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2019年6月13日 (木)

【相続】 相続人のうちの1人に対して財産全部を相続させる旨の遺言がされた場合において、遺留分の侵害顎の算定に当たり、遺留分権利者の法定相続分に応じた相続債務の額を遺留分の額に加算することの可否

 最高裁平成21年3月24日判決です。

 判決要旨を紹介します。

 相続人のうちの1人に対して財産全部を相続させる旨の遺言がされた場合には、遺言の趣旨等から相続債務については当該相続人にすべてを相続させる意思のないことが明らかであるなどの特段の事情のない限り、相続人間においては当該相続人が相続債務もすべて承継したと解され、遺留分の侵害額の算定にあたり、遺留分権利者の法定相続分に応じた相続債務の額を遺留分の額に加算することは許されない。

 遺留分についての最高裁判例ですが、田舎弁護士的には下線部分が気になりました。

 

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 最高裁判決は、「上記遺言による相続債務についての相続分の指定は、相続債権者の関与なくしてなされたものであるから、相続債権者に対してはその効力は及ばないと解するのが相当であり、各相続人は、相続債権者から法定相続分に従った相続債務の履行を求められたときにはこれにおじなければならない」、「相続債権者の方から相続債務のついての相続分の指定の効力を承認し、各相続人に対し、指定相続分に応じた相続債務の履行を請求することは妨げられない」と判断しております。
 なお、最高裁調査官解説によれば、「遺産全部を一人の相続人に相続させるという遺言がされた場合の法律関係は、遺産全部の包括遺贈の場合(民法990条によれば、包括受遺者は一切の権利義務を承継する)のそれと同様であるともいわれている」ことが紹介されています。
 田舎弁護士は銀行の顧問をさせていただいておりますので、このあたりもおさえておく必要があります。
 

 

 

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