【法律書】 弁護士のための医療法務入門
2020年3月に第一法規から、「弁護士のための医療法務入門」が出版されました。医療機関を顧問とされている弁護士によって書かれています。田舎弁護士も、複数の医療機関の顧問を担当しておりますので、最低限度のことは勉強しておく必要がありますので、購入しました。
田舎弁護士の場合、弟とが地元国立大学医学部出身者の開業医であるということなどもあって、医療機関からのご相談が増えております。
そして、ご相談の分野は医療事故を主張されている件だけではなく、通常の会社のように幅が広いです。
本書は、第4章で「医療現場で気をつけてもらうポイントを知る」というテーマで、10章について解説を加えています。
①クレーム対応、②就業規則、③インフォームドコンセント、④ハラスメント対策、⑤謝罪について、⑥診療記録の開示請求への対応、⑦個別指導への対応、⑧カルテの書き方、⑨医療機関のM&A、⑩産業医です。
開業医の先生が手厳しいことを書かれていましたので、紹介します。「他の開業医からよく聞くのは、労働問題や契約問題などはある程度すぐに回答がもらえるものの、医療の問題については弁護士さんに聞いてもすぐに回答は来ない、ということです。これは医療の問題、たとえば、流行性角結膜炎(EKC)についての質問をした場合に、そもそもEKCが何なのか(感染力の強い結膜炎で、万が一院内感染すると問題になる眼の病気)というところから説明をしなければならないのであれば、面倒なので、質問する気力がなくなるということなのではないかと思います。医師でない弁護士がすべての医療知識を把握することは困難であるとは思いますが、顧問をしている医療機関の最低限の医療知識はつけてもらいたと思います。加えて、現場を見たこともない弁護士に医療機関の顧問はできないので、現場に足を運んでほしいと思っています。」
厳しいです😵
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