかなか難しいことですが、少なくとも、懲戒というわずらわしい処分を受けないためには、必要なことだと思います。

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2006年8月18日 (金)

新「国選弁護」担い手は不足 10月から移行 8月18日読売新聞

 18日の読売新聞に、10月からスタートする新しい国選弁護が紹介され、現在の問題点も指摘されていました。

 今までの国選弁護は、①起訴後に限られていましたが、10月からは起訴前の被疑者段階(マスコミ用語では容疑者段階)にも広げられること、②国選事件に資力要件をもうけ50万円以上の現金がある場合には、原則として、私選弁護人を選任しなければならないこと、③従来の画一的な報酬基準を改め、事件の内容などにより、報酬が増減できるようにしたことが紹介されていました。

 確かに、従来の当番弁護制度を発展させたようにみえる被疑者段階での国選事件は、容疑者にとって好ましいようにみえます。

 当番弁護制度は、弁護士が一度だけ無料で容疑者に面会にいき、必要があれば、私選弁護人になるという制度です。この当番弁護の費用は、実は、弁護士会費の一部として徴収されて実現されているものであり、弁護士にとっては、蛸が自分の足を食べているようなものです。被疑者段階での国選弁護は、国費を投入させることから、日弁連にとって長年の悲願だったといわれています。

 しかし、容疑者段階での国選弁護の拡充は、担当する弁護士にとっても、多くの容疑者にとっても、実は、あまりメリットはないのではないでしょうか?

 それは、資力要件を50万円としていることから、被害弁償や被疑者の生活費に充てられるべき金員が、私選弁護人の着手金に消えてしまい、被害弁償が不十分でなかったことにより重い刑が言い渡されたり、また、仮に執行猶予がついたとしても、私選弁護人としては成功報酬金を事実上請求できない場合も多く発生するからです。 

 新しい国選弁護制度は、現在のままでは国選弁護をまじめにとりくんでいる弁護士の負担を増やすことにもなりかねません。

 被疑者段階で、国選弁護が必要だということになると、弁護士の数が少ない地方の支部では、パニック状態になります。

 この点については、だから、弁護士の数を増やせばいいんだという反論が考えられますが、弁護士の数を増やすことにより、弁護士の懐具合はさびしくなり、採算のとれない国選弁護は、新人弁護士が敬遠するところになるでしょう。

 支部では、国選被告事件の依頼が、年20件程度あります。この依頼だけでも、負担感が大きいのに、圧倒的に件数の違う被疑事件(年間10万件あるといわれています。)まで支部で担当ということになると、手持ち事件を十分に検討する時間的余裕がなくなり、従来の顧客の信用を失いかねません。

 読売新聞は、一部の弁護士に負担をなすりつけるのではなく、弁護士全体で支えるべきだとしていますが、意味するところがわかりません。弁護士全体で支えられるような簡単な問題ではありません。

 有効な解決方法は、被疑者弁護が本格的になる3年以内に、高給を条件で、支援センターの常勤弁護士に、多くの司法修習生になってもらうしかないと思います。つまり、国民全体で支えてもらうしかないと思います。

 ただ、支援センターも検察庁も、法務省の所轄機関ですが・・・ この気持ち悪さだけはなんともしようがありません(ただ、対立する極にある立場の者の監督官庁が同じ法務省になっていることが、なんとなく・・・気持ち悪いだけです。)。

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2006年8月17日 (木)

訃報 高橋季義さん、死去

 今日の日経新聞によれば、高橋季義さん(たかはし・すえよし=元きんでん社長)(81歳)、14日午前0時58分、急性白血病のため、兵庫県西宮市の病院で死去されたことがわかりました。

 高橋さんは、愛媛県四国中央市出身で、中央大学OBでもあります。

 そのため、7年前に、愛媛県の中央大学関係の集まり(松山)の際に、お話させていただいたことがきっかけで、その後も、今治の料理屋で同席させていただいた際でも、いろいろとおもしろいお話を聞かせていただきました。人間的に大変な魅力のある先輩でした。

