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2006年7月31日 (月)

新規リストたてました

 書籍コーナーが思いのほか好評で、クリックが多いため、読者の便宜を考慮して、「企業法務・金融」を独立させて、新しく1つたてました。

 交通事故関係の書籍も多いため、将来的には、「交通事故関係」のコーナーももうける予定です。

 従来の書籍コーナーは、それ以外の分野すべてということになります。

 今後とも、改善工夫を図っていきたいと思いますので、アイデアがあればご教示ください。

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2006年7月29日 (土)

夏期研修を終えて

 夏期研修を終えて、今日からまた、仕事再開ですが、疲労が少し残っており、また、留守中の残務処理を粛々行っていますが、暑いためか、仕事が今ひとつはかどりません。

 司法研修所同期の弁護士からは、いろいろないい意味での刺激を受け、大変勉強になります。

 さて、残務処理の途中に、「憲法と人権の日弁連をめざす会」から、支援センターとの契約を拒否しようというFAXが送られてきました。

 この会は、日弁連執行部のやっていることはほとんど反対という会ですが、今回の国選弁護の支援センターとの契約については、同意できる面も少なくありません。

 呼びかけ人の中には、私が知っている弁護士も何人かいました。

 いずれも真面目な方々ばかりです。

 弁護士会や裁判所通じての国選依頼であれば、まだわかりますが、やはり、法務省管轄の支援センターからの国選依頼は、しっくりと、いきません。民事や家事事件だけに限定されるべきだと思います。

 閑話休題

 夏期研修期間に、愛媛弁護士会の元会長の有田知正先生が心筋梗塞でなくなられたという事を知りました。先生は、大変に、活動的でありながら、ご性格は、大変に、お優しい方でした。岡山で、うどんをごちそうになりながら、私の事を心配していただいたのを昨日のように思い出します。誠に残念です。

 ご冥福をお祈り申し上げます。

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2006年7月27日 (木)

平成18年度日弁連夏期研修(四国地区)

 弁護士にも定期的な研修を受けることが半ば義務づけられておりますが、四国でも、今年は、松山にて、研修が行われることになりました。

 今日から2日続けての研修です。

 本日は、大阪弁護士会の西村健弁護士による、公判前整理手続きにおける弁護活動及び運用の実績、同弁護士会の阿多博文弁護士による新会社法の論点です。

 明日は、東京弁護士会の市川充弁護士による弁護士倫理、同会の阿部喜代子弁護士による離婚と財産分与(年金分割)になっております。

 私は、刑事事件は余りやらないことに加えて、今治では、重大事件の審理は行われないことから、公判前整理手続は、私自身の実益はあまりないと思いますが、1生に1回くらい私選で重大事件を担当せざるえないかもしれませんので、その時に備えて、研修だけは受けておこうと思ったりしています。

 四国地区の研修なので、四国4県の弁護士が集まってきます。むしろ、この機会を借りて、旧交を温めることが裏の主たる研修目的だったりするかもしれません。 (^_^;)

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2006年7月26日 (水)

婚姻費用の分担額につき、いわゆる標準的算定方式による計算が是認された事例

 Xさん(妻)とYさん(夫)との間には、3人の子どもがいましたが、ある日、Yさんが別居して、生活費を送らないようになりました。

 Yさんは、独立開業している税理士であり、Xさんは、夫の専従者でしたが、解雇され、生活保護を貰いながら、3人の子どもを育てています。

 Xさんは、Yさんに対して、生活費を支払うよう請求しましたが、Yさんが応じないため、裁判と言うことになりました。

 原々審(広島家裁)は、Yさんの婚姻費用分担額について、標準的算定方式によって算定することを前提に、Yの総収入を前年度の収入に基づき738万円程度、Xさんの総収入を賃金センサスに基づき119万円程度と認定した上、Yさんの婚姻費用は、概ね月額21万円から23万円の範囲となるところ、住宅ローン(年間116万円程度)をYが負担していることから、月額21万円と算定しました。

