励みになります。クリックお願いします。<(_ _)>

  • にほんブログ村 士業ブログ 弁護士へ

<(_ _)>

  • 弁護士ドットコム|無料法律相談・弁護士/法律事務所検索ポータル

書籍紹介(企業法務・金融)

書籍紹介(不動産・建築)

書籍紹介(法律)

« 2006年2月 | トップページ | 2006年4月 »

2006年3月31日 (金)

書籍購入

 平成17年11月から、新設された公判前整理手続が施行され、運用されている。刑事裁判については積極的に受任していないことや、当地では余り複雑な事件はないことから、おそらく、上記手続については当地ではおめみえすることはないと思うが、松山や西条、宇和島の裁判所は、裁判員制度が導入されることから、公判前整理手続が度々行われるものと考えております。

 現代人文社から、「公判前整理手続を活かす」、「コンメンタール公判前整理手続」という書籍が2冊出されているので紹介したい。

 新しい制度といえば、危険運転致死傷罪という犯罪も平成13年に新設されたが、現在までの研究の成果が1冊の本にまとめれたので紹介する。危険運転致死傷罪の総合的研究(日本評論社)である。

2006年3月30日 (木)

(財)損害保険事業総合研究所

 (財)損害保険事業総合研究所というところがあります。損害保険の事業の健全な発展を目的として様々な活動を行っている団体です。

 活動の一環として、通信教育にて、損害保険基礎講座というコースも設けております。昨年12月開講の講座を申し込み、4ヶ月で終了する内容となっております。

 4回レポートを提出することが義務づけられております。第1回めは、97点、第2回目は、87点、第3回目は、92点でした。優秀者で表彰されるためには、380点以上でなければなりません。現在で、276点です。あ~あ、第4回目レポートで、100点とっても、376点で、優秀者で表彰されないことがわかりました。(T_T) はっきりいって悔しいです。4回の合計で240点以上で在れば、修了者認定されますので、3回ですでに当該基準点は超過しておりますので、修了者認定はされますが・・・・・

 閑話休題

 最近、大きな法律の改正や、新しい法律の制定などが立て続けて起きてきております。今まで、弁護士は、広く浅くという傾向が顕著でした。しかし、いかに広くといっても、弁護士も所詮人間ですから脳みそに積み込める量はしれています。そろそろ、弁護士も、医師と同じように専門分野に分化しなければならない時期がきているのかもしれませんね。私の場合だと、交通事故分野が該当するのでしょうね。 

 債務整理や離婚も件数としては多いですが、商工ローン以外の債務整理は、比較的単純で、あまり細かな法的な知識は必要としませんし(それ故に、東京大阪の事務所では、その対応の多くを事務員さんに委ねている事務所が多いと聞いております。)、また、離婚は、法的な知識を駆使するというよりも、クライアントの言いたいことを詳細に聞き取るという作業が重要ですから、聞き上手なタイプの人が向いているでしょう。 

 また、企業法務も、勉強しているかどうかで大きな差がつく分野でないかと思います。大企業は、弁護士を従業員として雇用できますが、中小企業ではいくら弁護士単価が安くなったからといって雇用まではできないでしょう。中小企業向けの企業法務を提供する弁護士も多くなるのではないでしょうか?

 このブログも、最近では、1日200人くらいが見にきてくれているようです。ありがとうございます。<(_ _)>

 四国で初めてHPをもった弁護士は、大洲(愛媛)の奥島先生だと思います。うちは、2番目だと思っております。ブログについては、四国では、高松の安藤先生とうちだけだと思うのですが、どっちが先でしょうか? 日記の日付けからみれば、安藤先生が最初でしょうね。

書籍の購入

 弁護士にとって、仕入れとは、知識の入手という意味に使われることがあるが、そうだとすると、専門書などの購入も仕入れといっていいだろう。

 しかし、専門書は、需要がそれほど多くないため単価が高くなっていることが多い。医学書と共通する。

 青林書院の新裁判実務体系シリーズを購入しているが、最近、「27・住宅紛争訴訟法」が発行された(2005年8月5日)。目次を大別すると、建築行政、請負、住宅の購入、近隣、紛争解決、保険にわかれている。

 シリーズといえば、三省堂のQ&Aも有名である(?)。①動産債権譲渡特例法、②心神喪失者等医療観察法、③新しい筆界特定制度を購入した。

 弁護士必携書として、東京弁護士会の研究会から出ている遺産分割実務マニュアルも改訂版がでたので購入した。平成18年2月15日発行であり、最新の判例まで網羅できているので、使いやすい。

2006年3月29日 (水)

胎児も親族 最高裁初判断

 交通事故に遭った夫婦の胎児が重度障害を負って生まれたのに、相手のドライバーが任意保険に加入しておらず、加害者から賠償金を受け取れない場合に、夫婦側の任意保険の方から保険金が支払われるかについて、争われた訴訟の上告審判決が、昨日(3月28日)、最高裁第3小法廷でありました。

