« 2018年3月 | トップページ

2018年4月

2018年4月17日 (火)

【子ども】 面会交流と間接強制

 最近、面会交流の実施のために、間接強制の申立てがなされることも散見されるようになりました。家庭の法と裁判第13号では、大阪高裁平成29年4月28日決定が紹介されていました。

 Kimg2073
 相手方が、抗告人らに対し、相手方を未成年者(15歳)と面会交流をさせる義務を履行しなかったとして、間接強制の申立てをした事案について、

 間接強制をするためには債務者の意思のみによって債務を履行することができる場合であることができる場合であることが必要であるが、

 本件未成年者のような年齢の場合は子の協力が不可欠である上、本件未成年者は相手方との面会交流を拒否する意思を強固に形成しているところ、本件未成年者の精神的成熟度を考慮すれば、抗告人らにおいて本件未成年者らに面会交流を強いることは未成年者の判断能力ひいてはその人格を否定することになり、却って未成年者の福祉に反することから、本件債務は債務者らの意思のみによって履行することはできず履行不能であるなどとして、相手方の間接強制の申立てを却下しました。

 Kimg2060



| | コメント (0) | トラックバック (0)

2018年4月15日 (日)

【成年後見】  後見人と横領

 家庭の法と裁判第13号で紹介された東京高裁平成29年4月27日判決です。

 Kimg2065
 成年後見人である司法書士が、預かり保管中の成年被後見人の預金等から金員を払い戻して着服する横領行為をしたところ、

 成年被後見人の相続人の一人である原告が、家庭裁判所の後見監督等に違法があるとして、国家賠償法1条1項に基づき、横領行為による損害額等の支払いを求めた事案について、

 裁判官による成年後見人の後見事務の監督につき職務上の義務違反があるとして国家賠償法上の損害賠償責任が肯認されるためには、裁判官が違法若しくは不当な目的をもって権限を行使し、又は裁判官がその付与された権限の趣旨に明らかに背いてこれを行使し、又は行使しなかったものと認め得るような特別な事情があることを必要とすると解するのが相当であるところ、

 本事案においてはこのような事情は認められないとして、原告の請求を棄却しました。

Kimg2037

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2018年4月12日 (木)

【離婚】 宝くじと財産分与

 家庭の法と裁判第13号で紹介された東京高裁平成29年3月2日判決です。

 Kimg1961

 原審申立人(妻)が、原審相手方(夫)に対し、財産分与を求めた事案について、

 原審相手方が当選した宝くじの当選金約2億円の購入資金は夫婦の協力に得られた収入の一部から拠出されたものであるから、本件当選金を原資とする資産は、夫婦の共有財産と認めるのが相当であるとした上で、

 その分与割合については、原審相手方が小遣いの一部を充てて宝くじの購入を続けて本件当選金を取得したこと等に鑑み、

 原審申立人4、原審相手方6の割合とするのが相当であるなどとして、原審相手方に財産分与を命じました。

 Kimg2191

 原審は、宝くじの法的性格及び役割に照らせば当選した宝くじの購入資金の原資が夫婦共有財産の財産である家計の収入であるとしても、当然に全額が夫婦の共有財産となるものではなく、当該宝くじを購入した者には、当該当選金について一定の優位性ないし優越性が認められるべきと判断しております。

 Kimg2066
 宝くじを巡って、夫婦間でバトルです。宝くじに当選しても、幸せにならなかったという事案でした。

 Kimg1924

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2018年4月11日 (水)

【相続】 遺留分と相続人廃除

 家庭の法と裁判第13号で紹介された仙台高裁平成29年6月29日決定です。

 Kimg2229
 被相続人がした、同人の養子を推定相続人から廃除すること、被相続人の子である抗告人を遺言執行者に指定することなどを含む公正証書遺言に基づき、抗告人が、遺言執行者として養子の推定相続人廃除を求めた事案において、

 原審は、両者間の遺留分減殺請求訴訟において抗告人が養子の遺留分を認める内容の裁判上の和解が成立したことを理由に、本件申立ては訴訟上の信義則に反するなどとして本件申立てを不適法として却下したのに対し、

 抗告審が、上記訴訟は両者の個人間の紛争であり、遺言執行者としての職務遂行に影響を及ぼすことはなく、本件申立てが訴訟上の信義則に反したり、審判の申立ての利益が失われりすることはないとして、原審判を取り消し、差し戻した事例

 Kimg2022
 第1審と第2審とで結論が異なったようです💦


| | コメント (0) | トラックバック (0)

2018年4月 9日 (月)

【子ども】 家庭の法と裁判 13号 特集 面会交流の実務

 最新号の「家庭の法と裁判 13号」で、面会交流の実務についての紹介がなされていました。

 Kimg1882
 面会交流って、最近は、ホットな争点になっております。

 ただ、家裁の実務は、「非監護親と子との面会交流は、基本的に子の健全な育成に有益なものであるという認識に立ち、面会交流によって子の福祉を害するおそれがあるといえる特段の事情がある場合(たとえば、①非監護親による子の連れ去りのおそれ、②非監護親による子の虐待のおそれ、③非監護親による監護親に対する暴力など)を除き、原則として認められるべきとして運用されるようになり、家庭裁判所の実務の基本方針として定着しております。」とか、

 或いは、「現在の家裁実務は、前記のように、面会交流が基本的に子の健全な育成に有益なものであるととらえ、子の福祉の観点から面会交流を禁止・制限すべき事由(面会交流の実施によりかえって子の福祉が害されるおそれがあるといえる特段の事情)が認められない限り、具体的な事案に即して、面会交流の円滑な実施に向けて審理・調整を進めている。」と言われています。

 Kimg2015
 田舎弁護士も、監護親の代理人になった場合、特段の事業がない限り、面会交流の円滑な実施に努めているところですが、離婚という感情的な対立が背景にあるために、円滑にいかない場合も少なくありません。

 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2018年3月 | トップページ