 

 ご冥福をお祈り申し上げます。

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2006年8月16日 (水)

第3回法律事務所地域一番化フォーラム

 ㈱船井総研主催の、第3回法律事務所地域一番化フォーラム(6月19日に実施したもの)の際の講演をDVDにまとめたものを購入していたので、聞いてみました。

 あ~ 法律事務所も、経営を考えなければならない時代になったのですね。

 過去2回のフォーラムも聴講していますが、今回のフォーラムは、来年には弁護士が2300人も誕生することを考えると、切実に感じます。

 今後、弁護士が事務所収入、所長の収入、仕事のレベルを継続的にあげるには、事務所経営を組織化企業化していくしかないようです。

 職人事務所が、家業レベルの事務所になるためには、①集客技術をみにつけること、②個人の仕事の主力テーマで地域一番化すること、③効率型業務から仕組み化し、スタッフの業務処理比率を上げることだそうです。

 家業レベルの事務所が企業レベルになるため、①優秀な勤務弁護士が流出しないキャリアプラン、育成スタンス、②健全な組織一体化の推進、③カウンセリング型スタイルへの転換が必要になるようです。

 日ごろの業務に追われて、あまり経営には関心がいきませんが、これからは、そういうわけにもいかないのでしょう。

 あまり弁護士には、法律事務所の経営をじっくり考える機会はないため、勉強にはなりました。

 私の事務所では、過払い金の返還くらいであれば、スタッフが訴状の骨子を作成できるようになりました。順調に成長してくれているようで、感謝感謝です。

 旧司法試験だけではなく、新司法試験(法科大学院)の出身の方、当事務所では、能力と気力(体力?)があれば、いずれも大歓迎です。

 ただ、新しい人が入るとすれば、現在、事務員さんが4名ですが、段々、事務所が手狭になっており、引越しも考えなければなりませんが・・・・ 結構、人口密度高いです 

2006年8月15日 (火)

消費者法ニュース68-1,2 2006/7

 本日、最新号の消費者法ニュース(68ー1,2)が郵送で送られてきました。

 今回は、何故か、2分冊になっており、それぞれ、個別に定価が設定されていました。

 最近は、テーマが拡大しており、サラ金・商工ローン、クレジットリース被害、消費者契約法、銀行・証券・保険、先物取引・悪質投資商法、欠陥住宅・悪質リフォームから、宗教、医療問題、独占禁止法などにまで、拡大しています。

 私のような田舎弁護士が最新の裁判例を知ることができるのは、消費者法ニュースなどのおかげであり、消費者被害の問題を扱うときには、非常に役に立っております。

 また、メーリングリストの活用で、最新の判例が直ちに入手でき、科学技術の進化の恩恵を享受しているところです。

 他方、私の頭だけは、科学技術の発達ほどには進化しないため、証券や先物取引、医療問題などについての論文・判例は、ただちに、理解するところには至りません。

 判例データベースの担当弁護士には、結構、面識のある弁護士の氏名が記載されており、いい意味で刺激になります。

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2006年8月14日 (月)

弁護士の広告(続)

 8月号「自由と正義」(弁護士の業界誌)に、地方の某県の弁護士が、日弁連の業務広告規程などに反するとして、戒告処分を受けていました。

 ケースは、平成17年2月と、3月に、「未払先からの確実な回収のご案内」との表題の広告文をダイレクトメールにより、合計8000通配布したというものです。

 この文書には、探偵社A社の調査によって、隠れて資産が見つかり差押えで完全回収ができるような記載になっていたようです。

 このケースからの教訓は、第1に、広告の文書の表現をどのようにするかということだと思います。「確実」、「絶対」などの表現は「絶対」に使ってはいけません。それは、「確実」に懲戒を受けるからです。

