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2006年2月28日 (火)

医学の教科書

 交通事故の事件を依頼者の利益を最大限図るためためには、医学知識が必要です。

 とはいっても、医者や医学生ではありませんので、手続を進めるに必要な限度でということになります。

 これまでは、損保協会主催の医療研修などで、交通賠償に必要な医学的知識を取得してきました。また、民間でも、弁護士対象の医療セミナーが実施されているようです。

 交通事故では、特に整形外科の知識が必要になります。思い切って、教科書を購入いたしました。

 標準整形外科(第9版) 医学書院 です。

 医学生の標準的なテキストらしいです。

 カラー写真で見る 骨折・脱臼・捻挫 画像診断の進め方と整復固定のコツ 羊土社

 びゅじゅある版でわかりやすい内容です。

 カルテ&レセプト略語8500 医学通信社

 カルテなどには略語は多いんです。

 他に、有益な本があれば、こっそり、教えてください。

2006年2月27日 (月)

期限の利益喪失条項をめぐる最高裁判決と実務上の問題点

 旬刊金融法務事情(NO1763・2月25日号)に、弁護士川畑先生の、期限の利益喪失条項をめぐる最高裁判決と実務上の問題点について解説された記事が搭載されていました。

 平成18年1月13日最高裁第2小法廷は、貸金業者の行う元金又は利息の支払いを遅滞したときは、当然に期限の利益を失う旨の期限の利益喪失条項のある貸付にかんし、利息制限法所定の制限を超える部分の利息の支払いには、任意性がなく、みなし弁済は成立しないと判示しました。

 その理由について、当然喪失条項の存在は、支払期日に約定の元本とともに制限超過部分を含む約定利息を支払わない限り、期限の利益を喪失し、残元本全額を直ちに一括して支払い、これに対する遅延損害金を支払うべき義務を負うことになるとの誤解を与え、制限超過部分を支払うことを債務者に事実上強制することになるとしました。

 1月19日には第1小法廷が、24日は第3小法廷が、同様の判示をしております。

 川畑先生は、上記各判決に関する今後の実務の問題として、3点をあげています。

 1つは、規約・契約書面上の期限の利益喪失条項の取り扱いです。

 2つめは、延滞する債務者に督促したところ、債務者から利息制限法内の利払いを主張された場合、期限の利益喪失にはならないということです。

 3つめは、判決は、誤解が生じなかったといえるような特段の事情がなければ制限超過部分の利息を受領できないとしていますので、どのような場合に、特段の事情があるといえるのかです。

 さすが川畑先生ですね。今後の問題点がきれいに整理されており、大変参考になりました。

2006年2月26日 (日)

懲戒弁護士

 2006年2月号の懲戒広告に女性の弁護士が懲戒されていました。著名な弁護士さんです。ただ、今まで余り女性弁護士の懲戒は見たことがなかったのですが・・・ 

 事案は、法律知識不足が原因のようです。弁護士会からは、「弁護士としての必要な研鑽を怠った結果生まれた知識不足を省みず」とまで指摘されています。

 甲が株式会社Aの株式を50%保有していることを否定されたことから、甲は、A等を債務者として、株主権行使妨害禁止等仮処分申請事件を申し立てました。弁護士乙は、Aの代理人になりました。

 Aが、甲がAの株式50%保有していることを否定した理由は、Aが新株発行することにより、Aの保有割合を減少させたからのようです。

 仮処分裁判所では、Aが閉鎖会社であること、株主以外のものに新株発行をするには株主総会の特別決議が必要であること、甲に対して招集通知がなされていないことから、新株発行の無効事由にあたり、新株の発行を受けた者の議決権は認められない旨決定しました。

 にもかかわらず、弁護士乙は、A社の代表取締役らに対して、新株発行自体は有効であること、新株発行時の引受を錯誤として処理し引受なき株式となった新株は取締役の引受担保責任により新株発行当時の取締役らが共同して新株を引き受ければ当該取締役らにより新株に基づく議決権行使が可能である旨指示し、説明をして、その後に開催された株主総会もその指示説明に従って進行されました。

 仮処分決定書には、根拠条文まで摘示して新株が無効であると説示していました。弁護士の指導により、A社取締役らをして、仮処分決定に反する行為をさせてしまったという結果は、大きいといわざるをえません。

 ただ、司法試験合格後、弁護士としての必要な研鑽を怠ってしまうことは、弁護士が日常の業務に多忙であることから多くあります。①私の場合は、弁護士としての必要な研鑽を怠りないよう様々な研修を受けております。また、②受任前提での事件を受けた場合には、関係する文献にはあたるようにしています。③万が一のことがあれば、弁護士賠償保険を使おうとは思います(幸いなことにいままで1回も使ったことはありません。ただし、保険を使う弁護士が少なくないため、年々保険料が増加しているのが玉に瑕ですが)。