 同裁判所の藤田宙靖裁判長は、「胎児は、保険加入者と同居する親族とみなせるから、保険金が支払われる」との初判断を示しました。

 その上で、保険金約1億4000万円の支払いを保険会社に命じた2審・名古屋高裁金沢支部判決を支持し、同保険側の上告を棄却した。

 これにより、任意保険に未加入の車(無保険車)が起こした事故の被害者救済が、胎児にまで広がることになりました。

 事案は、読売新聞によれば、以下のとおりです。

 訴えていたのは、1999年に富山県内で乗用車を運転中、相手の無保険車の過失で衝突事故に巻き込まれた夫婦と、直後に仮死状態で生まれて重度の障害が残った男児(7)です。

 夫は無保険車による被害に遭った場合、相手の代わりに自分の任意保険から支払いを受けられる契約を結んでおり、その契約に従い、夫婦と男児への保険金支払いを求めました。

 この契約には、支払い対象として契約者本人と配偶者のほか、同居の親族らが記載されており、これら対象者に「胎児」が含まれるかどうかが争点となりました。

 保険実務上は、胎児は対象とする取り扱いはしていなかったようですので、今後は、同種事案において、被害者救済は、より広がるものと思われます。

2006年3月28日 (火)

利息制限法による引き直し業者

 「利息制限法による引き直し作業代行します」という業者からのファックスを受信した。

 任意整理や過払い金請求の場合、業者の利息(年28%前後が多い)を前提とした取引履歴を、法定金利(年15%~20%)に引き直して再計算する作業が必要不可欠となるが、この作業を1件3000円前後で引き受けるということだそうだ。

 私の事務所の場合には、複数の事務員さんに上記作業を行ってもらっているが、確かに、20年分ともなると、数時間かかる場合もあり、「なるほど」と思った。

 昨年、取引履歴の不開示は違法となる最高裁判例がでたため、取引履歴の開示が容易になったことから、現在、過払い金請求事案はいままさに花盛りという状況だが、このような作業をビジネス化する人もいるんだなと思い、その商才にむしろ感心した。私が修習生のころは、手計算で計算する方もいて、その1日がかりの作業をみていて、正直、これは依頼を受けても、かえって赤字になるなと思ったものである。技術の進歩はすばらしい。

但し、いくつか問題点もあろう。個人情報の関係はどうであろうか。これについては、抹消して送れば問題が生ずることは少ないかもしれない。だが、計算ミスがあった場合にはどうであろうか?この場合には、賠償してくれるのだろうか?

 弁護士賠償保険でも、第三者のミスが介在している場合には、保険で対応してくれないのではないだろうか?

2006年3月27日 (月)

債務整理の難しさ

 債務整理は本当に難しい。特に、任意整理、個人再生手続は、示談成立後の履行や再生計画認可後の履行を債務者が誠実に行ってくれるとは限らない。 

 まだ、個人再生の履行遅滞は多くはないが、示談成立後の履行は、半分近くの方が履行遅滞がちとなる。なぜだろうか?いくつか要因は考えられる。例えば、他にも負債があるのに弁護士に隠して(あるいはそこだけはずして)依頼する者もいる。或いは、やはり、借金体質が改善されず、債務整理中に借り入れを行う者もいる。酷い者は、1回だけ支払いをして、所在がつかめなくなった者もいる。もちろん、遅滞に理由がある場合にはやむをえないが、遅滞する人のほとんどは、弁護士に対してすら連絡をとってこない。

 任意整理は、利息制限法に引き直して元本を圧縮した上、利息は0%とする方法がとられているが、この方法だと貸し手に余り利益がなく、整理する方も、このままの条件だと破産するからという事で、貸し手に(しぶしぶ)応じて貰っている。

 また、うちの事務所は、支払いも事務所を通じて行うという方法をとっているため、ケースによれば、数ヶ月の支払いを事務所が立て替えることもある。これでは管理の手間ばかりかかって、費用倒れとなる。最近、これが多くて、立替金と管理の手間が多くなっており、現在、対処法を検討しているとことである。

 破産についても、弁護士費用を分割払いにやむなく応じることもあるが、免責をもらった以降は途中から支払いを怠る者も決して少なくない。

 ただ、破産の場合は、そのような依頼者を信頼した弁護士に人をみる能力がなかっただけであるが、債務整理・個人再生の不履行は、債権者に対する支払いが残っており、それを怠るということは、弁護士の信用にかかわる問題であり、単に、辞任すれば足りるだけの問題ではないと思う。

 最近は、過払い事案も増えているが、明らかに過払いと推測できる事件は、履行の監督がないため、安心して受けることができる。しかし、最近、1年くらいの支払いであるにも拘わらず、過払い金請求して欲しいという相談もあるが、受付の段階でお引き取り願っている。

 貸し手ばかり悪いように言われているが、借り手もその借り方に問題がないとはいえないと思う。まさに、ご利用は計画的にである。特定の消費者金融業者に対して一斉に訴訟を提訴するケースが増えているが、これが問答無用で、ねらい打ちのようなものであれば、私は賛成できない(とは言っても、私も、示談交渉の場合で、取引履歴の開示を拒んだり、利息制限法による弾き直しにより過払い金が明らかに発生しているにもかかわらず、ある程度の解決金を提示しない業者に対しては遠慮なく訴訟を起こしているが・・・)。 

2006年3月24日 (金)

成年後見人報酬についても、加害者に対して請求できるのか?

