【離婚】 生活費

2018年10月 8日 (月)

【離婚】 算定表の上限額である2000万円をこえている場合!?

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 家庭の法と裁判No16号で紹介された東京高裁平成28年9月14日決定です。義務者がなんと3900万円の給与収入があったという事案で、権利者は70万円位の収入しかありません。

 高裁は、月額20万円としました。なんかダイブ少ないような気もします。

 別居中の夫婦間において、妻である相手方が、夫である抗告人に対して、毎月相当額の婚姻費用の支払いを求める事案について、

 いわゆる標準算定方式を前提としつつ、

 義務者の年収がいわゆる算定表の上限である2000万円を相当ていど超えている場合において、

 基礎収入を算定するにあたつては、税金及び社会保険料の各実額、職業費並びに特別経費に加え、貯蓄分を控除すべきであるとした事例

 算定表の上限を超える場合の婚姻費用の算定方法については、ア標準算定方式の上限額を用いて算定する方法、イ基礎収入が総収入に占める割合を標準算定方式の上限額に対する数値より若干低くして算定する方法、エ基礎収入の算定にあたり、総収入から控除する各費目の額・割合を修正したり、更に貯蓄分を控除したりする方法の他、エ同居中の生活レベル等から相当な婚姻費用を認定する方法があります。

 前記東京高裁は、ウに近い方法で算出しております。

 算定表の上限を超えるケースで、田舎弁護士はほとんど経験したことがありませんね。

 1度だけあったようななかったような・・・・

 夫婦間に子どもがいるようなケースでは、算定表の金額は低くおされられているような気がしますので、算定表の金額よりも多く支払ってもらいたいですね。

 

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2018年8月10日 (金)

【離婚】 婚姻費用・養育費の算定!?

 平成30年4月に、新日本法規から出版された「婚姻費用・養育費の算定ー裁判官の視点にみる算定の実務 」という書籍を購入しました。

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                (おんまく・太鼓)

 婚姻費用や養育費は、度々問題となり、田舎弁護士にとっても、相談の多い分野の1つです。

 7章で構成されています。

 ① 婚姻費用・養育費分担義務

 ② 婚姻費用・養育費分担額の算定

 ③ 標準的算定方式による婚姻費用・養育費算定

 ④ 標準的算定方式による算定の修正要素

 ⑤ 夫婦間の子以外の被扶養者の存在

 ⑥ 婚姻費用・養育費の額の変更

 ⑦ 審判の主文・調停条項

 質問と解説というパターンなので読みやすいと思います。

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2018年5月27日 (日)

【離婚】 養育費

 判例時報No2364号で紹介された東京高裁平成29年11月9日判決です。

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 判旨は以下のとおりです。

 当事者間の子が、養育費増額の審判の半年後に大学に入学し、成年に達した後も学納金及び生活費等を必要とする状態にあるという事情の変更が生じた場合において、

 変更の可否及びその内容については、

 大学進学了解の有無、支払義務者の地位、学歴、収入等を考慮して判断すべきであるとし、

 私立大学への学納金については支払い義務を認めず、

 養育費支払い期間の終期を子が成年に達する日の属する月までから22歳に達した後の最初の3月までに延長することを認めた事例

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 第1審は、私立大学の学納金ばかりか、大学卒業までの養育費の支払いを否定しましたが、

 第2審は、私立大学の学納金は否定したものの、養育費については22歳まで認めました。

 親としては、大学費用まで応援してあげたいが、面会交流等は円滑にされていたのでしょうかね。。。

 決定文を読む限り、離婚した原因が相手方の不貞行為にあるようですが、別居してから現在まで連絡や面会交流はなかったようです。

 離婚って、1つの財布を2つに分けるわけなので、必然的に経済的には大きなダメージを受けることになるわけですが、まずはそこの理解が重要だろうと思います。

 家を取得したとしても住宅ローンが残存する限り、不安は残ることになります。

 不貞やDV(精神的なものを含む)等では仕方がありませんが、性格の不一致の場合には、夫婦関係の改善ができる余地はないかを今一度考えた方がよいと思います。

 きっとどの夫婦も仲良く幸せだった時代はあったはずですから。

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2017年4月 1日 (土)

【離婚】 不貞をした妻からの生活費の請求

 判例タイムズNo1433号で紹介された平成28年3月17日付大阪高裁の決定です。

 第一審は、月額35万円の支払い義務を認めましたが、第二審は、月額29万7000円に減額されました。

 相手方の不貞行為を認定した上で、相手方の抗告人に対する婚姻費用分担の請求は、信義則あるいは権利濫用の見地から、子らの養育費相当分に限って認められるべきであると判断されました。

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                 (八王子神社)

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2017年1月27日 (金)

【離婚】 生活費の審判 よくある内容ですね

 「家庭の法と裁判」2017年1月号(8号)で紹介された平成27年8月13日付東京家裁審判です。

 判示事項は以下のとおりです。

① 婚姻費用の分担の支払の始期について、申立人が相手方に内容証明郵便をもって婚姻費用の分担を求める意思を表明した時期とした事例

② 申立人が居住する住宅ローンの支払を算定表によることができない特別の事情として考慮した事例

③ 就学中である子ら(21歳及び19歳)について、算定表による算定に当たっての未成熟子としては取り扱うこととするが、その学費については、算定表によることができあに特別の事情として考慮するのは相当でないとした事例