 これに対して、Yさんは、所得税、住民税、事業税は、所得から控除すべきなのに、控除されていないとして、抗告しました。

 原審(広島高裁)は、還付されていることを理由に、Yの主張をしりぞけ、原々審の判断を維持しました。

 Yさんは、還付されたのは、過払いがあったからであり、実際に、支払っている以上、控除されるべきだと主張し、許可抗告を申し立て、許可されたため、舞台は最高裁に移りました。

 最高裁は、Xさんの主張を認めませんでした(平成18年4月26日判例時報7月21日号NO1930)。

 標準的算定式によれば、

 自営業者の場合には、確定申告書の「課税される所得金額」に現実に支出されていない費用(扶養控除)を加算して、総収入を認定します。そのため、社会保険料や必要経費(事業税など)は、課税される所得金額の段階で、控除されることになります。

 そして、所得税、住民税なども控除し、控除すべき金額は、税法等や統計資料に基づく標準的な割合によって推計されることになります(これが標準的算定方式の中核とされています。)。

 つまり、標準的算定方式を採用する以上、所得税等は既に控除済み、織り込み済みというわけです。

 なお、事業のための借り入れ返済や不良債権や、住宅ローンは、特別経費として控除されないので要注意です(なお、住宅ローンについては特別経費ではなく一事情として評価されることはあります。)。

 まぁ、生活費の請求については、女性の方が断然有利といえるかもしれません。我々も、充分に、気をつけなければなりません (>_<)

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2006年7月24日 (月)

リース物件確認義務

 旬刊金融法務事情NO1777・7月25日号)の最終頁に、法務BLOGという頁があります。

 この頁に、リース会社にリース物件の確認義務の有無について、結論として、原則として、ユーザーや、サプライヤーに対しても、確認義務を負わない旨の説明がされていました。

 但し、リース契約の保証人の責任については、大きな問題になります。なぜなら、保証人からは、リース契約の存否は、保証契約の重要な部分、つまり、要素であり、そこに錯誤があったから保証契約は無効であると主張する可能性があるからです。

 これに対して、リース会社は、リース契約の実質は金融であり空リースであったとしても、要素ではないとの反論をしてくるものと思われます。

 裁判所の判例は、わかれているようです。

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2006年7月23日 (日)

自分の血で破れ目ふさぐ(讀賣新聞7月23日)

 今日の読売新聞のくらし面に、脳脊髄液減少症を紹介した記事が載っていました。わかりやすく説明されていました。

 この症例がクローズアップされるようになったのは、交通事故や転倒などにより、明らかな体の不調が続いても、その原因がはっきりせず、多くの人が困っていました。

 そうした患者の中には、脳脊髄液が漏れて、さまざまな症状を起こしているケースがかなりあることに、脳神経外科医の篠永正道医師が気づき、2000年ころから提唱しました。

 脳脊髄液減少症の内容については、すでに、このブログでも紹介しているところです。

 この症例については、医療界での認知も不十分ですが、2003年2月に、医師らによる脳脊髄液減少症の研究会が発足し、診療指針の作成も進められております。

 今後は、同症例の客観的な診療指針が作成されることに期待したいです。

 同症例の診療をしている医療機関は、近いところで、国立福山医療センター(広島県)が紹介されていました。

 損保会社からは現在でも同症例についてはきわめて懐疑的ですが、医療界で認知されるようになれば、交通事故賠償の実務においても、無用なトラブルを回避されることにつながるでしょう。

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2006年7月20日 (木)

共同相続にかかる不動産の相続開始後の賃料の帰属と遺産分割(旬刊金融法務事情NO1776)

 私も参加している金融法務研究会でも取り上げられたテーマですが、最新の金法に記事が掲載されていましたので、紹介します。

 事案は、簡単に述べると、

 Aさんが甲建物を所有し、賃貸していました。ある日、Aさんは亡くなり、Aさんの妻であるBと子どもであるCさんとが、Aさんの遺産を巡って紛争が生じました。 遺産分割の結果、甲建物は、妻であるBさんが取得しました。

 Aさんが死亡してから遺産分割までの甲建物の賃料の帰属を巡って対立が生じました。

 さて、問題です。賃料は誰にどのように帰属するのでしょうか?