 神戸地裁は、「交通事故の被害者が植物状態になった場合、家裁で成年後見人に選任された弁護士が、加害者に対する損害賠償を請求する訴えを提起し、追行したときには、成年後見人報酬についても加害者に賠償請求することができる」と判断しました(平成17年5月31日 判例時報NO1917P123)(控訴)。

 不法行為の場合、弁護士費用の賠償を求めることができるかという論点については、最高裁の判例は肯定しております。また、親族が成年後見人になった事案の場合でも、後見申立費用も下級審の裁判例ですが肯定されています。

 問題は、弁護士が後見人になった場合の、後見人報酬が認められるかです。この場合には、弁護士費用は請求できないので問題になります。

 感覚的には、認められないのはおかしい印象を受けます。

 神戸地裁も、「原告には身寄りがなく、本件事故の加害者である被告に対して損害賠償請求をすることをも念頭に置いて弁護士である成年後見人が選任されたものであるから、不法行為の被害者が自己の権利擁護のために訴えを提起することを余儀なくされて訴訟追行を弁護士に委任した場合の弁護士費用と同様に、本件においては成年後見人報酬も本件事故により生じた損害として被告に負担させるのが相当である。」と判示して、損害額の1割弱程度を認めました。

2006年3月23日 (木)

伊藤真の内田民法Ⅳで親族相続を一気に駆け上がる講座

 伊藤塾という司法試験予備校がありますが、カリスマ講師である伊藤真先生(なお、法曹界では、破産法の大家の伊藤眞先生、知財弁護士の伊藤真先生という同姓同名の先生がおられるため、非常にややこしくなっております。

 ここで述べている伊藤先生は、カリスマ講師の伊藤先生で、私が大学生のころから、人気絶大で多くの受験生の信奉者がおられた方です(私も伊藤信者でしたが)。

 その伊藤先生が、東京大学教授の内田貴先生の教科書を使って、頭書講座の講師をされたということで、私も早速通信講座で申し込み致しました。私が司法試験合格した平成8年ころは、内田先生の教科書は、総則物権総論の民法Ⅰだけですが、現在では、ⅠからⅣまで、全て網羅されています。

 平成8年当時は、親族相続法の分野は良い教科書が本当にありませんでした。

 1ヶ月弱かかって、552ページまで読み込みをしましたが、実にいい本だと思いました。今の学生は本当に良書に恵まれているなと感じます。

 1ヶ月弱かかりましたが、これは、1日1時間程度しか、時間をさけないからです(言い訳)。

2006年3月22日 (水)

脳脊髄液減少症(低髄液圧症候群) 京都患者の会

  脳脊髄液減少症京都患者の会のMahaloさんから、コメントをいただきました。ありがとうございました。 <(_ _)>

 早速、脳脊髄液減少症京都患の会によるHPを拝見させていただきました。しっかりした作りになっており、大変見やすいかと思います。参考にさせていただきます。

 ご指摘のように、現在、同症例については、被害者側で考えてている司法関係者が極端に少ないというのは事実です(或いは、交通事故を余り扱っていない弁護士の場合には、そのような傷病名自体全く知らない方も多いように思います。)。

 しかし、患者様の懸命な努力により、福岡地裁をはじめ、徐々に同症例を認めている裁判例や和解例も見られるようになりました。今後は、被害者救済の観点から、同症例が損保実務においても定着するようお祈り申し上げます。

 なお、田舎の弁護士は、加害者側(損保含む)、被害者側、ともに頼まれたら、双方からの依頼を受けることが多いです。もちろん、依頼を受けた場合には、法律・裁判例を前提として、依頼者の利益を第一に考えて行動しております。都会では、損保専門とか、被害者専門とかに、分化されている所も多いようですが・・・・ 

2006年3月18日 (土)

新日本法規

 新日本法規という出版社があります。加除式書籍の差し替えを頼む度に、新しい本を持参してこられます。つい浪費癖が出て、購入してしまいます。家内を補助者として、補助の申立でもせんといかんと思っていますが、家内が補助者だと、ことごとく取消されてしまうでしょうね。

 さて、

 Q&A墓地納骨堂をめぐる法律実務(補訂版) 平成13年11月28日初版で、平成17年7月8日、補訂版の出版となっております。夫と同じ墓に入りたくないとか、分骨の手続など、おもしろい記事があります。

 判例にみる地代・家賃増減請求 平成18年2月3日発行です。 解説と判例にわかれています。判例は、賃料増減請求権の存否、その行使、効力、相手方の弁済、賃料改定に関する合意の効力、相当賃料の算定方法などにわけられ、解説されています。

 新版不動産登記添付情報全集 平成18年2月21日発行です。不動産登記法が大きく改正されたので、購入しました。本来は、司法書士さん用の本でしょうね。

 改正法対応事例解説個人再生(大阪再生物語) 平成18年2月2日発行の本です。事例は、給与所得者事例が2つ、小規模事業者事例が1つ紹介されています。

 書籍代がたまらんわ  (^_^;) 

2006年3月17日 (金)

