【離婚】 生活費

2017年4月 1日 (土)

【離婚】 不貞をした妻からの生活費の請求

 判例タイムズNo1433号で紹介された平成28年3月17日付大阪高裁の決定です。

 第一審は、月額35万円の支払い義務を認めましたが、第二審は、月額29万7000円に減額されました。

 相手方の不貞行為を認定した上で、相手方の抗告人に対する婚姻費用分担の請求は、信義則あるいは権利濫用の見地から、子らの養育費相当分に限って認められるべきであると判断されました。

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                 (八王子神社)

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2017年1月27日 (金)

【離婚】 生活費の審判 よくある内容ですね

 「家庭の法と裁判」2017年1月号(8号)で紹介された平成27年8月13日付東京家裁審判です。

 判示事項は以下のとおりです。

① 婚姻費用の分担の支払の始期について、申立人が相手方に内容証明郵便をもって婚姻費用の分担を求める意思を表明した時期とした事例

② 申立人が居住する住宅ローンの支払を算定表によることができない特別の事情として考慮した事例

③ 就学中である子ら(21歳及び19歳)について、算定表による算定に当たっての未成熟子としては取り扱うこととするが、その学費については、算定表によることができあに特別の事情として考慮するのは相当でないとした事例

 本審判は、婚姻費用や養育費を算定する際によく見受けられる問題点について判断したものであり、実務上参考になると思われたので紹介するとされています。

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2016年11月27日 (日)

【離婚】 生活費と失業してしまった場合

 判例タイムズの1429号で紹介された東京高裁平成28年1月19日決定です。

 養育費の算定に当たり、失職した義務者の収入について、潜在的稼働能力に基づき認定が許されるのは、

 就労が制限される客観的、合理的事情がないのに主観的な事情によって本来の稼働能力を発揮しておらず、そのことが養育費の分担における権利者との関係で公平に反すると評価される場合であり、原審は、この点を十分に審理していないとして、原審を取り消して、差し戻しされた事例。

 「潜在的稼働能力」は、キーワードになりそうですね。

 覚えておきたいと思います。

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               (ニコライ堂が見えます)

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2016年9月20日 (火)

【離婚】 前件調停後に妻でない女性との間に子が出生したこと等が婚姻費用の分担額の減額を認めるべき事情の変更に該当するとして、抗告人が分担すべき婚姻費用額の減額を認めた事例

 判例タイムズNo1427号で紹介された名古屋高裁平成28年2月19日決定です。

 事案は、夫であるA(抗告人)が、婚姻費用の分担額を定めた調停(月額50万円)の後、交際していた二人の女性との間に合計3人の子が出生したことなどを理由に、妻であるB(相手方)に対して、前件調停に定められた婚姻費用の分担額の減額を認めた(月額20万円)という事案です。

 なんと虫のいい話だろうか。なお、Aは、歯医者さんで課税される所得額が2100万円を超えています。流行っているようなので、腕はいいんでしょうね。

 第1審は、婚姻費用の減額を認めるのは、Aの不貞行為を助長追認するも同然であるとして、Aの申し立てを却下しております。

 第2審は、段階的に、月46万円、月49万円、月39万円と減額を認めています。

 抗告審は、前件調停後に、Aが3人の子に対する扶養義務を負うに至ったことについて、前件調停の際に予想しえた事情等ではなく、婚姻費用の分担額を減額すべき事情の変更に該当するとして、

 いわゆる標準算定方式に依拠して、3人の養育費を考慮したAの負担する婚姻費用額を算定して、原判決を取り消したうえで、前述のような形で婚姻費用額を減額しました。

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2016年6月29日 (水)

【離婚】 婚姻費用分担と住宅ローン

 判例タイムズNo1424号で紹介された東京家裁平成27年6月17日審判です。

 夫である相手方から、妻である申立人に対する婚姻費用分担額を定めるにあたり、申立人が居住していた自宅の住宅ローンの支払いを相手方がしていた事情を考慮して、金額を算定した事例が紹介されていました。

 当たり前の審判例だと思うのですが、なんで紹介されたのかな!?

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2015年10月24日 (土)

【離婚】 いわゆる標準的算定方式により試算された婚姻費用を、子の私立学校における学費等を考慮して修正された事例 大阪高裁平成26年8月27日判決

 判例時報No2267号で紹介された事案です。

 私立学校における学費について、婚姻費用を算定するに際してどう考慮すべきかが問題となった事案です。

 一般的には、私立学校の実際の授業料から、標準的算定方式で考慮されている公立学校の学校教育費(標準的教育関係費)を控除した金額を算出し、

 この額(超過教育関係費)を、当事者双方の基礎収入で按分する方法(基礎収入比按分処理)が、主流になっているようです。

 紹介する裁判例は、基礎収入比按分処理ではなく、加算修正に当たり、学費のうち公立学校の標準的教育関係費を超える部分について、両当事者で2分の1ずつ負担すべきものであるとした点で、特徴がある事件となっております。

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2015年4月14日 (火)

【離婚】 養育費の減額

 家庭の法と裁判創刊号 で紹介された福岡高裁平成26年6月30日決定です。

 調停離婚の際に、子ども2名の養育費を一人20万円を定めたところ、5年経過後に、義務者が再婚、養子縁組、新たな子どもの出生があり、他方で、権利者も再婚しているという事案において、義務者が養育費の減額を求めたというケースです。