 本審判は、婚姻費用や養育費を算定する際によく見受けられる問題点について判断したものであり、実務上参考になると思われたので紹介するとされています。

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2016年11月27日 (日)

【離婚】 生活費と失業してしまった場合

 判例タイムズの1429号で紹介された東京高裁平成28年1月19日決定です。

 養育費の算定に当たり、失職した義務者の収入について、潜在的稼働能力に基づき認定が許されるのは、

 就労が制限される客観的、合理的事情がないのに主観的な事情によって本来の稼働能力を発揮しておらず、そのことが養育費の分担における権利者との関係で公平に反すると評価される場合であり、原審は、この点を十分に審理していないとして、原審を取り消して、差し戻しされた事例。

 「潜在的稼働能力」は、キーワードになりそうですね。

 覚えておきたいと思います。

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               (ニコライ堂が見えます)

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2016年9月20日 (火)

【離婚】 前件調停後に妻でない女性との間に子が出生したこと等が婚姻費用の分担額の減額を認めるべき事情の変更に該当するとして、抗告人が分担すべき婚姻費用額の減額を認めた事例

 判例タイムズNo1427号で紹介された名古屋高裁平成28年2月19日決定です。

 事案は、夫であるA(抗告人)が、婚姻費用の分担額を定めた調停(月額50万円)の後、交際していた二人の女性との間に合計3人の子が出生したことなどを理由に、妻であるB(相手方)に対して、前件調停に定められた婚姻費用の分担額の減額を認めた(月額20万円)という事案です。

 なんと虫のいい話だろうか。なお、Aは、歯医者さんで課税される所得額が2100万円を超えています。流行っているようなので、腕はいいんでしょうね。

 第1審は、婚姻費用の減額を認めるのは、Aの不貞行為を助長追認するも同然であるとして、Aの申し立てを却下しております。

 第2審は、段階的に、月46万円、月49万円、月39万円と減額を認めています。

 抗告審は、前件調停後に、Aが3人の子に対する扶養義務を負うに至ったことについて、前件調停の際に予想しえた事情等ではなく、婚姻費用の分担額を減額すべき事情の変更に該当するとして、

 いわゆる標準算定方式に依拠して、3人の養育費を考慮したAの負担する婚姻費用額を算定して、原判決を取り消したうえで、前述のような形で婚姻費用額を減額しました。

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2016年6月29日 (水)

【離婚】 婚姻費用分担と住宅ローン

 判例タイムズNo1424号で紹介された東京家裁平成27年6月17日審判です。

 夫である相手方から、妻である申立人に対する婚姻費用分担額を定めるにあたり、申立人が居住していた自宅の住宅ローンの支払いを相手方がしていた事情を考慮して、金額を算定した事例が紹介されていました。

 当たり前の審判例だと思うのですが、なんで紹介されたのかな!?

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2015年10月24日 (土)

【離婚】 いわゆる標準的算定方式により試算された婚姻費用を、子の私立学校における学費等を考慮して修正された事例 大阪高裁平成26年8月27日判決

 判例時報No2267号で紹介された事案です。

 私立学校における学費について、婚姻費用を算定するに際してどう考慮すべきかが問題となった事案です。

 一般的には、私立学校の実際の授業料から、標準的算定方式で考慮されている公立学校の学校教育費(標準的教育関係費)を控除した金額を算出し、

 この額(超過教育関係費)を、当事者双方の基礎収入で按分する方法(基礎収入比按分処理)が、主流になっているようです。

 紹介する裁判例は、基礎収入比按分処理ではなく、加算修正に当たり、学費のうち公立学校の標準的教育関係費を超える部分について、両当事者で2分の1ずつ負担すべきものであるとした点で、特徴がある事件となっております。

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2015年4月14日 (火)

【離婚】 養育費の減額

 家庭の法と裁判創刊号 で紹介された福岡高裁平成26年6月30日決定です。

 調停離婚の際に、子ども2名の養育費を一人20万円を定めたところ、5年経過後に、義務者が再婚、養子縁組、新たな子どもの出生があり、他方で、権利者も再婚しているという事案において、義務者が養育費の減額を求めたというケースです。

 第1審は、計算上の1人当たりの養育費を月額約15万円と算定した上で、Xが、A、Bの養育費支払い義務を承知で再婚や養子縁組を行ったこと、Xの学歴、職業及び収入等から本来大学卒業までの養育費を支払うのが相当であり、努力すれば支払い可能であることなどを理由に、事情変更を認めませんでした。

 第2審は、計算上の1人当たりの養育費を月額約17万円と算定した上で、双方の再婚、養子縁組、出生については、調停時には想定されていなかった事情であり、それぞれの生活状況は大きく変化し、現在の養育費の算定結果も相当程度変わっているとして事情の変更を認めました。

 義務者は医師で約6000万円の収入、権利者は薬剤師で約1000万円の収入があったという事案です。。。 

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