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2018年6月

2018年6月14日 (木)

【離婚】 何年別居すれば、離婚できるの!? モラハラ事案

 「家庭の法と裁判」第14号が送られてきました。早速、家事関係裁判をチェックしました。

 東京高裁平成29年6月28日判決です。

 別居期間3年余りの夫婦について、

 原審では、控訴人主張の事実は一般に子を持つ夫婦間で日常的に生じ得る不満であり、被控訴人の言動は、通常、婚姻関係を破綻させるような有責の行為であるとは認めがたいとして離婚請求を棄却したのに対して、

 控訴審において、事柄の背景を考えると、双方で夫婦の役割分担等に関する見解の相違を克服できないまま、控訴人は離婚意思を強固にし、その意思に翻意の可能性を見い出し難い上に、別居後は双方に復縁に向けての具体的な動きがないことから、夫婦間の争いは夫婦喧嘩の範疇に止まるものではなく、夫婦のいずれかに一方的に非があるというわけではないが、夫婦関係は修復不能なまでに破綻していると判断して、原判決を取り消し、離婚請求を認容した事例

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 判決文を読む限り、個人的には、かなりの「モラハラ」夫と思われますが、

 第1審判決は、一般に子どもをもつ夫婦間では日常的に生じる不満でありとされていること、別居期間は約3年であることから、まだ破綻していないと認定されています。

 第2審判決では、双方が夫婦の役割に関する見解の相違を克服できないまま、控訴人は離婚意思を強固にしていることなどから、破綻を認めました。

 別居期間の目安は、有責配偶者のケースを除けば、3年~4年を基本原則としていると言われていますが、第1審では、3年でも難しかったという事案でした。

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2018年6月10日 (日)

【面会交流】 子どもとの面会交流。。。

 判例時報No2365号で紹介された東京高裁平成29年11月24日判決です。

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 判決要旨は以下のとおりです。

 別居前と同様に親子の交流を継続することは子の健全な成長に資するものとして意義がある反面、

 別居に至った経緯等から子の福祉に反する場合があることからすると、その実施がかえって子の福祉を害することがないよう、事案における諸般の事情に応じて面会交流を否定したり実施要領の策定に必要な配慮をしたりするのが相当であり、

 いわゆる原則実施論を論難する抗告人の主張は前記考え方と矛盾するものではないとして、面会交流、第三者立会い等につき、原審判の内容を一部変更した事例

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 解説によれば、従来の家裁の実務は面会交流の許否等につきいわゆる比較基準論に従って双方の諸事情を丁寧に審理判断していたが、

 平成20年前後頃からいわゆる原則実施論が台頭し始め、最近ではほぼ全国的に家裁実務に行き渡っていたのであるが、

 近時その弊害が指摘されるようになったこともあって、最近ようやく家裁実務でも見直しが検討されるようになったと説明されています。

 田舎弁護士の個人的な見解としては、非監護親との面会交流は重要だと考えており、監護親の代理人になった場合でもその方向での検討を促すことが少なくありません。

 ただ、他方で、非監護親のこれまでの対応のまずさなどにより、面会交流を実施することが好ましくないような場合もありますので、悩むところです。

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