【カルテ・薬】 プログラフの過剰投与と脳梗塞!?
判例時報No2379号で紹介された大阪高裁平成29年2月9日判決です。
骨髄移植手術を受けた患者が脳梗塞を発症して死亡した場合に、免疫抑制剤(プログラフ)を過剰投与した看護師に過失は認められるが、右過失と脳梗塞との発症との間に因果関係はないとして、病院側の責任が否定されました。
鑑定によれば、過剰投与による脳梗塞の発症の可能性は否定できないと判断されていました。
それにもかかわらず、裁判所は、プログラムの量は、副作用としての脳梗塞を発症するだけの条件が十分であったとまでは認めることはできないこと、プログラムの投与が原因とされる脳梗塞の発症例が多いということはできないことから、過剰投与と脳梗塞との相当因果関係を否定しました。
う~ん。どうなんでしょう。。。。
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