 第2に、やはり、弁護士以外の者と連携すると、商業ベースの広告と評価され、その結果、弁護士の品位を害してしまうということです。ただ、広告は、やはり、その本質は経済的活動の一環であるはずですので、商業ベースという事を重視するのは適切ではないと思います。本件ケースでは、弁護士以外の者と連携したことを重視したと考えるべきだと思います。

 この弁護士さんも、中堅前期くらいの経歴の方のようです。この広告は、地方で行った故に、目立ってしまったのではないでしょうか。

 私も、広告をする際には、弁護士の品位を害したと捉えられないように、注意して行動しなければならないなあと思いました。

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2006年8月13日 (日)

阿曽山大噴火コラム「裁判Showに行こう」

 阿曽山大噴火(あそざん・だいふんか)という芸人さん(?)が、裁判を傍聴し、その時の裁判の様子がおもしろおかしく紹介しているのが、おもしろおかしいため、紹介します。

 タイトルは、阿曽山大噴火コラム「裁判Showに行こう」 です。

 結構、詳細に描写しているのがすごいなあと感じました。一読の価値あります。

 いろいろなタイプの弁護士、裁判官、検察官、そして、被告人がいることがわかります。 (●^o^●) 

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 暑中お見舞いの訂正  <(_ _)>   

 私の事務所の夏休みを、17日から22日と紹介していましたが、正しくは、17日から23日の誤りですので、訂正してお詫び申し上げます。

2006年8月12日 (土)

10月から国選事件どうなる?

 10月から、国選事件、これは、被疑者段階、被告人段階含めてありますが、法務省所轄のいわゆる法テラスと契約しなければ、事実上、受任できない仕組みとなりました。

 ところが、どうやら、従来の被告人段階の事件に限って契約する弁護士が少なくないようです。

 もともと、国選事件は、報酬が乏しく、また、刑事記録の謄写費用も弁護士が負担しなければならないことから、弁護人として最低限の弁護活動を行うことを前提とするのであれば、経済的な利益を得られる業務ではありませんでした。

 法テラスでは、さらに、否認事件を除き、その報酬がさらに削られ、また、検察庁を持つ法務省所轄の支援センターの監督を受けるなど、心理的にも、抵抗感が生じるようになりました。

 支部では、国選業務の依頼は多く、年間20件程度はありましたが、義務的に受けていました。但し、受けた以上は、事件によっては、接見も、20回近く行うなど、精力的に活動してきたつもりです。また、出所したばかりの被告人の弁護を担当した際に、被害者を弁護側の証人として呼ぶなど精力的な弁護活動をした結果、検察官の懲役求刑から、判決は罰金にさせたこともあります。

 これが被疑者段階まで加わり、さらに、その報酬が低額であることを考えれば、受ければ受けるほど、事務所経営は成り立たないことになります。

 被疑者段階においても、これまで、当番弁護制度があり、被疑者が望めば、扶助制度により、私選として、弁護活動が可能でした。無理に、被疑者段階で、国選事件とする必要はないと思います。

 これまで、国選事件で、弁護士の多くが充実した活動を行えたのは、経済的効果のみあう民事事件により、事務所経営が成り立っていたからです。

 これからは、弁護士の数も飛躍的に増加し、また、奨学金等の借財を背負った新人弁護士も少なくないでしょうから、弁護士の懐具合は、ジリ貧となり、利益が出ないような事件は、受任しずらくなることが考えられます。

 ただ、愛媛弁護士会では、国選事件の受任が会則で義務付けられているとうかがっているので、会則に反しないように、これまでと同じ被告人段階での事件に限って、法テラスと契約しましたが、積極的には、依頼を受けるつもりはありません。

