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2019年6月

2019年6月26日 (水)

【成年後見】 新・成年後見における死後の実務 (日本加除)

 日本加除出版から、3月に新・成年後見における死後の実務が出版されていましたので、購入しました。

 4編から構成されています。①死後事務に関する理論、②円滑化法と実務の対応、③後見終了時の引継ぎ、④円滑化法を保管する理論です。

 

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 特に、②の円滑化法と実務の対応は、1病院費用の支払い、2遺体の引取りと火葬・埋葬、3葬儀と葬儀費用、4預貯金の払戻し、5居住空間の明渡し、6住宅ローンの支払い、7後見人等に対する報酬、8民事責任、また、③の後見終了時の引継ぎは、1財産の引き渡し、2後見の終了と遺言執行です。
 

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2019年6月24日 (月)

【相続】 実務家が陥りやすい相続・遺言の落とし穴

 実務家が陥りやすい相続・遺言の落とし穴(新日本法規)が、昨年10月に出版されていましたので、購入しました。

 結構、読んでいてドキとしたのがありました。

 賃借物件を引き払うと相続放棄できなくなるのか?

 相続人が相続放棄をしつつ遺贈により遺産を取得できるのか?

 包括遺贈の放棄の落とし穴

 無効な遺言は相続において何の意味も持たないのか

 改訂長谷川式知能評価スケールの落とし穴

 遺言に預貯金残高は記載しておいた方がよいのか

 遺言による認知の落とし穴

 共同相続した非上場株式の議決権については、相続分の割合の応じて行使するのか

 などなどです

 編集代表の野口弁護士は、労働法で有名ですが、相続・遺言分野も研究されておられるのですね

 

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2019年6月23日 (日)

【介護施設】 介護事故の法律相談(青林書院)

 青林書林から、4月に出版された「介護事故の法律相談」を購入しました。 

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 高齢者施設等での事故、高齢者在宅サービス中の事故、障害者施設等での事故、障害者在宅サービス中の事故等から構成されています。
 まず、介護事故判決例の傾向と対策を読んで、全体をつかんでから読めば、理解が早いと思いました。

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2019年6月13日 (木)

【相続】 相続人のうちの1人に対して財産全部を相続させる旨の遺言がされた場合において、遺留分の侵害顎の算定に当たり、遺留分権利者の法定相続分に応じた相続債務の額を遺留分の額に加算することの可否

 最高裁平成21年3月24日判決です。

 判決要旨を紹介します。

 相続人のうちの1人に対して財産全部を相続させる旨の遺言がされた場合には、遺言の趣旨等から相続債務については当該相続人にすべてを相続させる意思のないことが明らかであるなどの特段の事情のない限り、相続人間においては当該相続人が相続債務もすべて承継したと解され、遺留分の侵害額の算定にあたり、遺留分権利者の法定相続分に応じた相続債務の額を遺留分の額に加算することは許されない。

 遺留分についての最高裁判例ですが、田舎弁護士的には下線部分が気になりました。

 

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 最高裁判決は、「上記遺言による相続債務についての相続分の指定は、相続債権者の関与なくしてなされたものであるから、相続債権者に対してはその効力は及ばないと解するのが相当であり、各相続人は、相続債権者から法定相続分に従った相続債務の履行を求められたときにはこれにおじなければならない」、「相続債権者の方から相続債務のついての相続分の指定の効力を承認し、各相続人に対し、指定相続分に応じた相続債務の履行を請求することは妨げられない」と判断しております。
 なお、最高裁調査官解説によれば、「遺産全部を一人の相続人に相続させるという遺言がされた場合の法律関係は、遺産全部の包括遺贈の場合(民法990条によれば、包括受遺者は一切の権利義務を承継する)のそれと同様であるともいわれている」ことが紹介されています。
 田舎弁護士は銀行の顧問をさせていただいておりますので、このあたりもおさえておく必要があります。
 

 

 

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2019年6月10日 (月)

