【子ども】

2019年2月25日 (月)

【子ども】 子どもの引き渡し

 「家庭の法と裁判」18号で紹介された大阪高裁平成30年3月9日判決です。

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 抗告人が相手方に対して未成年者の監護者を抗告人と指定すること及び未成年者を抗告人に引き渡すことを求めた事案において、

 離婚時に未成年者の親権者を相手方と定めたが、監護者について協議が調わない状況で、離婚後も抗告人が未成年者の監護を継続していたところ、

 相手方が、未成年者を数日後に抗告人のもとに返すとの虚偽の説明をして抗告人から未成年者の引き渡しを受け、その後監護養育を継続しているという事実関係の下で、

 離婚の際に一方を親権者と定めた場合でも、その時点において子の監護者に関する協議が調わない状況にあった場合には、家庭裁判所において子の監護者を定めることができるとした上で、

 未成年者の従前の主たる監護者は抗告人であり、その監護に問題がなく、未成年者の年齢に照らせば抗告人を監護者に指定するのが相当であるなどとして、申立てを却下した原審判を取り消し、

 抗告人の申し立てを認容しました。

 

 

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2019年2月11日 (月)

【子ども】 面会交流が否定された審判例

 判例時報No2388号で紹介された札幌高裁平成30年2月13日決定です。

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 夫から妻に対して申立てられた未成年の子(12歳、9歳)との面会交流を認める審判が、

 抗告審において実施にあたっても諸条件が整っていないとして取消され、申立てが却下されました。

 夫が妻に対して損害賠償請求を提訴したこと、長期間婚姻費用の分担を行わなかったこと、原審で試行的面会交流の実施ができなかったこと等が考慮されたようです。

 

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2018年12月23日 (日)

【子ども】 面会交流と間接強制

 「家庭の法と裁判」No17号で紹介された大阪高裁平成30年3月22日決定です。

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 子を面会交流させることを内容とする債務名義に基づき抗告人が間接強制を申立てた事案において、

 相手方が抗告人の別居から約3年間面会交流を拒否し続けたことなどから、相手方に面会交流させる義務を継続的かつ確実に履行させるためには、相手方の収入や経済状況などを踏まえ、相手方に面会交流を心理的に強制させるべき相応の額の強制金の支払いを命じる必要があるなどとして、強制金の額を不履行1回につき5万円とした原決定を変更し、不履行1回につき20万円とした事例

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2018年9月 5日 (水)

【子ども】 国際的な子の奪取の民事上の側面に関する条約の実施に関する法律 

 判例時報No2372号で紹介された最高裁平成29年12月21日決定です。

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 最高裁決定は、国際的な子の奪取の民事上の側面に関する条約の実施に関する法律に基づき、子の返還を命じた終局決定が同法117条1項の規定により変更された事例

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 判例時報No2372号は、

 「国際的な子の奪取の民事上の側面に関する条約の実施に関する法律に基づき、父である相手方が、母である抗告人に対して、子をその常居所地国であるシンガポール共和国に返還するよう求めた事案において、

 相手方の抗告人に対する暴力について個人保護命令が発令されているものの、その後は相手方が個人保護命令に反する行動をとっていないなど、同法28条1項4号(重大な危険)の返還拒否事由があるとは認められないことなどから、

 子の返還を命じた原決定は相当であるとして抗告を棄却した事例」も紹介されていました。

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2018年6月10日 (日)

【面会交流】 子どもとの面会交流。。。

 判例時報No2365号で紹介された東京高裁平成29年11月24日判決です。

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 判決要旨は以下のとおりです。

 別居前と同様に親子の交流を継続することは子の健全な成長に資するものとして意義がある反面、

 別居に至った経緯等から子の福祉に反する場合があることからすると、その実施がかえって子の福祉を害することがないよう、事案における諸般の事情に応じて面会交流を否定したり実施要領の策定に必要な配慮をしたりするのが相当であり、

 いわゆる原則実施論を論難する抗告人の主張は前記考え方と矛盾するものではないとして、面会交流、第三者立会い等につき、原審判の内容を一部変更した事例

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 解説によれば、従来の家裁の実務は面会交流の許否等につきいわゆる比較基準論に従って双方の諸事情を丁寧に審理判断していたが、

 平成20年前後頃からいわゆる原則実施論が台頭し始め、最近ではほぼ全国的に家裁実務に行き渡っていたのであるが、

 近時その弊害が指摘されるようになったこともあって、最近ようやく家裁実務でも見直しが検討されるようになったと説明されています。

 田舎弁護士の個人的な見解としては、非監護親との面会交流は重要だと考えており、監護親の代理人になった場合でもその方向での検討を促すことが少なくありません。

 ただ、他方で、非監護親のこれまでの対応のまずさなどにより、面会交流を実施することが好ましくないような場合もありますので、悩むところです。

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2018年5月17日 (木)

【子ども】 離婚した父母のうち子の親権者と定められた父が法律上監護権を有しない母に対し親権に基づく妨害排除請求として子の引渡しを求めることが権利濫用に当たるとされた事例 

 判例タイムズNo1446号で紹介された最高裁平成29年12月5日決定です。

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 最高裁は、

 離婚後の父母のうち親権者と定められた一方が、民事訴訟の手続により、法律上監護権を有しない他方に対し、親権に基づく妨害排除請求として子の引渡しを求めることができると解されるとしつつ、