いよいよ司法修習に移行期のはじまり

 ①平成18年4月から60期司法修習生(約1500人)(以下、「60期」と呼ぶことにします。)の司法修習が開始されるとともに、②ロースクール卒業生が初めて新司法試験を受験し、平成18年11月27日(予定)から新制度1期生(900人から1100人)(以下、「新60期」と呼ぶことにします。)として、司法修習を開始されます。

 60期の司法修習の内容は、59期と大きく異なることはないようです(ただし、前期及び後期修習がおのおの1ヶ月短縮されているようです。)。前期修習(司法研修所)を経て、実務修習、後期修習(司法研修所)というコースで、平成19年8月下旬ころ、修習終了になるようです。59期は合計で1年6ヶ月でしたが、60期は、1年4ヶ月となります。

 これに対して、新60期については、前期修習はなくなり、実務修習10ヶ月、研修所での集合修習2ヶ月の合計1年となります。

 60期の実務修習の配属人数も大きく変更されます。松山でも27人となります。私たちのころは、6人でした。

 旧司法試験を合格した司法修習生の方が、新司法試験を合格した修習生と比べて、法律的な知識は豊富であると想像されますが、司法修習期間は、反対で、旧司法試験合格者の方が新司法試験合格者よりも短く設定されています。

 高松の弁護修習は、以前は、1名の弁護士が1名の修習生担当ということから、1名の弁護士が2名の修習生を一度に担当することに変更になりそうです。そして、高松でも、近い将来、司法修習生はなんと32名の配属になる予定とのことでしたが、私たちのころは、高松の修習生は全部で8名でした。高松の弁護士会は比較的小規模会ですので、正直、8名の修習生の世話でも多忙な弁護士にとっては大変な負担のような印象を受けておりました。

 新60期の終了時期は、平成19年11月下旬に予定されています。しかし、平成19年は、60期の約1500人が平成19年8月下旬に卒業しております。1年で約2600人くらいの法曹の誕生です。新60期全員の就職先はあるのでしょうか?出身ロースクールで選別されることもあるのではないでしょうか。選別からもれると、就職浪人も当然生じてくるでしょう。或いは、事務所などに就職できないため、やむをえず、独立するものも出るでしょう。 その中には、事件屋と提携してしまう者も出てくるでしょう(現在でも、若い弁護士が都会で独立する場合には、経費捻出のために心ならずも事件屋と提携してしまうケースが跡が立たないと言われています。)。心配です。 

2006年3月16日 (木)

交通事故110番について

 交通事故110番というNPO法人があります。

 私は代表者の方は全く存じておりませんし、また、その活動の詳細について私には全くわかりませんが、HPにて後遺障害について分かりやすく記載されており、一般の方でも充分理解できる程度に平易に説明されているように思います。従って、あくまで参考として見る限りにおいては非常に使い勝手がいいと思います。HP上の関係記事を一読して前提となる知識を得てから、近くの弁護士に相談すればより効果的ではないでしょうか?

 また、書籍も販売されているようです。

 私も、自動車保険約款の解説・活用マニュアル(8000円)のほか

 各種のキットも販売されているため、後学のため、購入しました。後遺障害獲得マニュアルは、弁護士会の控え室に置かれていました。裁判の書証に使っている弁護士もおります。

 戦略的被害者請求キット

 部位別 後遺症キット RSD・CRPS

 同             PTSD

 同             新基準対応脊柱の圧迫骨折破裂骨折

 同             醜状痕

 同             脊髄空洞症

  交通事故110番のHPは岡口裁判官のHPにも、3月2日付けで紹介されているようです。

 私が取り扱っている交通事故案件については、加害者側からの依頼事件が比較的多いですが、同HPの記事自体は参考にはなります(但し、保険会社への批判記事が多いのが玉に瑕ですが・・・・)。 

2006年3月15日 (水)

痴漢行為

 ニュースによれば、第2東京弁護士会所属の弁護士甲さん(34歳)が、電車内で女子高校生に痴漢行為をして都条例違反で現行犯逮捕されたとのことです。

 名門高校を経て東京大学法学部を卒業し、大手の法律事務所に所属していた(世間で言う)エリート弁護士だったらしいが、過去にも同様の事件を起こし、そのため、大手法律事務所を辞めざる得なくなり、また、罰金刑と業務停止処分を受けているようです。

 平成9年司法試験合格といえば、司法研修所52期に相当するはずですから、私の1期後輩になるはずです。

 痴漢行為は弁護士の業務とは関係のない当該人間の属性に由来するものですが、弁護士ですから、またも同種の犯罪行為に手を染めるということは言語道断で、今回は、刑事処分や懲戒処分も相当に重いものがくるでしょう。

 甲さんは弁護士バッチが飛ぶような行為をして、今後どのような生活を送るのでしょうか。被害女性の気持ちは考えなかったのでしょうか。甲さんには守るべき奥さんや子どもさんはいないのでしょうか。生活の糧を失わないためにも同種の再犯を犯さないようにその工夫はしなかったのでしょうか。

 若い有能な弁護士であり、将来も嘱望されていたということもあって、残念でなりません。

 最近の弁護士の不祥事をみると、3つ位に大別できるのではないかと思います。

 弁護士の収入が悪化していることに伴い、顧客の預かり金や管財事件の破産財団などの横領事件、債務整理屋等と提携する非弁事件のような場合(①)

