【相続】 遺言

2019年6月24日 (月)

【相続】 実務家が陥りやすい相続・遺言の落とし穴

 実務家が陥りやすい相続・遺言の落とし穴(新日本法規)が、昨年10月に出版されていましたので、購入しました。

 結構、読んでいてドキとしたのがありました。

 賃借物件を引き払うと相続放棄できなくなるのか?

 相続人が相続放棄をしつつ遺贈により遺産を取得できるのか?

 包括遺贈の放棄の落とし穴

 無効な遺言は相続において何の意味も持たないのか

 改訂長谷川式知能評価スケールの落とし穴

 遺言に預貯金残高は記載しておいた方がよいのか

 遺言による認知の落とし穴

 共同相続した非上場株式の議決権については、相続分の割合の応じて行使するのか

 などなどです

 編集代表の野口弁護士は、労働法で有名ですが、相続・遺言分野も研究されておられるのですね

 

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2019年6月 8日 (土)

【相続】 包括遺贈の遺言執行者等が法定相続人に対して相続財産目録を交付せず、事前に通知しないまま遺産の不動産を処分したことなどが違法であるとして、法定相続人から遺言執行者等に対する損害賠償請求が認容された事例

 東京地裁平成19年12月3日判決です。

 相続財産の全部を換価してその費用等を控除した全額を第三者に遺贈する旨の清算型包括遺贈がなされた場合に、遺言執行者は遺留分を有しない法定相続人に対して相続財産目録の交付義務や執行状況等の報告義務を負うか否か、また、その執行補助者が遺言執行者とともに共同不法行為責任を負うことがあるのかという事案でした。

 裁判所は、包括遺贈の遺言執行者等が法定相続人に対して相続財産目録を交付せず、事前に通知しないまま遺産の不動産を処分したことなどが違法であるとして、法定相続人から遺言執行者等に対する損害賠償請求が認容しました。ただし、慰謝料は1人につき10万円としれており、名目的慰謝料に近いものと評価されています。

 なお、「本件では、法定相続人からの照会があつたのであるから、遺言執行者等から依頼された弁護士としては丁寧に対処すべきであったのに、遺留分のない法定相続人が何を言っているのかといわんばかりの対応に終始したため、紛争がこじれたことが読み取れる事案であり、代理人の対応態度も大切であることを教えている」と解説されています。

 

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 遺言書の作成に携わることも少なくないので、肝にめいじておきたいと思います。

 

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2019年3月 1日 (金)

【相続】 他人の添え手による補助を受けて作成した自筆証書遺言が自書の用件を欠くものとして無効と判断された事例 東京地裁平成30年1月18日判決

 金融法務事情No2107号で紹介された東京地裁平成30年1月18日判決です。

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 運筆について他人の添え手による補助を受けてされた自筆証書遺言が民法968条1項にいう「自書」に要件をみたすためには、

 遺言者が証書作成時に自書能力を有し、

     かつ

 上記補助が遺言者の手を用紙の正しい位置に導くにとどまるか、遺言者の手の動きが遺言者の望みに任されていて単に筆記を容易にするための支えを借りたにとどまるなど添え手をした他人の意思が運筆に介入した形跡のないことが筆跡の上で判定できるものであることを要する(昭和62年最高裁判決参照)

              ↓

 本件では、他人の添え手による補助を受けて作成した自筆証書遺言が、筆跡から遺言者の真意に基づくことが明らかとはならないなどの事実関係のもとでは、たとえ動画により遺言作成過程が記録されていても、自書の用件を欠くものとして、無効と判断されました。

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2018年10月18日 (木)

【相続】 遺言で債務を承継する者を指定することができるでしょうか?

 「家庭の法と裁判」No16号の「公証家事実務Q&A」の質問と解説です。

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 遺言で債務を承継する者を指定することができるでしょうか?という質問に対して、

 回答は、「法定相続分と異なる割合で債務を承継させる旨の遺言を作成しても、これを債権者に対して主張することはできませんが、相続人間においては効力が生じます」と説明されています。

 なお、全財産を特定の相続人に相続させる遺言をした場合で債務の帰属については記載されていない場合の扱いや、清算型遺言についても解説がなされています。

 

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2018年7月29日 (日)

【相続】 遺言者の遺言能力が欠如していたとして公正証書遺言が無効とされた事例

 判例時報No2370号で紹介された東京地裁平成29年6月6日判決です。

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 長谷川式簡易知能評価スケールでは、16点から18点で推移されていたようですが、アルツハイマー型認知症により短期記憶障害が相当程度進んでおり、また、遺言書の内容も複雑であったことから、公正証書遺言でしたが、無効と判断されています。

 なお、控訴されているようです。

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2018年5月24日 (木)

