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2017年11月

2017年11月29日 (水)

【介護施設】 介護施設利用者が転倒して頭部を負傷した事故について、事業者側の安全配慮義務違反を認め、事業者の損害賠償責任が肯定された事例 大阪地裁平成29年2月2日判決

 判例時報No2346号で紹介された大阪地裁平成29年2月2日判決です。

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 本判決の意義の解説が参考になります。

 「本件は、高齢者を対象とする介護施設事業者として、転倒する危険性が高い利用者の場合には、利用者が介護を受けることを望んでいなかったとしても、離床センサーの設置など転倒事故を防ぐための手段を尽くすべきであったと判断したものである。

 本件事案の特徴としては、事故の直近にも転倒事故を起こしていたことを指摘でき、介護施設の職員としては、再発の危険が高い者として特に注意を求められる利用者であったというべきであろう。離床センターについては、実質的にナースコールの利用を強制するに等しく、身体拘束の一種として評価されるおそれがあることから、その使用については慎重であることが望ましい。

 介護事業者としては、必要な介護を拒む利用者に対しては、介護に応じるよう説得することが原則であって、本判決も、まずは説得を尽くすことを認めるものであり、介護に応じない利用者に対して直ちに離床センサーの導入を検討する義務を介護事業者に課すものではないと思われる。

 しかしながら、介護事業者として、転倒する危険が高い利用者が介護に応じない状態にあるにもかかわらず、介護に応じるように注意をしただけで安全配慮義務を履行したと評価することはできず、専門的見地から更に説得を尽くすか、利用者の意に沿わないとしても離床センサーを設置するかを検討するべきであったと判断したものである。」

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2017年11月25日 (土)

【相続】 相続開始後の遺産預貯金の払戻しに関する3つの問題点の考察

 判例タイムズNo1441号で紹介された大阪高裁判事の植田論文です。

 最大決平成28年12月19日の影響について論じられています。

 まずは、払い戻された預貯金債権の価値代替物(代償財産)の遺産性、次に、相続開始後に遺産である預貯金が払い戻された場合の具体的相続分の計算方法、そして、最後は、他の相続人が、相続開始後に遺産である預貯金を払い戻した相続人に対して損害賠償請求又は不当利得返還請求をする場合の損害額又は損失額 です。

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 平成28年大法廷決定の余波は、まだまだ議論中なので、裁判例の集積をまつしかありませんが、実務家の方からこのような論文がでるということは、羅針盤のごとく示唆があるので助かります。


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2017年11月23日 (木)

家事事件における保全処分の実務と書式

 新日本法規から、平成29年8月に、「家事事件における保全処分の実務と書式 」が出版されました。

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 家事事件における保全的措置には、①家事事件手続法所定の審判前の保全処分及び調停前の処分、②人事訴訟を本案とする民事保全法上の保全命令、③DV防止法に基づく保護命令、④ストーカー行為等の禁止を求める民事保全法上の仮処分、⑤家事事件手続法257条1項の調停前置主義の対象となる紛争について民事保全法上の保全命令が挙げられます。

 本書は、その解説と書式の紹介です。

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2017年11月15日 (水)

【男女関係】 改訂ストーカーリスクと法的対処

 日本加除出版から、平成29年6月、改訂ストーカーリスクと法的対処 という書籍が出版されました。

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 最近、ストーカー事例やDV保護命令申立て事例が増えました。田舎弁護士が経験するのは、男性 ⇒ 女性 というのが、圧倒的に多いように思います。

 また、ストーカーやDVの加害者側、被害者側、どちら側からでも相談や対応をさせていただいたことがあります。

 中には、女性側が誇張しているようなケースもありました。

 しかしながら、男性側に大きな原因があると思われる事案も少なくなく、また、ストーカーやDVについても証拠がなければ否認するという態度をとられる方もいて、対応に苦慮することもありました。

 意外と思われるかもしれませんが、加害者として主張されている男性は、真面目で几帳面な方が少なくありません。

 この種の事案は、どちらの立場に立っても、依頼を受けた弁護士にとっても、精神的に大きな負担がくるものです。事務所に突然訪ねてきて、興奮されたお話の仕方をされる方も中にはおられますから。

 平成28年にストーカー規制法も改正され、本書の改訂版をまっていましたがようやくでました。

 よく読んで仕事に活かしたいと思います。

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【相続】 相続人不存在・不在者財産管理の手引

 新日本法規から、平成29年10月に出版された、「Q&A 相続人不存在財産管理の手引き 」が出ました。

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 購入してからはっと気づいたのですが、現在、相続財産管理人業務が0件になっているな、少し前まで5,6件抱えていたのに、もの凄く減少したなあとしみじみ購入したことを反省しております。0件になると、弁護士もスタッフもせっかくのノウハウを失うことになるんですよねcoldsweats02

 そういえば、後見業務も、打診が、裁判所から弁護士会にて手配されるようになってからは、ほとんど依頼がなくなったように思います。現時点では、3件にすぎません。 

 せっかく購入しても、書籍が利用できないのであれば、また経理にしかられるcrying

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テレビにでました。テーマは、熟年離婚です。

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2017年11月 1日 (水)

【夫婦】 DV保護法の「はいかい」

 判例タイムズNo1440号で紹介された東京高裁平成29年2月24日判決です。

 第1審は、懲役4月、2年間の執行猶予

 第2審は、無罪でした。

 事案の概要は以下のとおりです。

 被告人が、もっぱら被害者の子の修学する学校の校長宛ての手紙を手渡す目的で、学校を訪れ、正門から敷地内に入り、エントランスロビー内で手紙を教頭に渡した後、教頭に見送られて、学校を後にするまで約8分間にわたり学校の敷地内に所在した行為について、

 配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律10条3項の「はいかい」には当たらないとされた事例

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