 以前は、裁判所や弁護士会からの依頼であったので、断りにくかったのですが、時間的余裕がなければ、これからは断わりやすくなりました。

 或いは、経済的利益のでるような形で、バンバン、法テラスから国選事件の依頼を受けるか・・・・ どんな弁護になるのでしょうね。

 政府の意図は、弁護士を、社会的正義を担う立場から、法律屋への転換を図るところにあるのでしょうから、小泉さんの司法改革は見事その目的を達成したといえるでしょう。

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   追記

 朝、事務所に来てみたら、日弁連ニュース(88号)が、FAXにて、届いていました。

 各地ですすむ司法支援センター対応態勢整備と題され、山口県では、会員全員が契約するよう呼びかける臨時総会宣言をだしたことなどを紹介していました。

 支援センターの事業のうち、国家権力と対峙しない民事法律扶助、犯罪被害者支援については、積極的に協力すべき義務があると考えますが、刑事弁護ということになりますと、弁護活動の独立性を外部から見て担保されているとみえなければ、被告人との信頼関係を築くことも難しいです。

 日弁連の執行部が、「私はなぜ司法支援センターと契約したか」と題して、会員の声を紹介するのは、多数の声を少数者(?)に押しつけるようで、不愉快です。

 国選事件を弁護士が契約するかどうか、これは個々の弁護士の自由な判断に委ねられるべきだと思います。

 むしろ、国選弁護人の指名・通知や、国選事件業務についての弁護士に対する監督権は、弁護士会が法テラスから取り戻すべきだと思います。

2006年8月11日 (金)

小泉首相の靖国神社参拝

 政治では、小泉首相の靖国神社参拝について、憶測が飛び交っているようです。

 マスコミの報道からすれば、8月15日に、参拝する可能性が、50%を超えているのではないかと想像しています。

 現職の内閣総理大臣が、東京裁判でA級戦犯としてまつられている神社に、参拝することについては、法的にも、政治的にも、考え方が大きく分かれているところです。

 ただ、確実にいえることは、参拝することは、中国と韓国などから大きな反発を招くことが必至であり、その結果、国益(経済的利益)を大きく損なってしまうということです。

 最近では、日本人の中国に対する感情も悪化しているようです(これは双方ともにいえることでしょう。)。

 経済的利益を優先するか、首相の信条を優先するか、難しい問題ですね。

 なお、小泉さんは、アメリカ的な司法改革も断行しました。訴訟沙汰を嫌う日本に、典型的な訴訟社会であるアメリカの制度を、まねるた今回の大改革は、大きな国益を損なうことになるでしょう。

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2006年8月10日 (木)

右眼網膜中心静脈閉塞症の既往を持つ被害者が事故後に右眼失明に至ったことと交通事故との因果関係を認めた事例

 交通事故判例速報NO482(H18・8)(交通春秋社)に、地裁と高裁とで、右眼網膜中心静脈閉塞症の既往症をもつ被害者が交通事故後に、右眼失明に至ったこととの因果関係の判断が大きくわかれた判例が紹介されていました。

 事案は、以下のとおりです。

  Xさんは、平成12年8月中旬ころから、右網膜中心静脈閉塞症を発症し同病の治療のため9月から入院通院歴があり、事故直前には、右眼は、視力が0.01になっていました。

 平成13年2月22日早朝、Xさんは交通事故にあい、当日朝は救急外来を受診したのみで、夕方になり、右眼に異変を感じたため、眼科を受診し、4月1日には、失明するに至りました。

 自賠責保険会社は、8級の既存障害ありとして、加重障害に至らないことから、加重非該当と判断しました。

 因果関係について、地裁は、否定し、高裁(大阪高裁H18・3・30)は、肯定しました。

 判断をわけたのは、被害者が外傷性虹彩炎になったと認定するかどうかという点に集約されました。

網膜中心静脈閉塞症 この病気は、眼球につながる静脈がつまるため、毛細血管を経てこれと通じている、網膜へ栄養と酸素を供給する動脈の流れが悪くなることにより、視力をだす網膜(黄班部)の栄養状態が悪くなりその機能である視力が徐々に下がるという病気です。この病気は、新生血管緑内障になる場合があり、そうなると眼圧があがり視神経がダメージを受け失明(高覚弁マイナス)に至ってしまうとされています。 

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2006年8月 9日 (水)

今の中学生大丈夫か?