 考え方は、いくつかありますが、

 第1審、第2審は、民法909条の遡及効を重視して、賃料は、全て、甲建物を取得した妻Bが全て取得すると判断しました。

 ところがです。最高裁は、異なる判断を示したのです。

 賃料は、金銭債権であるから、遺産ではない。相続分に応じて、分割単独債権として、確定的に取得すると判断しました(最高裁平成17・9・8)。

 つまり、BとCとで、相続分に応じて、分けろということになったのです。

 最近、最高裁で、覆るようなケースが増えているような印象を受けます。錯覚かもしれませんが・・・ 最高裁で敗訴した弁護士の先生は大変だろうけど。1審、2審で勝っていますからね。

 家裁の裁判官は、最高裁の結論は当然と考えているようです。そうすると、地裁と、家裁(最高裁)で、裁判官の発想が違うのかもしれませんね。

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2006年7月19日 (水)

国選弁護

 「憲法と人権の日弁連をめざす会」から、支援センターとの国選弁護契約を拒否しようと呼びかけるFAXが入りました。

 司法改革最前線の記事で少しふれましたが、やはり、法務省所轄の機関である支援センターと国選弁護を契約することについては、抵抗感がある弁護士が多いようです。

 確かに、示談には3万円加算されるのに対して、保釈や無罪には、加算がないとすれば、大きな問題をはらんでいると思います。

 また、刑事事件の大半は、自白事件で情状立証が中心ですが、これらの事件の大半は、簡易な事件として、現在よりも、相当額、報酬が減額されることになります。

 8月4日には、愛媛弁護士会でも支援センターの説明会がありますが、このような疑問が会員から出されるのではないかと推測しております。

 もともと、国選弁護は、地方の弁護士にとっては、公益活動的側面が強いため、積極的に、依頼を受けている弁護士は少ないと思いますが、全体として弁護士報酬が減少するのであれば、なおさら、受ける弁護士は少なくなるでしょう。

 殊に、新司法試験実施により、法科大学院での多額の奨学金や司法修習時代の貸付金を負担している将来の弁護士にとっては、なおさら、受任できる時間的余裕はないものと思われます。

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2006年7月17日 (月)

未来の弁護士

 東京弁護士会の派閥会派である東京法曹会のHPに、10年後の弁護士像を占った記事が記載されていました。

 2001年6月に発表されたもので、既に、発表時から5年を経過しておりますが、まさに、現在、占いどおりの状況が進展しているように思われます。

 バラ色の未来というわけではなさそうです。

 これからでもできる対策が記載されていますが、地方では、現時点では業務多忙であるため、なかなかそこまで手が廻りません。

 そうなると、(地方の法律事務所と業務が共通する)ノウハウのある東京大阪の法律事務所が本格的に地方に進出してきた際に、対抗できるかどうか、心配です。

 地方での業務が多忙な時代も、あと、5年くらいではないでしょうか?その間に、できることはやっておこうと考えていますが・・・

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2006年7月15日 (土)

司法改革最前線

 今年から、司法試験の合格者の数が飛躍的に増加することに伴い、法テラス(日本司法支援センター)が、新人弁護士の受け皿として大きな意味を有してくることになります。

 そこで、勤務する弁護士をスタッフ弁護士と呼ぶらしいが、スタッフ弁護士を養成するため、ある程度規模のある法律事務所を養成事務所として、スタッフ弁護士希望者を養成する役割を担うことになります。

 司法改革NO50の記事には、「2年もすれば毎年100人近いスタッフの養成が現実のものとなる。」と記載されています。

 法テラスは、国の行政機関の一部でありますが、そこで、本来、在野法曹である弁護士を雇用し、しかも、民間の法律事務所にその要請について、協力を依頼するという関係が、どうも、しっくりときません。

 10月からは、国選弁護も、法テラスを通じてではないと、事実上、受任できない仕組みになりました。

 裁判所との契約であればいいが、刑事弁護で対峙する法務省所轄の機関との契約には、抵抗感が強い弁護士も多いのではないだろうか?

