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歯科

【消化器科】

2020年6月13日 (土)

【消化器科】 膵尾部切除及び胆嚢摘出の手術を受けた患者に、総肝管の狭窄が生じたことにつき、手術担当医に胆管損傷を回避するための措置を怠ったなど治療判断や手技上の過失が否定された事例

判例時報No2441号で紹介された東京地裁平成31年1月31日判決です。

 膵尾部切除及び胆嚢摘出の手術の結果、総肝管に狭窄が生じたことについて、手術担当医に胆管損傷を回避するための措置を怠ったなどの治療判断やPTCDのカテーテル交換にガイドワイヤーを逸脱した手技上の過失があるかなどが問題となった事例です。

総肝管は、胆管のうち、肝内胆管の合流部から胆嚢に通じる胆嚢菅と十二指腸に通じる総胆管の分岐点までの部分

PTCDは、経皮経肝胆道ドレナージ。皮膚の上から肝臓を貫いて管内胆管を穿刺し、ガイドワイヤーに沿ってカテーテルを胆管に挿入し、狭窄部位に貯留した胆汁を排出する療法。

 

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2020年5月 6日 (水)

【消化器科】 ERCP等施術をめぐっての医療訴訟

 判例時報No2435号で紹介された広島地裁平成29年9月15日判決です。 

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(笠松山)
 ERCPとは、内視鏡を十二指腸下行脚まで進め、大十二指腸乳頭からカテーテルを挿入して逆行性に胆道を直接造営する方法である。胃切除を施行された症例では、再建の術式によっては内視鏡による胆道造影が困難な場合がある。
 EPBDは、十二指腸内視鏡のチャンネルを通じて大十二指腸乳頭に挿入したバルーンカテーテルを膨らませることにより乳頭を拡張し、バスケット鉗子などを用いて胆石を除去する方法である。
 広島地裁のケースは、胃がん等の手術を受けたことがある患者が、転院先の病院で、内視鏡的逆行性胆膵管造影(ERCP)及び内視鏡的乳頭バルーン拡張術(EPBD)の処置を受けた後、入院中に痰詰まりにより一時心肺停止になり低酸素性脳症に陥り、3年余り後に敗血症で死亡したことについて、前記病院の担当医師らに施術適応性判断の過誤、手技及び救命措置の不手際、施術に関する説明義務違反などの過失がないとされた事例です。
 ERCP施術については、医療訴訟も少なくないようです。

2020年2月16日 (日)

【消化器科】 出血性ショックを巡り、その予見可能性や主治医の担当看護師への指示等の術後管理の過失が問われた事案。

 判例時報No2428号で紹介された福岡高裁平成31年4月25日判決です。 

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(今治城)
 今回の判例時報ですが、医療トラブルが3件収録されています。
 今回の裁判例は、大学病院においてクローン病の治療のため回腸結腸吻合部切除術を受けた患者が、手術後腸から出血し、出血性ショックによる低血圧で脳に重篤な障害が残った場合において、出血の可能性を念頭に置いた術後管理をすべき注意義務違反を認め、大学病院及び主治医に対し、損害賠償責任を肯定したという事案です。
 クローン病の病態は、「クローン病は、若年者に後発する、慢性難治性の炎症性腸疾患である。病因は不明であり、再発を繰り返す病状経過をたどる。全消化管に潰瘍やびらんを伴う病変が起こるが、特に小腸や大腸に多い。死亡率が対象群の2倍に上るなど、予後が良好でない例が多い等の報告がある。」。
 また、治療方針は、「クローン病を根治させる治療法はなく、外科手術後の再発も高頻度とされている。したがって、クローン病に対する基本的な治療方針は、内科的治療で緩解導入し、その後も緩解状態を維持することで患者のQOLを良好に保つことになる。」。

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