 弁護士の業務に内在する、うっかりミスや、法令等精通義務を怠ったような場合(②)

 痴漢行為、酒気帯び運転行為などその人の人格に由来する場合(③)

 ③のケースは、個々の個人が注意するべき問題ですが、②については、今後は、弁護士の数が飛躍的に増加することが予想され、勉強不足の者もでてくるでしょうから、弁護士会で、法令研修を義務づけたり、或いは、裁判官のように10年単位くらいで更新しその際に再度試験を実施するなどの措置が必要になるのではないかと思います。考えてみれば当たり前のことで、司法試験に合格しただけで、老後の生活まで安泰だという考えは通りません。(>_<) 

 ①のケースも、今後、弁護士の収入は大幅な減少が予想されておりますので、自由競争に負けた弁護士は経済的にも貧窮することは確実で、このようなケースも急激に増加していくものと思います。現在では、年輩の弁護士さんは、古武士のような方が多く、それが故に、あまり採算などを考えずに社会的に意味のある事件を手弁当で受けている方がおられますが、残念ですが、次第に古武士のような弁護士は次第に減っていくのでしょうね(その代わり、愛想のいい商売人のような弁護士が増えるでしょう。(~o~)みたいな感じ。)。

 ただ、①のケースを防止する方法は、非常に困難だと思います。人間は、お金に困れば、手持ちのお金に手をつけてしまう習性があるからです(その時は、どの人でも「返せると思っていた。」と決まり文句の良いわけがでるのですね。)。

 私の場合は、緊急時に備えて、毎月お金を積み立てるなどの工夫をし、また、仕事でミスしたときに備えて、弁護士賠償保険に入っております。そして、借金はしない(但し、借金はしないという点については異論がある人も多いと思います。なぜなら、借金をして事業を拡大しないと、これからの法律事務所経営は成り立たないからとも考えられるからです。)。

 近い将来、弁護士は、法科大学院時代の奨学金や司法研修所時代の貸付金で、相当な負債を抱えた状態で出発する者も少なくないでしょうから、本当に心配です。負けそうな事件でも積極的に受任して、着手金を多く取る者も増えてくるでしょう。 私は、むしろ、(事件の筋を考慮して)「裁判なんかやめときなさい」と平気でいえる弁護士を理想としております。

2006年3月14日 (火)

全訂判例先例相続法ⅠⅡ(日本加除出版)

 日本加除出版社から、すばらしい本がでました。

 判例先例相続法ⅠⅡです。

 Ⅰが、相続人、相続の効力

 Ⅱが、相続の効力

 Ⅲが、相続の承認放棄から遺言まで

 Ⅳが、遺留分

 となり、Ⅲ・Ⅳは、未完です。

 平成18年1月10日の発行ですので、最新の判例まで押さえている調査するには、何でものってそうな本です。

通信教育講座・損害保険基礎講座A((財)損害保険事業総合研究所)

 昨年12月から、通信教育で、損害保険基礎講座(損害保険事業総合研究所)を受講していましたが、ようやく、最終レポートも提出でき、無事終了いたしました。

 4回のレポートの提出が義務づけられていました。

 第1回は、損害保険の基礎知識を問うレポート、第2回は、損害保険の主な商品の理解を問うレポート、第3回は、損害保険業務の実際を問うレポート、第4回は、生命保険の実務的な知識を問うレポートでした。

 レポートの成績は、100点を満点として、第1回は、97点、第2回は、87点であり、まずまずというところだろうが、徐々に難易度が高くなっています。

 本通信講座を受講した動機は、最近、損保会社からの依頼事件が増えており、また、損保代理店からの相談事件もあるため、業務を遂行するために必要な知識を得ておく必要があると感じたためです。

2006年3月13日 (月)

損害賠償額算定基準((財)日弁連交通事故相談センター東京支部)

 交通事故事件を扱う弁護士にとって、いや、交通事故事案を扱う者全てにとって、必要不可欠のアイテムがあります。正式名称は、「損害賠償算定基準」という書籍ですが、業界では、「赤い本」と言われています。実務では、算定基準のバイブルのような扱いをされております。

 この赤い本、毎年改訂されるのですが、今回は、色まで少し変わったようです。ある弁護士さんのブログで紹介されていました。私は、まだ入手していないのでよくわかりませんが、どうも、桃色、いや、ピンク色になったらしいようです。今までは、事務員さんに、赤い本とってと言っていたのですが、これからは、ピンク本とってに変わるのでしょうか?