 第1審は、計算上の1人当たりの養育費を月額約15万円と算定した上で、Xが、A、Bの養育費支払い義務を承知で再婚や養子縁組を行ったこと、Xの学歴、職業及び収入等から本来大学卒業までの養育費を支払うのが相当であり、努力すれば支払い可能であることなどを理由に、事情変更を認めませんでした。

 第2審は、計算上の1人当たりの養育費を月額約17万円と算定した上で、双方の再婚、養子縁組、出生については、調停時には想定されていなかった事情であり、それぞれの生活状況は大きく変化し、現在の養育費の算定結果も相当程度変わっているとして事情の変更を認めました。

 義務者は医師で約6000万円の収入、権利者は薬剤師で約1000万円の収入があったという事案です。。。 

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2014年9月22日 (月)

【離婚】 婚姻費用分担事件における信義則の適用事例

 判例タイムズNo1403号で紹介された東京高裁平成24年12月28日決定です。

 別居中の妻が、長男及び長女を1泊との予定で夫に委ねたところ、夫が妻に対する連絡を絶ち、3ヵ月余にわたり長男及び長女を妻の下に戻さなかった事情の下で、

 妻が夫に対して婚姻費用の分担を申し立てた事案において、

 原審が3ヵ月余にわたる長男及び長女の養育費相当額を定めた婚姻費用分担額を定めて、夫から妻への支払を命じた審判につき、

 抗告審が信義則を理由に、当該期間における養育費相当額を婚姻費用から控除することは許されない旨判示された事例

 なんだろう? 3ヵ月分は妻は子どもの養育をしていないのだから、そこの部分は認められないと主張したようです。

 う~ん。

 これはなんでもおかしいだろうと思います。

 ただ、解説によれば、仮に抗告人が子らを引き取って相手方の下に戻すのを拒否し続けた期間が相当長期間にわたるような場合であっても、やはり信義則違反を理由に長期間に渡る養育費相当額の支払いを抗告人に対して命じるのが妥当といえるのかについては、今後検討を要する と書かれています。

 ところで、法曹会から出版されていた家庭裁判月報が廃刊になって少し時間が経過しますが、判タや判例時報だけだと、家事がらみの裁判例をフォローするのには数が少なすぎますね。

 家庭裁判所の裁判例って、今後、同フォローしていけばいいのかな??  

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2014年7月12日 (土)

【離婚】 扶養義務等に係る金銭債権について、債務の全部を弁済する資力を有していないものの、その一部を弁済する資力を有している場合における、間接強制の可否 東京高裁平成26年2月13日決定

 金融法務事情No1997号で紹介された東京高裁平成26年2月13日決定です。

 決定要旨を引用します。

 民事執行法167条の15第1項の趣旨等を踏まえると、債務者が債務名義上の債務の一部について弁済する資力はあるものの、全部を弁済する資力がない場合においては、間接強制の申立てをすべて却下するのではなく、弁済の資力を有している限度でこれを認めることができる。

 原決定は、間接強制の申立てを全て却下したようですが、東京高裁はこれを変更しました。

 当たり前のような決定だと思うのですが・・・・ 

 

 ★民事執行法167条の15第1項

 第151条の2第2項各号に掲げる義務に係る金銭債権についての強制執行は、前各款の規定により行うほか、債権者の申立てがあるときは、執行裁判所が第172条第1項に規定する方法により行う。ただし、債務者が、支払能力を欠くためにその金銭債権に係る債務を弁済することができないとき、又はその債務を弁済することによってその生活が著しく窮迫するときは、この限りでではない。 

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2014年5月29日 (木)

【離婚】 債権差押命令のうち、確定期限が到来していない定期金債権による差押えの部分につき、その必要性が失われたとして民事執行法153条1項による取消が認められた事例 東京高決平成25年10月9日

 金融法務事情No1994号(5月25日号)で紹介された東京地裁平成25年10月9日決定です。

 

 平成24年4月に、離婚の際に、X(夫)とY(妻)とは、YがXに解決金として270万円を支払うこと、XがYに子どもの養育費を毎月支払うこと等を内容とする離婚調停を成立させました。

 ところが、Xは、平成24年7月分、8月分の養育費を支払わなかったので、9月ころに家裁から履行勧告を受けたので、10月には養育費を一部支払ったものの、再度、不払いが発生したため、Yは、給料等の差押えをしました。

 そのため、Xは勤務先から差押えを解かないと居場所がなくなる等と言われたため、XはYに対して未払いの養育費を支払ったものの、Yは差押えを取り下げなかったことから、YはXに対して差押えを取り下げるよう求めたものの、Yは、Xに対して、解決金の放棄や、養育費の増額を求めたために、合意に至らず、確定期限が到来していない養育費を請求債権とする差押え部分の必要性がなくなった旨主張して、民事執行法153条1項に基づき差押命令の取消しを申し立てたものです。

  決定要旨を紹介いたします。

  申立人が、民事執行法151条の2による債権差押命令発令後、相手方に対し、支払期限の到来していた養育費を任意に支払ったことに加え、

 支払期限未到来分を含む養育費全額を自身の代理人弁護士に預託した上、これを養育費の支払にあてる旨同弁護士とともに誓約しているなどの事情のもとでは、

  客観的に養育費の任意履行が見込まれる状況にあり、現時点では予備的差押えの必要性が失われたというべきであるから、

 上記債権差押命令のうち、期限の到来していない請求債権による差押えの部分を取り消すことが相当である。

 う~ん 養育費をしばらくの間支払わなかったことで、大変大きなことになっていましました。 

 

 

 

 

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