 さりとて、私が言っても、蟷螂の斧で世の中の動きが変わるわけでもないし・・・・(グチ) 

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2006年7月14日 (金)

弁護士に対する懲戒処分

 「自由と正義」という日本弁護士連合会が発行している業界誌がありますが、その中に、多くの弁護士が目を通す記事として、弁護士に対する懲戒処分の公告を挙げることができます。

 最近、登録番号2万番台の弁護士も懲戒を受けることが多くなったなというのが実感です。

 2万番台は、弁護士登録してから、10年前後が中心になるのでしょうか? 

 また、東京や大阪が中心だったと思いますが、地方も増えているようにも思います。

 過失によるものとしては、第2審の国選弁護人であった地方の弁護士が最高裁(東京)への上告を依頼されていたところ、失念してしまったというケースがあります。示談金として、30万円を支払っているようですが、これでも、戒告処分を受けるのですね。私であれば、アドバイスはしても、手続は被告人自身に行ってもらいますが・・・・

 また、9000万円強の仮執行宣言付きの実質敗訴判決を言い渡された依頼人から、控訴事件を受ける際に、仮執行宣言により差し押さえられる可能性があること、強制執行停止決定の申請をする方法があることを説明しないで、控訴状を提出した地方の弁護士が、仮執行宣言により差し押さえられた場合、依頼人から、懲戒申立をされたケースでも、戒告処分を受けています。仮執行宣言がついていても執行されることはそれほど多くないことから(少なくとも私が扱ったケースではありません)、「まさか」と思って、失念していたのでしょうね。 これも、ちょっと油断すると大変な事になります。

 さらに、弁護士会照会をする際に、受任事件及び照会を求める理由の欄に、詳細な事実を書きすぎたことにより、名誉を毀損し、懲戒申立をされたケースでも、戒告処分を受けております。余り書きすぎるとまずいということですね。

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2006年7月10日 (月)

消滅時効の援用と信義則違反?

 交通事故判例速報No481(H18/7)に紹介されていた事案です。

 平成3,4年頃、Xさんが交通事故に遭遇しました。

 平成7,8年ころ、Xさんは死亡しました。

 平成10年12月ころ、Xさんの遺族は、弁護士甲先生を代理人として、選任し、加害者側の保険会社は、甲先生に対して、FAXで、平成11年3月31日までに、死体検案書、戸籍謄本、弁護士委任状の取り付けを依頼し、その際に、加害者から消滅時効の主張が出ていることや、期間内にとりつけできない場合には、請求権の放棄と判断する旨、告げました。

 平成12年12月ころ、弁護士甲先生は、FAXにて、保険会社に対して、今後の手続きの進め方等についてという書面を送信しました。

 翌日、保険会社は、平成10年12月ころと同じ書面を再信しました。

 平成15年後半ころ、Xさんの遺族は、裁判を提訴しました。

 なお、弁護士甲先生は途中で病気のため死亡しております。

 これに対して、被告は、消滅時効を援用しました。

 ここからが問題ですが、消滅時効に必要な期間(3年)は既に経過しております。とはいっても、信義則に違反する場合には、援用が認められない場合はありうることです。

 裁判所は、原告側が委任した弁護士の長期入院死亡という同情すべき点はあるが、

 ①その間に、提訴によって消滅時効をとめる手段が妨げられたとはいえないこと、

 ②保険会社は原告側から必要な書類が提出されないために検討も交渉もできなかったこと、

 ③事故と死亡との因果関係を証明する診療録は保存期間の経過により処分されていること

 を理由に、消滅時効の援用を認めました(東京地裁平成18年3月15日判決・週間自動車保険新聞2006・6・14)。

 やはり、弁護士に依頼しているから、安心というわけではなく、適宜、別の弁護士に相談するなどの措置が必要であったと思います。特に、交通事故から3年近くを超えるような案件については、被害者の方も十分に注意された方がいいかと思います。

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2006年7月 7日 (金)