【子ども】 親権者変更 東京高裁平成30年5月29日決定

 原審は、相手方(夫)から申立人(妻)に親権者を変更したものの、抗告審は、親権者の変更を認めなかったという東京高裁平成30年5月29日決定です。

 相手方が、元夫である抗告人との間の未成年者につき、その親権者を抗告人から相手方に変更するよう求めた事案において、

 親権者変更の必要性について、抗告人と相手方は真意に基づいて未成年者の親権者を抗告人と定めて離婚する旨合意しており、その後の抗告人による未成年者の監護状況も未成年者の福祉に適ったものであるなどと認定した上で、相手方が未成年者の出生から抗告人との離婚に至るまで、未成年者の主たる監護者であったこといえることや、離婚後、相手方に一定の事情の変更があつたことなどを考慮しても、

 抗告人と相手方が合意に基づいて親権者を抗告人と定め、抗告人の下で安定した状況にある未成年者の親権者を変更する必要性は認められないとして、親権者を相手方に変更した原審判を取り消し、申立てを却下した事例

 1度決まった親権者はなかなか変更できません。。。

 

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2019年6月 9日 (日)

【離婚】 婚姻費用分担請求 東京高裁平成30年4月20日決定

 「家庭の法と裁判」No20で紹介された東京高裁平成30年4月20日決定です。

 

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 妻である原審申立人が別居中の夫である原審相手方に対し婚姻費用分担金の支払いを求めた事案において、
 
 原審が、①無職無収入である原審申立人の潜在的稼働能力を認め、賃金センサスに基づき収入を認定した上、②原審相手方による原審申立人の監護する子らの連れ去りの態様及びその後の一連の行動は、原審申立人が子らを正当に監護することを違法に妨げたことは明らかであるなどとして、原審申立人が子らを監護していなかった期間についても、監護していたことを前提として婚姻費用分担金の額を算定したのに対し、
 
 抗告審は、①子が幼少であり稼働できない原審申立人の潜在的稼働能力をもとに収入を認定するのは相当ではないとした上、②原審申立人が子らが現実に監護していなかった期間については、原審相手方に子らの監護に係る費用を請求し得ないものとして婚姻費用分担金の額を算定するのが相当であるとして、原判決を変更し、婚姻費用分担金の額を定めた事例
 
 夫は、妻を相手に監護権者の指定及び引渡の保全処分を申し立てを行い、面会交流の際に、妻の承諾を得ないままに子を自宅に連れ去り、そのため、妻が、夫に対して監護権者の指定及び引渡の保全処分を申し立て、妻に監護権者が認められたにもかかわらず、夫は高裁に即時抗告したものの棄却され、強制執行を実施したものの、執行不能で終了。本案も妻を監護権者として指定し、それでも、引き渡さないために、人身保護命令が出され、それにも応じないために、勾引まで至って、子らの引渡が実現できたという事案です。
 
 過去、人身保護命令事案に、3,4回対応したことがあります。最近は、みませんが。。。
 
 当事者が激しく対立している事案なので、代理人もとても緊張を強いられます

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2019年6月 8日 (土)

【相続】 包括遺贈の遺言執行者等が法定相続人に対して相続財産目録を交付せず、事前に通知しないまま遺産の不動産を処分したことなどが違法であるとして、法定相続人から遺言執行者等に対する損害賠償請求が認容された事例

 東京地裁平成19年12月3日判決です。

 相続財産の全部を換価してその費用等を控除した全額を第三者に遺贈する旨の清算型包括遺贈がなされた場合に、遺言執行者は遺留分を有しない法定相続人に対して相続財産目録の交付義務や執行状況等の報告義務を負うか否か、また、その執行補助者が遺言執行者とともに共同不法行為責任を負うことがあるのかという事案でした。

 裁判所は、包括遺贈の遺言執行者等が法定相続人に対して相続財産目録を交付せず、事前に通知しないまま遺産の不動産を処分したことなどが違法であるとして、法定相続人から遺言執行者等に対する損害賠償請求が認容しました。ただし、慰謝料は1人につき10万円としれており、名目的慰謝料に近いものと評価されています。

 なお、「本件では、法定相続人からの照会があつたのであるから、遺言執行者等から依頼された弁護士としては丁寧に対処すべきであったのに、遺留分のない法定相続人が何を言っているのかといわんばかりの対応に終始したため、紛争がこじれたことが読み取れる事案であり、代理人の対応態度も大切であることを教えている」と解説されています。

 

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 遺言書の作成に携わることも少なくないので、肝にめいじておきたいと思います。

 

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