 

2006年2月24日 (金)

第三債務者は、債権仮差押命令の送達を受ける前に、債務者に対する債務支払のために債務者の指定する銀行口座への振替送金を金融機関に依頼した場合には、右送達後に金融機関による債務者への送金手続がされたとしても、特段の事情がない限り、債務の消滅を仮差押債権者に対抗することができるとされた事例(東京高裁H15・10・22)

 判例時報平成18年2月21日号NO1914に搭載されていた判決ですが、なぜ、平成15年の判決が搭載されているのでしょうか?不思議です。(?_?)

 事案は、Y社が、平成13年12月26日に、31日を弁済期とするAに対する退職金債務につき、取引銀行に対して、28日に、Aの指定する銀行口座に振替送金するよう依頼しました。

 27日に、Y社は、Aの債権者であるX金融機関が本件退職金債務について申し立てた債権仮差押命令につき、第三債務者として送達を受けましたが、取引銀行に対して、送金依頼を撤回しませんでした。

 28日、上記取引銀行により、YからAの指定する口座に送金手続がなされた。

 その後、Xは、本件退職金債務を差し押さえ、取立権に基づいて、第三債務者であるYに対して本件退職金債務の支払い(本件訴訟)を求めました。

 これに対して、Yは、本件退職金債務は、弁済により消滅したと主張いたしました。

 争点は、YによるAへの本件退職金債務の弁済の効力が生じたのは、Yが同債務についての債権仮差押命令の送達を受けた後であることから、民法481条1項(支払いの差止めを受けたる第三債務者が自己の債権者に弁済をなしたるときは差押債権者はその受けたる損害の限度において更に弁済をなすべき旨を第三債務者に請求することができる)により、第三債務者であるYは、上記弁済をもって本件退職金の仮差押債権者であるXに対抗することができないかが問題となりました。

 本判決(東京高裁)は、

 第三債務者が、金融機関に対し、債務の本旨に従った弁済をするために、差押債務者が指定した口座への振り込みを依頼した後に、差押命令の送達を受けた場合、

 弁済期までに長い期間がある時期に振込依頼がされたなどの特段の事情がない限り

 第三債務者の依頼に基づいて金融機関がした差押債務者に対する送金手続が差押命令の第三債務者への送達後にされたとしても、第三債務者の上記振込依頼に基づく弁済をもって差押債権者に対抗することができる

 と判断しました。

 

日弁連特別研修会「交通事故に関する研修会」

 労働審判の研修会に続いて、平成18年1月12日に行われた交通事故に関する研修会を、日弁連のHP経由のブロードバンドで、講習を受けました。

 講師は、東京第一弁護士会の溝辺先生と、東京弁護士会の高野先生です。

 溝辺先生の講義内容は、症状固定の意味から始まり、後遺障害関係の様々な問題点、応用として、PTSD高次脳機能障害RSD(反射性交感神経ジストロフィ)・CRPS(複雑性局所疼痛症候群)に関する基本的な知識の説明でした。非常に解りやすく大変勉強になりました。

  高野先生は、後遺障害とは何か、自賠責保険実務における障害認定システムの説明がなされ、各論として、以下のとおりの、後遺障害等級認定の要点についての説明がなされました。

 精神神経系統の障害(ここでは、非該当、12級、14級の区別)、関節機能障害(関節可動域【ROM】制限の認定【疼痛による運動制限は機能障害とならない】、人工関節・人工骨頭置換術の評価【新基準では可動域制限の状況で8級か10級か】、指の障害の評価の特殊性【用廃が中心】)、視覚障害(矯正視力で評価)が説明されました。 最後に、被害者請求の時効の説明がなされ、お開きとなりました。

2006年2月22日 (水)

日弁連特別研修会「模擬労働審判」

 技術の進歩は大変なものです。

 平成18年1月13日に、東京の弁護士会館で、「模擬労働審判」について、実務的運用のありかたを考えるための研修が行われました。

 この時の研修が、日弁連のHPを経由したブロードバンドで、資料代だけ負担すれば(3000円)、いつでも聴講することができるのです。

 模擬審判がありましたが、相手方代理人弁護士役が、司法研修所同期の丸尾先生でした。7年ぶりに、お顔を拝見させていただきました。第一線でご活躍されておられるようです。

