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歯科

2021年1月 9日 (土)

【法律書】 看護師・病院職員のための患者対応Q&A

 ぎょうせいから、昨年7月に出版された「看護師・病院職員のための患者対応Q&A」です。 

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(鷲ヶ頭山・安神山)
 8章から構成されています。①ハラスメント・暴言・暴力、②業務妨害・業務強要、③転倒・転落、④医療現場での事故・紛争、⑤診療録・看護記録・録音、⑥説明義務・同意、⑦感染症対応、⑧その他です。
 田舎弁護士も、複数の病院の法律顧問をさせていただいております。
 病院の特徴に応じた的確なアドバイスができるよう勉強します💦

2020年11月 7日 (土)

【精神科】 精神科病院において身体的拘束を受けた者が肺血栓塞栓症によって死亡した事故につき、担当医師が、身体的拘束を開始・継続したことが違法であるとは認められないとされた事例

 判例時報No2455号で紹介された金沢地裁令和2年1月31日判決です。

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 身体的拘束の違法性については、次のとおり、解説されています(P42~P43)。

 「精神科病院における身体的拘束の違法性について判示した最高裁判決は見当たらない。なお、最三判平22・1・26は、病院の看護師らが抑制具であるミトンを用いて入院中の患者の両上肢をベットに拘束した行為について、『入院患者の身体を抑制することは、その患者の受傷を防止するなどのために必要やむを得ないと認められる事情がある場合にのみ許容されるべきものであるが・・・本件抑制行為は、Aの療養看護に当たっていた看護師らが、転倒、転落によりAが重大な傷害を負う危険を避けるため緊急やむを得ず行った行為であって、診療契約上の義務に違反するものではなく、不法行為法上違法であるということもできない』と判示した。

 身体的拘束を含む精神科医療に係る裁判例等を分析した文献として、國宗省吾ほか「精神科における損害賠償請求に係る諸問題」判タ1465・13がある。

 本判決は、判決文認定の具体的事実関係の下で、身体的拘束の開始・継続の違法性を否定した裁判例である。」

 よく押さえておく必要がありそうですね。  

2020年9月18日 (金)

【その他】 病院のベッドからの転落事故

 判例時報No2448号で紹介された東京地裁令和元年8月29日判決です。 

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(レクザムホールから)
 ベッドから転落防止するための体幹抑制ベルトを装着されていた高齢の入院患者が、体動等も少なくなったため装置を解除されたときにベッドから転落して急性硬膜下血腫等を受傷し、脳外科手術後に転院したが、寝たきり状態になり、最終的に心不全で死亡したことについて、担当医師らに体制抑制ベルトの装着継続や常時見守りを怠った過失及び頭部CT検査等の遅延の過誤があるとはいえないとされた事例
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 解説によれば、「入院患者がベッドから転落して負傷したとして医療施設の管理責任が追及される例が散見される。その場合の判断枠組みは、転落事故が発生することの予見可能性の有無と結果を回避するために適切な措置を講じていたかによって決せられる」と説明されています。
 

2020年9月17日 (木)

【産婦人科】 子宮破裂の事案

 判例時報2450・2451号合併号で紹介された東京地裁令和元年8月29日判決です。

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 被告の開設する病院に急性腹痛で救急入院した原告妊婦がCT検査により子宮破裂と診断され緊急帝王切開手術を受けたが、死産となったことについて、

 産科医の当初の診察及び検査時に原告妊婦が子宮破裂を発症していたとはいえず、これを見逃した過失はなく、

 ついで担当した内科医も腹部全体の触診による診断に過誤があるとはいえないとされた事例です。

 妊婦が子宮破裂により胎児を死産したり、あるいは妊婦が命を落とす場合もありますが、子宮破裂した事例において、医療機関の責任が問われるケースもあるようです。また、子宮破裂の原因の一つとして、子宮収縮剤(陣痛促進剤)の投与が挙げられていますが、これについても医師の責任が問われた裁判例もあるようです。 

2020年9月 6日 (日)

