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2017年2月

2017年2月26日 (日)

【相続】 配偶者及び当該配偶者との間の子を残して死亡した被相続人に係る遺産分割後に認知された子は、当該配偶者に対し、民法910条に基づき価額請求をすることができないとされた事例 東京地裁平成28年10月28日

 金融法務事情No2059号で紹介された東京地裁平成28年10月28日付判決です。

 事案の骨子は以下のとおりです。

 X1及びX2は、被相続人Aから死後認知(強制認知)された子らであるところ、死後認知に先立ち、被相続人Aの配偶者であるYが、AとYとの間の子であるBとともに、遺産をYが全て取得する旨の分割協議を行ったので、Yに対し、民法910条に基づき、価額請求(予備的に不当利得返還請求)をしたという事案です。

 全て遺産を取得した「Y」に対して価額請求するというのは、自然なような気がしますが、そうではないようです。

 解説には以下の通りコメントされています。

 被相続人の法定相続人が配偶者だけであった場合には、当該配偶者の法定相続分が変わるので、当該配偶者に対して民法910条に基づく価額請求をすることができる。

 被相続人の法定相続人が、配偶者と、直系尊属または兄弟姉妹であった場合には、被認知者(子)の出現により直系尊属または兄弟姉妹は法定相続人ではなかったことになるので、直系尊属または兄弟姉妹に対しては、民法910条に基づく価額請求ではなく相続回復請求(民法884条)をすることができる。この場合、当該配偶者の法定相続分が変わるので、当該配偶者に対して民法910いょうに基づく価額請求をすることはできる。

 本件のように、被相続人に、配偶者と子がいた場合はどうか?

 甲説は、被相続人の子の法定相続分が変わるので、同人に対して、民法910条に基づく価額請求をすることができるが、被相続人の配偶者は別系統の相続人で法的相続分に影響がないので、民法910条に基づく価額請求の対象とはならないとする見解

 乙説、この場合も、配偶者が子とともに民法910条に基づく価額請求の対象となる見解

 この度の裁判例は、甲説を採用したものです。

 子を被告とすべきだったようです。。。。

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2017年2月 1日 (水)

【子ども】 どっちが、監護権者になれるの?

 判例タイムズNo1431号で紹介された名古屋高裁金沢支決定です。

 抗告人と相手方の居宅を行き来しながら一種の共同監護に服している未成年者に関し、監護者をどちらか一方に定めるのは相当ではないとして抗告人の申立てを却下した原審に対して、

 原審判後の状況を踏まえた当事者双方の監護状況及び監護者としての適格性、両者間の紛争の現状及び未成年者らに与える影響、未成年者らの意向・心情等について、特に家庭裁判所調査官の専門的な視点による調査を含めて、更に審理を尽くし、その上で、監護者指定の要否等を見極める必要があるとして、原審判を取り消し、差し戻しをしました。

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