 労働審判法は、第1条から34条からなり、労働審判規則は、第1条から35条からなっております。

 労働審判とは、

 労働契約の存否その他の労働関係に関する事項について個々の労働者と事業主との間に生じた民事に関する紛争に関し、

 裁判所において、裁判官及び労働関係に関する専門的な知識経験を有するもので組織する委員会が、

 当事者の申立てにより、事件を審理し、調停の成立による解決の見込みがある場合にはこれを試みその解決に至らない場合には、労働審判を行う手続を設けることにより、

 紛争の実情に即した迅速、適正かつ実効的な解決を図ることを目的にする制度です(労働審判法第1条参照)。

2006年2月20日 (月)

今日の診療(医学書院)

 宮脇書店を通じて、「今日の診療」というCDROM(医学書院)を注文(連続購読)していたところ、同書店から連絡があり、事務員さんにとりにいってもらいました。

 「今日の診療」の内容は、同社のHPをみて下さい。

 もともと、購入した理由は、私は、ある大手の損害保険会社と親しくさせていただいているため、愛媛県東予地方の案件の依頼を大量に(?)いただいております。その関係上、医学的な知識も必要であるところ(損保の医療担当者の方の医学知識はすごいです。)、損害保険協会主催の医療研修(通信や宿泊)を受講して基本的な知識は習熟したつもりですが、個々の具体的な案件になると、様々な傷病名がでてくるため、それらを少しでも理解したいため、清水の舞台から飛び降りるつもりで、今から2年前に値段の高い本CDROMを購入した次第です。

 経験則上、値段の高いものほど、役に立たないものが多かったのですが、本CDROMは、結構役に立っております。

 特に、時折、交通事故の被害者の方からの事件を受任することもありますが、医学的な知識を補うことができるので、重宝しております。交通事故の被害者側って大変ですよ。個人で、情報量の異なる保険会社を相手にするわけですから。殊に、後遺障害等級が認定されない案件の場合には、実質的に(加害者と)対等でないなと、切実に感じます。

 ただ、このような場合でも、主治医の先生が協力的ですと、訴訟を有利に進めることも可能ですが、民事がらみだと、医師もトラブルをおそれて、積極的な協力が得られない場合も少なくないように思えます。このようなときに、本CDROMは、知識を補うという点で、大いに役立ちます。

 

2006年2月18日 (土)

むちうち被害を軽減するために(脳脊髄液減少症)(ジャフメイト・2006・3から)

 私は、JAFの会員になっているため、定期的に、会員誌が送られてきます。3月号の記事には、むち打ちについての記事が記載されていたため、その記事の内容を紹介します。

 むち打ちの多くは他覚的所見がなく自覚症状だけが続くため、むち打ち以外の症状と診断されたり、ひどい場合には、仮病と疑われる場合もあります。

 むち打ちは長引く場合が少なくありませんが、その原因については、最近、脳脊髄液減少症という症状に注目が集まっております。脳脊髄液減少症とは、脳脊髄液が漏れることで生じるとされています。

 詳しく述べると、脳と脊髄は、それらを囲むように循環している脳脊髄液の中にあり、脳はその中に浮いた状態になっております。この脳脊髄液が漏れると脳が浮力を失って垂れ下がり、神経や静脈が引っ張られることで症状が起こります。現れる症状は、めまいやはきけ、首背中の痛み、耳鳴り、目のかすみなど人によっていろいろです。ウィンタースポーツでの転倒や尻もちなど、その原因はさまざまで、篠永正道国際医療福祉大学教授によれば、追突によるむちうちも多いと言われています。

 治療の基本は、横になり水分を充分にとることから始まります。漏れて減少した脳脊髄液の生産を促し、漏れている穴に圧力がかからないようにすることで穴がふさがることが期待できます。

 しかし、これでも症状が改善しない場合には、ブラットパッチという治療法を用います。これは、脳脊髄液がもれている部分に患者自身から採取した血液を注入すると、血液がゴム糊のような役割を果たし、漏れがとまるという治療法です。

 ただし、脳脊髄液減少症については、多くの課題もあります。まず、ブラットパッチの治療が健康保険が適用にならず、治療代が自己負担になるということです。

 また、むち打ちと脳脊髄液が漏れる関係や、ブラットパッチに対する評価が医学界で完全に確立していないということです。このため、保険会社からは、支払いを拒絶される可能性が高いということです。

 私は、加害者側、被害者側、双方から事件を受けておりますが、脳脊髄液減少症案件の場合には、いつも頭を悩ませております。

 被害者側の立場の場合には、同症例では調査事務所による後遺障害等級がとれないため、訴訟での主張立証ということになりますが、地方の病院では、同症例に対する理解が不十分であるため、医師に理解して貰えないという悩みがあります。他方、加害者側の場合には、他覚的所見がないため、被害者の愁訴を、被害者自身の性格などに由来するものだと考えてしまいがちです。