 昨日、執務時間中に、突然、事務員さんから、「先生、○○中学の生徒さんから電話です。弁護士の仕事を聞きたいとのことです。電話に出てくださいといわれているのですが・・・」と言われました。

 私は、中学生の職場見学かと思い、また、昨日午後は比較的時間的余裕があったため、「では、弁護士の仕事を知りたいというのであれば、その子に事務所にきてもらうよう言いなさい。」と、伝言を頼みました。

 そうすると、事務員さんから、「電話ですましたいらしいです。どうしましょうか」と言われたため、

 少し、むっとして、「本当に弁護士の仕事を知りたいのであれば、事務所を訪ねるよう言いなさい。」と回答したところ、

 その中学生、「じゃあ、いいです。」といって、電話が切れたらしい。

 おそらく、夏休みの宿題なのだろうが、電話で、仕事の内容を知りたいなんて、びっくりしました。

 そもそも、いきなり、電話をかけてきて、「弁護士に代わってほしい」なんて、何を考えているのだろうか? その子は、ほかの職場にも同様の連絡をしているのだろうか?

 数年前に、別の中学が職場見学に訪れた際には、事前に、校長や担任教諭の手紙による挨拶があって、その後、担任教諭から、職場見学の趣旨の説明を受け、事前にアポをとって、訪問を受けたことがありました。

 その際に、事前に、質問事項を記載した書面をいただいた上、5人程度の中学生が訪ねてきました。

 私も、ケーキなども用意して、実際の法廷を案内し、法曹や裁判所に携わる方の役割などを時間の許す限り説明しました。

 離婚の裁判の当事者尋問も傍聴してもらい、後日、裁判官から、「先生、あれ、中学生には、きつかったかもしれませんね。」といわれたこともありました。

 別の中学生の時は、縄付きの刑事事件(確か、薬物)だったので、大変印象に残ったようです。

 後日、レポートにされ、中学生から、そのレポートもいただきました。

 これが普通だと思っていました。

 電話で、仕事の内容を知りたいなんて、理解に苦しみます。

 その中学生の保護者はアドバイスしているのでしょうか?

 私が中学生であれば、少なくとも、手紙で、アポをとり、返事をいただいた上、その職場の担当者の指示に従うと思います。

 「仕事の内容を電話だけで知りたい」、何か、世相をあらわしているようで、少しだけ不愉快な気持ちになりました。

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2006年8月 8日 (火)

弁護士は就職氷河期(愛媛新聞8月7日)

 8月7日付け愛媛新聞によれば、「弁護士になったけれど働き口が見つからない」というセンセーショナルな出だしで始まる記事が詳しく紹介されていました。

 いわゆる2007年問題の指摘です。

 2007年問題については、このブログでも以前からその問題点を指摘していました。つまり、司法試験の旧試験合格者と、新司法試験合格者が、2007年内に、同時に、司法研修所を卒業するという、とんでもない事態が生じるのです。

 その結果、裁判官や検察官に任官した者を除き、弁護士希望だけで、約2300人程度の卒業生が誕生するのですが、この2300人を受け入れるだけの余裕が法律事務所にないため、就職浪人が大量に生じることになります。

 私の時代は、600人くらいでした。

 日弁連では、地方の法律事務所での採用、官公庁にも採用を呼びかけるとしていますが、いずれも小手先であり、根本的な解決になりません。

 2008年以降も、2300人ほどではありませんが、大幅な卒業生が誕生する予定になっております。

 愛媛弁護士会の会報でも、副会長が、支部ならともかく松山では既に、若手の弁護士が独立できるような状況でないことを、明らかにしています。つまり、松山でさえ、弁護士が独立開業できる時代ではないということです。

 新人弁護士で、地方では、400万円程度の年俸の提示も、あるようです(私が新人のころは、600万円くらいでした。)。弁護士会の会費や、社保などが自己負担であることを考えると、実際には、300万円弱くらいの年収であり、中堅の法律事務職員と余り年収が変わらないことになります。この金額が、高校生や大学生にとって、魅力のある金額かどうか?法科大学院に進学しても、進学者の能力いかんによっては、司法試験に合格できないというリスクもあります。卒業できるかどうかも問題です。地元ロースクールでも、定員30名のところ、3年生に進学できたのは、22人であり、この中で、初回の司法試験に合格できる者は、数人程度であるという話もあります。