  毎年、東京地裁民事27部、即ち、交通事故を専門に扱う裁判官の講演も収録されております。

 平成17年度の赤い本は、

 ①会社役員の休業損害・逸失利益(松本利幸)

 ②慰謝料の増額事由(高取真理子)

 ③高次脳機能障害の要件と損害評価(本田晃)

 ④労働能力喪失の認定について(瀬戸啓子)

 ⑤歩行者が加害者となった場合の過失相殺(桃崎剛)

 ⑥改造車における修理費用及び車両価格の算定(蛭川昭彦)

 が、収録されていました。

 思い出されたでしょうか。松本裁判官は、現在は、松山地方裁判所西条支部の裁判官です。なお、赤い本は、一般の方は購入できないようになっているようです。

 平成18年度版のピンク本、いや、赤い本はどのような講演が収録されているのでしょうか。楽しみです。

2006年3月12日 (日)

被害者(小1)の入院に母親が付き添った場合に、休業補償名目で支払われた金銭について、一般的な近親者の付き添い看護料相当額に相応する金額については休業補償額として被害者に対する内払いとはせず、それ以外の残額については被害者に対する内払いであると判断された事例

 最新の交通事故判例速報(H18・3、No477)が昨日届きましたが、交通事故事案を扱う弁護士にとって参考になる裁判例が西野航弁護士によって紹介されていました。

 母親の休業補償名目で送金された金銭の一部について、被害者に対する内払いとしなかった事案です(京都地裁平成17・12・22・控訴)。

 感覚的には非常に理解しにくい判例です。(>_<)

 まず、近親者の付き添いによる休業損害と付き添い看護料の関係ですが、一般的には、近親者の付き添いによる休業損害は付き添い看護料の額を定めるにあたり考慮されるにすぎず、近親者固有の損害としては認められません。

 しかし、上記裁判所は、保険会社側と母親との黙示の合意を理由に、母親の休業補償に相当する金銭については、損害額から控除をしませんでした。

 なお、当たり前のことですが、加害者側から被害者への金銭の支払いは、特定の費目に限定して和解したり、特定の費目についてのみ充当し他の費目への充当を許さない趣旨で支払ったような特段の事情のない限り、被害者の損害全体への内払いであって、特定費目への支払いとは認められません。

 そして、特定費目の名目で支払ったにすぎない場合には、上記のような特段の事情は認められず、被害者の損害全体に対する内払いとして処理されます。

 本件でも、休業補償名目で支払われているため、費目拘束を受けるのかが問題となりますが、裁判所は損害全体から内払いを控除しており、この点については、妥当であると思います。

2006年3月11日 (土)

加重障害における損害額の認定

 「加重障害における損害額の認定」とは、交通事故を受ける前に既に身体に障害(既存障害)があった者の事故後の障害が従前の障害よりも重くなっているとして、その場合の人身損害の計算は何を手がかりにすればいいのかという問題です。

  この問題については、第2東京弁護士会の加戸茂樹弁護士が、(財)日弁連交通事故相談センター交通事故相談ニュースNO16,3月1日号に、同テーマにて報告されていましたので、紹介させていただければと思います。

 損害認定において既存障害のある被害者を取り扱う場合に問題となるのが、逸失利益や慰謝料ですが、重度後遺障害においては将来介護費、家屋改造費、器具装具費などがあげられます。

 報告書は、大きくとりあげられる逸失利益と慰謝料について、報告されていました。

 まず、逸失利益についてです。

 第1に、逸失利益算定の基礎収入額について、「事故前の現実収入をもとにする場合」(①)と、「賃金センサスを用いる場合」(②)とが考えられます。

 ①の場合には、既存障害がある身体状況で働いていたときの現実収入で考えるのか、それとも、既存障害があってもなくてもこれくらいは稼げるのだという額を見積もるのかが問題となります。

 ②の場合には、裁判例には、賃金センサスをそのまま用いているものもあり、他方で、それを減額して用いているものもあります。

 第2に、労働能力喪失率についても、果たして、既存障害に対応する喪失率を現在の障害に対応する喪失率から差し引く計算方法の是非が問題となっております。

 第3に、労働喪失期間についても問題となります。

 次に、慰謝料についてです。

 裁判例は分かれています。

 第1は、今回の事故による後遺障害に等級に対応する基準額をそのまま認めている判例があります。

 第2は、素因減額により調整する判例があります。

 第3は、今回の事故による後遺障害の基準額から、既存障害の基準額を差し引く判例もあります。

 第4は、今回の事故による労働能力喪失の程度(今回の後遺障害の喪失率-既存障害の喪失率によって計算)をもとに、この計算式で算出される喪失率に近似する後遺障害等級の慰謝料を認定する判例もあります。

 私が扱っている交通事故案件は、保険会社からの依頼が多いため、既存障害事案は、結構ありますので、今回の報告書は大いに勉強になりました。

 

 

 

2006年3月10日 (金)

労働審判制度研修会(講師松山地裁裁判官・書記官)

 平成18年3月10日午後3時から松山地裁会議室にて、労働審判制度研修会が行われました。30人くらいの弁護士が参加されていたのではないでしょうか。講義内容は、①労働審判制度運用上の問題点について、②書式例等について、③裁判所からの協力依頼を、テーマとしていました。

 労働審判制度は、簡単にいうのであれば、賃金などの問題を、訴訟ではなく、より簡易迅速な手続により、解決を図る制度です。

 まずは、松山地裁本庁から実施され、地裁支部で行われるのは時間がかかりそうです。

 この制度は、申立てから40日以内に第1回期日をいれて、3回以内で結論を出さなければならないため、余り難しいような事件は馴染まないと思います。

 また、指定された第1回期日も相手方代理人弁護士の都合で期日変更される場合も多いのではないでしょうか。

 少額事件で、しかも、ある程度の証拠書類を申立人側にて所持しているような場合に限定されるのではないでしょうか?