【歯科】口腔インプラント治療指針2020 

 医歯薬出版社から令和2年6月に出版された、日本口腔インプラント学会編の、口腔インプラント治療指針2020検査法・診断からリスクマネジメントまでです。 

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(松山城)
 口腔インプラント2016を活用して、学会が一丸となって医療安全と安心な医療の提供に努めてまいりましたが、残念なことに、2019年3月には、再度、国民生活センターから、あなたの歯科インプラントは大丈夫ですか なくならない歯科インプラントにかかわる相談が報道発表されました。
 その中ではインプラント治療の有効性も評価されていますが、治療指針に沿っていない治療が行われていることから治療指針のさらなる周知が要望されました。
 このような状況下で、今回の改訂作業は、口腔インプラント治療とリスクマネジメントの内容を口腔インプラント治療指針に一本化して、現在の口腔インプラント治療の標準的な目安として再編成し、会員及び歯科関係者が一層利用しやすい内容の治療指針をめざしました。
 インプラントを巡る相談は、増えているよう思います。ただ、医療を巡る紛争は、専門訴訟の典型といえる案件であり、医学的な知見を得るためにそれ相応の費用(高額)と時間がかかります。最近は、年に1,2件、医療を巡る事案の依頼を受けていますが、とにかく、その都度、専門書が増えます(出費も大きいです)。
 数十万円をかけて予備調査を行っても、無責ではないかと思われる案件もあり、そうなった場合、相談者との間でトラブルになる可能性もありますので、特に、患者側で依頼を受ける弁護士は、インフォームドコンセントが大切でしょう。

2020年7月26日 (日)

【法律書】 弁護士のための医療法務入門

 2020年3月に第一法規から、「弁護士のための医療法務入門」が出版されました。医療機関を顧問とされている弁護士によって書かれています。田舎弁護士も、複数の医療機関の顧問を担当しておりますので、最低限度のことは勉強しておく必要がありますので、購入しました。

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 田舎弁護士の場合、弟とが地元国立大学医学部出身者の開業医であるということなどもあって、医療機関からのご相談が増えております。

 そして、ご相談の分野は医療事故を主張されている件だけではなく、通常の会社のように幅が広いです。

 本書は、第4章で「医療現場で気をつけてもらうポイントを知る」というテーマで、10章について解説を加えています。

 ①クレーム対応、②就業規則、③インフォームドコンセント、④ハラスメント対策、⑤謝罪について、⑥診療記録の開示請求への対応、⑦個別指導への対応、⑧カルテの書き方、⑨医療機関のM&A、⑩産業医です。

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 開業医の先生が手厳しいことを書かれていましたので、紹介します。「他の開業医からよく聞くのは、労働問題や契約問題などはある程度すぐに回答がもらえるものの、医療の問題については弁護士さんに聞いてもすぐに回答は来ない、ということです。これは医療の問題、たとえば、流行性角結膜炎(EKC)についての質問をした場合に、そもそもEKCが何なのか(感染力の強い結膜炎で、万が一院内感染すると問題になる眼の病気)というところから説明をしなければならないのであれば、面倒なので、質問する気力がなくなるということなのではないかと思います。医師でない弁護士がすべての医療知識を把握することは困難であるとは思いますが、顧問をしている医療機関の最低限の医療知識はつけてもらいたと思います。加えて、現場を見たこともない弁護士に医療機関の顧問はできないので、現場に足を運んでほしいと思っています。」

 厳しいです😵

 

 

2020年7月23日 (木)

【眼科】 レーシック手術

 レーシック手術とは、エキシマレーザーを用いた屈折矯正手術の1つであり、角膜実質層を含む角膜表面近くを薄く切って蓋状のフラップを作成し、フラップをあけて、角膜実質にエキシマレーザーを照射して、角膜の形状を変化させることで、屈折を矯正し、網膜に焦点が合うように調整する手術です。

 角膜上皮のみをフラップとする手術をレーゼック手術といいます。レーゼック手術は、角膜が薄いためにレーシックを施術できない患者に行うとされています。

 

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(今治・笠松山登山入り口)
 東京地裁平成31年3月28日判決の事案の概要です。
 近視矯正等を目的として、レーシック手術又はレーゼック手術を受けた患者らが、それぞれ受けた施術によって、コントラスト感度が低下したことについて、当時の屈折矯正手術ガイドラインを検討し、屈折矯正量を超える不適切なものであったとはいえず、適切なインフォームドコンセントがなかったとか、術後に発生する合併症等についての適切な術前説明がなかったともいえないとして、施術にあたった医師らの責任が否定された事例。
 レーシック手術についての医師の説明義務違反を巡る裁判例は、医師の説明義務違反を認めたものとして大阪地裁平成21年2月9日判決、否定されたものとして、東京地裁平成19年2月16日判決、東京地裁平成30年2月15日判決があるようです。
 