 話を戻しますが、愛媛のような地方でも、弁護士が漸増していることから、もはや、受け入れる法律事務所も、飽和状態に近くなりつつあります。

 確かに、弁護士過疎地域が残っており、そこで開業すれば、現時点ではそこそこ収入を得られる可能性もありますが、過疎地域でさえ、ひまわり基金の公設法律事務所などの開設により、次第に、過疎状態も解消されつつあります。

 最近では、新人弁護士に支払う給与も漸減しています(しかし、それでも、就職ができない弁護士が現在生じていることからすれば、給料が低くなったとしてもまだ良い方なのかもしれません。)。

 これから、司法研修所を卒業する新人弁護士は、弁護士登録せず、普通の会社員として働くことも考えなければならないでしょう(弁護士登録すると、愛媛では、弁護士会会費として、月額6万円程度の支払いをしなければなりません。この金額は、会社員にとって大きな負担でしょう。ほかにもいろいろ負担を求められますから、年間100万円位は弁護士会や支部に納めているのではないでしょうか?)。

 司法サービスの向上の一環として、政府は、弁護士の数を大幅に増加させましたが、そのつけは、まず、新人弁護士が払わされ、最終的には、不当訴訟や弁護過誤等の増大により、国民が払わされることになる可能性が高いように思います。

 法テラスの開設により、新人弁護士にとっては、貴重な収入源であった国選弁護も、全体としてみれば、従来よりも、手取りは減少するものと考えられますので、抜本的な解決を早急になされないのであれば、法曹に対する職業的魅力は、失われることになるでしょう。

 法テラスの国選弁護契約は、するつもりはありませんでしたが、現在、支部の弁護士の数は比較的少ないため、やむをえず、国選被告事件だけは、応じようと思います。

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2006年8月 7日 (月)

平成17年度司法試験基礎講座新保クラス 行政法

 早稲田司法試験セミナーという司法試験予備校が東京にあり、私も、司法試験受験生自体は、同セミナーの指導を受けていました。

 司法試験に合格して、10年が経過しようとしており、私の法的知識もやや古びてきたことは否定できません。経験値だけは上がっておりますが・・・・

 最近では、行政からの相談も増えており、法学部時代に行政法を受講していたものの、不良学生?であったため、蓄えている知識もなく、また、旧司法試験が選択科目を廃止したことから、行政法の通信講座もなく、あ~どうしようと思っていました。

 昨年8月、平成17年基礎講座新保クラス行政法が同セミナーで開講されたと知り、通信講座で受講を申し込みました。

 基礎行政法というテキストを使っての講義でしたが、テキストおよび講義とも非常にわかりやすく、5月から約3ヶ月くらいかかりましたが、ようやく聞き終わることができました。

 今年も、新保先生の講義はあるようです。

 破産法、労働法、知財の基礎講座はあるようです。新保先生の破産法は、以前に通信で受講しましたが、わかりやすく、大変勉強になりました。

 ただ、実際の破産管財事件は、もっと複雑であるため、あくまで、法科大学院生向きの講座でした。実務家にとっては、日弁連の研修のほうが役に立つかもしれません。

 とはいっても、私のようなグウタラ弁護士にとっては、新保先生の破産法の講義は、破産法を体系的に学ぶよい機会を与えてくれた講義であり、感謝しています。

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2006年8月 6日 (日)

不動産担保融資取引における銀行による業者の紹介責任と、説明義務を導く特段の事情(銀行法務21/NO663・8月号)