 この症状について、早く、統一的な見解を確立して欲しいものです。現場は大変混乱していますから・・・・

 関連ブログ

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 まつもと泉きまぐれ★日記(高名な漫画家のHP)

2006年2月17日 (金)

破産管財人協議会(松山地裁)

 本日、松山地裁本庁5階会議室にて、午後1時30分から、破産管財人協議会が開催され、私も出席しました。今治からは、私の他、矢野先生だけだったようです。

 昨年、破産法が改正され、管財人にとってやりやすくなった点も多いですが、これまで裁判所が行っていたことも管財人の負担になるような改正もあり、運用上改善しなければならない問題点もあります。

 また、予納金も年々低額化しており、事件によっては、事実上ボランティアに等しくなるような案件もでているようです(ボランティアであればいいのですが、管財人が費用を自己負担するような場合も生じてきているようです。)。

 ところで、労働者の賃金を機構が立て替えた場合、機構が管財人に対して、求償する際に、その求償権は、労働者の賃金の性質(財団債権又は優先的破産債権)をそのまま承継できるのでしょうか?誰か知っている方がおられたらご教示下さい。 以前、租税の立替金は、破産債権になる判例からすれば、一般の破産債権かなとも考えられますので・・・・。

 しまなみ法律事務所のHP

偽造カード等及び盗難カード等を用いて行われる不正な機械式預貯金払い戻しなどからの預貯金者の保護等に関する法律

 偽造盗難カード預金者保護法が、2月10日から施行されました(銀行法務21・2006・6月号法務時評参照)。

 預貯金契約に基づくキャッシュカード(通帳含む)を利用したATMからの預貯金の払い戻しと借り入れについて、

 偽造カードが利用された場合には、原則として、民法478条の適用がないため、金融機関が免責を受けられず、

 盗難カードが利用された場合にも、一定の要件を充足すれば、被害者が金融機関に対して、損害の補填を請求できることになっています。

 金融機関が責任を免れるためには、

 偽造カードの事案では、①預金者の故意による払い戻し、②金融機関が不正な払い戻しにつき善意無過失であり、預金者に重大な過失があることが必要です。

 盗難カードの事案では、①預金者の故意による払い戻し、②戦争等の社会的混乱に乗じて盗難が行われた場合、③金融機関が不正払い戻しに善意無過失であり、預金者に重大な過失があった場合、④預金者の親族、同居人または家事使用人が払い戻しをしたとき、⑤預金者の金融機関に対する説明につき重要な事項に偽りがあったときに、

 金融機関がこれらの事実を証明した場合に、免責が受けられます。

 ということは、金融機関が免責を受けられることはほとんどないということになります。

 しかし、これでは、悪い人間がこの制度を悪用する可能性があり、そうすると、金融機関が反社会的勢力の資金源に利用される場合もでてくるのではないだろうか?悪用者に対しては実刑を原則とするなど厳罰をもってのぞく必要があるのではないかと思います。皆様はどう思われますか?偽造カードについては、偽造されにくいカードをつくる方法で対処できると思いますが、盗難カードについては、悪用されれば対処が難しいのではないかと思います。

 

 しまなみ法律事務所のHP http://www.dokidoki.ne.jp/home2/shimas/

 

2006年2月16日 (木)

弁護士が関与してされた不当利得返還請求権の譲渡が無効であるとされた事例(控訴)

 Yさんは、甲弁護士さんに、金融会社X社との間の債務整理をお願いしました。

 弁済金額では合意したものの、X社は、懈怠条項について、分割金2回分までの遅滞、遅延損害率については、年18%まで譲歩できると回答したものの、甲弁護士さんは、遅延損害金については年6%でないため、拒絶しました(なお、その当時、甲弁護士さんが所属する法律事務所とX社との間の債務者の数は400人程度に上っていたとのことです。)。

 そのため、X社は、Yさんに対して訴訟を提訴しました。

 これに対して、Yは、甲弁護士さんが所属する法律事務所の依頼人であるAさんがX社に対して有していた不当利得返還請求権を譲渡してもらい、X社に対して、反訴を提訴しました。

 X社は、本件債権譲渡は、弁護士法28条(係争権利の譲り受けの禁止)、73条(譲り受けた権利の実行を業とすることの禁止)などを理由に、公序良俗に違反して無効であると主張しました。