 松山地裁では、労働審判についての情報をHP上に掲載しております。

 書式が載っている本としては、日本法令の労働審判その仕組みと活用の実際、法令規則のコメンタールは、弘文堂の労働審判制度を参考図書として紹介しておきます。

2006年3月 8日 (水)

日本加除出版から、本が届きました(~o~)

 日本加除出版という所から、書籍が届きました。

 1冊目は、新商業登記法から見た。新会社法 立花宣男著

 同書は、新会社法のポイントを、それにかかわる商業登記法の改正による商業登記手続からアプローチをして、現行法と対比しながら分析し、全貌がわかるよう工夫をしたものです。

 2冊目は、外国人労働者の雇用研修生受け入れ手続 佐野秀雄外1名著

 入管法の基本的な知識、外国人労働者雇用管理、在留資格取得のための入管手続、社会保険などについて、わかりやすくかかれています。

 

2006年3月 7日 (火)

倒産法の勉強

  破産法や民事再生法の実務的な本は、職業上、読んでいますが、体系的な勉強はこれまでしたことはありませんでした。

 改正された破産法が昨年施行されたことから、昨年夏に、Wセミナーという司法試験予備校にて行われた倒産法の講座(新司法試験選択科目速習完成倒産法)を通信で申し込みをして、今週、一通り、テープを聞き終えました。

 法科大学院生向けであるため、基本的な知識習熟を目的としており、レベル的には、二昔前の学生時代に母校でとった破産法の講義の方が奥が深いことはいうまでもありません(但し、睡魔におそわれながらの記憶ですので、ほとんど覚えておらず (=_=) )。

 しかし、予備校の講師の先生は、実務家であるため、実務の話が多く、また、話がおもしろいように喋るため、聞いていても苦痛感がなく、楽しく聞き終えることができました。

 テキストは、講義当時は、レジュメでしかありませんでしたが、現在では、レジュメなどをまとめたものが、基礎倒産法(早稲田経営出版)というところから、平成18年1月5日に、出版されているので、それに書き込みをしながら学習を続けました。

 双務契約の処理や、否認権のあたりは、これまで整理をしていなかったため、余りわかっていないままおそるおそる処理してきたところがありましたが(とはいっても若いうちは難しい管財事件はありませんでしたが・・・)、最近は、弁護士としての経験値が増えているせいか、裁判所も難しい事件を依頼してくださるので、いい勉強になりました。

 学部時代や司法修習時代は、手取り足取り教官が指導してくださいましたが、時間を有効利用しながら、今は、自己負担で、自分で勉強するしかないです。(T_T)

 法科大学院生や司法修習生の皆さん、きちんと勉強できるのは今のうちだけですよ。特に司法修習生の皆さん、国費で勉強できるのは、今のうちだけですから、一生懸命、修習してください。

2006年3月 6日 (月)

銀行法務21(657号)

 僕の顧問先には、銀行などの金融機関もあるため、経済法令研究会から出ている銀行法務21という専門誌は、必要不可欠なアイテムです。 毎月1回の発行ですが、いつも楽しみにしています(理解できるというのとは別問題ですが)。

 法務時評では、池田教授(慶大)が電子債権法制の立法作業の開始に向けての動きについて、簡単に紹介されていました。

 特集は、振込をめぐる最近の判例と実務対応、

 千葉地裁民事法研究会では、森田裁判官の「大学入学金の返還」についての裁判の動向、

 民事判例研究会では、本田教授(中大)の、所有権から占有権原の設定を受けて、抵当不動産を占有する者への抵当権に基づく明け渡し請求の可否についての報告、

 連載では、預金者以外の者への払戻における銀行の責任が、今回をもって、終了していました。

 なお、銀行法務とは別の話になりますが、判定タイムスという専門誌があります。その増刊号(1178)に、「説明義務情報提供義務をめぐる判例と理論」というのがありますが、銀行が勧める金融商品について、銀行の責任を論じていたのを思い出しました。

2006年3月 5日 (日)

神戸大学大学院法学研究科博士課程前期

 「入学試験合格者へのお知らせ」という案内が、神戸大学から届きました。

 入学料が28万2000円、授業料が53万5800円

 結構するなという印象です。国立でこの高さだと、私立はもっとするんだろうな。私には子どもがいるが、学資保険は必要不可欠であると考えました。私は東京の私立大学を出ていますが、その時の学費とあまり変わらないので、国立の授業料が二昔前と比べて値上がったのでしょう。3月22日に、神戸大学まで赴いて入学手続をせよとある。4月4日にオリエンテーション、6日入学式、7日健康診断ということになっているらしい。