 決定要旨のとおり、判示の事情の下においては、XがYに対し親権に基づく妨害排除請求としてAの引渡を求めることは権利の濫用に当たる旨を判示し、本件申立てを却下した原審の判断は結論において是認できるとして、

 本件抗告を棄却しました。

 事案は、子が7才であり、母は、父と別居してから4年以上、単独で子の監護に当たっていたというケースなので、結論的には妥当なような印象を受けました。

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2018年4月17日 (火)

【子ども】 面会交流と間接強制

 最近、面会交流の実施のために、間接強制の申立てがなされることも散見されるようになりました。家庭の法と裁判第13号では、大阪高裁平成29年4月28日決定が紹介されていました。

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 相手方が、抗告人らに対し、相手方を未成年者(15歳)と面会交流をさせる義務を履行しなかったとして、間接強制の申立てをした事案について、

 間接強制をするためには債務者の意思のみによって債務を履行することができる場合であることができる場合であることが必要であるが、

 本件未成年者のような年齢の場合は子の協力が不可欠である上、本件未成年者は相手方との面会交流を拒否する意思を強固に形成しているところ、本件未成年者の精神的成熟度を考慮すれば、抗告人らにおいて本件未成年者らに面会交流を強いることは未成年者の判断能力ひいてはその人格を否定することになり、却って未成年者の福祉に反することから、本件債務は債務者らの意思のみによって履行することはできず履行不能であるなどとして、相手方の間接強制の申立てを却下しました。

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2018年4月 9日 (月)

【子ども】 家庭の法と裁判 13号 特集 面会交流の実務

 最新号の「家庭の法と裁判 13号」で、面会交流の実務についての紹介がなされていました。

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 面会交流って、最近は、ホットな争点になっております。

 ただ、家裁の実務は、「非監護親と子との面会交流は、基本的に子の健全な育成に有益なものであるという認識に立ち、面会交流によって子の福祉を害するおそれがあるといえる特段の事情がある場合(たとえば、①非監護親による子の連れ去りのおそれ、②非監護親による子の虐待のおそれ、③非監護親による監護親に対する暴力など)を除き、原則として認められるべきとして運用されるようになり、家庭裁判所の実務の基本方針として定着しております。」とか、

 或いは、「現在の家裁実務は、前記のように、面会交流が基本的に子の健全な育成に有益なものであるととらえ、子の福祉の観点から面会交流を禁止・制限すべき事由(面会交流の実施によりかえって子の福祉が害されるおそれがあるといえる特段の事情)が認められない限り、具体的な事案に即して、面会交流の円滑な実施に向けて審理・調整を進めている。」と言われています。

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 田舎弁護士も、監護親の代理人になった場合、特段の事業がない限り、面会交流の円滑な実施に努めているところですが、離婚という感情的な対立が背景にあるために、円滑にいかない場合も少なくありません。

 

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2018年3月24日 (土)

【子ども】 面会交流の間接強制金 100万円 → 30万円

 判例タイムズNo1445号で紹介された東京高裁平成29年2月8日決定です。

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 面会交流審判に対する抗告事件において定められた義務を履行しないとして相手方が抗告人に対して間接強制の申立てをした事案について、

 原決定が、抗告人が義務を履行しないときは、相手方に対し、不履行1回につき100万円の割合による金員を支払うことを命じたことに対して、

 抗告審は、従前の経緯や抗告人の主張からすると抗告人に対し、少額の間接強制金の支払いを命じるだけでは面会交流の実現が困難であると解されること、抗告人の年収等、その他本件に顕れた一切の事情を考慮すると、

 本件における間接強制金を不履行1回につき30万円とさだめるのが相当であるとした事例。

 →注意していただきたいのは、どの事案でも、間接強制金が1回100万円とか、30万円とかになるわけではないということです。抗告人は2600万円をこえる年収を得ていたので、この金額になったということが強いと思います。金額の一般化は困難です。

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2018年1月16日 (火)

【子ども】 子どもの取戻し

 「家庭の法と裁判」1月号です。

 東京高裁平成28年6月10日決定です。

 審判前の保全処分として子の引渡しを命ずる場合には、

 審判前の保全処分により子の急迫の危険を防止するため必要があることを要する等と解した上で、

 本件ではこのような疎明がないとして、

 未成年者らの監護権を仮に相手方と定め、抗告人に未成年者らの引渡を命じた原審を取り消し、相手方の申立てを却下した事例

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 事案は、現在は、未成年者らは、抗告人(父親)の監護の元で養育されているようですが、決定書を見る限り、両親の対立は激しいものがあります。

 抗告人と相手方との関係が悪化し、直前に相手方の父親との間の面談で、相手方が未成年者らと共に近所のアパートに転居するtの提案を受けたが、出勤した相手方の帰宅前、午後5時過ぎに、同日まで相手方及び未成年者らの家族で居住していたマンションから、未成年者らを連れて、家を出たという事案で、未成年者らを強制的に奪取したとか、それに準じて強制的に連れ去ったと評価を受けるものではないと判断されています。

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 抗告人の代理人弁護士が、一度相手方との面会交流をセットしておりますが、罵倒され暴行も受けているようです。。。

 子どもの親権や監護権が絡む事案は、依頼を受ける弁護士も精神的にも大きな負担となります。 

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