 東京地裁(H17・3・15)(裁判官工藤正)は、

 本件債権譲渡に関するY又はYの弁護士らの行為については、上記の各規定を直接適用することはできないが、

 同法律事務所に所属する弁護士が本件債権譲渡を主導し、斡旋した行為は、同法の趣旨に抵触し、かつ、依頼人の利益を損ねるから、公序良俗に反し、無効である旨判断しました(判例時報H18・2・11・1913号P91)。

 しかし、金融機関1社だけで、400人も事件係属しているとは、すごいですね。地方の町弁ではとても想像できません。また、遅延損害金については、できるだけ入れないよう工夫はしておりますが、金融機関によっては、遅延損害金や懈怠条項を強く求めてくるところもありますので、やむをえず依頼人の了解をとって、入れているのですが・・・。

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2006年2月15日 (水)

相続が開始して遺産分割未了の間に第2次の相続が開始した場合において、第2次被相続人から特別受益を受けた者があるときの持ち戻しの要否(最高裁H17・10・11)

 本件事件は、A・B夫婦には、子どもが、Xさん、Y1さん、Y2さんがいました。 お父さんであるAさんが平成7年に死亡し、平成10年には、お母さんであるBさんが死亡しました。

 Xは、AさんとBさんの遺産について、家庭裁判所に、遺産分割審判を申し立てました(A・B事件は併合)。

 Aさんは、不動産を生前に所有していましたが、Bさん自身は、固有の財産はありませんでした

 XさんとY2は、お父さんであるAさんから、Y2は、お母さんであるBさんから、それぞれ特別受益を受けているものと主張していました(Y1のみ、お父さんお母さんから特別受益を受けていないようです。)。

 大阪高裁は、Bにかかる遺産分割については、Bには審判により分割すべき遺産は存在しないから、Bにかかる遺産分割審判の申立は不適法であるとして、また、Aにかかる遺産分割については、Aからの特別受益のみを考慮して具体的相続分を算出し、これに従って、Aの遺産を分割すべきと判断しました。

 この決定に対しては、Y1が許可抗告の申立を行い、これが許可されました。

 最高裁は、Bは、Aの相続開始と同時に、Aの遺産について相続分に応じた共有持分権を取得しており、これはBの遺産を構成するものであるから、これをBの共同相続人に分属させるためには、遺産分割手続を経る必要があると判示し、また、Bから特別受益にあたる贈与を受けたものがあるときは、その持ち戻しをして、各共同相続人の具体的相続分を算定しなければならないと判示して、原決定を破棄しました。

 本決定は、再転相続の実質として遺産説をとることを明らかにした初めての最高裁決定であり、実務上重要な意義を有するものと思われます旬刊金融法務事情1762号2006年2月15日P38以下)。

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2006年2月14日 (火)

交通事故で脳脊髄液減少症、鳥取でも被害者勝訴

 交通事故で脳脊髄液減少症と診断された被害者の男性が、加害者の男性を相手取って、鳥取地裁に、治療費など980万円の支払いを求める訴訟を提訴しました。

 判決によると、被害者は、平成14年9月、車の助手席同乗中に加害者の車に追突され、さらに対向車に衝突されました。被害男性は、体調不良が続いたが、加害者側の損害保険会社は、怪我は軽い首の痛み程度ということを理由に、半年で治療を打ち切り、その上で、加害者側がさらなる治療費の支払い義務がないことを確認する裁判を起こしました。このため、被害男性が反訴しました。

 訴訟では、脳脊髄液減少症の治療経験が豊富な医師が被害男性の症状に関する鑑定を行い、脳や腰部のMRI検査などから、脳脊髄液減少症と診断する鑑定書を提出しました。判決は、この鑑定結果を信頼性が高いと評価し、事故の結果、脳脊髄液減少症が発生したと結論づけました(鳥取地裁H18・1・11)。加害者側は意見書を提出したが、判決は信用できないとして一蹴されてしましました(交通春秋社発行・交通事故判例速報NO476H18・2)。

 脳脊髄液減少症を巡り、被害者勝訴が明らかになったのは、福岡に続き、2件めです。

 現在、保険会社は、当該症状名だと治療を打ち切る傾向が非常に強いですが、このように被害者勝訴の判決が続くようであれば、保険会社も対応を講じる必要があるのではないかと思います。

 しまなみ法律事務所のHP

(関連リンク)

 ① 脳脊髄液圧減少ファイル

  低髄液圧症候群(脳脊髄液減少症)の完治を目指す会

 ③ 低髄液圧症候群の治療法

  脳脊髄液圧減少症

 ⑤ むち打ち患者支援協会

2006年2月13日 (月)