第109回金融法務研究会例会

  ココログの調子が相変わらず悪くて、スムーズなブログ作成が行えません。不完全履行も甚だしいと言わざるを得ません。このまま、再三、調子が悪いのでは、ニフティにして、10年以上になりますが、他のブロバイダーに乗り換えも検討せざるをえません。  今日は、109回目の金融法務研究会例会が、大阪銀行協会別館で開催されましたので、私も、参加しました。  テーマは、遺産分割事件の実情からみた金融機関の相続関連業務に関する意見という内容で、講師は、弁護士任官の家裁の裁判官でした。  私自身、過去、遺産分割を、数え切れないほど、やりましたが、今日の例会では、本当にためになる話が聞けました。    遺産分割で、負債がある事案、審判では、遺産分割の対象にならないということを、初めてきづきました。  負債がある事案、調停で解決した案件はありましたが、審判で解決した事案はないため、弁護過誤にはなりませんでしたが、薄氷を歩くおもいです。  講師の話によれば、結構、多くの弁護士がわかっていないとか・・・・  例えば、Aさんが8000万円(土地4000万円建物4000万円)の自宅を所有し、かつ、自宅には、6000万円のローンがついていました。Aさんは、同居の長男Bと、別居している次男C三男Dがいました。そして、Aさんが死亡しました。跡継ぎのBとしては、8000万円から、6000万円を差し引いた2000万円を、遺産として、その3分の1の700万円弱を、DやCに代償として渡すことを提案しましたが、Dらは、自宅の評価はもう少しするといってその提案を拒絶しました。  そうすると、審判ということになりますが、ローンは、分割の対象とはならないため、8000万円の3分の1である2500万円×2をDらに交付することになりますが、Aがその代償金を支払えない場合には、審判としては、競売しかなくなります。  競売になると、価格が低くなるため、仮に、5000万円でしか落ちないような場合には、負債が1000万円、Aの子どもらに残ることになります。  あ~ お父さんが泣いている。  遺産分割事件では、円満な解決をあまり裁判所に期待できないということがよくわかったのでした。

2006年7月 6日 (木)

協力預金の相殺

 「協力預金」とは、広く定義すれば、顧客が金融機関から預金の預け入れを要請され、その要請に応じて、預け入れた預金のことです(銀行法務21・2006・7)。

 事案は、甲銀行が、その取引先の乙に要請して乙からいわゆる協力預金として預け入れを受けた定期預金について、その要請に係る目的を達成後に、乙の申し出た解約を理由とする返還を拒絶した上、当該定期預金債権(協力預金)を受動債権とし、乙に対してその協力要請前に有していた貸付債権を自動債権として行った相殺の効力について問題となりました。

 乙の破産管財人は、①旧破産法104条2号の相殺禁止の類推適用、②相殺権の行使の濫用を主張したところ、

 大阪地裁(平成17年4月22日)は、

 ①にはあたらないが、②については、一部について権利濫用を認めました。

 これに対して、大阪高裁(平成17年9月14日)は、①については大阪地裁と同旨の判断を示した上、②については、

 相殺権の行使は、民法上互いに債権債務を有する当事者双方に認められた権利であり、同法や旧破産法等の相殺禁止規定に該当する場合を除いては、債権債務が相殺適状になり次第、原則として、一方当事者は相殺をすることができるというべきであるから、

 一般に、金融機関とその取引先が相互に債権債務を有している場合において、

 金融機関が取引先に対して有する債権が協力預金であること、

 実際に金融機関が担保のための相殺の期待を有していなかったこと、

 金融機関が他に十分な担保を有していたことがそれぞれ認められるとしても、

 それらの事情をもって、ただちに、当該金融機関の当該取引先に対する貸付債権の担保とする期待が法的保護に値しないとか、相殺権の行使が権利の濫用にあたるとはいえないとして、本件相殺による本件預金返還債務の消滅を全部認めました。

 この判例については、千葉家庭裁判所の本多判事補による評釈があり、協力預金のとらえ方とその場合の当事者間の利益考量の考え方次第では、第3の結論、すなわち、相殺権の濫用にあたり、その全部が許されないとの結論もありうると説明されています。

 なお、今月号の銀行法務は、「借地上の建物に対する抵当権と地主の承諾書の効力」についての記事もあり、大変に参考になりました。

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2006年7月 5日 (水)

これってどうなの?