 社会人対象のコースも同様の流れになるようだ。大学院に通学する社会人は、総じて、第一線で活躍している者が多いはずです。1時間といえども手続などの時間がもったいない。私の稼働時間を年収で割ると、時給○万円以上になります。社会人が大学院にいく主要な目的は、キャリアアップにあります。即ち、自己価値をさらに高めるためにいく目的です。特に、神戸大学は、わざわざ法曹のコースをつくっているのだから、多忙な法曹のための配慮はあってもいいはずではないだろうか。入学式は別にしても、社会人などは(会社つとめで在れば会社の健康診断でも足りるだろう)、健康診断は、他の病院で受検できるとか、入学手続とオリエンテーションは同一の機会におこなっていただくとか、貴重な時間についての配慮が欲しいところです。さらに、つけくわえるのであれば、現時点で、法科大学院の授業予定表は発表されているのに、社会人対象のコースの授業予定表はいまだ発表されていない。これは大きな欠陥だろう。社会人は、もうすでに、5月6月の予定が入っている者も少なくないはずです。学習したい授業が仕事のスケジュール上合致しない者も多いはずです。このような場合には、入学自体行わない者もでてくるはずです。しかし、22日までに、入学金を納めよとある。入学するかどうか検討するため、入学金納付の2週間前には、予定表を発表するべきであろと考えます。

 神戸大学は、教授陣は非常に業績のある学者が多く、また、昔から商学系は強い学校ですから、民商系や企業法務の理論を勉強を希望している私にとっても魅力のある学校です。その意味で、受講したい科目が履行できるのであれば、授業料なども自己投資として妥当な金額とも評価できるだろう。

 ですが、社会人コースや、法曹コースを、設定している以上、スケジュールについては社会人や法曹に対しても充分な配慮(時間について)が欲しいものです。

2006年3月 4日 (土)

破産手続と不動産登記

 旬刊金融法務事情2006年3月5日(1764号)に、破産手続に関して、興味深い記事が載っていました。ニッセイの久保さんという方が執筆されている連載記事です。

 新破産法では、法人の破産手続に関する登記(①破産手続開始の決定の登記、②破産手続の取消の登記、③破産手続の終結の登記)、個人の破産手続に関する登記保全処分に関する登記の嘱託が、裁判所(裁判官)から、書記官に委譲されました。

 旧破産法では、破産の登記について、破産財団に属する権利で登記をしたもの、つまり、破産者が所有していた不動産等については、法人、個人を問わず、全てに破産登記がなされていました。しかし、新法では、法人である場合には、法人登記簿にも破産の登記がされることから、廃止されました。

 そのため、法人についてですが、破産手続の開始の決定による根抵当権の元本の確定登記について、別途、確定の登記に関する手続が必要かどうかが問題となります。

 この点については、不動産登記法93条では、破産手続開始の決定により根抵当権の担保すべき元本が確定した場合の登記は、当該根抵当権の登記名義人が単独で申請することが認められました。

 保全処分の登記についてですが、①否認のための保全処分、役員の責任に基づく損害賠償責任を保全するため、②役員の財産に対する保全処分が、新設されました。

 否認の登記ですが、この登記がなされた後に、管財人が当該資産を第三者に任意売却する際に、この登記や否認の対象となった原因行為に基づいてなされた登記は抹消されることがないため、管財人が財産を換価する場合の障害になっていました。

 これについては、新法では、否認の登記がされた不動産を任意売却等する場合には、このような登記を登記官の職権で抹消しなければならないとされました。

 

2006年3月 3日 (金)

4ヶ月に満たない間に起こった2度の交通事故について、共同不法行為の成立を否定し、寄与度に応じた責任が認められた事例(東京地判H17・3・24)(控訴)

 判例時報平成18年3月1日号(1915号)に、交通事故に関して興味をひく裁判例が紹介されていました。事案は以下のとおりです。

 Xさんは、平成12年2月27日、Y1さんの運転ミスにより、追突され、頚椎捻挫等の傷害を負いました。その後、6月16日にも、Y2さんの運転ミスにより、衝突されて、やはり、頚椎捻挫等の傷害を負いました。後遺障害等級は、神経症状で第12級認定されています。

 Xさんは、Y1とY2には、民法719条1項後段の共同不法行為が成立するとして、総額4000万円を超える損害賠償を提訴しました。

 これに対して、Yらは、両事故は、同法同項後段の共同不法行為には当たらないと反論しました。

 東京地裁は、第2事故が発生したのは、第1事故後3ヶ月半以上経過した後であり、第1事故における加害者の行為と第2事故における加害者の行為が社会的に見て1個の行為とはいえないとして、共同不法行為性を否定しました。

 その上で、第2事故の後のXの症状には、第1事故前からの症状やXの心的要因による症状悪化が相当の割合を占めるというべきであり、その寄与度は、50%を下らないと判断し、

 第2事故後の症状及び後遺障害に対する第1事故と第2事故の寄与度は、10対90と認めるのが相当、

 結論として、第2事故後の症状等に対する第1事故の寄与度は、5%、第2事故の寄与度は、45%と判断しました(裁判官松本利幸、同蛭川昭彦、同矢口順子)。

 浦和地裁や大阪地裁の裁判例の中には、事故日が異なる場合においても、共同不法行為成立を認めるものもあるようです(浦和地裁平成4年10月27日、大阪地裁平成8年12月4日)。

« 2006年2月 | トップページ | 2006年4月 »

2018年7月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        

書籍紹介(労働・労災)

無料ブログはココログ