消費者法ニュース66(2006・1)

 記事を紹介します。

 まず、特集として、「1000万人が利用できる調停制度の実現を目指して」ですが、弁護士や司法書士からの多種多様の意見がでていました。

 同じく、特集として、「武富士の営業取消を求める」もありました。

 シリーズとしては、サラ金・商工ローンとして、①貸金業法43条と最高裁判決、②サラ金・商工ローン・闇金判例紹介などが紹介されていました。

 また、銀行・クレジット・リース被害、消費者契約法、証券・保険、裁判所と消費者問題、欠陥住宅・悪質リフォームが特集されていました。

 昔は、あまり厚くありませんでしたが、今では、244頁もの厚さになっております。かえって、読みにくいですね。

 http://www.dokidoki.ne.jp/home2/shimas/

2006年2月12日 (日)

愛媛弁護士会定時総会

 2月10日、松山にて、定時総会が開催され、新会長を含め次期執行部が決まりました。私も、一応、愛媛弁護士会常議員(今治支部長)ということでしたが、4月からは、別の弁護士にバトンタッチすることになります。

 とはいってもたいしたことはしておらず、刑事記録の謄写や、各種会合の出席などが主たる業務です。

 総会の後は、懇親会ですが、今治からは、私の他には、ベテランの先生1名だけで、少し寂しい気がいたしました。懇親会では、司法修習同期の弁護士や、元ボス弁、次期会長の先生を中心にお話をうかがいました。

 愛媛弁護士会ももうすぐ会員が100名にとどきそうなところまできました。松山での司法修習生も16名と、修習担当の弁護士からは、その負担について悲鳴に近い声も聞きましたが、司法修習生の数が3000人になったらどうなることやらです。弁護士会の雰囲気も大きく異なってくるのでしょうね。 四国ロースクールに対する支援についても報告されました。帰りが一緒になった今治のベテランの先生は、後今治は2~3名必要だと述べられていましたが、私は、あと10年もすれば、今治ですら、10名くらい増えていると想像しております。

 

2006年2月11日 (土)

日弁連会長選挙 速報

 日弁連のHPに、2006年度・2007年度日本弁護士連合会会長選挙仮集計結果(数字は得票数)

 平山 正剛 候補(東京弁護士会所属)       7,732
 久保利 英明 候補(第二東京弁護士会所属)  3,314
 高山 俊吉 候補(東京弁護士会所属)       3,694

という情報が掲載されていました。

 意外と、高山先生が善戦されたというか、或いは、久保利先生が、苦戦されたというか、平山先生の大勝という結果に終わりました。

 これは、高山先生が、弁護士大増員時代の到来についての危惧感を一番強く訴えていたため、根強い同調票があったのではないかと思います。

 他方、久保利先生は、企業弁護士の印象が強烈で、弁護士の大半を占める町弁からすれば、著名ではあっても、業務が町弁の内容と大きく異なるイメージのため、町弁からの票があまりとれなかったことが原因ではないかと想像しています。実際は気さくな方とうかがっております。若手雇用に絞った方がよかったのではないでしょうか?それであれば、私のような浮動票をつかめたのではないかと思います。

 これに対して、平山先生は、現在の執行部の路線を継承し、また、そのイメージも、普通の弁護士さんというものであり、町弁側からすれば安心感があったからだと思います。そのため、私も熟慮した結果、迷いつつも、平山先生に投票しました(但し、平山先生に全面的に賛成しているというわけではありません。)。

 とはいっても、高山先生が今回善戦されたのは、弁護士大増員時代に対する執行部の批判が多いということを意味します。多くの町弁は、高山先生と同じ意見を共有しておりますので、今後の日弁連の活動は、それらの批判も考慮していただければと思います。

  私は、弁護士の数自体増やすことは反対しませんが、現在の3000人ということには強く反対します。反対する理由は、2つあります。 

  まず、ロースクール経由での弁護士が多くなることが予想されますが、ロースクールで、法的知識や思考をきちんと修得できているのかどうが、疑問をもっております。特に地方のロースクールは本当に心配です。法学部出身者でない者は、在学期間3年、法学部出身者は、同2年ですが、非常に頭が良い人間でもない限り、このような短い時間で、従来の司法試験を合格するための最低限の知識及び思考が得られるとは到底考えにくいと考えられます。

 次に、司法修習生の増員が図られるために、ロースクール出身者の修習期間は1年でされ、修習生が大幅増員になることから、これまでのような懇切丁寧な指導が行われるとは到底思えません。現に修習生を指導する側からそのような声も届いています。司法研修所が従来合格留保或いは不合格としていた修習生を世に送り出すことになるでしょう。

