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2018年10月21日 (日)

【病院経営】 医療法人の定款に当該法人の解散時にはその残余財産を払込出資額に応じて分配する旨の規定がある場合における、同定款中の退社した社員はその出資額に応じて返還を請求することができる旨の規定の解釈 最高裁平成28年4月8日判決 No2

ウ モデル定款

 厚労省は、厚生省の時代から、医療法人の定款例を示しているが、持分の定めのある医療法人のモデル定款においては、「第9条 社員資格を喪失した者は、出資額に応じて払戻しを請求することができる。」、「第34条 本社団が解散した場合の残余財産は、払込済出資額に応じて分配するものとする。」等の定めがあつた。

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エ 出資額限度法人とモデル定款

 持分の定めのある社団医療法人であって、定款において、社員の退社時における持分払戻請求権や解散時における残余財産分配請求権について、払込出資額を限度とすることを明らかにしているものを、出資額限度法人という。

 出資額限度法人については、厚労省が、平成16年8月13日付で出資額限度法人についての厚労省医政局長通知を出した。同通知は、平成16年6月22日付の「医業経営の非営利性等に関する検討会」の報告書を踏まえたものである。

 ・・・(中略)

 出資額限度法人におけるモデル定款においては、9条「社員資格を喪失した者は、その出資額を限度として払戻しを請求することができる」、34条「本社団が解散した場合の残余財産は、払込済出資額を限度として分配するものとし、当該払込済出資額を控除してなお残余があるときは、社員総会の議決により、◎◎県知事(厚生労働大臣)の認可を得て、国若しくは地方公共団体又は特定医療法人若しくは特別医療法人に当該残余の額を帰属させるものとする」などの定めがある。

 (続く) 

2018年10月20日 (土)

【病院経営】 医療法人の定款に当該法人の解散時にはその残余財産を払込出資額に応じて分配する旨の規定がある場合における、同定款中の退社した社員はその出資額に応じて返還を請求することができる旨の規定の解釈 最高裁平成28年4月8日判決

 医療法人制度については、余り専門的な知見はありませんが、最高裁調査官の判例解説の中に、医療法人制度についてのわかりやすい解説がありましたので、紹介いたします。

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(1)平成18年改正前の医療法人制度

ア 医療法と医療法人制度

 医療法における医療法人制度は、医療事業の経営主体に対して法人格を取得する途を開き資金の集積を容易にすることなどにより、私人による医療機関の経営困難を緩和するものと説明される。

イ 医療法人の組織形態と持分の定めのある社団法人

 医療法人には、財団法人社団法人がある。そして、社団たる医療法人には、一般に「持分の定めのない」ものと「持分の定めのある」ものがあると説明されている。

 すなわち、社団医療法人において、定款に残余財産を帰属すべき者を定めた場合には残余財産はその者に帰属するところ(改正前)、平成18年改正前には、後記(2)のような制限はなく、定款において、医療法人に財産を拠出した者を出資者として、出資者に対し残余財産を出資額に応じて分配するという定めが設けられることが多かった。

 このような定めのある社団法人は、持分の定めのある社団法人と呼ばれ、他方、このような定めのない社団法人は、持分の定めのない社団法人と呼ばれている。医療法施行規則30条の37等においても、「持分の定めのない」との用語が使用される。

 また、このような社団法人においては、定款に、出資した社員の退社の際に、出資額に応じて払戻しを請求することができる等の定めが設けられることも多かった。

 厚労省の資料によると、平成19年、医療法人の総数は、4万4027法人であるところ、財団法人が400法人、持分の定めのない社団法人が424法人、持分の定めのある社団法人が4万3203法人であり、医療法人のほとんどが持分の定めのある社団法人であった。

 (続く)

2018年10月10日 (水)

【日本損害保険協会】 医療セミナー 救急医療の実際と治療法

 先日、日本損害保険協会医研センター主催の医療セミナー「救急医療の実際と治療法~胸腹部を中心に~」を受講してまいりました(東京・損保会館)。

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 講師は、東京都済生会中央病院救急診療科部長の関根和彦先生です。

 まず、救急医療の現在、過去、未来として、①救急医療システム、②救急医療の実際、③救急医療の問題点と未来というテーマを設定され、以下、各テーマごとにお話をされました。

 ②の救急医療の実際のテーマでは、外傷診療のトピックとして、1 ダメージ・コントロール手術、2 非手術的治療、3 血流遮断の技術(救急室開胸)についてお話をされました。

 ダメージ・コントロール手術の功罪として、1 分割手術による手術難易度の低下、2 ガーゼ圧迫術の濫用、3 膨大な医療資源の確保が必要 ということでした。

 非手術的治療については、より侵襲の少ない治療へということで、開腹手術 → 内視鏡下手術 → 血管内治療(非手術的治療)へと流れているようです。

 血管内治療については、経カテーテル的動脈塞栓術について、骨盤骨折の事案、肝損傷、脾損傷、腎損傷についての症例についての説明がありました。

 もっとも、非手術的治療の功罪としては、1 非手術的治療の濫用、2 手術治療の減少、3 入院期間の延長 が挙げられています。

 血流遮断の技術(救急室開胸等)については、大動脈閉塞バルーンカテーテル、救急室開胸と大静脈遮断カテとの比較等について解説がありました。

 大動脈遮断カテーテルの問題点としては、1 高価 2 下肢の阻血症状 3 挿入操作が困難なことがあるということが挙げられています。

 ERでの外傷診療から手術室までの流れについてはビデオをみせていただきました。

 救急医療の問題点と未来については、1 たらいまわし 2 救急医 救急病院の不足についてお話がありました。

 最後に、災害と救急医学についてのお話がありました。

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 勉強になりました。

2018年9月30日 (日)