【相続】 「すべてまかせる」という遺言

 金融法務事情No2088号で紹介された東京地裁平成29年9月13日判決です。

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 被相続人が「すべてまかせる」と記載した対象者の名に訂正があるが、民法968条2項所定の方式が履践されていない自筆証書遺言は、

 その作成に至る経緯ないし被相続人とその姪とのこれまでの関係に照らして被相続人の姪の名を誤記したために訂正したものであると認められる判示の事実関係のもとにおいては、

 被相続人の姪を対象者として記載したもので、被相続人の遺産の全部を姪に遺贈する趣旨の遺言として有効である。

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 「まかせる」という遺言ってためにみかけますよね。。。

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2017年6月15日 (木)

【相続】 遺言能力欠如により公正証書遺言が無効であるとされた事例 東京地裁平成28年8月25日判決

 判例時報No2328号で紹介された東京地裁平成28年8月25日付判決です。

 公正証書遺言なのに、遺言能力なしとして、無効になってしまったという事案でした。。。

 本判決は、Aの経歴、その相続財産の経緯及び認知症の診断歴、本件遺言書の作成過程等を詳細に認定した上で、本件遺言書の作成の直前にAをアルツハイマー型認知症であると診断した医師及び本件遺言書を作成した公証人によるAの遺言能力に関するそれぞれの見解等を踏まえ、大要以下のとおり判示して、本件遺言当時のAの遺言能力を否定しました。

 ①Aに遺言をするに足る意思能力がなかった旨の意見を述べる前記の医師の意見は、Aの経歴、診察経緯及びその内容等に照らし、少なくとも医学的観点から見た当時のAの精神状態の評価に関しては、疑問をさしはさむに足る証拠は見当たらないこと

 ②他方で、Aが遺言能力を有していた旨の前記公証人の供述等は、その前提において医学的根拠がない部分があるなどその根拠が乏しいものであるほか、Aと公証人との面談時のやりとりにおいてAの能力に疑問を抱かせ得る点があることなどに照らし、遺言能力を認めるに足りる的確な証拠であると評価できないこと、

 ③本件遺言当時のAが遺言能力を肯定するに足りるほどのコミュニケーション能力を有していたと看取られないこと

 ④本件遺言当時のAは、Y夫婦に財産の全てを想像させたいとの意思を明示し、他の相続人に財産を分けない理由を自発的に述べていたが、それは自己がおかれた現実の状況を理解・把握する能力を失っているAをY夫婦が誘導することによってされたものであるとみるのが相当であることなどの事情によれば、本件遺言当時のAは、医学的観点はもとより、法的観点から見ても、遺言能力を欠いていたと認めるのが相当である。

 この事案ですが、詳細な付言が付されていること、医師の診断書を作成してもらっていたこと、被相続人の発言を録音する等慎重な対応をしておりましたが、裁判所は遺言能力を認めるには至りませんでした。

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2016年10月23日 (日)

【相続】 花押での遺言は、無効になります

 判例タイムズNo1428号で紹介された最高裁平成28年6月3日判決です。

 いわゆる花押を書くことは、民法968条1項の押印の要件を充たさないと判断し、花押での遺言は無効になることになりました。

 指印はOKだったのですが、花押は、押印のような再現性はないので、故人を特定する機能が高くないと判断されたのでしょう。

 日本に帰化した白系ロシア人が、押印のないサインの遺言を有効にしたものがありますが、よほど特別の事情がある1事例を示したものであり、押印の要件を緩和したものではないと評価されているようです。

 遺言書を作成するのは、やはり、弁護士に相談されることが無難なようですね。

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2016年8月 3日 (水)

【相続】 田舎弁護士が、ますあつ(テレビ)で紹介されました。

  7月31日(日曜日)のえひめのシニア応援番組「ますあつ」日曜あさ6時15分~テレビ愛媛で、田舎弁護士が紹介されました。

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2016年7月15日 (金)

【相続】 遺言の書き方・遺し方

 銀行法務21No802で紹介された金融機関のための遺言入門です。

 「遺言の書き方・遺し方」というテーマで、信用金庫の方が執筆されていました。

 作成のポイントは、次の5つです。

 1つめが、意思能力があるか、

 2つめが、遺留分を侵害していないか、

 3つめが、納税のことを考える

 4つめが、執行者まで決めておく

 5つめが、遺言財産に含まれないものもある

 また、遺言書を遺すべき人とは、

 1つめには、分割しづらい資産をお持ちの方

 2つめは、法定相続分どおりにしたくない方

 3つめは、先妻の子どもがいる場合

 4つめが、事業承継を考えている方です。

 わかりやすく解説されているので、一度、読まれたらいかがでしょうか。

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