 この弁護士さんと同じ立場になったら、大変だなと思うケースです。

 弁護士X先生が、A社からB損保会社に対して、火災保険金請求訴訟を提訴したところ、

 第1審は、火災発生についてA社の故意又は重過失を認めることができないとして、A社の請求の一部を認めました。ここで、弁護士X先生は、少し安堵したと思います。

 ところが、第2審は、発生した火災が偶発的な災害であることの主張立証責任は、本件契約の約款に基づいて保険金を請求するものが負う旨判示して、その証明がないとして、A社の請求を棄却しました。弁護士X先生にとって、「えー」という気持ちで一杯だったでしょう。

 それでも、法令の解釈に関する重要な事項を含むものがあるという理由により、最高裁に上告受理申立を検討すべきだと思いますし、弁護士X先生も、同申立を行いました。

 ところが、最高裁第2小法廷は、平成16年5月28日、上告不受理決定をしたのです。

 他方で、同種の争点を含む別事件で、最高裁第2小法廷は、平成16年12月13日、火災保険の偶然性の立証について損保会社に負担させる判決を出しました。

 同じ最高裁第2小法廷なのに??? 

 弁護士X先生は、A社から、「なぜ上告が受理しなかったのか、上告が受理されるとだまして事件を受任したのか」と、非難され、顧問契約も破棄され、大変な苦痛を受けているようです。

 そこで、弁護士X先生は、自身が原告となって、裁判所(国)に対して、損害賠償請求を提訴しました。

 岐阜地裁は、いかなる事件を上告することを許容するかは立法裁量として、上告受理義務を否定して、請求を棄却しました(判例時報NO1928・平成18年7月1日号)。つれないですね。

 なぜ、最高裁は、上告を受理してくれなかったのか、不思議です。同様の別事件が係属していたのなら、なおさらです。

 これからの弁護士は、依頼者に説明するときは、極めて慎重なアドバイスに終始しないと、失敗に終わった際に、大変なことになる可能性があります。

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2006年7月 4日 (火)

委任事務処理前における委任者の受任者に対する前払費用についての返還請求権の被転付適格

 弁護士にとってこのような事案、決してないとはいえないでしょう。

 事案は、簡単に述べると、以下のとおりです。

 Y社から、債務整理事務を受任した弁護士Z先生は、Y社から、お金を預かりました(預かり金)。弁護士にとってよくあることです。

 ところが、Y社の債権者であるX保証協会が、債務名義に基づき、預かり金について、差押命令と転付命令を申し立てたところ、原々審は、差押命令を転付命令を認めました。弁護士にとっては、青天の霹靂でしょう。

 これに対して、弁護士Z先生は、転付命令部分について不服として即時抗告をしましたが、原審も、被転付適格を肯定して、抗告を棄却しました。弁護士にとって、真っ青です。

 そこで、Zが許可抗告を申し立て、原審がこれを許可したため、舞台は、最高裁に移ることになりました。

 最高裁は、前払費用についての返還請求権は、委任事務の終了前には、券面額を有するものではないから、被転付適格を有しないと判断しました(平成18年4月14日旬刊金融法務事情NO1775、7月5日号・判例速報)。 一安心というところでしょうか?

 ただ、弁護士Z先生は、差押え命令自体は不服申立されていないように思われますが、そうすると、差押命令は有効で転付命令だけ無効となっているようにみえますが、今後の預かり金の流れはどうなるのでしょうか? 差押が有効のままだと、Y社に支払うこともできないですし・・・ 誰がわかる人がいればコメント下さい。

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2006年7月 2日 (日)

法律事務所経営

 船井総研というコンサルタント会社から、法律事務所経営という小雑誌が送られてきました。

 特集として、中小企業のニーズの応えて顧問先を2倍にするという記事をくんでいました。

 今までは、保険料のような感覚で弁護士との間で顧問契約を締結された企業が多いのではないでしょうか。私の顧問会社での、その多くは、相談自体、年に2,3件という所も少なくありません。