【法律書】 判タNo1451号 第10回 医療界と法曹界の相互理解のためのシンポジウム

 昨年10月16日に東京地裁で、医療界と法曹界の相互理解のためのシンポジウムが開催され、その講演録が判タNo1451号に掲載されていました。

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 テーマは、「院内における患者の安全・療養管理」です。

 事例1は、ミント拘束事例が紹介されています。経過、前提となる知見、争点(抑制行為の違法性の判断基準、違法性)、控訴審裁判所の判断、最高裁の判断が紹介されています。

 事例2は、誤嚥・窒息事例が紹介されています。経過、争点、裁判所の判断が紹介されています。

 専門家からいろんな質問がでており、それも収録されていますので、是非読んでおきたいものですね。

2018年9月 7日 (金)

【歯科】 事例に学ぶ歯科法律トラブルの傾向と対策

 平成30年1月に日本歯科新聞社から出版された「事例に学ぶ歯科法律トラブルの傾向と対策 」です。

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  歯科医師の先生ですが、法科大学院に進学されて、弁護士資格も有しており、現在は、弁護士業が中心のようです。法科大学院制度ができてから、医師や薬剤師等の資格を有する弁護士さんを見るようになりましたね。。。

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 第1章が、法的トラブルの傾向と対策

 第2章が、事例から学ぶです。

 第2章では、患者編として、①治療計画、②応召義務、③説明義務、④問診義務、⑤治療トラブル、⑥治療費トラブル、⑦カルテ開示、⑧インターネット、スタッフ編では、①ハラスメント、②解雇、③時間外労働、④管理者の責任、その他としては、①承継、②テナント立ち退きです。

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 元々何か専門領域のある方が、弁護士資格を有すると、鬼に金棒となりますね。

 建築士

 公認会計士・税理士

 医師・歯科医師・薬剤師

 の先生で、弁護士資格を有する方をみるようになりました💦

 田舎弁護士も勉強しなくちゃ💦

 





2018年9月 6日 (木)

【歯科】 歯は残せ 知らないと怖いインプラント

 歯は残せ 知らないと怖いインプラントという書籍です。2009年初版ですが、売れているのか、2018年で第4刷がでております。

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 7章から構成されています。①なるべく自分の歯を残そう! ②健康な歯を保つには、まず予防から ③歯を抜かないための治療 ④歯の根を残す根管治療 ⑤現在の歯科医療の問題点とは ⑥私が目指す歯科治療 ⑦インプラントの良い所・悪い所 です。

 非常にわかりやすく執筆されています。

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2018年9月 5日 (水)

【歯科】 歯科医療過誤と判例

 平成16年に出版された「ケースで知る歯科医療過誤と判例 」です。法律家が執筆されたのかと思いましたが、高齢の歯科医師の先生でした。

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 法律家が執筆されたかのように、法律書としても十分に読むことができる書籍です。

 26ケースの裁判例を紹介されています。

 田舎弁護士もみならいたいものです💦

2018年9月 4日 (火)

【歯科】 歯科大教授が明かす 本当に聞きたい! インプラントの話

 2013年に出版された「歯科大教授が明かす 本当に聞きたい! インプラントの話 」です。

 5章から構成されています。

 ① インプラント治療とはどういうものか?

 ② インプラント治療をめぐる3つの誤解

 ③ インプラント治療の流れを知っておこう

 ④ 術前検査・診査でリスクを明確にする

 ⑤ 信頼できる歯科医師の選び方

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 わかりやすく説明された良書だと思います。 

2018年9月 3日 (月)

【整形外科】 カラー写真でみる骨折・脱臼・捻挫

 この書籍は、交通賠償をよく取り扱うようになり、骨折や脱臼、捻挫がよくわからなかったことから、購入したものです。カラー写真でみる骨折・脱臼・捻挫 で、わかりやすい内容となっております。

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 お値段は、4500円+税です。医学関係の書籍って結構値段がしますね。

2018年9月 2日 (日)

【法律書】 医師民事責任の構造と立証責任

 平成30年2月に出版された「医師民事責任の構造と立証責任 」という書籍です。著者は、元裁判官で現在は大学の先生をされています。

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 14章から構成されています。

 ①医師民事責任の構造と立証責任、②結果予見義務と不安感説、③医療水準に基づく判断、④自己決定権ーエホバの証人輸血事件、⑤機会喪失論と相当程度の可能性、⑥医療水準に適合した医療を受ける利益ー大淀病院事件、⑦適切な治療を受ける期待権、⑧治療の選択肢を熟慮する機会、⑨医療契約上の債務不履行と慰謝料、⑩医師の患者に対する言動による人格権侵害、⑪医療過誤における請求権競合、⑫診療ガイドラインと裁判規範、⑬診療ガイドラインと因果関係判断・既判力の関係ー脳脊髄液減少症、⑭カンファレンス尋問。。。

 興味がつきないテーマですが、通読は難しそうです💦

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