 レーシックは、訴訟にまで発展する事例が散見されるようです。
 
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(今治・笠松山)

2020年7月18日 (土)

【産婦人科】 産婦人科医師が血糖値測定義務に違反したことと生後3日の新生児が低血糖から胃出血・出血性ショックを起こし低酸素性虚血性脳症を発症した脳性麻痺に至ったこととの間に因果関係が認められた事例 大阪高判平成31年4月12日

 判例時報No2443号で紹介された大阪高判平成31年4月12日です。

 本判決は、産婦人科医師が血糖値測定義務に違反したことと、生後3日の新生児が低血糖から胃出血・出血性ショックを起こし低酸素性虚血性脳症を発症し脳性麻痺に至ったこととの間に因果関係が認められたケースです。☔

 医師が血糖値の測定をしなかったという不作為(原因)と新生児の脳性麻痺(結果)との間の因果関係が争点となりました。🎤

 不作為と結果との因果関係の判断は、「仮に作為義務に従った治療がなされていれば」という仮定的な判断であり、実際には生じなかった事実経過を推定するものであって、判断の対象が評価的、観念的、価値的にならざるをえず、その判断に困難を伴うことが多いとされています。

 本判決は、そうした中で、低血糖 → 胃出血 → 出血性ショック → 低酸素性虚血性脳症 → 脳性麻痺 という事実的因果関係を肯定し、医師の不作為である血糖値測定義務違反との間の因果関係を認めたものです。🚙

 田舎弁護士は、けっして、医療過誤事案を得意として取り扱っているものではありません。ただ、過去にいくつかご依頼を受けて対応させていただいたこともありますので、いつも勉強しております。病院の顧問先も複数締結しておりますので、基本的なことは広く知っておく必要があります。🏥

 

2020年6月15日 (月)

【耳鼻咽喉科】 内視鏡下副鼻腔手術及び粘膜下下鼻甲介骨切除術

 判例時報No2441号で紹介された、慢性副鼻腔炎と診断された患者が、内視鏡下副鼻腔手術及び粘膜下下鼻甲介骨切除術の施術を受けて後遺障害(複視及び鼻呼吸困難)を負ったことについて、医師に手技上の過失などはないとされた事案(岡山地裁令和元年5月22日)です。 

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 ESSとは、慢性副鼻腔炎の治療のため、前・後篩骨洞、前頭洞、上顎洞、必要なら蝶形骨洞を開放し、篩骨洞と各洞とで広く交通をつけることにより、単洞化させる方法で行われる手術です。

 下鼻甲介とは、鼻腔の外側壁から内腔にむかって突出する鼻甲介のうち、最も低い位置にあるものをいい、下鼻甲介骨とそれを囲む血管に富む厚い粘膜からなるところ、切除術とは、慢性副鼻腔炎などに伴う肥厚性鼻炎での鼻閉を除去するため、下鼻甲介骨を粘膜下で剥離して骨の一部を切除する方法で、粘膜機能を保存する手術です。
 田舎弁護士も、鼻が昔から調子が悪いので気になるところですが、複視の原因はわからずしまいのようです。
 

2020年6月13日 (土)

【消化器科】 膵尾部切除及び胆嚢摘出の手術を受けた患者に、総肝管の狭窄が生じたことにつき、手術担当医に胆管損傷を回避するための措置を怠ったなど治療判断や手技上の過失が否定された事例

判例時報No2441号で紹介された東京地裁平成31年1月31日判決です。

 膵尾部切除及び胆嚢摘出の手術の結果、総肝管に狭窄が生じたことについて、手術担当医に胆管損傷を回避するための措置を怠ったなどの治療判断やPTCDのカテーテル交換にガイドワイヤーを逸脱した手技上の過失があるかなどが問題となった事例です。

総肝管は、胆管のうち、肝内胆管の合流部から胆嚢に通じる胆嚢菅と十二指腸に通じる総胆管の分岐点までの部分

PTCDは、経皮経肝胆道ドレナージ。皮膚の上から肝臓を貫いて管内胆管を穿刺し、ガイドワイヤーに沿ってカテーテルを胆管に挿入し、狭窄部位に貯留した胆汁を排出する療法。

 

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