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歯科

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2020年7月

2020年7月26日 (日)

【法律書】 弁護士のための医療法務入門

 2020年3月に第一法規から、「弁護士のための医療法務入門」が出版されました。医療機関を顧問とされている弁護士によって書かれています。田舎弁護士も、複数の医療機関の顧問を担当しておりますので、最低限度のことは勉強しておく必要がありますので、購入しました。

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 田舎弁護士の場合、弟とが地元国立大学医学部出身者の開業医であるということなどもあって、医療機関からのご相談が増えております。

 そして、ご相談の分野は医療事故を主張されている件だけではなく、通常の会社のように幅が広いです。

 本書は、第4章で「医療現場で気をつけてもらうポイントを知る」というテーマで、10章について解説を加えています。

 ①クレーム対応、②就業規則、③インフォームドコンセント、④ハラスメント対策、⑤謝罪について、⑥診療記録の開示請求への対応、⑦個別指導への対応、⑧カルテの書き方、⑨医療機関のM&A、⑩産業医です。

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 開業医の先生が手厳しいことを書かれていましたので、紹介します。「他の開業医からよく聞くのは、労働問題や契約問題などはある程度すぐに回答がもらえるものの、医療の問題については弁護士さんに聞いてもすぐに回答は来ない、ということです。これは医療の問題、たとえば、流行性角結膜炎(EKC)についての質問をした場合に、そもそもEKCが何なのか(感染力の強い結膜炎で、万が一院内感染すると問題になる眼の病気)というところから説明をしなければならないのであれば、面倒なので、質問する気力がなくなるということなのではないかと思います。医師でない弁護士がすべての医療知識を把握することは困難であるとは思いますが、顧問をしている医療機関の最低限の医療知識はつけてもらいたと思います。加えて、現場を見たこともない弁護士に医療機関の顧問はできないので、現場に足を運んでほしいと思っています。」

 厳しいです😵

 

 

2020年7月23日 (木)

【眼科】 レーシック手術

 レーシック手術とは、エキシマレーザーを用いた屈折矯正手術の1つであり、角膜実質層を含む角膜表面近くを薄く切って蓋状のフラップを作成し、フラップをあけて、角膜実質にエキシマレーザーを照射して、角膜の形状を変化させることで、屈折を矯正し、網膜に焦点が合うように調整する手術です。

 角膜上皮のみをフラップとする手術をレーゼック手術といいます。レーゼック手術は、角膜が薄いためにレーシックを施術できない患者に行うとされています。

 

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(今治・笠松山登山入り口)
 東京地裁平成31年3月28日判決の事案の概要です。
 近視矯正等を目的として、レーシック手術又はレーゼック手術を受けた患者らが、それぞれ受けた施術によって、コントラスト感度が低下したことについて、当時の屈折矯正手術ガイドラインを検討し、屈折矯正量を超える不適切なものであったとはいえず、適切なインフォームドコンセントがなかったとか、術後に発生する合併症等についての適切な術前説明がなかったともいえないとして、施術にあたった医師らの責任が否定された事例。
 レーシック手術についての医師の説明義務違反を巡る裁判例は、医師の説明義務違反を認めたものとして大阪地裁平成21年2月9日判決、否定されたものとして、東京地裁平成19年2月16日判決、東京地裁平成30年2月15日判決があるようです。
 
 レーシックは、訴訟にまで発展する事例が散見されるようです。
 
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(今治・笠松山)

2020年7月18日 (土)

【産婦人科】 産婦人科医師が血糖値測定義務に違反したことと生後3日の新生児が低血糖から胃出血・出血性ショックを起こし低酸素性虚血性脳症を発症した脳性麻痺に至ったこととの間に因果関係が認められた事例 大阪高判平成31年4月12日

 判例時報No2443号で紹介された大阪高判平成31年4月12日です。

 本判決は、産婦人科医師が血糖値測定義務に違反したことと、生後3日の新生児が低血糖から胃出血・出血性ショックを起こし低酸素性虚血性脳症を発症し脳性麻痺に至ったこととの間に因果関係が認められたケースです。☔

 医師が血糖値の測定をしなかったという不作為(原因)と新生児の脳性麻痺(結果)との間の因果関係が争点となりました。🎤

 不作為と結果との因果関係の判断は、「仮に作為義務に従った治療がなされていれば」という仮定的な判断であり、実際には生じなかった事実経過を推定するものであって、判断の対象が評価的、観念的、価値的にならざるをえず、その判断に困難を伴うことが多いとされています。

 本判決は、そうした中で、低血糖 → 胃出血 → 出血性ショック → 低酸素性虚血性脳症 → 脳性麻痺 という事実的因果関係を肯定し、医師の不作為である血糖値測定義務違反との間の因果関係を認めたものです。🚙

 田舎弁護士は、けっして、医療過誤事案を得意として取り扱っているものではありません。ただ、過去にいくつかご依頼を受けて対応させていただいたこともありますので、いつも勉強しております。病院の顧問先も複数締結しておりますので、基本的なことは広く知っておく必要があります。🏥

 

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