 その結果、品質保証できないような法曹が大量に生み出されることになるでしょう。

 その結果どうなるかといえば、相次ぐ弁護士の不祥事に、弁護士に対する信用の失墜です。

 

2006年2月 9日 (木)

マンション設備改修の手引(ぎょうせい)

 マンションリフォーム技術協会編著の書籍です。

 第1章 マンション設備の特徴と変遷

 第2章 設備ごとの修繕と改修

 第3章 総合的なマンション設備の改修と再生

 の3章から成り立っております。

 特に第2章は、給水設備、排水設備など設備ごとの解説となっております。

2006年2月 6日 (月)

日本加除出版

 日本加除出版というあまり耳にしたことのない出版会社があります。

 法律関係の実務書を多く取り扱っている出版会社です。

 ①専門資格士法人とNPO法人の登記  監査法人から行政法人までの8法人の解説です。

 ②市町村児童虐待防止ネットワーク

 ③よくわかる入管手続

 ④帰化手続の手引

 普段、あまり、用のない本ですね。

2006年2月 5日 (日)

大地の子を育てて~中日友好楼の日々~

 今日、午後10時からNHKで、残留日本人孤児を育ててくれた中国人養父母の現状をレポートした番組が放送されました。

 強い反日感情がある地域で、しかも、養父母自体、日本人側からひどい仕打ちをされている中で、精一杯愛情をもって育ててくれた中国人養父母、戦争から半世紀以上経過し、高齢になった養父母が直面している厳しい現実を、冷静に報道している番組で、グランプリの日本賞を受賞した、名番組でした。

 私は、観ている間、ずっと、涙が絶えることはありませんでした。

 このような番組を作ることができるNHKを、見直してしまいました。

 日本政府の残留孤児や養父母らに対する支援も充分ではない状況もわかりました。中国残留孤児援護基金というところが、支援金の窓口になっております。寄付してくれる方は、同基金までご連絡いただけるとありがたいです。なお、日本人も捨てたものではなく、支援金が集まったようです。 

 NHKさん、これからもこのような番組を作ってくださいね。

2006年2月 3日 (金)

依頼者とのトラブル

 判例時報(NO1912・平成18年2月1日号)に、弁護士と依頼者とのトラブルの裁判が紹介されていました。

 事案は、平成3年6月に、Aさんが交通事故に遭い、大けがをしました。そこで、Aさんは、B弁護士に依頼して、平成6年6月、加害者側に対して6000万円強の支払いを求める訴訟を提訴しました。

 Aさんとしては、警察や医療機関の対応に大きな不審を感じ、その旨理解して貰うよう、B弁護士にもお願いしましたが、B弁護士は、Aさんの考えを理解しようとはしてくれないと、Aさんは感じました。

 そのため、Aさんは、平成10年6月に、B弁護士との委任契約を解除して、相談していたC弁護士に訴訟の遂行を依頼いたしました。

 Aさんは、C弁護士に対して、着手金として、合計250万円を支払いました(着手金の額としては、請求金額から考えれば、さほど高額と評価できるものではありません。あくまで一般論ですが・・・)。

 しかし、その後のC弁護士の訴訟の遂行のあり方について疑念を持ち、Aさんは、着手金のうち150万円の返還と、50万円の慰謝料の支払いを求める裁判を起こしました。他方、C弁護士もAさんに対して、Aさんが勝手にC弁護士の事務所の内部を撮影した(証拠保全のためということらしいです。)として、400万円の支払いを求める裁判を起こしました。まさに、泥仕合のような状態です。

 裁判所(東京地裁H17・3・23)は、まず、Aさんの起こした裁判について、C弁護士が「一定の事実調査や証拠収集活動を行い期日に出頭し、若干の書面を提出した」ことは認めました。

 しかし、C弁護士は、その内容について、Aさんについて説明をしておらず、また、裁判所に提出した書面も極めて簡単な内容にとどまっていたこと、さらには、具体的な主張立証活動を行っていないこと、加えて、本件訴訟においても、C弁護士は期日に書面を提出せず遅刻をしていることから、C弁護士に善管注意義務違反があることを認めました。

 その結果、裁判所は、Aさんの訴えを全て認めました。

 他方、C弁護士からAさんに対する裁判についても、Aさんの撮影はC弁護士の同意を得ていない以上、管理権を侵害するものであり、賠償として、15万円の支払い義務を認めました。