 銀行法務の最新号に、不動産担保融資取引における銀行による業者の紹介責任にふれた記事があったので、紹介します。

 事案は、Xさんは、平成元年頃、取引銀行であるY1銀行から、土地の有効利用についてノウハウを有する会社として、Y2会社を紹介されました。

 Y2の担当者は、平成2年1月ころ、Xの自己資金及び借入金をもとに、Xの所有する建物を取り壊して、賃貸部分店舗からなる建物を建てるという計画を立てました。

 また、Y1銀行の担当者は、計画を参考に、投資プランを作成しました。

 その前提として、Xの自己資金については、建物を建てた後、北側の土地を3億円で売却することで捻出することを前提にしていました(←これが重要)。

 その説明を受けて、Xさんは、Y1銀行から融資を受け、Y2との間で、建物建築請負契約(3億9500万円)を締結し、Y2は、建物を完成させました。なお、Y1は、本件計画に関連して、Xさんに、総額で5億円近いお金を融資しました。

 ところがです。

 北側の土地を売却すると、その他の土地では容積率を超える違法な建築物になるため、北側の土地には建物を建てることができず、Xさんは、北側の土地を売却することはできず、その結果、自己資金を捻出できませんでした。

 あろうことか、Y1銀行は、Xさんが支払いを怠ったとして、土地建物の根抵当権を実行したのです。

 どう考えても、Xさんは、かわいそうです。

 ですが、原審の大阪高裁は、非常な判決を言い渡しました(平成16年3月16日)。

 簡単に言うと、建築主事が敷地の2重使用に気づかずに建築確認をする可能性があったという理由で、Yらに対する説明義務違反はないと判断したのです。

 ? ? ? そ、そ、それはないでしょう。

 この点、最高裁(平成18年6月12日)は、

 まず、不動産業者であるY2に、説明義務違反があることは認めて、賠償責任を認めました。

 Y1銀行についても、良識ある判断を示しました。

 即ち、「一般に、消費貸借契約を締結するにあたり、返済計画の具体的な実現可能性は、借受人において検討すべき事柄であり」、Y1銀行にただちに説明義務はあるわけではありませんと判示しました。

 これは、一般論として正当でしょう。

 続けて、

 Xさんは、Y1銀行の担当者が説明した場合、本件北側土地の売却についても、銀行も取引先に働きかけてでも確実に実現させる旨述べるなど特段の事情があったと主張し、これらの特段の事情が認められるのであれば、Xさんに説明すべき信義則上の義務を肯認する余地があると述べました。

 例外的に、信義則上の義務を認めたわけですが、結論として妥当であると思います。

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2006年8月 5日 (土)

奥入瀬渓流落木事故国家賠償請求事件

 判例時報1931号(平成18年8月1日号)に、興味を引いた裁判例が紹介されていました。

 事案は、以下のとおりです。

 花子さんが、奥入瀬渓流があることで有名な十和田八幡平国立公園内を散策していました。

 その際に、地上約10㍍の高さから落下してきたブナの枯れ枝(長さ約7㍍、直径18センチから41センチ)の直撃を受け、大怪我を負ってしまいました。

 そこで、花子さんは、事故現場を所有する国、現場付近に遊歩道を設置する青森県に対して、選択的に、国賠法2条1項、民法717条2項による、損害賠償請求を提訴しました。

 まず、県の国賠法2条1項の責任について、東京地裁(平成18年4月7日)は、

①本件事故は、県の設置する遊歩道内で発生した事故ではないが、事故現場付近に休息所を設置していたことから、事故現場含めた周辺一帯を遊歩道と一体として観光客らの利用に供していたとして、県の「営造物の管理に係るもの」と認定しました。

 その上で、

②県において事故現場付近に枯れ枝の落下があり得る旨の警告をしていなかったことなどから、「営造物の管理に瑕疵」があることを認め、

 県の責任を認めました。

 次に、国の責任については、ブナを、民法717条の竹木に該当することを前提に、その指支持に瑕疵があったとして、同条による国の責任も認めました。

 控訴されているようですので、控訴審の判断が楽しみです。

 皆さん、落石、落木には注意しましょう。

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