 私の場合、顧問先からの依頼の場合には、簡単な事件処理であれば顧問料の範囲で処理したり、複雑な事件の場合でも、着手金を大幅免除したり、急な法律相談でも可能な限り即日対応で回答も即日対応できるようにしたり、当然電話での相談でも自由にできるようにしています。これは、多くの弁護士がやっていることでしょう。

 ただ、いずれも受け身的な側面が多く、今回の特集では、勉強会を開くなどして情報発信をすることなどが提案されています。

 地方の法律事務所では珍しく事務所報を発行していますが、現在の記事の内容は、法律情報の提供ではなく、事務所の紹介にとどまっております。ただ、現在の事務所報は、顧問先に限定していないため、どうしても万人受けするような記事にならざるえないようです。

 今後は、定期的に、顧問先限定の、勉強会を開催するなどして、より、顧問先のニーズを掴むよう工夫を加えるようにさせていただければと思います。顧問先あっての、事務所が成り立っている部分が大きいわけですから。

 ただ、現在の弁護士の現状としては、特に地方では、日々の業務の量が多いため、弁護士1人事務所では、顧問先及びその候補会社のニーズを充分に掴むことについての制約があります。

 今後は、弁護士の数が飛躍的に増加していきますが、当事務所で一緒に仕事をしていただける新人弁護士を募集しています。 

 地方に骨を埋める意欲のある、わこうどきたれ。

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2006年7月 1日 (土)

過払い金のお客さん

 今年に入って、クレサラの相談が多く、とりわけ、サラ金に対する過払い金請求が多くなっています。

 クレサラの整理をしてあげると、少し前までは、お客さんから、「さすが、弁護士さん、すごいですね」とほめられ、単純な私は、単純に喜び、引田天功のように思われていたのですが、最近は、少し様子が変わってきています。

 特に、PCを使える比較的若い世代の場合には、並の法律事務員以上の知識を有しており、自分自身で計算してきて、しかも、元本100%の回収を依頼にきます。

 クレサラからお金を融通してもらった方を、「被害者」として、捉える弁護士が多いですが、中には、パチンコなどのギャンブルや浪費が原因でサラ金の借り入れが多くなった方もおられ、融通を受けた方全てが「被害者」であると言い切れるのかという意識もあります。

 ただ、サラ金の金利が高金利であるため、自転車操業に陥っていることは確かであり、今後、金利が低下することは、多重債務者を減少させることに繋がりますから、いいことだとは思います。

 少し話がそれましたが、「100%回収は示談では難しい」というと、相談者は、ものすごくがっかりした態度を示します。これをみて、単純な私は、単純に悲しみます。

 このようなお客さんは、100%回収できる弁護士さんを紹介してくださいと言われるので、「紹介はできないけど、裁判で活躍している弁護士さんがいるので、電話番号くらいは伝えた」りします。

 また、短い取引で、過払い金を請求して欲しいと言われたこともあります。取引履歴をみると、利息を入れても、まだ、借りた金額の方がかなり大きいのですが、「弁護士に頼めば取り返してもらえる。」とのことだそうで、説明するのが大変でした。本当の引田天功でなくて、申し訳ない気持ちです。

 私の事務所では、原則として、示談により、過払い金の回収を図っていますが、中には、取引履歴の一部開示や、消滅時効を主張を行う一部のサラ金に対しては、訴訟で対応しています。

 外資系の会社は、10年程度の一部開示しかしてくれませんね。民族系の会社は、開示はするけど、消滅時効を援用してきたりしますね。

 過払い事案だけだと楽なのですが、負債が残るケースの方も少なくありません。弁護士が代理で示談する以上、家計の状態などを聞いて、示談するのですが、後日の履行がうまくいかない場合もあります。連絡してくれる依頼人には、1,2回立て替えて支払ったことも少なくありませんが、そうなると、仕事ではなく、本当の人助けになってしまします。

 弁護士が増加すると、弁護士の懐事情も厳しくなるから、ちょう不良おやじ弁護士も増えるかもしれませんね。

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