 この判決は控訴されているようです。

 裁判所が認定している事実を前提にするのであれば、C弁護士に大きな問題があったケースといえるでしょう。C弁護士にて、根気よく、依頼者の希望に添うよう努力していればこのような事件は生じなかったものと思います。

 とはいっても、依頼者の希望全てをC弁護士が従わなければならないとすれば、かえって、訴訟の遅延を招来することにつながるものと思います。

 私であれば、依頼人に対して、意味のある活動とそうでない活動について根気よく説明し、それでも理解してくれない相談者であれば、事件自体受けません。依頼者とトラブルになるのが一番手間がかかる上、無駄な活動を強いられますから。

 

2006年2月 2日 (木)

利息制限法所定の制限を超えて支払われた利息・損害金についての不当利得返還請求権の利息の利率(年5%)東京高裁H17・7・21

 事案は、個人であるAさんが、消費者金融機関B社に対して、過払い金を請求し、その際に、利息制限法所定の制限を超えて支払われた利息・損害金についての不当利得返還請求権における民法704条の「利息」の利率は、民事法定利率年5%であるか、商事法定利率年6%であるかが争われました。

 簡裁及び地裁は、年5%としました。

 上告され、上告審である東京高裁も、5%としました。

 この点についての最高裁の判例はなく、下級審では、両説が対立していました。

 上記東京高裁は、以下のとおり理由を述べております。

 「商法514条の適用又は類推適用されるべき債権は商行為によって生じた債権又はこれに準ずるものでなければならない。

 しかるところ、利息制限法所定の制限を超えて支払われた利息・損害金についての不当利得返還請求は、法律の規定によって発生する債権である。

 しかも、商取引における資金需要の繁忙と投下資本による高収入の可能性があることから法定利率を年5%と引き上げた立法趣旨からみて、上記の不当利得返還請求権をもって商行為によって生じた債権に準ずるものと解することもできない。」

 また、上告人は、民法704条における「利益」に受益者における運用益が含まれると主張する根拠として、最高裁昭和38・12・24を引用しましたが、本判決は、上記判例は本件とは事案を異にするものであって適切でないとして、排斥しました。

 この判示からすれば、損失者が商人の場合には、商事法定利率年6%と解する余地のあることが示唆されているかのようです。

 いずれにしても、年5%をとることを明らかにしたものとして、実務上重要な意味を有する判例です(旬刊金融法務事情1761号・2006年2月5日号P42)。

弁護士が読む本N03 (>_<)

 弁護士が読む本というより、もともと、法学部生対象の書籍として、

① 民法Ⅰ総則物権総論(第3版) 内田貴著

② 民法Ⅳ 親族相続(補訂版) 内田貴著

③ 基礎行政法 新保義隆著

④ 基礎倒産法 新保義隆著

⑤ 新会社法100問 葉玉著

⑥ 新会社法 ふじ合同法律事務所

 要件事実の本として、

⑦ 民事要件事実講座 民法Ⅰ

 書式集として。

⑧ 書式意思表示の公示送達 園部著

 判例タイムズの別冊からは、

⑨ 判例タイムズ1190 大阪地裁における専門委員制度等の運用の実際  第1章 専門委員について、第2章 鑑定について、第3章 提訴前証拠収集処分について

⑩ 法人保証の研究 椿外1名編著 理論編、外国の法人保証からなっています。研究者の本なので、時間がなければ読めない (>_<)

(事務職員用として)

⑪ 法律事務職員簡単実務マニュアル ⅠⅡ

⑫ サービス残業これで解決 労働調査会

 しかし、本代がかさんでしょうがない (T_T)

 

2006年2月 1日 (水)

2005年第2回法律事務所地域一番化フォーラム

 昨年11月に、㈱船井総合研究所主催で、サービス業としての法律事務所の事業を拡大するための講演が行われたが、その時の講演を収録したDVDを聴講いたしました。

 ヤンキー弁護士になるという書籍の著者である金崎浩之弁護士の取り組みが、紹介されていました。勤務弁護士1名の事務所のようですが、海外までも視野に入れたかなり積極的な事業展開を予定されておられるようです。

 船井総合研究所では、これからの法律事務所ビジネスは、組織拡大と、法人化が不可欠と主張しております。

 現在は、法律事務所は、弁護士1人事務所が大半を占めており、そのため、職人気質な方も多いように思われます。そういう私もかなり気むずかしい職人的性格を有しているようです。(T_T)

 講師の方から、これからの法律事務所のトップは、スペシャリスト+商売人+経営者であることが強く求められるとの説明を受けました。非常に含蓄のある言葉です。

 弁護士5万人時代を近い将来に控え、上記のようなトップでありたいものです。

 

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